[CSD]2007年4月1日《ヘッドライン》

[CSD]2007年4月1日《ヘッドライン》
 = 1面 ニュース=
◎「イエス様に全人生を」——J+Passion2007開催
★国際:バプテスト世界連盟新総幹事にN・カムラ氏——「南半球からの選出がうれしい」
★国際:日本の従軍慰安婦問題に米教会も批判の声  = 2 面 ニュース=
★ドゥロス号7年ぶりに来航——博多・金沢・新潟でボランティア募集
★J+Passion2007:参加者は2倍——分科会も復活
★<教界ニュース>カトリック中央協議会が「信教自由と政教分離」発行
★<落ち穂>伝道の原点とは  = 3 面 クリスチャンライフ=
◎観た、聴いた、感じた聖書の世界——バッハ「ヨハネ受難曲」をオペラ形式で
★「家族に信仰伝えたい」——主婦の傍らOBIで学びつづけた10年間  = 4 面 ビジネスパーソン=
★商売で牧師をサポート——今井 和典さん[上]([有]新日本ドキュメントサービス取締役社長)
★<ゴールデンルール>[12]リーダーと初期エネルギー 記・田上(たのうえ)昌賢  = 5 面 牧会/神学/社会=
★対抗的社会構造としての教会——平和とは何か・聖書が現代に問う課題? 講演・石田 学
★<オピニオン>日本プロテスタント宣教150年を前に 記・岡山 英雄  = 6・7 面 地域宣教特集=
☆山梨・長野・静岡 宣教地図
★山梨県:日蓮宗の寺でマタイ伝講義
★長野県:上田藩士、バラ宣教師から受洗
★長野県:静岡バンド、幕臣の子弟の回心  = 8 面 聖書特集=
◎「世界共通語」で読む聖書——エスペラント語・日本語並訳聖書を刊行
★感じたことを自由に言える場に——「聖書を読む会の始め方」
★「国際聖書フォーラム」前売り券発売開始  = 9 面 関西だより=
★近畿宣教教会会議を終えて:信徒レベルで盛り上がろう
★福音歌手生活30年にピリオド——胡美芳さん涙の引退
★帰国者の現状に理解を——大阪で第4回DNJフォーラム  = 10 面 情報=
★リポート:「炎の聖会」キャッチ・ザ・ファイヤー
★リポート:Heart Beat Music Cafe
★<寄稿>『日韓の歴史のはざまにて——韓国元老牧師たちの証言』を読んで  = 11 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★EVENT:『クリスチャンでない夫をもつ女性たちへ』出版記念ワークショップ
★FOODS:「9条サブレ」([株]メルヘン発売)
★REVIEW:『「ヨハネの手紙第一」の研究——聖書本文の帰納法的研究』津村春英著(聖学院大学出版会、4,200円税込) 評・小林高徳  = 12 面 教会=
★路上生活者らと室内礼拝へ——新宿ホライズンチャペル    

