ヘッドライン
[CSD]2004年10月17日《ヘッドライン》
[CSD]2004年10月17日《ヘッドライン》= 1面 =
★魂揺さぶるステージ——神戸:「楽団あぶあぶあ」&「ミュージカルチームLOVE」
= 2 面 ニュース=
◎常識壊し変革提言——エリヤ会シンポで石川、大川、清野氏ら
★<グローバル・クリスチャン・サイト>米国、スペインほか
★<教界ニュース>聖公会エルサレム教区ほか
★<召天>朝比奈寛氏(インマヌエル綜合伝道団第3代総理)
★<落ち穂>「しゃべり場・福音版」で本音トーク
= 3 面 宣教リポート=
◎<宣教まっただ中>バヌアツ発[2]聖書が分かる分かる! 記・渋沢 憲一
★「1%の壁」原因は内向き姿勢——エリヤ会がアンケート実施
= 4 面 牧会=
★<人を生かす対話>[6]かわいそうな私、悪いあの人 記・東 正明
★<ディアコニアのこころ>[4]「そばにいる」 記・フロインライン 規子
★<オピニオン>宣教地だから味わえる時間の共有 記・永井 敏夫
★<恵みのどんでん返し>明らかにされた神への怒りから 記・佐藤 弘司
= 5 面 神学・社会=
★<この国の精神風土と福音宣教>[6]教会が問われる歴史的責任 記・池尻 良一
★<神学の潮流>カトリック/ルーテル教会「義認の教理に関する共同宣言」を邦訳
★<今月の神学書評>『ディートリッヒ・ボンヘッファー』森野善右衛門著(福音企画印刷、1575円)評・東條隆進
= 6 面 特集・データから見る開拓伝道1=
★アンケート:「日本の教会及び開拓伝道の報告と方策」の調査結果より
= 7 面 特集・データから見る開拓伝道2=
◎開拓伝道に高齢化の波——国内開拓伝道会(KDK)が11月セミナーで詳細分析
= 8 面 情報=
★<情報クリップ>講演・セミナー・催し情報ほか
★SHOP:宮城県:カレーショップ酒井屋
★CD:「ふたつのJ」(岩淵まこと、ビ・ブレイブ、3000円税込)
★GOODS:写真ポストカード集「聖書の旅 主を待ち望め」(佐々木宏、1000円送料込)
= 9 面 関西だより=
★グッズ通して聖書を楽しく読もうよ——ひつじクラブ立ち上げた加藤清二さん
★礼拝のようなコンサートに——ジェフ・ネルソン&日向かおりワーシップコンサート
★<伝道は楽しいぞ>[3]妻を救った50年間の夫の祈り 記・榮 義之
★かんさい通信:岸本正也作品展
= 10 面 ビジネスパーソン=
★御名が崇められるための事業——岡山 慶子さん[下]([株]朝日エル代表取締役社長)
★<うつは心の風邪>[2]うつ病のきっかけ 記・吉田 博
= 11 面 教会学校=
★<教会学校教師のひろば>お菓子でリラックス セルグループ「カフェ」——神奈川:ふじみキリスト教会
★<CS分級>ストロー笛 記・石橋 えり子
= 12 面 前面広告=
★教会堂建築シリーズ<135>——瀬谷キリスト教会(日本COG教団)
= 13 面 今週の動き=
★<今日は何の日>10月17日—23日
★<日めくり元気の素>名著・聖書日課から一言メッセージ
= 14 面 教会=
★ソフトボールチーム、対戦チーム募集中!——横浜白山道教会(同盟基督教団)
★はじめはみんな「アンニョンハセヨ」——キリスト塩釜ともしびチャーチ、韓国語クラス(ウェスレアン・ホーリネス教団)
= 15 面 教会生活=
★若者しかいない?教会——東京:ジーザス・ライフ・ハウス・インターナショナルチャーチ
★<林檎の風にのせて>[6]時刻表よりも確かなもの 記・正村 八重子
★寝食ともに生きた英語にふれ——東京:奥多摩バイブルシャレー
= 16 面 ひと=
★JAYE公山さん(ゴスペルシンガー)——「家族」テーマに祭りで歌う
常識壊し変革提言−−エリヤ会シンポで石川、大川、清野氏ら0410170201
