[CSD]2004年8月29日《ヘッドライン》

[CSD]2004年8月29日《ヘッドライン》
 = 1面 =
◎「ハロハロ」文化で教会から町づくり目指す——西春日井フィリピン人クリスチャンフェローシップが献堂
★教会の平和責任とは?——各地で有事法制下8・15
★イラク:対米強硬派のサドル氏——バチカンに休戦調停訴え
★イラク:キリスト者4万人が国外へ脱出——治安悪化が理由と暫定政府が発表
★<恵みのどんでん返し>老宣教師夫人に愛の肩たたき 記・山崎 徹也
★<落穂抄>伝道の業は最大の平和運動  = 2 面 =
★千鳥ヶ渕で平和祈祷礼拝——自衛隊海外派遣を「ざんげ」
★世界の悲惨に思いを寄せる国に——「国のために祈る夕べ」
★<寄稿>くびきを負う者の声・沖縄から——ヨベルの精神で軍事基地から解放を 記・榎本 恵
★<論説>敗戦の日に思う危機——戦争協力の歴史を忘れるな 記・油井 義昭
★<今週の本棚>『日本の信徒の「神学」』隅谷三喜男著(日本キリスト教団出版局、2,520円) 評・湊 晶子
★<今週の本棚>『まったく当り前の教会生活』中澤信幸著(恵友書房、630円)
★<今週の本棚>『JOINの作り方』上野 有著(JOIN企画、500円)
<情報クリップ>催し情報ほか  = 3 面 04夏・青年宣教リポート=
★日韓学生ら3000人参加——伊那市で「コスタ・ジャパン」
★ホーリネス教団Youth Jam 2004——「戦争」テーマに自由討論
★日本福音同盟・青年委員会は始動——委員長に広瀬 薫氏  = 4 面 全面広告=
☆東京キリスト教学園
オープンキャンパス 9/18(土曜)10:00—16:00
URL http://www.tci.ac.jp/
 = 5 面 全面広告=
☆聖句書道展 9月8日~11月4日各地で開催
金沢展 9/08~13、横浜展 9/22~26、新潟展 10/19~22
川口店 10/19~21、東京展 11/01~04
URL http://e-310.com/seikushodo/
 = 6 面 関西だより=
◎教会が入院患者家族のサポート・ハウスを建設——聖公会・守口復活教会
★お父さんはシンガーソングライター——「Ojicome」の市橋春太郎さん
★聖書を基に語る「心と体と経済の健康」——めぐみ堂の西本誠一郎社長、JTB文化教室講師に
★マジックとミュージカルと福音のコラボレーション
★セミナーで現代若者論——第12回神戸ユース・ハーベスト
★VIP川西&豊中:いま世界が抱える問題を——中東研究の専門家が解説
★名物園長が語る、子どもから学び共に育つ秘訣  = 7 面 =
★葬儀にゴスペル響く——故人の遺言受け、長女が演出
◎西東京の文書伝道の拠点9月にリニューアルオープン——オアシス立川店
★新シリーズ「j-worship」誕生——内外のワーシップ代表曲を収録
★プロゴルファー、元ヤクザの人生描く——手渡す対象明確に新作トラクト  = 8 面 チャ・チャ・チャーチ=
★北海道で始めてのチャーチスクール開校——北海道/旭川ナザレン教会
★全焼した教会堂再建へ——神奈川/金沢フィラデルフィア教会
★教会は楽しくなくちゃ!——東京/荒川聖泉キリスト教会
★<もりべぇのへぇ~>「次郎長の子分の回心」 記・守部 喜雅
★<今月の買いどき>聖書カバー ツムギ黒イクソス(シーアール企画、2,400円~)
★<いいもんみっけ>国際色豊かな教会