◎「イエス様に全人生を」−−J+Passion2007開催=0704010101

 偏らない超教派を掲げ、クリスチャン青年らを励ますことを目的とした「J+Passion Tokyo 2007=全国青年宣教大会 東京大会=」(同実行委員会主催)が3月21日、「もったいない! 主に与えられた人生をムダにしてませんか?」をテーマに、東京・大田区矢口のCOG・東京ライトハウスチャーチで開催。主講師の関根一夫氏(ミッション・エイド・クリスチャン・フェローシップ牧師、東北福祉大学感性福祉研究所研究員)、船津信成氏(アッセンブリー・金沢キリスト教会アソシエイトパスター)が若者らに向け、力強く語った。(2面に関連記事)  「命がけで愛してくれるイエス様がいる。本当に『もったいない』こと」(関根氏)、「イエス様に全人生をかけなければ『もったいない』」(船津氏)。関根、船津両氏が語るそれぞれの「もったいない」に参加者はチャレンジを受けた。
 関根氏はヨハネの福音書10章「良い羊飼いと羊のたとえ」からメッセージ。
 オーストラリア留学での体験を交え、羊の特徴として・遠くから見るときれいなのに、近くで見ると汚れている。しかも汚れを自分できれいにできない、・弱いのに強がる傾向がある、・主体性がなく自分で決めることができない、の3つを挙げた。
 「羊の幸せのためには絶対的に良い牧者のケアが必要。そして人間はまさに羊そのもの。イエス様こそ良い羊飼いだと聖書は教えている」とも。
 「社会では『できる、できない』で人を評価している。だが、神様はそれだけで人間を評価しているわけではなく、私たちの存在そのものを喜んでおられる。あなたの隣にいる人は、イエス様が身代わりに死なれたほどの人。『いてくれてありがとう』という言葉ほど、今の時代に必要とされている言葉はないかもしれない。祝福はそういう心と言葉の分かち合いから始まる」と語った。
 船津氏は、マルコの福音書10章「ダビデの子のイエスさま。私をあわれんでください」(47節)と叫ぶ物ごいの盲人、テマイの子バルテマイの信仰について語った。
 「彼は群衆を気にせず、『今日イエス様にすがるべきだ。このチャンスを逃したくない』と叫んだ。また『目が見えるようになりたい。私の人生を照らす光がほしい』と具体的、直接的にイエス様に願った。そのためには上着(自分の持っているすべて)さえ脱ぎ捨てた」
 「私たちはこの盲人のようにはっきりとリアルに、本気で神様に求めているだろうか。キリスト様に全人生をどんとぶつけているだろうか。イエス様に自分の全人生を載せたら、私たちの人生は最高です。イエスの力を信じ、聖霊に委ねましょう」。そう招くと参加者の半数が手を挙げ、信仰、献身の表明をした。
 参加者からは「神様に人生を預けようと決心した」(社会人・女性)、「弱まっていた信仰がメッセージで熱くされた」(高1・男性)、「私みたいな小さな者でも神様のお役に立てると分かった」(大1・男性)などの声が聞かれた。
 J+Passion Tokyo 2007ホームページ http://www.jpassion.org/