クリスチャン人口1%を超えられない日本の伝道の壁を破るには――クリスチャンビジネスマンら信徒と牧師、宣教師が共にこの問題を調査し討議しているエリヤ会が9月25日、東京・お茶の水クリスチャンセンターで「破壊と創造」―変革への提言―と題してシンポジウムを開催した。昨年に続き2回目の今回は、従来の殻を破って独創的な試みをしている相模原牧師会の石川洋一(聖協団・相模原教会牧師)、都心で365日礼拝を始めた大川従道(大和カルバリーチャペル牧師)、冠婚葬祭を生かした地方伝道に取り組む清野勝男子(同盟基督・土浦めぐみ教会牧師)の3氏をシンポジストにエリヤ会の信徒メンバーらも交えて討論、「変革への提言」をした。石川氏は、神奈川県相模原市内の教会の牧師・信徒らが地域の伝道を共に考える中から聖書学校、グループホーム、共通デザインのトラクト全戸配布、共同の青年活動、市民クリスマス、礼拝の講壇交換など、地域の諸教会が連携して多彩な活動をしている実情を報告。
▽教会が一致していることで地域に対してアピールできる
▽福音を伝えるアプローチを考え直し、教会の使命は相模原62万の市民が本当に幸せになってくれること、と表現する
▽50年先を見越してクリスチャンが町づくりに長期計画をもち、相模原をキリストの町にしたい、と提言した。
大川氏は「世の中は買い手指向だがキリスト教会だけは売り手指向。世が求めているものは何かを知るだけでなく、福音がそれを満たすことができるという姿勢が必要」として、自身のポリシー「子どもから老人までが楽しみ、信者・未信者の区別なく誰でも収穫を得ることができる潮干狩り的発想」を説明。「祈りこそ1%の壁を破る最も重要な業。一般の人たちも危機に瀕すれば祈らなければという空気をもっている。教会の祈祷会に未信者が来てもいい」として、
▽礼拝に早めに行くと得する仕掛けを作る
▽祈りは3分を超えない
▽主の祈りは全員がスクリーンを見ながら
▽365日礼拝で誰でも礼拝に来られるように
▽元旦は初詣礼拝とし、1年の祝福を祈るメッセージをする
▽来てよかったという質の高い音楽
▽子どもにも博識ある人にも同じ口調で話す、などを提唱した。
清野氏は、宣教師として赴任していたインドネシアで教会行事にシンボリックな儀式が取り入れられていることを紹介し、「信仰は告白だと思っていたが生活だと気が付いた。教会員や地域社会の日常の必要に応えなければいけない。伝道は方策ではなく求心力。聖書に禁止されていないことなら何でもやってみようと考えた」として、
▽高齢者が旅行などを楽しめる喜楽希楽会
▽体が弱って教会に来られない高齢者へのデイサービス
▽その人らしさを祭壇に反映させて意味をもたせた葬式
▽明るく広い納骨堂を教会敷地内に造り、記念会ごとに集まる家族や親族に福音を語る
▽肉親を天に送り、寂しい人のために天国を思い浮かべられるデザインの家庭祭壇を考案、など特に通過儀礼の中にキリスト教・聖書の意味が伝わるように工夫する「聖書的通過儀礼の開拓」を提唱した。
ビジネスマンとしてジョンソン・コントロールズ・ジャパン副社長のクレイグ・カックス氏は、「教会が伸びるかは集団で伸びるのではなく、一人ひとりがいかに充足するかだ。アメリカの教会は30年、40年前と全く変わったが、それは牧師が相談して変えたのではない。大半は、社会が変わって教会はどうすればいいかと考えた信徒によって変わった。信徒一人ひとりが、自分が行って幸せなところ、喜べるところでなければ人は誘えない」と、人間関係づくりの重要性を語った。
がん学者の樋野興夫氏(順天堂大学医学部教授、癌研実験病理部部長)は「世の改革者は自らは改革されないで改革された土地に住もうとするから変わらない。自らの形を変えて浸潤するがん細胞のたくましさに学べ。内村鑑三、新渡戸稲造のように時代精神を学んで文化に勝つ人材を造らなければならない」と述べた。 各教派の宣教担当者や伝道団体関係者ら80人余りの参加者からも活発な意見が出され、4時間にわたる討論は沸騰した。
