[CSD]2007年3月18日《ヘッドライン》

[CSD]2007年3月18日《ヘッドライン》
 = 1面 ニュース=
◎教会数1年で18減——CISセミナーでデータ発表
★タイ・バンコクでの灰の水曜日——リアルなイエスの人形に涙する人も 記・杉岡直樹

 = 2 面 ニュース=
◎地域教会が祈りで一致——2007年相模原教会一致祈祷集会
★靖国は外交問題ではなく、精神・信仰の問題——VIPで高橋哲哉氏語る
◎世俗化する? エホバの証人——終末の危機感薄いが新たな危険も
★<教界ニュース>日本カトリック司教団
★<落ち穂>

 = 3 面 クリスチャンライフ=
★故山岸英一さんの4コマ漫画集『シャローム はれる屋 アーメン』を刊行
★谷中さかえ氏逝去(聖協団・千葉教会牧師)——賛美のうちに天国へ凱旋
★<クリスチャンでない夫をもつ妻たちへ>[最終回]丸まった背筋を伸ばして 記・神津 喜代子

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★「放蕩息子は自分」と罪の赦しを神に祈る——新垣 幸吉さん[中](新垣工務店社長)
★<佐藤綾子のイキイキクリスチャン自己表現法>[24]恵みは笑顔で伝わる

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★対抗的社会構造としての教会——平和とは何か・聖書が現代に問う課題? 講演・石田 学
★<オピニオン>クレーマーの日本の教会への批判に学ぶ 記・三谷 康人
★国際:聖公会に同性間結合祝福に再考促す——世界聖公会指導者ら

 = 6 面 関西だより=
★中高生による中高生の宣教実践——グレース宣教会・中野義人牧師に聞く
★近放伝:新実行委員長に山口登久氏
★VIP関西:「史上最強の営業力」伝授——大盛況「営業のバイブル」講演会

 = 7 面 全面広告=
☆第45回東京イースターのつどい 2007/4/8
会場:ウェスレアン・ホーリネス教団。淀橋教会 Tel.03-3368-9165

 = 8 面 セミナー/聖会=
★インタビュー:救いの確信と伝道スピリットもって——スティーブン・ブレディー氏(ケズィック講師)
★インタビュー:自分の努力ではなく神への従順と信頼——チャールズ・プライス氏(ケズィック講師)
★影響力あるクリスチャンになるには——ケズィック東京大会ユース・コンベンション

 = 9 面 全面広告=
イースター特別号
☆月刊「福音版」:特別記事・田口 壮選手(セントルイス・カージナルス)
☆月刊「らみい」:特別読切・「聖書物語」「おしえて?神様のこと」
☆増刊らみい「キリスト教?(はてな)」

 = 10 面 情報=
★リポート:講演会「あなたが輝くこれからの生き方」
★リポート:講演会「心病む人々と教会」
★<投稿>新教育基本法の成立に思う


 = 11 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★EVENT:第45回東京イースターのつどい——復活の喜びをともに
★BOOK:『風よ あの子に伝えて』詩と文/小宮山賜夫(いのちのことば社、1,260円税込)
★REVIEW:『近代日本の民衆キリスト教——初期ホーリネスの宗教学的研究』池上良正著(東北大学出版会、2,940円税込)

 = 12 面 教会=
★ハンディ持つ人のために教会でクリスチャン新聞朗読会——日基教団・真駒内教会

 = ?—? 面 別刷りカラー特集=
外国語礼拝・集会ガイド——英語を除くアジア・欧州などの言語編


◎教会数1年で18減−−CISセミナーでデータ発表=0703180101

 昨年1年間に洗礼を受けた人:8千555人、開拓された教会:60、閉鎖された教会:78で、教会数は一昨年より18教会の減少 ── 3月5日、東京・千代田区のお茶の水クリスチャンセンターで行われた「CIS第2回セミナー~CISのデータに聞く日本の教会の現状・対策~」(主催・教会インフォメーションサービス=CIS)で発表された数字だ。セミナーには牧師・信徒ら31人が参加した。  今回のセミナーはCISの06年度データをもとに「宣教を着実に進める根本的提言」花薗征夫氏(教会インフォメーションサービス代表)、「日本の教会成長に欠かせない個人伝道」スコット・パリッシュ氏(アジアンアクセス宣教師)、「発想の転換による教会成長」三谷康人氏(元鐘紡株式会社専務取締役)がそれぞれ提言した。
 今回のデータには教会数のほか、日本の教会会員数(55万6千55人)、毎週の礼拝に出席者数(27万6千686人)なども。(発表の数値はいずれもプロテスタント教会)
 また1年間の受洗者数を教会数で割ると1.1人で、1教会あたり約1人の洗礼者を出している計算になるが、年間に12人以上受洗者があった教会は78あった。
 戦後50年の教会の増加について花薗氏は「成長してきた波が2000年あたりから減少傾向になった。教会密度(その地域における教会の数で人口を割ったもの)を調べると、ある地域には教会がまったくなく、ある地域には教会が複数あることが分かる。日本全国に福音を宣べ伝えることが全うできていない現実を見る」とし、そのような中で、成長している教会として同盟基督・招待キリスト教会、JECA・本郷台キリスト教会、国際福音キリスト・アガペーチャペルなどを挙げた。
 また、60年に来日したオランダの神学者ヘンドリック・クレイマー氏の指摘を「今の教会にも十分適用可能なもの」として引用し、特に「伝道とは直接伝道であるという誤解」という指摘から信徒一人ひとりの証による間接伝道の必要に焦点あてて紹介した。
 パリッシュ氏は「私たちの伝道へのアプローチパターンを変える必要がある」とし、教職者1人による伝道と信徒による伝道をグラフを用いて比較例証。「私は信徒による伝道を農業的伝道と理解している。イエス様が農業的なたとえを多く用いたことを見ても、これが聖書的方法であると信じる」と語った。
 三谷氏は、「これまで、宣教師たちが運んできた概念を頑なに守り、型を決めてしまったため教会形成は内向きで、知らず知らずに外部との間に心理的なバリアを築いてきてしまった。これまでは、牧師は牧師の視点から、信徒は信徒の視点からものごとを見、考え、行動してきた。しかし、私たちは視点を変え、神が今、私たちに何を求めておられるのかという1つの目的に向かわなければならない。1パーセントの中だけの内向きの視点を、外にいる99パーセントに向ける必要がある」と語った。

