ヘッドライン
2000年7月16日号《ヘッドライン》
2000年7月16日号《ヘッドライン》= 1面 =
★「戦争の世紀」「無関心の罪」告白——第4回日本伝道会議・沖縄宣言を採択
◎「スーパーミッション2000東京」開幕迫る——滝元 明主幹に聞く
★レーナ・マリアさん小学生と対話集会——「いのちの尊さ知って」
★<いやしの時代>[12]沖縄の平和ガイド 又吉京子さん(上)
★<落穂抄>21世紀へのビジョンの継承
= 2 面 =
★第4回日本伝道会議・沖縄宣言(前文・1章)
◎日本福音同盟:「世界宣教青年会議」開催を決定
★インドネシア:マルクに数千人の聖戦部隊
★伝道会議会議場で兄弟団とホーリネス教団が和解の協力同意書に調印
★エルサレムでの2000年祝典参加者募集締め切りを8月末まで延長
★<論説>21世紀荷の日本を担うために 記・有賀 喜一
★<あかし文学・ろばの子の歌>[8]再発…弱さのうちに・・・ 作・今村真子・和彦
= 3 面 全面広告=
☆第18回 世界教会成長大会 10月11日~12日 会場:パシフィコ横浜
= 4 面 信仰と生活のページ=
★<伝道牧会とリーガル・マインド>[3]宣教師の「報酬を受ける活動」 記・櫻井 圀郎
★<企業社会の生き方ガイド>[3]投資とアカウンタビリティ 記・梅津 光弘
★<英語ことわざ聖句メモ>[3]明日は明日の風が吹く 記・ブルック
★<投稿>朝鮮半島の和解と日本
★<投稿>「国旗・国家」の提案を
★<投稿>今日の一歩を踏み出す
★<CDの時間>「MY PORTRAIT」 歌・本田 路津子
★<今月の試写室>「太陽の誘い」 評・高梨 大
= 5 面 =
◎夫を殺した相手を赦す——E・エリオットさん伝道会議で証言
★伝道の熱意で続いた男声合唱——明治学院グレゴリーバンド40年
★米国:宗教を信じている人は長生き?
★米国:キリスト教音楽の機内番組大好評だった
★子ども軽視のひずみ今こそ教会が対応を——MEBIGセミナー国内外で展開
★ユーオーディア:2000年を記念誌無料伝道コンサート
★神津島・新島でも群発地震——信徒の疲労に祈りの支援を
= 6面 =
★<聖書66巻>エゼキエル書(3)神の霊により生き返る 記・尾山 令仁
★<書評>「21世紀への対話」内田和彦・万代英嗣著
★<新刊書紹介>「涙の祈り」スティーブ・ヒル著
★<新刊書紹介>「信仰の半歩前」長尾 優著
★<情報クリップ>催し情報ほか
「スーパーミッション2000東京」開幕迫る−−滝元 明主幹に聞く
日本伝道史上初めての40日間連続大伝道キャンペーン「スーパーミッション2000東京」が、7月18日夜、練馬区の聖書キリスト教会での「将来と希望ゴスペルナイト」を皮切りに始まる。同名の伝道集会を8月26日まで毎晩、日本教育会館一ツ橋ホール(千代田区一ツ橋)、EBIS303(渋谷区恵比寿)、東京厚生年金会館大ホール(新宿区新宿)、東京国際フォーラム(千代田区丸の内)で開くのをはじめ、賛美、とりなし、油注ぎ、祝福の祈り、子ども向き、中高生向きなど、連日多彩なプログラムを展開する。
大会を目前に控え、主催の全日本リバイバルミッション主幹、滝元明氏に聞いた。 40日間やれば何かが起こる ――リバイバルが来るという感触を持っておられますか?農夫が刈り入れを期待して種をまくように、これまで百年以上のプロテスタントの伝道や、キリシタンも含め、ずっと福音の種がまかれてきたのだから、必ず刈り取らせて下さると期待しています。
――今回、スーパーミッションを行うよう決断されたのは?祈ってきてみことばが与えられました。
「あなたがたに将来と希望を与える」というエレミヤ29:11のみことばです。
イスラエルに一番希望がない時にエレミヤは希望を見ました。
今、日本は一番希望がない。
そこに希望があるんです。
武道館での東京リバイバルミッション(98年、10日間)の時、6000人の未信者が来られ、救われる人も多く起こされました。
集会で全国の教会を回ると、いろんなところで「私は全日本リバイバル甲子園ミッション(93年、3日間)で救われました。
武道館で救われました」という方に出会うんです。
新城教会でも、東京リバイバルミッションで11人の方が救われました。
しかし10日間は短い。
これから、という時に終わった感じです。
今度は40日間です。
ヨナがニネベの町で40日間悔い改めを訴えたようにね。
モーセが十戒を授けられた時や、イエス様の断食、ノアの洪水と、40日というのは聖書でも意味があるみたいです。
40日間やれば何かが起こると信じます。
「やって何も起こらないかも」という信仰は持っていません。
それに、40日もあったら、未信者の人を誘った時、「都合が悪いから行けない」という言い訳はできないじゃないですか。
