[CSD]2003年11月23日号ヘッドライン

[CSD]2003年11月23日号ヘッドライン
 = 1面 =
◎噺家・露の五郎さん娘婿から受洗——ぼくの中に仏教は存在していない=CSD2024=
★教会超えて走れ!走れ!——第1回インターナショナルスポーツフェスタ開催=0311230102=
★<召天>森山 氏(もりやま・つとむ=日基教団・本所緑星教会牧師、NCC靖国神社問題委員長)=0311230103=
★<恵みのどんでん返し>過疎地での牧師生活まるで国外宣教 記・新田 英一=0311230104=
★<落穂抄>神学への謙虚という期待=0311230105=

 = 2 面 =
◎イスラエルを敬遠するユダヤ人——ドイツなど欧州への移住増える=CSD2025=
★聖書キリスト教会50周年——記念集会に多彩な顔ぶれ=0311230202=
★サウジアラビア:アルサウド王子がキリスト者釈放命令——警察当局は無視か=0311230203=
★中国:祈りの言葉が反社会的——作家ザン・イーナン氏に労働再教育=0311230204=
★<提言>大艱難はこれから起こることか 記・南雲 行夫=0311230205=
★<今週の本棚>『わが家のリビング介護天国』俣木聖子著(フォレストブックス、1,400円) 評・伊藤 規雄=0311230206=
★<今週の本棚>『快老いろは川柳』藤原 孝行著(いのちのことば社、1,200円)=0311230207=
★<今週の本棚>『秋田のお母ちゃん統一教会とわたりあう』本間てる子著(ウインかもがわ、1,500円)=0311230208=
<情報クリップ>催し情報ほか

 = 3 面 =
★日本がキリスト教を選ぶ日——チャペルウェディング・ブームを宣教師はどう見る 記・アンディ 美湖=0311230301=
☆第20回ペンライト賞募集(締切2004年1月15日まで)=0311230302=
☆2003クリスマス集会ガイド~近畿・中国・四国・北陸~=0311230303=

 = 4 面 企画制作=
★すべてを聖書に基づいて——聖書キリスト教会50周年=0311230401=
http://www.seishokirisuto.com/

 = 5 面 =
★「ずっと下積みだった」——VIP赤坂で北城恪太郎氏(日本IBM会長)が講演=0311230501=
★「キリストの前に垣根はない」——教派を超えて賛美で1つに、ならキリスト教音楽祭=0311230502=
★女性同士で励まし合い力得る——ゴスペルライブWomen Rejoice=0311230503=
★平日も新会堂を活用——同盟基督・グリーンヒル福音教会=0311230504=
◎若者の「性」テーマにセミナー——行動と実情憂いJEA、PLJがそれぞれ開催=CSD2026=

 = 6 面 教会学校教師のひろば=
★「紙芝居のおじさんだ」——オープンバイブル・町田聖書教会の公園伝道=0311230601=
★<先生 キラッ>「みんな、神様に愛されているんだよ」——沼尻千恵さん=0311230602=
★<ゆっくり行こう!CS教師>[3]子どもの心と触れ合う 記・福井 誠=0311230603=
★<オッフーの神様と出会っていますか?>[3]私は恐れるべき方 記・藤田 桂子=0311230604=
★<まいまいのちょっと愛デア>[3]アドベントカレンダーでドキドキ! 記・永井 真衣子=0311230605=  = 別刷りカラー =
◇Heart Warm Christmas
P.P.1~7
クリスマススペシャルカラー版

