2000年9月3日号《ヘッドライン》

2000年9月3日号
《ヘッドライン》
**今週号から<灯火を次代へ——アムステルダム2000「世界伝道者会議」の論調>を2面に掲載します。この新連載では、7月29日から8月6日までオランダ・アムステルダムで開かれた世界伝道者会議の、主要な講演の要旨および資料の一部を紹介します。ご期待ください。  = 1面 =
◎嘆き超え車イス人生喜ぶ——ジョニー・エレクソン・タダさん来日
★神の力は弱さのうちに現される——アムステルダム2000でもJ・エレクソンさん証し
★2001年10月に大阪城ホールで4日間の伝道大会——講師に村上宣道氏
★キリスト降誕2000年東京大聖書展の前売り開始
★三宅島噴火で礼拝見合わせ
★<いやしの時代>[18]傷ついた家族の回復を証しする 三田幸子さん(上)
★<落穂抄>文学者が遺した童話
 = 2 面 =
◎<灯火を次代へ>[1]伝道者には福音のすべてを語ることが求められている——J・I・パッカー
★インドネシアの人材開発——記・森作常生
★家庭・子育て問題の権威ジョン・ドレッシャー氏9月に来日
★拉致問題を無視しないで!——日朝国交正常化交渉に声届くか
★メソジストの遺産掘り下げ——第29回更新伝道会大会
★<世界の出来事フラッシュ>ブラジル、ドイツ
★<論説>2000年も秋、これからどうする 記・小助川次雄
 = 3 面 全面広告=
☆世界食料デー(10月16日) 主催:日本国際飢餓対策機構
Tel.03-3383-7611(東京)、Tel.0729-95-0123(大阪)、Tel.098-868-6347(沖縄)
 = 4・5 面 新・地域宣教シリーズ=
★地域に拡がる教会——愛知県
★愛知県下に310のプロテスタント教会
 = 6面 関西だより=
◎クリスチャン文化広げたい——近鉄・上本町にツラノ書院開店
★教会協力でフリースクール——地域社会の不登校や家庭内暴力に取り組む
★フェスティバル2001開催へ——松沢力男氏に聞く
★大阪でFGB全国大会——「外に出て行って」
★奈良でキリスト降誕2000年記念大会(9月30日)
 = 7面 =
★心のいやし主とともに歩む——J・エレクソン・タダさん車いすからの証し
★初お披露目「みことばコント」
★「You are loved」君は愛されている——20数年歌い継がれてきた中高生キャンプソング
★「天に栄光を」一貫したフォース・エレメントの姿
★ドイツ:イエス・キリストはノーベル文学賞もの?
★<召天>佐藤 文男氏(上落合キリストの教会牧師)
 = 8 面 =
★<聖書66巻>ヨナ書 反抗者が祝福を受ける時 記・しば 光正
★<書評>「キリスト教の礼拝」J・F・ホワイト著
★<新刊書紹介>「三位一体の神を信ず」村瀬俊夫著
★<新刊書紹介>「ふり向けばエッセイ?」明窓出版編集部篇
★<情報クリップ>催し情報ほか
 = ?~? 面 スペシャル=
★キリスト教宣教の歴史
★カラー版2000年世界宣教地図      
 

嘆き超え車イス人生喜ぶ−−ジョニー・エレクソン・タダさん来日

車いすから聞こえる歌声、口で絵筆をくわえて描かれる絵は、神様への感謝であふれている——海で浅瀬に飛び込んで頸椎を折り、肢体まひとなった米国人ジョニー・エレクソン・タダさん。
事故から33年、現在アーティストとして、ゴスペルシンガーとして、また伝道者としても世界各国で活躍中だ。
そのジョニーさんが今秋、初来日し、東京、横浜、大阪、神戸の各地で講演会が開かれる。
身体障害者を助ける働きをする援助団体「ジョニー・アンド・フレンズ(JAF)」の代表として中国とオーストラリアに車いすを届けることになり、ジョニーさんはその訪問日程の途中「ぜひ日本へ」という願いをもった。
夫のケンさんは日系人。
以前から日本に強い関心を抱いていた。
ジョニーさんの証しは、身体障害者だけではなく、多くの悩みをもつ人々の心を励まし続けている。
自らが主演した映画『ジョニー』は世界各国で上映され、大きな反響をよんだ。
日本でも各地で516回上映され、1979年から88年までに6万6000人余りを動員、ビデオも発売された。
77年に祥伝社から出版された『愛は絶望の彼方に』、その後いのちのことば社から出された『ジョニー肢体麻痺を克服した青春の記録』を通してジョニーさんを知った人は数多い。
一人の女性が自分の運命を嘆き、神への怒りを感じていた人生から、車いすの生活を含めて、神様から与えられた人生を喜び、証しするまでに変えられた人生を描いている。
この本は現在のジョニーさんの思いを書き添え、近くいのちのことば社から再版される。
また来日を記念してほかに2冊の本が出版される。
新しく書き下ろしたエッセイにジョニーさん自身の絵を付した『神、ともにいまして』と、天国への思いをつづった『天国』(共にいのちのことば社)。
ビデオも要望にこたえる形で再版される。
 (関連記事7面)
東西で講演会 新刊、再版も
講演会は、東京・四谷区民ホールで9月26日午後6時30分からと横浜・横浜ラポールで9月28日午後6時30分から。
チケット1000円。
問い合わせはいのちのことば社出版部Tel.03・3353・9346。
大阪・大阪女学院ヘールチャペルで9月30日午後2時から。
チケット1000円。
問い合わせは大阪シャロームTEl.06・6762・3020。
神戸・しあわせの村で10月1日午後3時から。
問い合わせは明石上ノ丸教会・内貴牧師Tel.078・911・6088。
それぞれ手話通訳あり。
東京、横浜、神戸は車いす席あり。