東京の教会が、自分の教会で伝道集会をするというつもりで活用して下さい。
とにかく求道者を連れて来て、救われたらご自分の教会にお連れすればいいんだから。
祈りが積まれています。
海外からも祈ってくれています。
日本が救われたら、世界に大きな影響力があるし、もっと宣教師を送ることもできます。
――ビジネスマン伝道やいろんな伝道の働きが盛り上がってきていますね。
リバイバルというのは、ぼくらも使命とするところだけれども、同時にいろんな方たちの手で、いろんなことが進んでいる。
それがうれしく頼もしいです。
VIPクラブのように、財界や政界で働く人々が信仰的立場を明確にして証しや伝道をしたり、ミッション・バラバのようにやくざが救われ、ホームレス伝道などもこれまであまりなかった。
日本に神の祝福の手が動いていると感じます。
こういう兆しが出ているところに皆で押して行けば、どこか崩れるところがあるのではと期待します。
日本福音同盟:「世界宣教青年会議」開催を決定
日本福音同盟(JEA)は6月30日、那覇市内で第15回総会を開き、青年クリスチャンが世界宣教のビジョンを分かち合うことなどを目的に「世界宣教青年会議」(仮称)を開催することなどを決めた。検討されてきた規約の改定では、理事長及び理事任期の限度を延長し、より長期的なビジョンに立った施策を実行しやすい体制に移行。
また、これまで理事の互選で決めていた理事長人事を全会員代議員の投票による直接選挙に変更した。
吉持章氏(日本同盟基督教団)は1期2年の任期を終えて今総会で理事長を退任し、新方式による初の直選で新理事長に蔦田公義氏(イムマヌエル綜合伝道団)が選出された。
「世界宣教青年会議」は、JEA世界宣教委員会(三ツ橋信昌委員長)が98年の第2回世界宣教日本会議、99年の世界宣教コンサルテーションでの懇談などを経て、多くの青年クリスチャンが一堂に会し、世界宣教のビジョンを共に分かち合い、主に自らをささげる時と場を持つことが必要だとして立案。
これをJEA全体の取り組みとして受け止め、理事会が提案し可決された。
原案では2002年12月末ごろに2泊3日、東京近辺で開催の構想で、1000人から1500人の規模を見込んでいる。
米国で青年たちに世界宣教のチャレンジを与え続け、多くの宣教師・献身者を生み出してきたウルバナ(アーバナ)のような宣教大会を想定し、「数年に一度定期的に開催されることが望ましい」としている。
クリスチャン青年たちが、?聖書から世界宣教のビジョンを学ぶこと、?世界宣教の現状を学ぶこと、?生涯を主の宣教のためにささげるチャレンジを受け止めること、を目的とする。
JEA世界宣教委員会では昨年、各地で世界宣教青年大会開催の推進にあたり、今年夏にはクリスチャン青年らを独ハノーバーの万博に開設中のキリスト教展示館での奉仕や、クロアチアへの宣教ツアーに派遣する計画を進めている。
規約改定では、理事の任期を従来の2年2期までから3期までに延長。
理事長も2年3期まで継続できるようにし、理事の任期の途中で理事長に選出された場合、任期は新たにその年から起算するように変更した。
これは、従来制度では、選出された理事長の理事としての任期残余期間が短い場合、1、2年の短期で交代せざるを得ないケースが起こり得るため、長期的なビジョンが遂行しにくい、との反省から出たもの。
蔦田氏は、総会終了後の理事会で、JEAの課題として、?主事の導入など事務局体制の見直し、?国内におけるJEAと教会、社会、政治とのかかわりの位置づけ、?アジア福音同盟、世界福音同盟への積極的な人材派遣など国外における関係強化、?日本伝道会議の宣言文をどう生かすか?経済基盤の充実、などを挙げた。
昨年から「長期計画検討委員会」(蔦田公義委員長)が21世紀におけるJEAの方向付けを検討し理事会に答申することになっており、2001年の第16回総会に提出される予定。
理事長直選制は、そうした動きの中にあって理事長の役割は重要だとして、代議員の総意がより反映される直接選挙制を指向した。 新理事長に蔦田公義氏 新理事は次の諸氏(敬称略)。
新任(再選含む)=蔦田公義、清水昭三(福音交友会)、平井正治(福音自由)、藤田洋(神の教会)、中島一碩(兄弟団)、赤江弘之(同盟基督)。
非改選=内藤達朗(ホーリネス)、中島秀一(日本イエス)、黒川雄三(日本長老)、畑野順一(フリー・メソジスト)、菊山和夫(アッセンブリー)、油井義昭(福音キリスト教会連合)。
副理事長は中島、菊山両氏。
総会はまた、社会委員長を油井義昭氏に、女性委員長を神津喜代子氏に、援助協力委員長を中台孝雄氏に交代する専門委員長人事を承認、稲垣博史総主事を4期目再任した。
夫を殺した相手を赦す−−E・エリオットさん伝道会議で証言
