ヘッドライン
2000年8月6日号《ヘッドライン》
2000年8月6日号《ヘッドライン》
= 1面 =
★神の目的は「失われた者」への愛——挫折で知ったリバイバルの落とし穴
◎在日韓国基督教指導者協議会が発足——超教派で在日大韓有志も参加
★「クリスチャン教育学会」発足——福音主義・実践神学の視点で学術研究
★滋賀県下の有志教会が降誕2000年で教派超えて礼拝・親睦
★<いやしの時代>[14]小児科存続を支援する親の会代表 高橋ゆり子さん(上)
★<落穂抄>葬儀も型破りだった「土方のおやじ」
= 2 面 =
★第4回日本伝道会議・沖縄宣言(第3章)
★日本キングスガーデン連合:介護保険を前向きに受け止め
★貧困国救済を訴えたものの…沖縄サミットでは肩透かし
★各地の平和集会
★南北朝鮮平和統一のための共同の祈り
◎<論説>内向き志向から外向き志向への転換 記・中川 健一
★<あかし文学・ろばの子の歌>[14]いのちの輝き 作・今村真子・和彦
= 3 面 神学・文化=
★教会は対抗文化的な存在——倫理学者ハワーワスが問い掛けたもの 記・岡山 英雄
★<説教抄録>「被造物のうめき」とは何か——ハワーワス氏の礼拝説教から
= 4 面 全面広告=
☆KBIオープンセミナー AD2000年ヨベルの年「回復の時」
10月4日~6日 愛知県労働者研修センター
講師:デイビッド・ワング師
= 5 面 =
★26年前、近江兄弟社「倒産」劇の教訓は?——岩原 脩社長に聞く
= 6面 関西だより=
★滋賀JESUS2000盛況——こんなに楽しくなるとは
★<インタビュー>大阪キリスト教短大神学科長・津村 春英さん
★とにかく未信者にゴスペルを——大阪でMarreコンサート
明石リミットXコンサート——あらゆる手でPR
★VIP大阪から「VIP関西」に名称変更——近畿圏に続々発足
= 7面 =
★ドゥロス号で子ども大会——愛されていること伝えたい
★北朝鮮拉致問題のための祈祷会——日朝国交回復が焦点のいま2つの課題
★はがきで100回続いた家庭集会——横浜在住の木村敦子さん
★<北から南から>山形県:町ぐるみでパイプオルガン設置
★親もテレビゲームをして子どもの理解を深めよう
★<召天>ビル・カリー牧師(AMFI前理事長)
= 8 面 =
★<聖書66巻>ヨエル書 時代越え完成の時を見通す 記・油井 義昭
★<書評>「日本における福音派の歴史」中村 敏著
★<新刊書紹介>「躍進する教会」??コーン・ヒー著
★<新刊書紹介>「苦しみを喜びに」梶 日出男著
★<情報クリップ>催し情報ほか
在日韓国基督教指導者協議会が発足−−超教派で在日大韓有志も参加
在日韓国人教会及び韓国からの宣教師が牧会する教会の指導者らによる連絡・協力機関として、在日韓国基督教指導者協議会(金君植会長)が7月3日に発足した。同協議会は、日本での韓国人及び在日韓国人、日本人に宣教している教会の協力と祈りに関心をもつ教会指導者(牧師・長老)が中心の超教派による組織で、単立教会および在日大韓基督教会総会など教派教団に所属する教会からも個人資格で参加している。
主な事業目標は、参加している教会相互の親睦・連帯と奉仕活動、救済事業、国内外の福音化への協力が掲げられている。
また祖国(韓国)の平和統一への祈りと宣教のための協力も挙げられており、具体的には韓国の韓国基督教指導者協議会(崔海一会長)と連携して両国の教会指導者の交換訪問、教会成長と宣教のための協議、サッカーの2002年ワールドカップでの宣教の協力などが実現に向けて検討されている。
新たに日韓の親睦と宣教協力をめざす協議会が組織されたことについて、副会長の金小益氏(日本長老・千住キリスト教会牧師)は、「日本で宣教している教会の牧師・長老が、教派を超えて協力し合い、韓国の教会指導者とも交流を深めていきたい。
協力し合う組織はそれぞれに特色を持ちながら交流していくことが望ましいので、既に別の団体に加入している教会指導者の先生方で参加されたい方がおられれば、交わりの輪を広げていきたい」と語っている。
役員は次のとおり。
