[CSD]2005年7月10日《ヘッドライン》

[CSD]2005年7月10日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★サーファーは神を感じている——千葉でサーファー伝道するデビッド・リビィさん

 = 2 面 ニュース=
★みことばを家庭のオアシスに——JEA女性委員会リトリート
◎福音の前に差別無し——自衛隊宣教会が伝道大会
★<教界ニュース>日本フォースクエアーほか
★<落ち穂>中国にある日本人クリスチャンの群れ

 = 3 面 ニュース=
★<宣教まっただ中>タイ発[3]高校生に根付いた信仰 記・竹田 弘美
★国際:WCCが「宗教間対話の危機」会議を主催——批判的なイスラムも参加

 = 4 面 牧会=
★<聖学院シンポ「悲嘆と信仰」>[最終回]相手の声に耳傾ける——寄り添い、受け止め、見捨てない
★<牧師のつぼ>くさった焼きそば、食あたりには 記・藤川 直孝
★<オピニオン>首相の靖国参拝是非論の不健全さ 記・根田 祥一
★<恵みのどんでん返し>村の教会は本当の神学校でした 記・高橋 博

 = 5 面 神学・社会=
★<ローザンヌ運動30歳>ホーリスティックミッション[下]隣人を愛する宣教への気づき 記・金本 悟
★米国:キリスト教一致の新組織の発足足踏み
★<書評>『神の科学』A・E・マクグラス著(教文館、2730円)評・津村春英


 = 6 面 夏休み直前準備特集:視聴覚教材=
★「聖書かみしばいセット」CS成長センターから発売——やさしい絵がうれしい
◎子ども伝道はロマン——礼拝でオリジナル紙芝居 同盟福音・富田教会

 = 7 面 夏休み直前準備特集:アウトドア=
★教会学校キャンプセミナー:キャンプはCSの集大成——目的と意味を明確に
★富士山頂で日本一の洗礼を——8月に100人での登山計画 JECA・本郷台キリスト教会
★サーファー集まれ、九十九里が熱い——CSF 夏のイベント

 = 8・9 面 特集/IT&ホームページガイド=
★交流に、宣教に、活かそう教会ホームページ——ポイントは知りたいことを一目で
★新しいコミュニケーションツール「ブログ」って何?——誰でもできる手軽さが人気

 = 10 面 ビジネスパーソン=
★与えられた生涯、全力を尽くす——原田 時近さん[下](ナスハウス工業[株]代表取締役)
★新連載<善久の発想法>[1]豊かな発想力がかぎ——コミュニケーションの達人は誰? 記・齊藤 善久

 = 11 面 教会学校=
★<教会学校教師のひろば>「兄貴分」がみんなをフォロー——炎リバイバル教会:サンデースクール
★<CS分級>1枚の紙で作る「天国と地獄」 記・石橋 えり子

 = 12 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★EVENT:Celebration Ministry of Arts 7月21日から公演(http://www.cmajapan.org/
★CD:「いっしゅにいさせて」オムニバス(ライフミュージック、1200円)

 = 13 面 今週の動き=
★<今日は何の日>7月10日—16日
★<日めくり元気の素>名著・聖書日課から一言メッセージ

 = 14 面 教会=
★<ちゃちゃチャーチ>あずみ野から世界に——単立・あずみ野ファミリーチャペル
★<もりべえのへぇ~>チャップリンの思い出

 = 15 面 家庭・あかし=
◎フィリピンで宣教師支援の有機農園プロジェクトを開始——佐藤晴美-トレド夫妻
★ホームヘルプから就労へ——精神障がい者支援を発展しNPO「Five-breads」立ち上げ
★<巨いなる山の動く日来る>[5]3つの努力 記・あんこや大塚

