[CSD]2002年7月28日《ヘッドライン》

[CSD]2002年7月28日《ヘッドライン》
 = 1面 =
◎受刑者に福音 元ヤクザ、教誨師ら結集——プリズンフェローシップ日本支部発足
★南北銃撃戦の日も祈る——韓国クリスチャン兵士ら救国聖会
◎住基ネット導入で信教の自由に影響か——キリスト者が学習会
★トルコ:プロテスタント教会を閉鎖
★米国:教勢ばん回へ少数民族重視——主流各派が協力
★<青天幕に射した光>[13]「愛がある」って思えるんです
★<落穂抄>「ヤベツの祈り」が与えた影響

 = 2 面 =
★保守化する米神学校(下)——同性愛問題で特別講習会 記・渡辺 聡
★大教会主任牧師フォーラム——教会成長研修会が初開催
★<世界の出来事フラッシュ>イタリア、英国、米国
★<神のかたち>[12]あなたはなんと…慕わしい方でしょう 記・稲垣緋紗子
★<論説>自然とふれ合う夏休み——子どもたちにアウトドア体験を 記・杉本 玲子
★あかし文学賞:キャンドルの灯火[16] 作・島田 裕子

 = 3 面 医療特集=
★利用者主体のサービスめざし新施設建設に着手——衣笠病院
★自分らしさ大切に——東京で在宅医療に従事する森 清さん
★「医療と福音」テーマに2年、VIP神田9月休会——「ネットワーク広がった」
★日本キリスト者医科連盟:8月23日から神戸で総会
★<書籍案内>「子宮内膜症の痛み、これで治せます」富永 国比古著(マキノ出版、1300円)

 = 4 面 新地域宣教シリーズ=
★北海道編:北の大地に花開いた福音——「青年よキリストにあって大志を抱け!」

 = 5 面 =
★私が教会に帰った日——弟・真理さんの「勇ましく高尚な生涯」を復刊した竹脇 義果さん
◎ボランティア活動日本一を目指し——横浜・シャローム保育園講演会開催
★肝臓移植の加藤 望牧師、米国へ出発
★<北から南から>沖縄:新会堂は「ふれあい広場」——宮古バプテスト教会
★不審火被災の幼稚園を修復、保育再開——福音ルーテル・名古屋教会
★<書籍案内>「キリスト教がわかる」アエラムック(朝日新聞社、1200円)
★<召天>高野 鷹信氏(日本フリーメソジスト教団・加古川教会名誉牧師)

 = 6 面 生活のページ=
★<あの日のメッセージ>「キリスト教とは何か」ロイドジョーンズの説教から 記・早津 栄
★<投稿>友の死も信仰によって救われた
★<投稿>小林一茶に知らせたい信仰の道
★<今週の本棚>『砕かれた心の輝き』ジーン・エドワーズ著(あめんどう、1400円)
★<今週の本棚>『聖書的リーダーシップと日本文化』大川修平著(マルコーシュ・パブリケーション、1200円)
★<今週の本棚>『こころの輝き マザー・テレサの祈り』(ドン・ボスコ社、500円)
★<情報クリップ>催し情報ほか


受刑者に福音 元ヤクザ、教誨師ら結集−−プリズンフェローシップ日本支部発足0207280101

福音に根差して受刑者、出獄者、犯罪被害者や家族に奉仕する最大の国際組織「プリズンフェローシップインターナショナル」(PFI、ロン・ニッケル総裁、本部ワシントンDC)の日本支部が設立の運びとなり、7月6日、千葉県船橋市のシロアムキリスト教会で発足会議を開いた。同教会の鈴木啓之牧師ら元ヤクザの伝道者「ミッション・バラバ」のメンバーや、教誨師、刑務所の訪問ボランティアをしているクリスチャンらが集まり、今後の活動などを話し合った。
 プリズンフェローシップは、米ニクソン大統領の犯罪ウォーターゲート事件に連座して服役した同政権首席補佐官のチャールズ・コルソン氏が、獄中生活を通しクリスチャンとして新生、その経験を生かして刑務所伝道を志し76年に創立した。79年に国際組織となり、現在では95か国に拡大、5万人を超すボランティアが受刑者や出獄者、犯罪被害者と家族らの霊的実際的必要に応え、聖書に基づいた犯罪解決のため活動している。
 発足会議には、米フロリダでPFの活動に携わっているスキップ・ケラーさんが鈴木牧師の呼びかけで参加し、フィジーからピタ・マウイさんが来訪。PFIを代表してマウイさんがPFの意義を「一人ひとりがすでに囚人の中に入って働いているのになぜ組織が必要なのか。イエスに結ばれた者として国際的に各国の刑務所に働きかけられる利点がある」と述べた。
 鈴木氏は「受刑者に福音を語るだけでなく、受刑者を同じキリストにある家族・兄弟として受け止めるミニストリーでありたい。犠牲を払って現場で働いている人たちを支えていきたい」と趣旨を説明した。
 PFJは、鈴木氏を代表として活動を開始し、日本の組織が軌道に乗るまでマウイさんが事務として駐在する。事務局はシロアムキリスト教会に置くことを決めた。
 マウイさんは法務省にPFの活動趣旨を説明。現状では前科のあるバラバのメンバーらが刑務所を慰問することは認められないが、法務省の理解を求めて働きかけていくことにしている。
 各国のPFは独立組織で、国情に合わせた活動をしている。ブラジルではPFが銃も守衛もない愛と信頼に基づいた監獄を運営。マダガスカルでは800人以上の飢えた収監者に食料を配給している。トンガでは収監者の家族や子どもたちを支え、北アイルランドではカトリック・プロテスタントを問わず収監者の子どもたちのサマーキャンプを主催。オーストラリアでは獄中のエイズ患者を訪問し支えている。ジンバブエでは出獄者が人生をやり直し事業を始めるための融資を支援している。PFIは犯罪被害者と加害者の面会を設定し謝罪と償いを促すプログラムも提唱している。
 PFJ事務局=〒273-0002船橋市東船橋4ノ34ノ8、TEL047・425・7860。