▽顧問・慶惠重牧師、白昌鎬長老▽会長・金君植牧師▽副会長・金小益牧師、李炳球牧師▽総務・李清吉牧師▽副総務・鄭然元牧師▽書記・金柄鎬牧師▽副書記・金鐘基牧師▽会計・鄭鍾実長老▽副会計・呉永錫長老▽宣教委員長・李康憲牧師▽教育親交委員長・金性済牧師▽対外協力委員長・鄭相煕牧師▽平和統一委員長・姜栄一牧師。
【事務局】〒182-0025 東京都調布市多摩川2—17—1、調布教会気付。
<論説>内向き志向から外向き志向への転換 記・中川 健一
IT(情報技術)革命の進展とともに、二極分化という形で新たな問題も浮かび上がってきている。情報を持てる者と持たざる者との格差、グローバライゼーション(国際化)とナショナリズム(国粋主義)の対立、などがそれである。
日本においては、特に後者の傾向が顕著である。
情報が世界を駆け巡る時代にあって、日本の政治は依然として、新時代への対応よりも、政権維持(現状維持)により強い関心を示している。
ナショナリズム的な傾向が強くなる理由の一つは、アイデンティティーの喪失、つまり、自分がだれなのかが分からなくなることへの不安感である。
森首相の「神の国発言」も、このような流れの中で出てきたものと理解される。
しかし、自らの特殊性を強調することで自己確認をするような時代は、すでに終わった。
今私たちがしなければならないことは、人類の幸福に寄与するための普遍的な方策を見いだし、それを実行に移すことである。
そうなってはじめて、日本は世界の中で評価されるようになる。
日本の政治や社会が、新時代への対応よりも現状維持に汲々としていると書いたが、これは、日本のキリスト教界にも当てはまる現象ではなかろうか。
今こそ、内向き志向から外向き志向への転換が必要である。 世界宣教・国際協力 クリスチャン新聞の7月9日号には、「世界宣教・国際協力2000—祈りと支援のガイド(保存版)」が付録として付いていた。
このガイドを見ると、日本の教会の海外宣教とのかかわりの歴史と現状がよく分かり、世界的な視野が開かれてくる。
それだけでも、内向き志向から脱却するひとつのきっかけとなるのではないか。
最近知った情報であるが、ここ10年間で、アジア系アメリカ人のクリスチャン人口が5パーセントから27パーセントと、440パーセントも増加している(Barna Research Groupの調査結果)。
ここから筆者は、次のような祈りに導かれている。
(1)アジア系アメリカ人の間に起こっているリバイバルが、日系アメリカ人教会にも及ぶように。
この祈りは、現実に叶えられつつあるように感じる。
ロサンゼルス地区を中心に、教会協力の業が進められており、今年の12月には、「AD2000クリスマス・セレブレーションLA」という集会が予定されている。
この教会協力は、AD2000運動の一環として起こっており、今までになかった深みと広がりを持ちつつある。
(2)日系アメリカ人教会に注がれる霊的な覚醒が、太平洋を越えて日本の諸教会にも及ぶように。
ロサンゼルス地区に霊的な祝福が注がれ始めるなら、その情報はたちまち日本にも届けられ、日本の諸教会を励ますものとなるだろう。 出来ることからスタート 外向き志向に転換するために、まず出来ることからスタートしてみよう。
(1)日本に滞在している外国人に関心を示す道がある。
彼らは、異国での生活の困難さに直面し、友人を求めたり、助けを必要としたりしていることが多い。
(2)ホームページやEメールを通して、海外宣教の実体をより具体的につかむ道もある。
上記の「世界宣教・国際協力2000—祈りと支援のガイド」は、情報収拾の役に立つ。
それをもとに、祈り始めよう。
(3)海外旅行をする場合は、事前にその地区の教会の情報を取り、教会訪問をしてはどうだろうか。
お互いの信仰によって励まし合うことが可能になる。
(4)個人でも教会でも、特定の国や宣教団体、あるいは宣教師を取り上げ、そこに祈りや献金による支援を集中させたらどうだろうか。
どんな方法でもよい、とにかく自分に出来るところから始めよう。
主イエスの、「受けるよりも与えるほうが幸いである。
」(使徒20:35)ということばを思い起こそう。
(記・中川 健一)