<宣教まっただ中>バヌアツ発[2]聖書が分かる分かる! 記・渋沢 憲一0410170301
ウリピブ島には教会があり、毎週日曜日にはそれなりに人々が集まっていました。ところが興味深いことに、礼拝堂の中ではウリピブ語は全く話されないのです。お祈りも聖書朗読も説教も賛美もすべてビスラマ語(または英語)。礼拝はとても形式的でいのちが感じられないものでした。彼らにとって主日(日曜)礼拝とは、単なる週1回行われる行事に過ぎなかったのです。ところがウリピブ語賛美集が発行されたころから、人々は自分たちのことばで神様に向かって語りかけることを始め、やがてウリピブ語の文字にも興味を持ち始めました。ちょうど私たちが島に住み始めて丸1年の歳月がたったころでした。私たちも片言ながらウリピブ語でコミュニケーションできるようになってきていたので、思い切って1週間の「ヨハネの福音書をウリピブ語で読んでみよう!」という講座を開いてみました。時間帯を3つに分け、女性・壮年・青年のクラスをもちました。各クラスの授業の前にウリピブ語の賛美歌を歌うことにしたので、かなり多くの方々が集まりました。なにしろ今まで誰もウリピブ語で読み書きしたことがないのですから、初日はウリピブ語のアルファベットの紹介と、「人はパンのみで生きるのではなく…」の1節を何回も何回も(暗唱できるくらい)読んだだけでした。
翌日からはヨハネの福音書の中でも分かりやすくて短い段落を選んで皆で読み、内容に関する簡単な質問に答えさせるといった具合で進めていきました。初めのうちは皆、眉間にしわを寄せながら「やっぱり読むのは難しいなあ」などと言っていましたが、3、4日目に突然1人の女性が「分かる分かる! これってあたしたちのことばで書いてあるじゃん!」と歓喜しました。続いて何人かの女性たちも「本当、よく分かるわ! イエス様のことがちゃんと分かる!」と言い出し、それからはもう皆興奮して続々と新しい段落へと読み進めるようになったのです。
やがて1週間の講習会も終わり、閉会の集いをしている時に皆の感想を尋ねると、「来週からも毎週集まってウリピブ語で聖書を読みたい。もうほかの言語では読みたくない!」という答え。結局翌週からも女性・壮年・青年でそれぞれに時間を決め、週1回ずつ「ウリピブ語で聖書を読む会」を続けることになりました。この結果は私たちの当初の期待をはるかに超えるもので、私たちは改めて人々が自分の生まれ育った言語(母語)に訳されたみことばに、どれほどの力があるのかを思い知らされました。
このできごとの後、私たちは女性・壮年・青年それぞれのグループで、特に読むのが割と上手で神様に対して心が開かれている人々を2、3人ずつ選んでリーダー会を作り、彼らを訓練し、聖書を読む会をリードできるように教えました。今ではこれらの学び会はすべて現地のリーダーたちによって継続して行われています。
また、この毎週の「ウリピブ語で聖書を読む会」が開始されてまもなく、人々は自分の意思で主日礼拝のプログラムをすべてウリピブ語で行うようになりました。人々は心から喜んでウリピブ語で主を賛美し、心をこめてウリピブ語で祈り、また自分たちの心に響くウリピブ語で語られる説教に耳を傾けるようになったのです。毎週の礼拝にいのちが宿るようになりました。それまで教会から足が遠のきがちだった青年たちが教会に戻ってきました。しかしこれらの目に見える変化だけでなく、神様は彼らの心の中に神様を求める目に見えない変化をも始めておられたのです。
開拓伝道に高齢化の波−−国内開拓伝道会(KDK)が11月セミナーで詳細分析0410170701