 = 16 面 ひと=
★氷山信廣さん(麻布中・高校校長)——日韓の国際結婚を支える働きを


福音の前に差別無し−−自衛隊宣教会が伝道大会0507100202

日本の自衛隊に福音を伝えることを主な目的とし、2003年11月に発足したMEAJ日本自衛隊宣教会(金学根事務局長)による伝道大会「キリストによる全日本福音宣教大会」が6月18日、東京・新宿区のグランドヒル市ヶ谷で開催された。  同宣教会は、「日本の教会やクリスチャンを中心とした超教派的協力会を組織し、日本の自衛隊宣教を拡大していく」「(防衛関係のキリスト者で結成される)コルネリオ会に協力し、防衛関係者、自衛隊員にキリストの福音を宣べ伝えていく」などを目的とし、?信仰の教理、宣教ビジョンと活動を明確にする?自衛隊宣教のため地域礼拝や伝道集会を開く?宣教事務所や各支部を設置し、教会の理解と協力を得て働いていく?自衛隊宣教のための伝道者養成と教会開拓をしていく、ことを目標に掲げている。
 今大会は、同宣教会の伝道大会としては、第1回日本自衛隊宣教大会(2003年、メッセンジャーは同顧問渡辺暢雄氏)、第2回日本の救いのための祈り会(2004年)に引き続き3回目。
 大会では、全日本宣教祈祷運動運営委員長の三森春生氏(イムマヌエル王子キリスト教会牧師)が、ピリピ3・29、30から、エパフロデトの姿を自衛官の立場と重ね合わせてメッセージ。自衛隊関係者への宣教に関して3つの理由を挙げた。1つは、自衛隊という職域が、特にクリスチャンの間であまり良い印象をもたれていないのではないかということ。福音の前には差別があってはならず、すべての人に福音が宣べ伝えられなければならない。第2に、公共のため、国民のために命をかけて働いている自衛官の姿こそ、まさにイエス・キリストの姿であり、尊敬されるべき姿である。最後に三森氏は、「自衛官としてさまざまな栄誉を受けたとしても、それは生きていてこその名誉であり、死後にまで望みを抱けるのは福音以外にはない。自衛官は絶えず死に直面しており、今イエス・キリストを信じ、いつ死に臨んでも報われる証拠を確保してその働きについていただきたい」と自衛官だった友人を例に語った。
 そのほかのプログラムでは、テノール歌手として活躍中のバリー・クラフト氏とジョン・ホブソン氏のコンビ「Two Tenors」がボランティアでコンサート。どちらがどれだけ高音で歌えるか、などの競い合いもあり、訪れた人たちを楽しませていた。
 同宣教会事務局長の金氏は、「日本には、約30万人の自衛隊関係者と約100万人のご家族がいます。今、日本では、憲法問題や自衛隊イラク派遣問題など様々な問題があり、また、教会の中にも軍国主義時代に受けた弾圧などの傷跡が残っているようです。そのため、一部では自衛隊は福音宣教の対象外になっている現状もありますが、キリストの福音はすべての人に伝えられるべきです。一人ひとりが『誰にでも福音を』、そういう気持ちになれば日本は変わると思います。その意味でも自衛隊宣教は大きいのです」と宣教への熱い思いを語った。

子ども伝道はロマン−−礼拝でオリジナル紙芝居 同盟福音・富田教会0507100602

同盟福音基督教会・名古屋キリスト教会富田教会(鴨下彌牧師)では、毎週の日曜礼拝の中で手作りの紙芝居を使って子どもメッセージをしている。絵本をカラーコピーしたり、鴨下牧師が以前描いた4コマまんがを1コマずつ拡大コピーし、色をぬったりして紙芝居にすることが多い。また聖書の話を基にしたり、鴨下牧師自ら新しいキャラクターや物語を考えて一から紙芝居を作ることもある。また、日本語のものだけでなく、英語やドイツ語のミニ絵本を使って紙芝居にしたこともあるという。
 礼拝での紙芝居は1年ほど前から始めた。それまでは、託児当番がいて礼拝のプログラムとして暗唱聖句や子ども向けの賛美などをしていた。しかし、教会学校には出席するが、礼拝が始まる前に帰ってしまう子も。その様子を見て「このままではいけない」と思った鴨下牧師が子どもたちが礼拝にもつながっていけるようにとアイディアを考え始めたのがきっかけだった。
 礼拝に出席する子どもたちのほとんどが、親と一緒に教会へ来ている。2、3人の時もあれば7、8人になる時もある。紙芝居を始めたことで、礼拝に残る子どもや紙芝居後の説教まで残る中学生も増えた。そして現在、礼拝の紙芝居を楽しみにしているのは子どもたちだけではない。一緒に礼拝をしている大人にも好評だ。懐かしい絵本や、よく知っている聖書の話も、改めておもしろおかしく読み聞かせることで「意外と楽しんでくれているみたいです」と鴨下牧師は話す。そして、いかに子どもたちを引きつけるか工夫して、楽しみながら毎週新作を作っているという。
 1年前、紙芝居を始めたころは、牧師自ら毎週演じていた。しかし最近では、教会員の女性も演じるようになり、紙芝居が教会に定着してきている。また、これまでに礼拝で使った紙芝居の数々は近隣の同盟福音の教会に贈られ、紙芝居の輪も広がってきている。鴨下牧師は「まわりの教会にあげてばかりで手元にほとんど残っていないから、そろそろ教会に残していくことも考えていかなくてはと思っているんです」と話す。富田教会が7月に予定している夏休みの子ども集会では、絵本の読み聞かせを中心に計画を立て、子どもたちが楽しみながら信仰へと導かれることを願っている。  【美登かんな】