噺家・露の五郎さん娘婿から受洗−−ぼくの中に仏教は存在していない=0311230101=CSD202

「三途の川のほとりまでいったけどお花畑はなかったんです。ぼくの中に仏教は存在していないとその時わかったんです」。上方落語の大御所で怪談噺の第一人者である噺家露の五郎さん(71)は信仰をもつきっかけをこう語った。五郎さんは10月26日、娘婿の菅原義久牧師が牧会している滋賀県栗東市の世界福音・栗東キリスト教会で教会員と家族に見守られながら洗礼を受けた。  この日は妻の恵美子さんも共に洗礼を受けた。洗礼式の前に行われた礼拝の中で五郎さん夫妻は救いの証しを語った。五郎さんは講壇に立ち、まるで落語のように自分の証しを披露。「証し」が「おかし」に変わり、会堂が寄席にように笑いの渦と化した。
 「70年これまで生きてきて度々命拾いをしてきました」
 五郎さんは終戦直前の小学校6年生の時、中国で空襲を受けた。その時、となりにいて50センチしか離れていなかった友達が銃撃で亡くなった。また帰国後、二代目桂春団治師匠にスカウトされ噺家になったが、落語だけでは食べていけず、芝居に出演した。その芝居の舞台で足を踏み外し、7メートル下に落下。運良く右足複雑骨折で済んだが、頭から落ちていれば間違いなく死んでいた。そして83年に北海道で公演後に卒中で倒れた。右半身不随失語症になったが、奇跡的に命を取り戻した。
 「その時医者は『ラッキーですね』と言いましたが、ここまで命拾いが続くと、私はこれは単なるラッキーではないと思いました」
 その後、病院のケアを受けながら15年くらいをなにもなく過ごしたが、今年の3月に脳内出血になり急きょ入院した。その後、体に菌が侵入、敗血症になり2日間、意識不明になった。高熱が出た。医者は「できるだけ処置をしたが覚悟してください」と家族に伝えたという。生死をさまよう中で五郎さんの中にどこからともなく「負けたらアカンでばい菌に。負けたらアカンでばい菌に」という歌が聞こえてきたという。その歌に励まされ、五郎さんは意識を取り戻した。
 「人知の及ばない誰かが言ってくれたに違いない。私は自分のラッキーだけで生きてるんじゃない。誰かが生かして下さっているとその時思ったんです」
 退院後、自宅のある兵庫県西宮市から娘の早樹さんが牧師夫人をしている栗東キリスト教会へ電車で2時間かけて通い始めた。菅原牧師と聖書研究する中で「わたしはよみがえりです。いのちです。わたしを信じる者は、死んでも生きるのです」(ヨハネ11:25)というみことばに出会う。
 「そうや。イエス様がよみがえりでありいのちやねん。だからイエス様が助けて下さったのじゃないか、そう思いましたが、まだ半信半疑でした」。もともと宗教に興味をもち、小さいころにはお坊さんになろうかと考えたこともある五郎さんは、精神修養や教養として般若新経や仏典などを読み続けていた。
 「でも三途の川のほうまで行っても、ぼくには何も見えなかった。ぼくの中に仏教は存在していなかったんです」
 そしてまた聖書を読み進めるうちに「あなたがたがわたしを選んだのではありません。わたしがあなたがたを選び、あなたがたを任命したのです」(ヨハネ15:16)のみことばにぶつかる。
 「あっそうか。こっちが選ぶのではない。向こうが選んでくれていたんだ。そうなら信じるしかないと思ったんです。私は信仰が進んでいって洗礼を受けたということではなく、洗礼を受けたことが入門だと思っています。ぼくの信仰は今から始まったんです」。五郎さんの新たな「入門」が始まった。来年、同じ伝統芸能で活躍するクリスチャン豊竹英太夫さんの「ゴスペルin文楽」に共演する話が進んでいる。
【藤岡竜志】