<灯火を次代へ>[1]伝道者には福音のすべてを語ることが求められている−−J・I・パッカー

「私は、すべての人たちが受けるさばきについて責任がありません。
私は、神のご計画の全体を、余すところなくあなたがたに知らせておいたからです」(使徒20:26、27)伝道者には、真理の一部だけではなく、そのすべてを語ることが求められている。
パウロは神の計画のすべてを語った。
だから、さばきについて責任がなかった。
敬虔において、主に仕えることにおいて、すべてが語られているか——ここが重要であり、伝道者に求められている。
パウロが言った「すべてのこと」とはキリストについての真実である。
すべての恵みが神を通して来るのであり、イエス・キリストがすべてのすべての中で中心である。 神のすべてを語っているか すべてを創造され、支配しておられるお方は、神の救いの計画において三位一体として啓示されている。
父・子・御霊という三位一体のお方として神のすべてを語っているだろうか。
教会では多くの人が正統的な教理として三位一体を語ってきたが、その三位一体のお方が人間の救いのためにチームとして一緒に働いておられることが非常に大事なのだ。
モーセに現れた神は三位一体の神、「有って有るもの」である。
イエス・キリストも、きのうもきょうも、いつまでも変わらないお方。
父・子・御霊は非常にあわれみ深い、罪を赦すお方である。
北米では、福音派が確信してきたことが今でははっきりしていない。
私たちが信じることを明確にしなければならない。 人間の必要 私たちは神のために神のかたちに創造され、神に似た者となるように造られた。
しかし罪が私たちを支配し、破滅に導いている。
そのため、神に赦され再創造されるには、神に立ち返る必要がある。
聖書が語る、この人間の必要のすべてを語っているだろうか。
人々の感じる必要だけでとどまってはいないか。
人々が受け入れないことも含めて、本当の必要、すべての必要を語らなければならない。
伝道と訓練という二つの奉仕を分けて考えてはならない。
伝道者として召された者は、牧会もしなければならない。
この点でパウロは見習うべきモデルである。
福音を最小限にしてしまうことに危険がある。
福音を受け入れた人にできるだけ早く、福音のすべてを語ることが大切である。
もう知っていると誤解し、福音から離れてしまう前に。 悔い改めの意味 十字架上で私たちの罪をになわれたイエス・キリストは、罪の中で失われている私たちに手を差し伸べ、信仰と悔い改めを求められる。
悔い改めの深さが信仰の深さにかかわっている。
「悔い改め」の意味は、罪から離れて反対の方向に行くこと、変化することである。
そこで新しいいのちを受ける。
心からイエスを信じ、神のもとへ連れ戻されるようにカウンセリングしているだろうか。
伝道者の仕事は人々が生まれるのを助ける助産婦のようだ。
時が熟していないのに無理に生まれさせようとすると、健全な生まれ方をしない。 交わりの生活 クリスチャンは教会に属し、神の家族である。
共に礼拝し、互いに働き、証しをし、キリストにある兄弟姉妹として全世界の人たちとの交わりを楽しむ。
交わりの生活は福音の一部であり、福音の魅力である。
人々は孤独であり、交わりを必要としている。 生きる希望 クリスチャンは、教会の中でのみことばの養い、聖餐、祈り、牧師からの慰め、霊的賜物、愛の助けにより、この敵対する世界の中で旅人として栄光ある最終目的地に向かって生きている。
天国の希望、栄光の望みについては、新約聖書のどのページにも書かれている。
失望の中にいる人々に対し今日、生きる希望を語る必要がある。
(この欄では、7月29日から8月6日までオランダ・アムステルダムで開かれた世界伝道者会議の、主要な講演の要旨および資料の一部を紹介します)

クリスチャン文化広げたい−−近鉄・上本町にツラノ書院開店

大阪市天王寺区に新しいキリスト教書店が開店した。
大阪都心の南玄関である難波・天王寺には、ここ十数年来キリスト教書店がなかったが、今回の開店により、市の南北のターミナルにキリスト教書店がそろうことになる。
開店したのは、近鉄・上本町駅や近鉄百貨店を南へ歩いて3分の「日本ツラノ書院・ツラノBook Cafe(ブックカフェ)」(イム・ヨンジョン店長)。
住所は、天王寺区上本町6—6—23、上六ビル3階。
売場面積約30坪で広々とし、内装も美しい。
6月に開店した。
小さな丸テーブル3つを囲んで、いすが10脚。
そこに座って、本を読んだり、談話することができる。
一杯150円で、おいしいコーヒーも入れてくれる。
開店時間は午前11時から午後7時30分までだから、通勤帰りなどに寄れそう。
定休日は月曜日。
これは、韓国のオンヌリ教会が、上六ビル3階に大阪オンヌリ・キリスト教会を開設したのに併せて開店したもの。
オンヌリ教会は韓国で、「キリスト教文化の創造」を大きなビジョンの1つとして、ツラノ書院を経営している。
出版や書店、セミナーが超教派的に活用されている。
日本でもディボーション誌「リビングライフ」の出版で知られる。 今後はセミナーも イム店長は、「韓国では、教会内だけでなく町にクリスチャンの文化が広がり、生きるのが楽しい。
日本も、それに近づくお役に立てたら」と話している。
ディボーションや、弟子訓練、内的癒しに関するセミナーも開催していくという。
韓国で好評を呼び、一般のテレビ番組でも取り上げられた「父親学校」(親業セミナー)が開かれる可能性もある。
「ツラノBook Cafe」の連絡先はTel.06・6771・9783。