◎観た、聴いた、感じた聖書の世界−−バッハ「ヨハネ受難曲」をオペラ形式で=0704010301

 3月11日、東京・月島の第一生命ホールで、大阪コレギウム・ムジクムと大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団が第13回東京定期公演「J・S・バッハ『ヨハネ受難曲』〈オペラ型式〉」を行い、570人が来場した。「大阪コレギウム・ムジクム」は、17~18世紀のドイツで活躍し、公開演奏会の先駆けともなった音楽団体「コレギウム・ムジクム」の精神に則って76年11月、当間修一氏(日基教団・浪花教会員)が創設。「大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団のほか、現在5つのグループを抱える。  今回の演奏では、J・S・バッハの名作「ヨハネ受難曲」を舞台美術、照明、衣装などオペラのような演出を伴って演奏。舞台の左奥にオーケストラを、コラール担当の合唱隊を舞台両脇の2階席に配し、舞台中央でエヴァンゲリスト(福音書記者)、イエス、弟子、ピラトほか群衆が物語を展開するなど、ステージのみならず会場の空間すべてを「舞台」とする型式をとった。クライマックスでは客席を取り囲む形でコーラス隊が合唱。聴衆を圧倒した。
 物語は、ゲツセマネの園でイエスが捕らえられるシーンから始まる。「ペテロの否認」から「ローマ帝国のユダヤ総督・ピラトによる裁判」、そして「処刑」へ。エンディングは、失意の末に立ち上がり、力強くイエスの後を追うマグダラのマリヤ、弟子のペテロの歩みで幕を閉じた。
 演じられた「ヨハネ受難曲」のあらすじについて、当日配られたパンフレットの中に次のように紹介してある。
 「この物語は新約聖書の『ヨハネによる福音書』に書かれたイエスの受難の物語です。『イエス』が理不尽な裁きを受け、十字架上で殺されていく出来事が『福音史家』による語りで綴られていきます。…(中略)…『イエスの死』によって弟子たちや人々に与えられたもの、それは『光』でした。イエスの死後に訪れたもの、それは時を経てなおも多くの人々の心の中を照らし続ける『希望の光』でした」
 大阪コレギウム・ムジクム代表の当間氏は、聖書のドイツ語を音楽化した最初の作曲家として知られ、「ドイツ音楽の父」と呼ばれる作曲家ハインリッヒ・シュッツ(1585|1672)に傾倒。「シュッツを歌うとすべての音楽が見える。バッハもベートーベンも、そして現代音楽の作品においても、シュッツの音楽からつながっていることがわかる」と言う。98年8月11日のドイツのベルリーナー・モルゲンポスト紙にも、「東洋の完璧主義者たち—ドイツ音楽の足跡をたどる」と題して、「完璧なまでにトレーニングされた合唱団にハインリッヒ・シュッツの名を冠しているのは尋常なことではない。さらに並々ならぬことは、どれほど説得力をもって『ドイツ音楽の父』と呼ばれているハインリッヒ・シュッツの作品を演奏しているかは、同合唱団の4度目のドイツ演奏旅行の会場の1つとなったベルリン大聖堂での演奏でただちに明白となった」(記・ペーター・ブスケ、訳・高橋憲)と評された。文化庁の98年度芸術祭優秀賞など、近年はむしろ現代作品に対する評価も高い。
 基盤となる教会での月例公演「マンスリー・コンサート」は、この4月で300回目を迎える。今後の活動について同団体ゼネラルマネージャーの沖田明子さんは「これからも基本はシュッツ。そしてバロックを柱として、現代作家の作品にも積極的に取り組んいきたい」と展望を語った。3月31日(土)には名古屋公演「現代音楽シリーズ Vol.16」を名古屋市中区栄のしらかわホールで、9月、10月は2回シリーズで「宮沢賢治の世界」を、12月には「J・S・バッハ/ミサロ短調 」を大阪市中央区のいずみホールで開催する。
 コンサートなどに関する問い合わせ先=大阪市都島区御幸町2ノ11ノ17。
 TEL&FAX:06・6929・0792。Eメールokika@collegium.or.jp。
 ホームページ http://www.collegium.or.jp/
 

◎「世界共通語」で読む聖書−−エスペラント語・日本語並訳聖書を刊行=0704010801

 日本キリスト者エスペランティスト協会(山田義代表)は今年1月、エスペラント語訳と日本語訳を並列して読むことのできる聖書「エスペラント・日本語並訳聖書マタイの福音書」を発行した。
 エスペラント語とは、ポーランド人のルドヴィコ・ザメンホフが考案した人工言語。1887年に公表されて以来、世界共通語としての普及が期待された。文法の構造や発音の簡易さから、比較的容易に修得できるといい、「エスペランティスト」と呼ばれる使用者は現在、世界中に100万人以上いるといわれている。
 同聖書は、日本語は日本聖書刊行会発行の「新改訳聖書第3版」を、エスペラント訳はイギリス聖書協会発行の「LA SANKTA BIBLIO」を交互に並べた。「エスペラント語を学ぶ時、2冊の聖書を並べて読むのはやはり手間でもあります。1冊あればその場で両方読むことができるような、そんな聖書をつくりたいと常々思ってきました」と山田氏は語る。山田氏自身は、エスペラント語を始めてから45年という。「エスペラント語を学んでいる知り合いのクリスチャンに配布したところ、後日『学びに用いている』という手紙が届きました。エスペラント語のものはまだ少数で、需要は少ない。だからといってやらないのではなく、つくっておくことは必要だと思います。いずれ役立つこともあるでしょう」と語る。マタイの福音書に続き、今後はマルコ、ルカ、ヨハネの各福音書、使徒の働きと続けて発行していく予定。
 日本キリスト者エスペランティスト協会発行、525円税込、B5判。
 申込み・問い合わせはTEL:0562・98・8455