[CSD]2005年5月1日《ヘッドライン》

[CSD]2005年5月1日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★「主にある三位一体改革」——公務員が御国づくりで町おこし

 = 2 面 ニュース=
★スマトラ地震:痛み通して教会が一致——同盟基督・被災地支援レポート
★インドネシア:物質と共に霊的な支援——余震で仮設住宅倒壊か 記・藤田 敏
★<教界ニュース>召天/坂田寛夫氏(作詞家・作家、79歳)、阿部翰一郎氏(単立・イエス・キリスト緑の牧場教会牧師、86歳)
★<落ち穂>死の恐れからの解放の喜び

 = 3 面 ニュース=
★<宣教まっただ中>ハイチ発[2]因習からの解放、医療伝道 記・根本 律子
★個人情報保護法と教会[2]個人の人格尊重の理念を 記・桜井 圀郎

 = 4 面 牧会=
★<今、家族を考える>[9]ゆっくり振り返ること 記・堀 肇
★<牧会ジャーナル>問う牧会と教会形成 記・岡村又男
★<オピニオン>憲法調査会報告をどう読むか 記・根田祥一
★<恵みのどんでん返し>溝の中から出てきた1万円札 記・金 明均

 = 5 面 神学・社会=
★<ローザンヌ運動30歳>三分の二世界教会[上]21世紀の世界宣教を主導する地域で何が… 記・吉本牧人
★米国:聖書で遺書に基づく評決は不当——死刑判決破棄
★<書評>『キリスト教音楽の歴史——初代教会からJ・S・バッハまで』金澤正剛著(日本キリスト教団出版局、5200円)評・井上 義


 = 6 面 関西だより=
◎「遊び人」から「神の弟子」に、本当の愛訴えたい——『恋の教科書』書いた飯田克弥牧師
★働きと信仰の継承に傾注——NZ大阪教会(高田義三牧師)が40歳
★「実践的・創造を通しての伝道」説明会を開催——クリエーション・ネットワーク
★W・M・ヴォーリズ来幡100年記念イベント

 = 7 面 全面広告=
☆第37回再臨待望 東京大会 「見よ、わたしはすぐに来る。」
2005年6月4日—5日 会場:ウェスレンホーリネス教団淀橋教会
事務局Tel&Fax.03-3897-5316

 = 8・9 面 韓国特集=
★南怡島に行けて感動。でも…韓国人の傷は深かった——「冬のソナタ」のロケ地巡る旅
★竹島編入は侵略の先がけ——「独島は韓国の領土」 吉田耕三宣教師(ソウル日本人教会)に聞く

 = 10 面 今週の動き=
★<今日は何の日>5月1日—7日
★<日めくり元気の素>名著・聖書日課から一言メッセージ

 = 11 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★MOVIE:「ベルンの奇跡」(東京・日比谷「シャンテシネ」で上映中)
★EVENT:北田康広チャリティーコンサート

 = 12 面 ビジネスパーソン=
★我死ぬべくば死ぬべしと助役を決意——峰田 将さん[下](聖学院中学校高等学校校長)
★<うつは心の風邪>[10]うつの人との接し方—家庭篇— 記・吉田 博

 = 13 面 教会学校=
◎<教会学校教師のひろば>「問題児」の成長に感無量——バプ連盟・相浦光キリスト教会:ゴスペルグループ「クロス」
★<先生集まれ>「コツ」をおさえたCS教師 太田 静さん(聖泉基督・荒川聖泉キリスト教会員)
★<CS分級>写真で知ってもらおう 記・永井 真衣子

 = 14 面 教会=
★<ちゃちゃチャーチ>伝統を受け継ぎ、現代に生きる教会——単立・向島キリスト教会
★<奉仕する恵み>伝統的賛美も伝えたい——佐々木 潤さん(柏グローリーチャペル ワーシップリーダー)

 = 15 面 家庭・あかし=
◎田原米子さん急逝——自殺未遂、障がい乗り越え夫と共に2人3脚伝道
★富弘美術館新装オープン——見れば分かる本当のやさしさ
★<スマトラ 祈りと希望>被災地を行く[4]友だちが流されていった 記・水谷恵子