フィリピンで宣教師支援の有機農園プロジェクトを開始−−佐藤晴美-トレド夫妻0507101501

海外援助を夢見た1人の女性が、農業技術を学ぶためにキリスト教の背景がある農村リーダー養成学校アジア学院(栃木県那須塩原市)に入学。そこでフィリピン人の宣教師と出会い、信仰をもった。ニュートライブミッション宣教師の佐藤晴美さん(30)=母教会、キリスト宣教団・那須野ケ原福音教会=だ。02年に結婚してフィリピンに渡り、神学校に入学。今年4月に卒業した夫のリ・アキリノ・タグレ・トレドさんとともに、宣教師たちをサポートする有機農園運営プロジェクトを開始する。
 「本当にジャングルの中でした。英語でやると言っていた授業はタガログ語。最初の3か月はいつ辞めようかなと思ってましたね」。ルソン島南部のバターン州ディナルピハンという所に、フィリピンの超教派宣教団体ニュートライブミッションの神学校はあった。国立公園内にある学校は道路から1キロ離れたジャングルの中。途中、大きな川があり、岩を飛び越えながら渡らなければならない。水も台風が来れば泥水に変わり、ガスも道路まで出て業者から購入しなければならない。
 フィリピン人さえ「鍛えられた」と語る同学校で、佐藤さんは聖書学、神学のほかに、宣教実地訓練を受けた。例えば、無医村での宣教のために簡単な手術ができる訓練などだ。「学生同士で注射針を打ったり、豚の皮を使ってメスを入れたりしました」。そこで学んだのはフィリピンの多様性だった。貧富の差の激しいフィリピンでは、当然教育レベルの幅も広い。冒頭に書いたように第2公用語である英語を話せる同級生はいなかった。ストリートチルドレンから牧師によって救われた人たちもいた。「生活習慣の違う様々な人たちとともに暮らしました。毎日が訓練でした」
 2年間の神学校を終え、今年4月からマニラ近くのボラカン州アンガットという場所の教会を牧会することになった。ここには10ヘクタールの土地があり、そこで作られた農作物を売り、フィリピン国内で宣教している約100人の宣教師たちのサポートにあてる。アジア学院で有機農業を学んだ佐藤さんたち夫妻の賜物を生かすためだ。  「フィリピンの宣教師たちは教会からのサポートはほとんどありません。その日の食事にも困るときがあります」  当面はマンゴー栽培をするほか、野菜を有機栽培するための風車建築プロジェクトを始める。その後、養鶏、養豚場運営にも乗り出すという。失業者の多い地域の人々の雇用も提供していく。同プロジェクトには日本円で30万円が必要だ。  2歳になる娘とともに里帰りした佐藤さん。トレドさんはこのプロジェクト費用のためにアルバイトに精を出す。「これまでも神がすべてを備えてくださった」と語る夫妻。結婚当初、トレドさんも銀行口座の残金はゼロだった。これからの2人の活躍が楽しみだ。
▼「佐藤晴美フィリピン宣教を支援する会」の郵便振替=10710・2・14863821。 【藤岡竜志】