ヘッドライン
[CSD]2005年5月22日《ヘッドライン》
[CSD]2005年5月22日《ヘッドライン》= 1面 =
★万博内の多神教ムーブメントに警鐘——愛・地球博を牧師がプロデュース
= 2 面 ニュース=
★パウロの働きを現代に——マーケットプレイス宣教の可能性探る
★夢の超特急開発者、三木忠直さん逝去
★<教界ニュース>沖縄・大阪で「カルト問題特別セミナー」ほか
★<落ち穂>大村はまさんの国語教育
= 3 面 ニュース=
☆<宣教まっただ中>ハイチ発[4]霊的な安息も必要な島民 記・根本律子
★世界福音同盟:ローマ・カトリックと対話の継続希望——新教皇選出に際し声明
= 4 面 牧会=
★「説教と牧会」講演[1]弟子訓練に重き置く エドモンド・チャン師夫妻
★<牧会ジャーナル>「牧会現場の人間関係」 記・丸屋 真也
★<オピニオン>クリスチャンでない人の目線に合わせる 記・三谷 康人
★<恵みのどんでん返し>ひれ伏して祈った後に 記・水谷 功
= 5 面 神学・社会=
★<ローザンヌ運動30歳>三分の二世界教会[下]「西洋」対「非西洋」超え一つの世界宣教へ 記・吉本 牧人
★
★<書評>『教会の一致と一体性——福音派と公同の教会』JEA神学委員会編(日本福音同盟、700円)評・小野 静雄
★
= 6 面 関西だより=
◎福祉施設へのチャリティーCDを発売——魂の朗読者/庵原万喜子さんが収録
★涙と笑顔で「母の学校」——日本ツラノ書院が主催
★<保険の付き合い方>保険の精神は「互いに愛し合いなさい」 記・小林 雷三
★各地で聖句書道展
= 7 面 全面広告=
☆第11回 世界宣教セミナー アンテオケ宣教会主催
2005年7月12日(火)—15日(金)
会場:東京・国立オリンピック記念青少年綜合センター
= 8 面 ヴォーリズ来幡100年記念特集=
★今も息づくヴォーリズの愛
= 9 面 緊急提言=
◎私たちは信仰のカルト化に警鐘を鳴らします——根本原因は間違った権威主義に
= 10 面 今週の動き=
★<今日は何の日>5月22日—28日
★<日めくり元気の素>名著・聖書日課から一言メッセージ
= 11 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報、放送伝道ハイライトほか
★CD:「TO YOU」KiKi (いのちのことば社ライフ企画、2100円)
★CD:「Featuring ASIAH」Asish (ミクタムレコード、2300円)
★BOOK:『こどもさんびか 改訂版ガイド』日本基督教団讃美歌委員会編(日本キリスト教団出版局、1575円)
= 12 面 ビジネスパーソン=
★倒れて気づいた神の優先順位——巧記さん)[下]([愛知万博市民参加事業プロデューサー、オイコス・チャペル牧師
★<気持ちが伝わる話し方>体験談の驚くべき効果 記・中野 雄一郎
= 13 面 教会学校=
★<いまどき子ども事情>禁煙への道 責めず期待せず見守る 記・西村 敬憲
★<CS分級>「ペンテコステ」パズル 記・平田 和子
= 14 面 教会=
★米・日本人伝道の拠点 新会堂でスタート——ウェストミンスター日本人教会
★<奉仕する恵み>個性豊かな花々に教えられ——井上正子さん(高麗聖書教会)
= 15 面 家庭・あかし=
◎宣教ネットづくり白熱——JEA青年委員会 初のセミナー
★手に汗握る大接戦——フットサルで福音伝えたい
★<スマトラ 祈りと希望>被災地を行く[6]赤ちゃんが生まれた 記・水谷恵子
= 16 面 ひと=
★関根一夫さんさん(ビージャパン代表)——「聖書を分かりやすく教える」を願い
福祉施設へのチャリティーCDを発売−−魂の朗読者/庵原万喜子さんが収録0505220601
