[CSD]2006年11月12日《ヘッドライン》

[CSD]2006年11月12日《ヘッドライン》
 = 1面 ニュース=
★韓国が日本にCGNTV開局——衛星放送で24時間キリスト教番組を放送
◎「シンジラレナーイ」けど、神様信じ日本一に——日ハム/ヒルマン監督

 = 2 面 ニュース=
★綾子さんの宝を次世代に——夫・三浦光世さんの『青春の傷痕』出版記念講演会——
◎三浦文学を伝道に生かそう——「三浦綾子文庫の会」発足
★「神の道、選んでほしい」とジム・ハリス氏——第21回東京聖化大会
★在日にとっての「国」について語る——崔善愛さんチャリティーコンサートで
★<教界ニュース>池田守男氏:教育再生会議座長代理に就任
★<落ち穂>日本シリーズ征したT・ヒルマン監督の信仰

 = 3 面 クリスチャンライフ=
★スタッフも子どもも大はしゃぎ——ジョイジョイフェスティバル2006
★女優ではなくクリスチャンとして——CGNTV開局大阪記念にチェ・ジウさん登場

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★現場主義が新商品生みグローバル企業に——民秋 史也さん[中]([株]モルテン代表取締役社長)
★<佐藤綾子のイキイキクリスチャン自己表現法>[19]喜び、喜べ、顔に出せ

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★<私の愛国心>[5]アジアの大学生と触れ合って 記・大沼 孝
★<オピニオン>悲しまなくなった日本人に必要な真実の祈り 記・薄井 真史
★米国:福音派指導者が青少年の減少を懸念

 = 6・7 面 読書特集=
★<書評>『こころに響くさんびか』三浦綾子ほか著(日本基督教団出版局、1,470円税込)
★<書評>『内藤先生の家庭セミナー』内藤仁美著(ファミリー・フォーラム・ジャパン、1,050円税込)
★<書評>『キリスト教の天国』アリスター・E・マクグラス著、本多峰子訳(キリスト新聞社、2,520円税込)
★<書評>『きみへのとくべつなおくりもの』マックス・ルケード作、デイビッド・ウェンゼル絵、松波史子訳(いのちのことば社、1,680円税込)
★書店はクリスマスへスタート——特設コーナーや出張展示会も開催
★新刊情報

 = 8 面 全面広告=
☆日本ペンテコステ親交会 第42回教役者大会
「聖霊による回復と拡大」 1月30日—2月2日 会場:遠鉄ホテルエンパイア
大会ホームページ http://jpf21c.org/
 = 9 面 特集/里親を考える=
★施設養護から里親制度へのシフトを
◎「必要なのはたった一人のかけがいのない大人」——10人の里子を育てて

 = 10 面 教会学校=
★<いまどき子ども事情>CS教師の「心技体」とは? 記・城倉 翼
★<CS分級アイデア>紙皿でアドベントカレンダー 記・石橋えり子

 = 11 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★CD:「Living Up For You」メトロユース(東京メトロチャーチ、500円
★BOOK:『日本国憲法9条は人類の宝です』九条の会・皆の衆編(同、100円)
★REVIEW:『命の登録台帳 エフェソ書第1章 上』ジャン・カルヴァン著、アジア・カルヴァン学会編訳(キリスト新聞社、2,940円税込)

 = 12 面 ひと=
★様々なゴスペル活動を展開——山路ゆう子(ゴスペルシンガー)


◎「シンジラレナーイ」けど、神様信じ日本一に−−日ハム/ヒルマン監督=0611120102

 「シンジラレナーイ」。北海道日本ハムファイターズが25年ぶりのリーグ優勝、44年ぶりの日本一に輝いた。チームの指揮を執ったのはトレイ・ヒルマン監督。チーム同士の競り合いが激しさを増すにつれ、聖書を読む機会が増えた。「野球の土台はファイターズに、自分自身の土台はクリスチャンとして、イエス・キリストへの信仰に置いています」と、本紙の単独インタビューで答えた。
 これまで「選手を個人的に愛する」ことを心がけてきた。「選手一人ひとりが、『自分は必要とされているんだ』と思ってもらえるようにすることが重要です」
 シーズン終盤、エース金村投手がさい配をめぐって監督を批判。その後、「あなたの9勝がなければ、この位置にいることはなかった」と謹慎中の金村投手に電話で伝えた。日本シリーズ第4戦、勝利投手となった金村選手との抱擁は、人々に感動を与えた。
 自作のベースボールカードには、クリスチャンとしての証を掲載。「神は私たちが完全でないことを知っています。私自身、完全には遠く及びません」。実際、現場で声を荒げそうになったことも。「そのたびに知恵が与えられ、感情をコントロールできるよう神に祈りました。それでも反省することしばしば」
 来季以降の去就に注目が集まるが、それも神の導きに従う心構えだ。「神は(私の)人生に対して計画と目的を持っておられます」
 現在、同監督の詳しい証が掲載された「クリスチャン新聞福音版12月号」(31円〔税込〕)が発売中だ。