「ハロハロ」文化で教会から町づくり目指す−−西春日井フィリピン人クリスチャンフェローシップが献堂04

 「ハロハロ」文化で教会から町づくり目指す  現在日本に十数万人いるといわれるフィリピン人。特に東海地方には自動車や家電関連の工場で働く人や、来年開港する中部国際空港や愛知万博の建設に何らかの形で携わる日系2世、3世が多い。そんな中、在日フィリピン人のクリスチャンらが、愛知県西春日井郡師勝町に教会堂をもち、8月15日献堂式を執り行った。会堂をもつまでには苦節の道があった。
 新しくできた教会は、西春日井フィリピン人クリスチャンフェローシップ(師勝町大字熊之庄字堤下154、大岡潤代表牧師)。献堂式には在日フィリピン人、約140人が出席し、フィリピン家庭料理に舌鼓を打ちながらの感謝会が開かれた。
 もともと大岡牧師が出席していた日本人教会に、フィリピン人家族が礼拝に来始めたのがきっかけ。大岡牧師がフィリピンの神学校で学んだということもあり、タガログ語礼拝をスタートしたところ、次々にフィリピン人が教会に集まった。
 しかし、会堂が古く、人数も入りきれなくなり、4年前から公営の集会所を借りるように。ところが集会所の多くは楽器の使用を禁じていた。「フィリピンの人たちは元気よく賛美するので、ギターなど楽器なしではなかなか伝道ができないのです」と大岡牧師。楽器なしの礼拝がしばらく続いたが、新しい人がなかなか来ない。しかも大きな声で賛美していると、集会所側からけむたがられるようになった。「ギターを弾かずとも、楽器のケースを持っているだけで疑われて使用禁止」に。仕方なしに賃料の高いホールを借りるものの、抽選制で毎回借りられるとは限らない。体育館や公園など、あちこちを転々としていた。やがて施設間で情報が伝わり、名前を出すだけで貸し出しを断られ、「行く場所がなくなってしまった」。
 途方に暮れながらも、同じように教会堂をもたずに急成長したアメリカの教会の姿を励みに、「自前の会堂」が与えられるよう祈り始めた。今年3月、メンバーの家近くで、「貸し倉庫」の看板が目に入り、持ち主と交渉。フィリピン人教会として借りることができ、5月から礼拝スタート。しかし十分な広さがあるとはいえ、倉庫は倉庫。夏は暑く、冬は寒い。また楽器の演奏がまともに騒音として近隣に響くため、どうしても防音工事が必要だった。大岡牧師の友人で内装業を営む牧師の協力を受けつつ、教会員も総出で改装を手伝い、15日の献堂式を迎えた。
 教会としての動きはこれだけでは終わらない。「フィリピンの町は教会を中心に学校や病院、市場などが広がっている」と大岡牧師は語る。新会堂もそのフィリピンの町づくりの伝統を導入するというのだ。会堂の1階にキリスト教書店やサリサリストア(売店)、レストランをオープンさせる計画。さらに日本語の学習支援、無料健康相談、生活相談などができるよう事務局も設置するという。「フィリピンの『ハロハロ』(タガログ語でごちゃまぜの意)と『サリサリ』(いろんな種類)文化をここでやっていこうということです。教会を中心とした『リトルフィリピン』をつくっていきたい。残りのプロジェクト完成までには500万円が必要。与えられるよう祈ってほしい」と大岡牧師は話す。10月からはフィリピンの神学校と提携し、サテライト校として神学教育もスタートさせる予定だ。
 同教会ではNGOやNPOの協力を得ながら、運営を進めるボランティアを募集している。詳しくはTel:090・2138・4924、Eメールooka@alles.or.jp(大岡)まで。   【藤川 義】