 = 16 面 ひと=
★朴 茗苑さん(刻字家)——死ぬまで神様のために生きたい


「遊び人」から「神の弟子」に、本当の愛訴えたい−−『恋の教科書』書いた飯田克弥牧師050501060

「この本を通して、1人でも聖書に出会えたら」、飯田克弥牧師(J—House)は、自著『恋の教科書』(小学館スクウェア発行)についてそう語る。やさしく愉快に聖書に基づいた恋愛、結婚を説いた本には、目的もなく遊んでばかりいた青年時代の著者の体験も折り込まれて、読者に共感と本当の愛への探求をうながす。

 「人生おもろかったらええわ」。それが学生時代の飯田青年の価値観だった。「本能のおもむくままに生きてきた」超遊び人飯田青年に転機が訪れたのは、カナダに留学していたとき。零下20度の「すっごい田舎」で、遠距離恋愛の彼女との別れを体験。身も心も凍るような思いで開いたのが聖書だった。マタイ7章7節。77、パチンコでいえばフィーバー。  「求めなさい。そうすれば与えられます…」。初めて神に叫んでいた。「助けてください!」と叫び続けた。「こんな状況いやだ、最悪だ」。心の内を吐き出した。
 次の日から誰かに支えられていると感じた。「これは神様か?」聖書を勉強するようになった。エペソ2章10節が、「がしっと」心に入ってきた。  「人間はそれぞれキリスト・イエスにおいて目的をもって造られたんだ。ぼくにしかできない働きがある。神様に命をかけて仕えていきたい」
 アメリカのフラー神学校に入り、98年に帰国して翌年教会を開拓した。外国で学んだ目から見ると、日本のクリスチャン人口の少なさは悲しくなるほどだった。  「神様に文句を言ったほどです。命がけでやってるのにって。神様は黙りなさい、自分がすべきことをすればいい、と」
 150年の宣教の歴史で 1パーセントの結果が現実とすれば、同じことをしていてはいけない。今までのいいものに現代の文化を取り入れた伝道方法を考えた。通常の礼拝のほかに、元気いっぱいのジャンピングワーシップ、バイリンガルワーシップ、ゴスペルスクールも開校し、若者向けの伝道礼拝ファンキーパーティ、礼拝には延べ200人以上が集うほど好評だ。
 恋愛と結婚のカウンセリングも行い、メディアを通し間違った情報をインプットされた結果、傷ついた若者に多く接してきた。そんな人々にわかりやすく示唆を与え、聖書に導くために生まれたのが『恋の教科書』だ。
 「何も考えずに楽しく恋愛して結婚して、子どもができて、何となく家庭がつぶれて、子どもが虐待を受けて一生傷を負う、そんな神様が悲しむ状況があまりに多い。そこにこの本を通して聖書の教える本当の愛を、草の根的に訴えていけたらと願っています。若者はもちろん、お父さんお母さん、結婚しているカップル、おじいちゃんやおばあちゃんも、アドバイスと学びのためにぜひ読んでいただきたいです」
 J—House=TEL:06・4709・7040、 FAX:06・4709・7041 Eメール=office@jhouse.tv、ホームページ=www.jhouse.tv 【藤原富子】