住基ネット導入で信教の自由に影響か−−キリスト者が学習会0207280103

8月5日から導入が予定されている住民基本台帳ネットワークシステムは、住民一人ひとりに11ケタの番号を割り振り、国と自治体を結ぶコンピューターで個人情報を一元管理する国民総背番号制システムだ。
 現在は「公的機関での利用に限定」と法で規定しているが、来年の8月からはICカードが導入され、そのカードが様々な情報管理・監視システムと結びつけば超監視国家が現実となり、信教の自由に大きな影響を及ぼすことも考えられる。
 キリスト者がこの問題を深く考えていくための学習会「人間を番号として扱わせないために!住民基本台帳ネットワーク稼働延期を求めよう」(日本キリスト教協議会「在日外国人の人権委員会」、外登法問題と取り組む全国キリスト教連絡協議会主催)が7月16日、東京新宿区の日本聖公会バルナバ教会で開催された。講師は、個人情報保護問題に30年近く取り組んできた市民団体「プライバシー・アクション」代表の白石孝さん。
 白石さんは、住基ネットの問題点、防衛庁問題と個人情報保護法制との関係、各自治体の状況、世界各国の住民背番号制度、9・11以降各国で情報の監視・管理化が進んでいる状況などを説明。「国民全員に番号をつければ、その番号がその社会の中で一番利用される確率が高くなる。政府は様々な制限をつけているが、世界各国を見ても世の中は使い勝手のいい方に流れている。最初は住所、氏名、生年月日などの6つの情報だけでも、納税者番号や病歴などの情報が追加されるなど簡単に増殖する可能性がある」と語った。

ボランティア活動日本一を目指し−−横浜・シャローム保育園講演会開催0207280502

地域のインターネット普及率が全国一の横浜市青葉区。ボランティア活動でも全国一にしようと、同区のシャローム保育園(千葉明徳園長)が7月6日、「愛と思いやりの心|ボランティアの芽を育てよう|」と題した講演会とパネルディスカッションを、横浜市立あざみ野中学校で行った。当日は周辺地域から約250人の参加者があった。
 講演会では外資系保険会社会長の大竹美喜さんが「ボランティアはキリスト教の『何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい』のスピリットが元。愛と思いやりの心は、自分が富んでいようが貧しかろうが関係ない」と語り、ボランティアの重要性を訴えた。
 続いて行われたパネルディスカッションでは、地域でボランティア活動をする人などが、活動の
報告とともに「さらにボランティアの働きを広げよう」と参加者に呼びかけた。
 そのうち横浜市北部、川崎市、稲城市で子育て支援情報の本を出版するなどの活動をしている「ままとんきっず」代表の有北いくこさん(日本福音キリスト教会連合・菅キリスト教会員)は「自分のかかわりの中からボランティアの輪が広がってきている」として、自身の子育てに関するボランティアや、教会でのナーサリー(母子のための教室)などを紹介した。参議院議員のツルネン・マルテイさんは「愛はすべての原動力。そのバックボーンはキリスト教の愛です」と語った。
 集会終了後は会場のいすを参加者らが自発的に片づけるなど、早くもボランティア精神を発揮していた。スタッフのひとりは「ボランティアに関心がありつつも、実際、ボランティアの講演会にはなかなか集まりにくいが、多くの人が集まって下さった。小さな石を投げ続けていく。波紋のように広がっていけばよい」と語った。
 シャローム保育園では来年1月から定期的にボランティアセミナーを開催予定。詳しくはシャローム保育園TEL045・901・7447まで。