イスラエルを敬遠するユダヤ人−−ドイツなど欧州への移住増える=0311230201=CSD2025=

世界に離散したユダヤ人がイスラエルに帰還してきた従来の流れに反し、「建国以来の危機」を迎えているイスラエルを敬遠し、それ以外の外国に移住しようとするユダヤ人が増えている||大阪と東京で開催された「イスラエルのための全国祈祷会」(中川健一実行委員長)で、そんな現状が浮き彫りにされた。
 パレスチナとの紛争激化が解決への糸口を見いだせない中で、「選民イスラエルのために平安と祝福と救いを、心を合わせて祈ろう」と、ユダヤ人伝道を使命とする諸団体が共同で祈祷会を開いたのは、昨年に続き2回目。今回はローザンヌ・ユダヤ人伝道協議会(LCJE)日本支部、シオンの喜び、シオンとの架け橋の3団体が主催、11月3日大阪・VIP関西センタービル、同7日東京・お茶の水クリスチャンセンターでの集会に、それぞれ約100人が参加し、関心の高さを示した。講師はガブリエル・ゲフェン氏(イスラエル在住メシアニック・ジュー伝道者)、アリエル・ブルメンソール氏(同)、黒田禎一郎氏(インターナショナル・バイブル・チャーチ牧師)ほか。
 東欧の事情に詳しい黒田氏は、近年の「ロシア系ユダヤ人と欧州」の動向について報告。それによると、旧ソ連にいたユダヤ人がイスラエルに帰還する動きが続いていたが、ここ数年、ドイツをはじめ仏、英など欧州への移住者が急増している。その背景として、現在のロシアで旧ソ連時代に逆戻りしたような反ユダヤ主義や宗教妨害が増大し、ロシアから大量のユダヤ人が流出したことに加え、安全性やユダヤ人として認知される基準がイスラエルより緩やかで、社会保障制度が手厚いドイツなどに向かう傾向が強まっているという。01年ヘブライ大学ハルマン研究所の統計によると、世界のユダヤ人1千325万人のうち、イスラエルに495万人、米国に650万人、欧州に160万人が住んでいる。
 ブルメンソール氏は、「現在、多くのユダヤ人がイスラエルから逃げ出し、平和な国に移住しようとしている。テロは前にもあったが、今のイスラエルには希望がない。みんな疲れている。テロが止まらない。悲しいです。何をしたらよいか分からない。祈るしかないのです」として、イスラエルの回復のために祈りを求めた。集会参加者たちは、ユダヤ人の救い、テロ被害者、中東の平和、祖国帰還者のため、また、強まっている反ユダヤ主義やユダヤ人への憎悪がなくなるように、パレスチナの子どもたちがテロに駆り出される教育から守られるように、などと熱い祈りをささげた。
 ゲフェン氏は、イスラエルを愛する日本のクリスチャンが、ユダヤの祭りや習慣、賛美を模倣する傾向があることに対し、「シオンの山に住む人々に伝えられたメッセージを富士山のふもとに住む人々に分かるように伝える必要がある」として、変わらない真理をそれぞれの文化に適応すべきことを注意した。
 そのほか、証しの中では、「イスラエル大好きの自分を、神は福音を語るためにエジプトへ導かれ、次々にイスラム教徒が救われた」などの体験談もあり、会場の共感を呼んでいた。【根田祥一】

若者の「性」テーマにセミナー−−行動と実情憂いJEA、PLJがそれぞれ開催=0311230505=C

今、援助交際、不特定多数のセックスなど10代の性行動が乱れ、性感染症が広がり中絶をする若者が増えている。その「現代の若者の性」の実情を憂い、学生伝道の現場で若者に「聖書の教える性のあり方」を語ってきた安藤理恵子氏(KGK主事)を講師に招き、セミナー、シンポジウムが開催される。
     ◇
 JEA宣教委員会、JEA女性委員会は「若者の性とその背後にある家族の現状を知ることで、教会や宣教の在り方も考える」ことを目的に11月24日午後1時半から、東京・新宿区のウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会で「性・聖・生・Say!~若者を通して見る家族~」をテーマに「第6回JEA宣教セミナー」を開く。講演と講師を交えての参加者によるディスカッションがある。会費500円。予約制(先着130人)。Tel:03・3295・1765。
 小さないのちを守る会は11月28日午後6時半から、東京・千代田区のお茶の水クリスチャンセンターで「いのちと性のシンポジウム~現代の若者の性行動に迫る~」を開く。主題講演と、安藤、多井一雄(武蔵工業大学教授)、平田国夫(平田眼科医院院長)、水谷潔(名古屋一麦教会牧師)の各氏によるパネルディスカッション、質疑応答の時間がある。代表の辻岡健象氏は「事態はますます悪くなっているが、教会に危機感がない。事の重大さを知り、共に考え、行動を起こしていきたい」と語る。参加費無料。Tel:03・3233・4988。