◎地域教会が祈りで一致−−2007年相模原教会一致祈祷集会=0703180201

 シンポジウム、市内全戸へのトラクト配布、信徒聖書学校、市民クリスマスなど、地域教会協力の進む神奈川県相模原市。2月11日にはカトリックも含め市内の全教会に呼びかけて、相模原キリスト教協議会(仮称)を組織しようと願い、「2007年相模原教会一致祈祷集会」(主催・同祈祷集会準備委員会)を開催した。当日、会場となった同盟基督・青葉キリスト教会には、市内7教会から牧師・信徒ら約30人が集った。 【中野晶正】  「相模原の牧師会では、2、3年前からカトリックも含めた市内の教会によるキリスト教協議会(仮称)をつくったらどうだろうかという話がありました。それが昨年暮れから具体化しました」と語るのは同祈祷集会呼びかけ人の一人である石川洋一氏(聖協団・相模原教会牧師)。
 今回の一致祈祷集会は、市内牧師会の活動の延長といえる面もあるが、市内牧師会に加わっていない教会の牧師も呼びかけ人に加わるなど、市内牧師会の活動とは全く別の集会となった。
 祈祷集会では日本キリスト教協議会(NCC)とカトリック中央協議会が発行している冊子「2007年キリスト教一致祈祷週間」の手引きに準拠して行われた。説教は石川洋一氏が担当し、漆間一英氏(同盟基督・青葉キリスト教会牧師)が聖餐式を執行した。
 「非常に友好的な集会となりました」と評価した石川氏は、「今回カトリックからの参加者はいませんでしたが、カトリック教会にも声をかけるということに特に牧師会では、異論はありませんでした。イエスをキリストと言い表すというところで一致していくことが大切だと思っています。ですから、原則としてこの集まりから何かをするというのではありませんし、また、ここからいわゆるエキュメニカル運動を推進していこうというものでもありません。一致の輪を広げていき、市内の教会が何かあったとき一致できる土台がつくれればと願っています」と今回の祈祷集会について語る。
 今回はキリスト教一致祈祷週間のパンフレットを使っての祈祷合同礼拝だったが、今後は担当教会のスタイルで合同祈祷会を年1回程度行う予定。また市民クリスマスも市内全教会に呼びかけていきたいという。
 呼びかけ人の一人、松山幸生氏(日本基督教団隠退牧師)は「今回の祈祷集会を通して、相模原の宣教が一歩前進したと感じています。これまでどちらかというと行事が先行していたので、祈りをともにできたというのはよかったと思います。すべては祈ることから始まります。相模原にある教会が一つになって祈っていくことは大切なことです」と語る。

◎世俗化する? エホバの証人−−終末の危機感薄いが新たな危険も=0703180203

 活発な戸別訪問で勢力を伸ばしてきた異端エホバの証人(ものみの塔聖書冊子協会)が変わりつつある。2月に都内で開かれた『エホバの証人の悲劇』(わらび書房刊)読者の集いで脱会者の話から浮き彫りになった。
 「以前はハルマゲドン(世界最終戦争)で滅ぼされるかもしれないという恐れがあった。そうした教理の縛りがゆるくなった」。元証人で現在は日基教団・岩本教会牧師の斎藤篤氏はそう話す。元エホバの証人二世の男性は「70年代には自分の生きている時代にハルマゲドンがあるという緊迫感があったが、95年にハルマゲドン(年代予告)が無期限に延期されてから、人生80年をどう生きるかに関心が移った。伝道の切り口も家庭生活などが中心になり、最近入った人には危機感がない」と説明する。若い世代には、ブランドものを身につけ、髪を染め、伝道後カラオケに行くエホバの証人もいるという。
 エホバの証人の現有勢力は21万3千人、研究生(求道者)を入れて33万人で近年はほぼ横ばい。『エホバの証人の悲劇』の著者、ジャーナリストの林俊宏氏は、停滞の背景には反対情報が普及してきたこともある、と見る。インターネットで情報が開かれてきた影響も考えられる。
 では、エホバの証人はもはや危険な「破壊的カルト」ではないのか? 脱会者たちは「活動は95年以降ゆるくなっても、昔教えられたことはしっかり残っている。長年組織にとどまっている人は昔の基準で行動する。活動が不活発な人でも教えはしっかり入っている」と警戒する。
 最近は、無活動会員を再勧誘したり、スペイン語、ポルトガル語、中国語、韓国語、タガログ語などの外国語部隊が組織され、日本で孤独や不便を感じている外国人住民を狙い打ちにする新手の伝道も。キリスト教会が持っているエホバの証人に関する情報やイメージが古く、最近のエホバの証人をカウンセリングした時にかみ合わないこともあるという。
 林氏は「カルトは精神的なウイルス。見かけは変わっても、ウイルスを抱えている事実は変わらない。弱っている人に感染すると危険」と警鐘を鳴らしている。