京都市に精神障がい者社会復帰施設の建設を計画推進している「社会福祉法人ミッションからしだね」設立準備会(坂岡隆司代表)から、施設建設資金のチャリティーとして、朗読者・庵原万喜子さんの朗読CD『メタノイア』(2100円)が発売された。収録作品は、小川未明作「貝殻」「野ばら」、宮本輝「夕刊とたこ焼き」「五十肩」、宮沢賢治「よだかの星」、聖書から詩篇23篇、病者の祈り(ニューヨーク・リハビリセンター研究所の壁に書かれた無名兵士の祈り)。BGMのピアノはロゴス企画の岸本宗也さん。 詩篇と病者の祈りはミッションからしだねの訳による京都弁版。 「イエスさま あなたは うちの羊飼いです。うちは あなたに守られている ちっちゃい 羊です」と始まる。 京都生まれ京都育ちの庵原さんならではの柔らかだが芯のある語調によって、みことばと祈りが魂のこもった生きたことばとなっている。朗読がただの音読ではなく、芸術であることを教えてくれる秀逸の作品だ。 「心の病を持つ方々の支援センターの建設という大切なことをお手伝いできるなら」と、朗読を引き受けた庵原さんは、「たくさんの方々が助けてくださったこと、そんな大切な方々にめぐりあわせてくださった神様に、感謝の気持ちでいっぱい。ハンディをかかえてここまで生きてこられたのは、皆さんが守ってくださったからです。お一人お一人にお返しはできませんが、CDをお手伝いさせていただけたことで、この喜びをお届けできるかと思います」と語る。 庵原さんの声に「惚れました」と言う坂岡さんは「人が人として地面にしっかり足を踏ん張って『生きる』とか『暮らしていく』とかいうことを想像させる『声』なのです。それは、これから心の病を抱えた方たちの生活にかかわっていこうとしている『ミッションからしだね』にとって、もっともふさわしい『声』なのです」とたたえる。 「ある方が、さびしい内容の作品でも、そこに希望を感じさせるのが庵原さんの朗読だとおっしゃったそうですが、私も同感です。施設建築資金を捻出したいという目的で制作したCDではありますが、同時に私はこの庵原さんの声を聴いた多くの方々が、そこにささやかな希望を見いだしてくださればという願いも持っております」 メタノイアとは、ギリシャ語で「痛みを共感する」「人の痛みのわかるところに視点を移し、そこから判断してごらん」という意味だという。このCDが人々をメタノイア的視野へと導いてくれるようにと願って名付けられた。「弱く、小さくあることに、ていねいに付き合っていきたい」と、いう祈りを込めて。 申し込み/住所・氏名・ 番号・CD申込み枚数を明記して「社会福祉法人ミッシヨンからしだね」設立準備会へE-mail: immanuel@mx.biwa.ne.jp、FAX:075・64 4・0832、http://otsu.cool.ne.jp/karashidane/私たちは信仰のカルト化に警鐘を鳴らします−−根本原因は間違った権威主義に0505220901
京都府八幡市の「聖神中央教会」の主管牧師、永田(金)保容疑者が、信者の少女への婦女暴行容疑で逮捕された事件は、日本のキリスト教界に衝撃を与えただけでなく、福音宣教の大きな妨げになりつつあります。事件は海外でも報道され、日本のキリスト教会のイメージダウンにつながっています。このニュースが流れた時、多くのクリスチャンは、「なぜ、あんなことが起こるのだろうか」と疑問をもち、真理のみことば伝道協会などに問い合わせが殺到しました。全国の教会の牧師たちも、信徒から同じ質問を受けているはずです。そこでまず、「永田容疑者は、自称牧師だったのではないか」という説明が提供されました。問題を片付けられる一番簡単な説明ですが、事実ではありません。永田牧師は1982年に韓国に留学して神学を学び、大韓イエス教長老会総会神学校を卒業しています。ですから、「自称牧師」とは一概には言えません。
では、「教理に問題があったのではないか。異端に走っていたから問題が発生したのだろう」と見ている人もいます。確かに教えの中に極端な、特殊な部分がありますが、そうした中でも新生を体験している信者も見られます。問題の根本的な原因はほかのところにあります。それは、日本のキリスト教会の中で蔓延する、間違った権威主義にあるのです。