◎三浦文学を伝道に生かそう−−「三浦綾子文庫の会」発足=0611120202

 「三浦綾子文庫の会」は「綾子さんの遺した宝を多くの方に分かち合い、福音が広がるために」設立された。活動内容は
1.三浦綾子さんの本を一人でも多くの人々に読んでいただく
2.教会が三浦綾子文庫を設置し、読者会や貸し出しによって伝道ができるように支援する
3.学校・公共図書館などに三浦綾子さんの本を寄贈する
4.第二・第三の三浦綾子さん(執筆によってイエス・キリストとその福音をあかしする人材)を発掘する
5.三浦綾子さんの福音宣教の志を受け継いでその普及に努めること。広報紙(季刊)の発行と、集会の開催、案内を行う。
 世話人代表の大嶋義隆氏(同盟基督・麻布霞町教会牧師)は連載小説「氷点」が朝日新聞に掲載されていた頃からの三浦文学ファン。北海道・旭川にある「三浦綾子文学記念館」開館のおり、綾子氏直筆の原稿を目にし、「証するために書き続けた綾子さんの志を受け継ぎ、綾子さんの本を日本中、世界中に広めるために文庫の会を作りたい」と思った。「三浦文学を通して信仰をもたれた方はたくさんいます。口下手な方でもプレゼントするだけで伝道になります。また教会は礼拝や祈祷会などのためにしか使われていないことがほとんどですが、三浦綾子文庫を設置し、人々が自由に訪れる場所となれば、地域への証にもなり、『デイケア』になります。救いのためにはその人に関心を向け、時間とお金を使うことが大切ではないでしょうか」
 光世氏は「文庫の会を通し綾子の本が多くの人に読まれることはありがたいことです」と語った。
 会では世話人(隔月に開催されている世話人会に参加し、会に協力・活動する)と賛同人(賛同者として、祈りや献金を通して会を支える)を募集中。連絡先・事務所〒352-0032埼玉県新座市新堀1ノ15ノ3、TEL&FAX:042・456・6867、Eメールysmarble@jom.home.ne.jp(大嶋義隆)

◎「必要なのはたった一人のかけがいのない大人」−−10人の里子を育てて=0611120902

 1985年から里親となって子どもたちと共に生活してきた坂本洋子さん(めじろ台キリストの教会員)が里親18年の記録をつづった『ぶどうの木─10人のわが子とすごした、里親18年の記録─』(幻冬舎文庫)は、2003年11月にテレビドラマ化され、大きな反響を呼んだ。
 坂本さんは更にその2年後、坂本家のその後をつづった『丘の上の家』を出版した。
 「『丘の上の家』では、今いる子どもたちの一番下の子が2歳で家に来た時のことを書いていますが、その子も今では4歳。遠慮などは一切なしで、本当にのびのびと暮らしています」と言う。
 本が出たころは、まだ顔に不安やとまどいが見られたが、今では「この家に根付いて、ここが自分の家だということをよく理解し受け入れてくれています」。
 2002年、石原慎太郎東京都知事が里親視察のために坂本家を訪れた。その時、石原都知事の心を動かしたのは、初めての里子である純平くんの死についてのエピソードだった。
 5年半を坂本さん夫妻と共に暮らした純平くんは、施設に戻された後、様々な葛藤の中で成長していく。里親の洋子さんに対して「もう一度、お母さんのお腹から生まれたい」と言っていた純平くんだったが、17歳の時、交通事故で亡くなった。話を聞いた石原都知事の推薦もあり、単行本『ぶどうの木』は出版された。
 洋子さんは「純平が命を落としたことは本当に大きなことでした。純平の死が、まさに『一粒の麦』となり、その後の本の出版、ドラマ化など、さまざまな形で里親の働きが紹介されるよう導かれました。周囲の反応にも変化を生んだのです」と振り返る。 
 本やドラマなど、様々なメディアで取りあげられたことで、いい影響が出てきているという。
 「里親というと犬猫の里親というほうが皆さんなじみがあるのではないでしょうか。以前は『人間の里親っているんだ』という反応をされる方が多かったのですが、里親とは人間を育てることなんだということが浸透したように思います」
 犬や猫、そして樹木や公園、灰皿の里親まである中で、坂本さんは、「元々子どものためにつくられた『里親』という名称であり、それを物や動物に対して使ってほしくない」と、訴え続けてきた。
 「里親ということばが本来の使い方をされてこなかった。私たちが少数派であり、あまり知られていなかったことが原因でした。しかし、最近では里親というものに対する理解者が増えてきたことは非常にうれしい」と語る。
 最近になってほかの県からも講演で呼ばれる機会も増えたことも、里親について知ってもらう良い機会となっているという。
 里親制度は、18歳になると委託期間が終わる。夫の好一さんが定年になる頃、現在11歳の子どもは17歳、大学進学を目指す年齢になる。ある時、そのことを知った彼が言った。
 「あと14年…。お父さんが定年になる頃、ぼくは17歳。アルバイトしながら大学に行くんだ。そして、ぼくたちが下の子の面倒見るからね」
 洋子さんは「それを聞いて、本当の家族なんだなと、改めて感じた」と声を詰まらせる。
 「一見、マイナスからスタートしたかのような子どもたち。しかし、彼らは、私たち大人なら立ち上がれないような事態を経験していても、また立ち上がります。前向きな姿勢を失わないパワーがあります」
 「彼らには、たった1人でも、かけがえのない大人が必要です。そのかけがえのない大人に、誰かがならなければなりません。このような記事などを通して、里親制度のことを聞いた時こそ、チャンスかもしれないのです。これだけ少子化と言われながらも、施設はいっぱいな状態です。里親について詳しく知りたい方は、児童相談所ですべて教えてくれますし、都には育成支援課もあります。このような中で、クリスチャンにこそ、里親になってほしいのです」と語る。