KDKとクリスチャン新聞によって実施された今回の調査。創設10年以内の教会を対象に、250教会を無作為抽出した(有効回答数119、回答率47・6%)。調査では、大きく分けて、「開拓伝道をする牧会者自身」「開拓伝道にいたる経緯とまわりの環境」「日本で開拓伝道をするにあたっての課題」「開拓伝道での実際の取り組み」について聞いた。
牧会者自身のことでは、男性が84%、女性が11・8%で、そのうち40代の人が28・6%ともっとも多い。ついで、50代、60代、30代、70代と続く。もちろん開拓伝道を始めてからの経過年数(平均で約6年)を考慮しなくてはいけないが、比較的高齢化しているようにみえる。また、職業経験のある人が76・5%いる一方、20%近くの人が職業経験なしに開拓伝道に従事している。
神学教育では、67・6%が国内の神学校で学んでいる。また、教会内コースで学んだ人が6・6%いる。この背景には、教会の信徒訓練、弟子訓練の充実が理由の1つとして挙げられるだろう。
教会創設の経緯では、牧師が独自に始めたケースがもっとも多い。クリスチャン新聞が毎年行っている『クリスチャン情報ブック』の調査によると、開拓経過年数平均6年として、6年前の1998年新設の97教会のうち、単立教会は30教会(31%)になる。この98年前後は、教会新設数が多かった。それに対し2000年以降、新設教会は減少傾向にある。
宣教の現場で牧会者が感じている伝道・牧会に影響を与えたことがらで、もっとも多いのが「心病む人の増加」というのは興味深い。心に何らかの問題を抱えている人は、人間関係を求めて、大教会よりも比較的小さな教会を訪れやすい傾向にある。一概に言えないが、開拓教会もそういった人々が多く訪れたり、かかわったりしているようだ。その中で、牧会者がどのような人間関係を構築していくのかが、牧会現場で問われてくる。
日本で宣教の進まない理由として、「日本人の多神教の精神性が非常に根深い」を挙げた割合が高い。第2位の「日本の伝統や因習が福音を阻んでいる」とともに、「日本人の精神性と土壌」といった環境に理由を見いだす人が多い。ただし、これは都市部と地方町村部で、意識の差は出てくるだろう。
KDK事務局では、「調査を重要視していて、さらに取り組みをしていきたい。10年後、回答してきた人がどのような牧会者になるのか、またどのように訓練されていくのか見ていくことが課題」と将来にわたって推移を見ていくことを示唆している。 【藤川 義】 今回のアンケート調査結果を受けた現状報告、分析、方策の討議を含め、「参加者が重荷を分かち合い、学び合う」第14回開拓伝道セミナー(KDK主催)が、11月29日から12月1日まで、静岡県沼津市のウエルサンピア沼津で開催される。「開拓伝道の理念|たましいを捕らえて教会を建てる」をテーマに、講演、グループディスカッションなどが行われる。講師は中島秀一氏(日本イエス・キリスト教団荻窪栄光教会牧師)、泉田昭氏(日本バプテスト教会連合練馬バプテスト教会名誉牧師)ほか。費用は登録費3千円、参加費は2万円。申し込みは申込書を郵送かファクスで送付、またはEメールで。締め切りは11月7日。申込書送付先は、〒352- 0002埼玉県新座市東3ノ12ノ45ノ101、新座志木バプテスト教会内 国内開拓伝道会。問い合わせ=1&5048・476・2600、Eメール=kishiohj@dance.plala.or.jp
KDKでは開拓伝道の経済的サポートを実施しているが、2005年からサポート送金元の米国ホワイト・フィールズの制度変更に伴い、その申し込み手続き、支給開始が変更になる。05年1月から9月の間に受給申請を受け付け、06年1月から支給開始。05年の申請に間に合わない場合は07年1月から開始となる。05年以降同様の日程で、受給申請の受付、審査、支給開始となる。