永田容疑者は、「私は神の代弁者だ。神から権威を授けられている。だから、私の言うことを聞け」と、信者たちに絶対的な服従を要求しました。彼に従うことは、神に従うことでした。また、彼に逆らうことは、そのまま神に逆らうこととされていました。だからこそ、少女たちは何を要求されても「ノー」と言えなかった訳です。このように、何も考えずいかなる場合にも指導者のことばを鵜呑みにする、霊的識別力のない信徒の養成に、今回の事件の最も大きな要因があるのです。
では、なぜ指導者が権威主義に走るのか、その理由について少し考えてみましょう。まず第一に、セルフ・イメージの悪さ、あるいは自信のなさを挙げることができます。これは、何人ものカルト問題の専門家が指摘していることですが、カルトの指導者は、注目されたり、一目置かれたり、恐れられたり、従わせたり、崇拝させたりすることを、信者に強要します。あるいは、大きなビジョンを掲げて、それを実現させることによって傷ついた自尊心を癒そうとしたり、自分の存在をアピールしたりすることもあります。これに対して聖書的な指導者は、決して人からの名誉を求めることはしません。「私はイエス・キリストの御名によって父なる神に受け入れられている。私は神の恵みによって救われて、神の栄光を現し、神のみこころを行うために神に召されている。だからこそ私の存在に意義がある。人が認めようが認めまいが、私は胸を張って堂々と生きていける」と健全なセルフ・イメージをもつのです。
次に、指導者が権威主義に走る理由は、教育に対する勘違いです。正しい教育の目標は自立した人間の養成です。誰にも頼らずに一人で物事を考えたり判断したりすることのできる人間を養うことですが、権威主義的になっている指導者は、人をコントロールするために自分に依存させます。多くの場合、そのコントロールの目的は人を利用することにあります。 「うちの信者たちは霊的な子どもだ。彼らは、霊的親である私の助けがなければ、何も分からないし、何もできない。だから、私は彼らにいちいち指示を与えるのは、彼らのためだ」。こんな動機で権威を振りかざす牧師もいますが、教育に関する基本的な認識を欠いています。指導者はあくまでも、人を自立した大人にするために教育をするのです。自分の子どもが20歳になっても、いちいち親の手を借りなければ何もできない大人に育つことを、誰が望むのでしょうか。
カルトのリーダーは、信者に対するコントロールを維持するために、自分の特異性を訴えます。「私はあなたがたよりも神と近い関係にある。私は特別に聖霊の力を注がれている。私はあなたがたが想像もできないような、高い霊的領域に達している」というイメージを保たなければならないのです。そのイメージを保って初めて、「私の言うことを聞け」と信者を自分に依存させることができる訳です。
私には3人の子どもがおります。私が子どものために心から望んでいることは、あらゆる意味で私を越えることです。私よりも世界の多くの国に行って、私が経験したことのないような祝福を体験し、私より多くの人々に神の恵みを伝え、私が成し遂げられなかったような大きな働きをしてほしいと、切望しています。子どもを愛する親なら、誰でもそうだと思います。本当の意味で自分の信者を愛する霊的指導者も、そうであるはずです。私を越えてほしい、私よりも大きな働きをしてほしい、私よりも成長を遂げてほしいと願うはずです。はっきりと申し上げますが、人を成長させないでいつまでたっても自分の優越性ばかりを主張し、人を自分に依存させる指導者は、羊飼いのなりをした狼です。