「人生のどこかで、赦しということで私たちは神様のテストを受けるのです」。1956年1月、アメリカの5人の宣教師がエクアドルのジャングルで消息を絶ち、やがて、捜索隊が惨殺された5人の遺体を発見した。
「白人に食べられる」と恐れたアウカ族の襲撃を受けたのだ。
あとに5人の未亡人と9人の子どもたちが残された――そのときの残された妻の1人で、後に夫のあとを受けてアウカ族のもとに赴き福音を宣べ伝えたエリザベス・エリオットさんが、沖縄での第4回日本伝道会議2日目の6月28日、体験を証しした。
宣教の歴史に残る出来事についてのナマの証言に、会場は静まり返って耳を傾けた。 遺志継ぎ南米アウカ族に宣教 「長い人間の歴史の中で多くの残酷なことが起こりました。
殉教の死もありました。
アウカで起こったことはその一つです」エリザベスさんの夫ジム・エリオット宣教師は、主の弟子となるための3つの条件をみことばから示されていたという。
すべての権利を捨て、十字架を背負い、従っていくということである。
「神がどのような形で十字架を示されるのでしょうか。
ジョン・ニュートンは、日々の避けて通りたい出来事のすべてが十字架であると言っています。
その十字架を背負いたいなら、次の、従っていくという条件を満たしていくのです」ジム・エリオットさんは生前、「私たちは、この宝を、土の器の中に入れているのです。
それは、この測り知れない力が神のものであって、私たちから出たものでないことが明らかにされるためです」とのみことばに堅く立っていた。
そしてアウカの村へ出発する前、「アウカ族の救いのために死ぬ備えができている」と語っている。
「もし、ジムにどういう死に方をしたいかと聞くなら、あのときと同じ死に方をしたいと答えることを確信しています」やがて、エリザベスさんは1人娘をつれ、弟が殉教したレイチェル・セイントさんと共に、アウカへ向け伝道の旅へと出発した。
そうして福音は、ジャングルの奥地のアウカ族に伝えられた。
宣教史上に残るこの証しは、多くの人に感動を与え、その人生を変えた。
エリザベスさんの手元には、そのことを書きつづった何千通もの手紙があるという。 残された家族は「敵を祝福したまえ」と祈った 「夫を殺した相手を赦すということに、心のかっとうはありませんでしたか」。
この質問をエリザベスさんは何回も受けたという。
その答えは、新刊『ジャングルの殉教者』(いのちのことば社刊)の中に出てくる。
白人に痛めつけられたアウカにとって宣教師も自分たちを襲う存在に思えた。
そして、アウカの青年が自分の犯罪を隠すためについたウソが殺りくに火をつけた。
「ジムを殺した人々に対し憎しみはありませんでした。
彼は生前、アウカ族の救いのために死ぬ備えができていると言っていました。
残された家族も自分たちの敵を祝福してくださいと神に祈り続けたのです」。
やがてエリザベスさんは、弟を殺害されたレイチェル・セイント、外の世界に出てきていたアウカの女性と共に、アウカの村へと入っていった。
「アウカの人々は生活に必要なものすべてを与えてくれました。
本当に親切にしてくれたのです」。
アウカ(野蛮という意味)と恐れられた人々がなぜ、女性たちを受け入れたのか。
後でわかったことだが、殺された5人の宣教師が銃を持っていたにもかかわらず、無抵抗を貫いたことがアウカの男たちの心を打った。
彼らが敵でなかったことが分かったゆえに女性たちは受け入れられたのだという。
「私はアウカで2年間、伝道してキーチュアに戻りました。
あの宣教師を殺した人々もキリストを信じ、福音を述べ伝えるようになったのです」その後のアウカはどうなったのだろうか。
「アウカで働き続けたレイチェル・セイントは1994年に召されました。
アウカ語の新約聖書も完成しました。
けれど、今、アウカの地には多くの石油会社が進出して、生活そのものが大きく変化しています」。
殉教者の一人、ネイツ・セイントの遺児スチーブ・セイントが95年以来、現地に家族と共に入りアウカのために奉仕活動を続けているという。
なお、キーチュア語で[野蛮]を意味するアウカは、今は使われず、「ファオラニの人々」と呼ばれている。 エリザベス・エリオットさんの名刺に記された祈りの言葉 愛する主よ、天の父よ、今日、わたしは自分の存在、持ち物、働き、そして苦しみのすべてをあなたにささげます。
それらのすべては今より永遠に至るまであなたのものです。
主よ、あなたの聖なる御旨を知り、そのすべてを行い得るように恵みを与えてください。
わたしの心を清め、思いをさぐり、願いを正しく導いてください。
御霊の力を受け、今日の働き、問題、喜びのすべての中で心からの賛美をささげ、単純に信頼し、すぐに従って、わたしの人生を生きた聖なる供え物としてささげることができますように。
わたしの主、わたしのすべてであられるイエス・キリストの御名によって、アーメン。