教会が入院患者家族のサポート・ハウスを建設−−聖公会・守口復活教会0408290601

 入院患者の付き添い家族が低料金で泊まることができる宿泊施設「サポート・ハウス」を、日本聖公会大阪教区・守口復活教会が建設する。牧師館の建て替えを機に会館を併設し、さらに近くに関西医科大学付属病院があることから、立地条件を生かした地域社会への奉仕を実現する施設として、建物の中にサポート・ハウスをつくることが決まった。完成予定は来年春。サポート・ハウスを伝道の場にすることはできないが、奉仕する信徒らを通して「キリストの愛を伝える熱交換はできる」と、同教区執事・同教会牧師補の山野上素充さんは新しい働きに意欲を燃やしている。
 家族の誰かが遠方の病院に入院したとき、困るのが付き添いの宿泊場所だ。完全看護が建前の病院には家族の寝るところはなく、民間のホテルは高額で、治療費に加えて付き添う家族の滞在費が入院患者家族を圧迫することになる。さらに家に残してきた家族を気にかけつつ、知らない土地で病気の家族を心配するという、物心両面の負担を強いられる付き添い家族に手を差し伸べるのが、守口復活教会が始めるサポート・ハウスだ。
 建築費用は8千500万円。手持ち金と教会内外の募金と借入金でまかなう。施設の維持のために後援会組織を作ることも考えている。完成すれば大阪で3軒目のサポート・ハウスになる。こうした施設の必要をよく知るメディカルケースワーカーからも建設歓迎の声が上がっている。「ここは第2の家庭になる場です。1人で泣く場所と、他の人と交流する場所の両方が必要」と、山野上さんは言う。
 建物はビジネスホテルとマンションと集会所を合わせたような形態。3階建ての2階がバス・トイレ付き1泊千500円程度で宿泊できるサポート・ハウスになる。サポート・ハウスは個室だが、キッチンのある談話室となるロビーを通って入室する設計にした。サポート・ハウスの中に宗教は持ち込まない。難病の人や家族は、いわゆる宗教の押し売りにうんざりしているからだ。教会による運営ではあっても、露骨な伝道はできないが、つらい思いで帰宅した人に一言でも声をかけたり、いっしょにお茶を飲みながら話をしたり、ときにはその人のために祈ったりすることは、教会ならではの働きだ。
 事務、清掃など施設内のサービスは軽費ボランティアが担当する。これには信徒だけでなく地域にも呼び掛けて、教会の働きに加わってもらう。信徒とボランティアと利用者が交流する中で、信徒がもつ信仰の熱交 換ができればいい。それが宣教だと思うと山野上さんは言う。
 「教会そのものが熱交換器的所になれば、日本の宣教は進んでいくはず。信徒と未信者の継続的な交流の場となるサポート・ハウスは、それを可能にする働きです。教会が持っている商品価値のあるものを、社会に送り出さなければ」
 新築を機会に、会館で就職塾を開くことも可能だ。山野上さんは、元神戸製鋼で人事を担当していた。オックスフォード大学のカレッジ設立にも携わり、その後関西学院大学の就職部長を6年やった。「『君らの夢は50になっても60になってもかなえるんだぞ』と学生たちを励ましながら、自分の夢もかなえたくなって」61歳で神学校に入学した。大学卒業のとき牧師になるか大学教員になるか考えているうちにビジネスマンになっていた。
 昨年から聖和大学の理事長に就任、社会における働き、牧会に加え、サポート・ハウスの運営と、忙しくなりそうだ。  「いろいろやってきましたが、振り向いたら一直線でした」  「いろんな形はあっても、底に流れるものはいっしょだった」と山野上さん。
 今は無牧で、信徒数が50人に足りない小さい教会だが、サポート・ハウスが稼働し、活発な熱交換が展開されることを期待している。
 問い合わせは守口復活教会Tel&FAX06・6992・3307、Eメールmyamanoue@hot mail.com/大阪教区事務所Tel:06・6621・2179。 【藤原富子】

西東京の文書伝道の拠点9月にリニューアルオープン−−オアシス立川店0408290702

 東京都立川市で長年営業を続けてきたキリスト教書店「立川福音センター」が8月7日をもって閉店し、いのちのことば社がその営業を引き継ぐことになった。同店は、1967年にセンド国際宣教団が文書伝道の一環として開店、途中から運営の責任を担ってきた日高廣店長の退職を機に閉店することが決まり、センド国際宣教団と日高店長がいのちのことば社に引き継ぎを打診した。同店は9月1日、「Gospel Shopオアシス立川店」としてリニューアルオープンする予定だ。
 新店のコンセプトは「出会い」。スタッフは「書籍、用品との出会い、人との出会い、神様との出会いができる店づくり」を合い言葉に、開店にむけて着々と準備を進めている。開店後、9月18日まで新装開店記念キャンペーンを行う。3千円以上買い物すると新改訳聖書などが当たる抽選ができるほか、商品購入者先着300人にオリジナルトートバックをプレゼント。
 「Gospel Shop」の名前は、同社が経営するキリスト教書店では、大阪市北区にある「梅田店」に次ぐ2店舗目。クリスチャンでない人にもわかりやすく、利用しやすい名前にした。JR立川駅、多摩都市モノレール立川北駅から徒歩5分以内の好立地に加え、デパートなどが立ち並ぶショッピング街にも近く、買い物のついでに気軽に立ち寄れる。スタッフはより多くの人に買い物に来てもらい、同店が西東京の文書伝道の拠点となればと期待している。営業時間は午前10時から午後6時まで。日曜定休。問い合わせはTel:042・524・5072(9月1日以降)。