<教会学校教師のひろば>「問題児」の成長に感無量−−バプ連盟・相浦光キリスト教会:ゴスペルグループ「

私たちの教会の少年少女ゴスペルグループ「クロス」は、クラブで日曜日に教会学校(CS)に来なくなった少年少女のため始めました。音楽が大好きな彼らはとても喜び、毎週木曜日の夜に集まるようになりました。
 彼らは、天真爛漫でとてもかわいいのですが、練習中の私語、お菓子を食べ散らかして帰る、練習を無断でさぼる、リーダーの言うことは聞かないなど、本当に手のかかる子どもたちでした。
 さて、練習を重ねていよいよ礼拝奉仕の本番という時、メンバー全員がそれをすっぽかすという大事件が起こりました。次の練習日にたまりかねて叱りとばした青年リーダーに反発し、彼らは教会から脱走して行方をくらましました。帰りはいつも車で送っていたので、心配してみんなで探し回り、ようやく見つけて家に送り届けました。
 しかし、そんな彼らもいつしか少しずつ成長し、昨年のクリスマス会には聖歌隊のガウンを着て、見事なボディーアクションつきのゴスペルを歌ってくれました。教会堂は、130人の子どもと保護者で満杯。オリジナル降誕ミュージカルを演じ、赤いトナカイならぬピンクのライオンや、サンタガールなどに扮した青年リーダーらが歌ったり、みんなでゲームをしたりと楽しく過ごしました。子どもたちがプレゼントを手に、うれしそうに帰っていく後ろ姿を見送りながら、私たちは感無量で神さまの御名をあがめました。
 2005年1月から少年少女のゴスペルクラス「クロス」の時間は、日曜日の午後になりました。この2年間、毎週礼拝の中で小学生ユニット「ひかりの子聖歌隊」が賛美を捧げてきましたが、先日の礼拝では「クロス」のメンバーの中学生が、小学生と共に賛美をしました。その姿を見て、新たなムーブメントが始まる予感がしています。CSの先生方の祈りと労苦は、今ここに実を結びつつあるようです。
 思い返せば、10年前に私たちの教会には子どもがいませんでした。最初に小学3年生の男の子が来て、それからクリスマスごとに少しずつ子どもたちが増え、地域の児童センターに通う子どもたちを中心に輪が広がっていきました。10年の年月を経て、礼拝を静かに守れるようになり、賛美の使命と喜びに満たされている子どもたちを見て、「ありがとう」と言いたい気持ちです。「クロス」の働きを通し、今後もさらに多くの少年少女たちが教会へ導かれるようにと祈っています。
(記・松浦みち子=教会学校校長)

田原米子さん急逝−−自殺未遂、障がい乗り越え夫と共に2人3脚伝道0505011501

千葉県市川市在住の田原米子さんが、4月18日午後6時、自宅で心不全のため急逝した。67歳。田原米子さんは、『生きるって、すばらしい』という自伝があるように、その重度の障がいを乗り越えて明るく生きる姿に、多くの人が励まされてきた。教会でキリストの愛を説く伝道の働きはもちろんのこと、一般の社会、特に、小、中、高校での講演活動は、悩める児童や若者たちに励ましと希望を与えてきた。告別式は4月23日午前11時から市川市斎場で。藤原導夫牧師(市川北バプテスト教会)の司式で行われ、6月12日(日)午後3時からは、「合同教会葬」(米子さんを偲びお別れする会)が大和カルバリ教会(大川従道牧師=神奈川県大和市上草柳6ノ1ノ15)で行われる。
 田原米子さんの人生は「愛の奇蹟」と呼ぶにふさわしいものだった。高校3年、18歳の時、愛する母親の急逝にショックを受け、絶望のあまり、小田急線の新宿駅ホームから飛び込み自殺をはかった。幸いに一命を取りとめたが、左手、左足は切断、右足はかかとを残し足先を切断し、残ったのは右手だけだったが、それも小指と中指2本が切断されていた。絶望のあまり、病院で服毒自殺を図るが助けられ、見舞いに訪れたアメリカの宣教師と通訳の田原昭肥青年の誠実な姿に心動かされ、「だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました」(?コリント5・17)との聖書の言葉に心を貫かれた。
 そこから「なんで自分だけが不幸なの」というマイナス指向から、「自分にはまだ3本の指がある」という喜びと希望の人生へと変えられていった。田原昭肥さん(現・市川友愛教会牧師)と結婚した米子さんは、以後、2人3脚で、証しの人生を歩み、40年以上にわたり、キリスト教会の伝道集会で証しし、一般の社会の講演会では、その明るく飾らない人柄が多くの人々の心を捕らえてきた。
 60歳を過ぎても、その証しの活動を続け、中高生など携帯電話世代からはメールで人生相談を受けるなど、特に弱い立場にある人や若者の支持は大きかった。米子さんが亡くなる前の日に、元気な姿に出会っていた藤原導夫牧師は、「米子さんほど多くの人に、キリストにある喜びを分かち合った人はいません。教会のみならず、障がいをもつ人々を励ます働きも大きかった」と語っている。 【守部喜雅】