最後に、指導者が権威主義に走る理由は、指導者の不信仰にあります。教会形成も、伝道も、聖霊のみわざです。「権力によらず、能力によらず、わたしの霊によって」とゼカリヤ書に書かれているとおりです。主の教会は決して、人間の手によって、肉の力によって建てられるものではありません。これは誰でも牧師になりたてのころ、肝に銘じることだと思いますが、牧会経験が長くなればなるほど、私たちは誘惑されます。焦りを感じることもあるでしょう。そこで、肉的な手段、つまりマインド・コントロール的な手法を用いたくなるのです。主を待ち望む代わりに、講壇から信者に圧力をかける。罪責感を負わせる。脅す。感情に訴える…マインド・コントロール的な手法を使えば、効果は抜群です。奉仕を怠けていた人が、急に忠実な奉仕者に生まれ変わるかもしれません。伝道熱心なクリスチャンになるかもしれません。献金額が増えるかもしれません。しかし、これはあくまでも肉の働きであって、聖霊のみわざではないのです。 「聖神中央教会」の事件が発覚したことは、「悔い改めなさい」という、神からの警告であると私は考えます。今こそ、自らを吟味し、教会の牧会方針や訓練・教育プログラムの中にカルト的なものがないかどうか、聖書から逸脱している部分がないかどうかを点検すべきです。今、権威主義的な体質を変え、聖書的な牧会に立ち返らなければ、ますます世の人々の前で恥をさらすことになります。(ウィリアム・ウッド=真理のみことば伝道協会代表)
宣教ネットづくり白熱−−JEA青年委員会 初のセミナー0505221501
価値観の多様化、受け身的な姿勢、ニートの増加など青年を取り巻く環境がめまぐるしく変化する中、日本福音同盟(JEA)の青年委員会(広瀬薫委員長)が5月9、10日、青年宣教セミナー「青年宣教のネットワークを作ろう」を埼玉県大里郡のホテル・ヘリテイジで開催した。青年宣教に携わる伝道団体スタッフや各教団教派の青年担当者など40人あまりが参加。参加者は青年宣教への取り組みの発表やディスカッションを通し、課題や意見の交換をし、白熱した2日間となった。「教団内のネットづくりに取り組んでいたが、超教派でのネットも大切だ」とは、日本ホーリネス教団青年伝道主事で岬キリスト教会の桑原裕弥牧師。今回参加最年少24歳の桑原牧師は、「ほかの教団の青年への働きを知って、ビジョンが与えられた。もっと情報交換の場をもちたい」と今後のネットづくりに期待を寄せている。自身もサーフィン伝道などにかかわっている。
2日目午前には、
1.青年宣教ネットワークづくりの具体策
2.クリスチャンの訓練、リーダーを育てることについて
3.若者向けイベントの工夫・アイディア
4.若者が来られる礼拝の工夫・アイディア
5.現代の若者のニーズと伝道方策、各グループに分かれディスカッション。
このうち1では、「ネットづくりの上手な人がリードする必要がある」「個人的なつながりからネットを広げる」「JEA内でも生きた情報交換や仲間づくりが重要」などと、宣教協力のネットワークづくりに確かな人間関係が不可欠なことが浮き彫りになった。そのほか「青年向けに、クリスチャン団体合同の就職活動フェアをすれば」と具体的な意見も。
初日には、日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団、イムマヌエル綜合伝道団、日本バプテスト教会連合の青年担当者が、それぞれの取り組みを紹介。アッセンブリーでは、米国の同教団立総合大学、ノースウエスト大学への留学あっせんなどをしている。イムマヌエルは、青年讃美歌『ひむなる』の刊行や、青年のための宣教大会開催を紹介。バプ教会連合はキャンプやキャラバン伝道を通じて中高生、青年の育成、訓練をしている。 そのほか、CSK(中学生聖書クラブ協力会)、hi-b.a.(高校生聖書伝道協会)、KGK(キリスト者学生会)、JCFN(ジャパニーズ・クリスチャン・フェローシップ・ネットワーク)、スポーツネットの各伝道団体によるパネルディスカッションも開かれた。
今回は、JEA青年委員会主催による初めてのセミナー。同様のセミナーの次回開催が、参加者の希望多数で確認された。広瀬委員長は、「青年宣教の同じ働きに携わりながら、顔を知らなかった者同士が出会い、互いの具体的な働きを知り、ネットワークが広がった。教団や教会に持ち帰り、実にしてほしい」と語った。