ヘッドライン
[CSD]2007年8月12日《ヘッドライン》
[CSD]2007年8月12日《ヘッドライン》= 1面 ニュース=
★切迫早産の危機に差し伸べられた教会の支援——元ホームレスの夫婦、娘の誕生日に教会で挙式
◎アフガン韓国人拉致事件:男性信徒2人目の犠牲に——解放交渉はこう着状態続く
= 2 面 ニュース=
★参院選挙:国民は拙速な憲法改正望まず——藤田氏・羽田氏・今野氏ら当選
◎中越沖地震:復興活動スタート——全壊の教会堂解体にも支援
★エジプト:3500年前の要塞発見——モーセ時代のファラオのものか
★<教界ニュース>森佑理さんに法務大臣顕彰
★<人事>アシュラムセンター、バプテスト世界連盟、世界YWCA
★<落ち穂>『塩狩峠』のモデルを追って
= 3 面 =
★スポーツは聖書的か?——国籍、文化を超える伝道ツール
★10月ハワイ開催へ向け日本各地で決起集会——リバイバルミッション
★カトリックの「教会ではない」声明にプロテスタント各派が抗議
★
★<オピニオン>世界中にいる孤独なイシュマエル 記・碓井 真史
= 4 面 ビジネスパーソン=
★思い出の歌で心豊かに——堤 重和さん[下]([株]夢屋代表取締役社長)
★<更正の手がかり>[5]ハンディーが成功へと導く 記・梅津 善一(公認会計士)
= 5 面 情報 =
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『どこから笑顔が——ホスピスでいのちに寄り添って』赤井 聖子著(女子パウロ会、1,115円税込)
★BOOK:『いつもあなたのそばにいる』画・訳/松岡裕子、歌/渡辺玲子・辻本英恵(キリスト新聞社、1,575円税込)
★BOOK:『私のキリスト教入門』隅谷三喜男著(日本キリスト教団出版局、1,470円税込)
★REVIEW:『聖霊の神学』M・ヴェルカー著(教文館、4,830円税込)評・牧田吉和
= 6・7 面 地域宣教特集/奈良県 =
★宣教事始め:聖公会のマキム宣教師、開拓伝道に情熱そそぐ
★座談会:教会の存在感を五重塔並に——南北の格差是正が課題
★教会の結び目として発展——奈良県福音宣教協力会の歩み
★県の南北合同で県民クリスマス開催へ
= 8・9 面 医療特集 =
★ボランティ精神が根っこに——埼玉県八潮市・ほり小児科
★医療過疎進み小児科医も減少——岩手県盛岡市・森田小児科医院
★ハンディ背負う地域でも神の支えで——長崎県南島原市・いその産婦人科
★出産後に聖書から「いのちの尊さ」伝える——北海道札幌市・月寒グロリア・クリニック
★『子どもの心を抱きしめて』白井徳満著——医者であるより一人の人として子ども見つめる
= 10 面 教会学校 =
◎<いまどき子ども事情>「恋愛至上主義」に警鐘——実践レポート:新松戸リバイバルチャーチ
★<CS分級アイデア>年に1度のコンサート その効き目とは 記・みどり野キリスト教会
= 11 面 クリスチャンライフ =
★「すれ違い」から「一緒」へ——夫婦で始めた癒しの空間「goodness」
★<私の子育て失敗談>[31]いい子に育てたいですか? 記・斎藤 望
= 12 面 教会 =
★富士の麓でスウェーデン宣教師42年間の愛の実践——冨士クリスチャンセンター鷹岡チャペル
◎アフガン韓国人拉致事件:男性信徒2人目の犠牲に−−解放交渉はこう着状態続く=0708120102
アフガニスタン東部ガズニ州でイスラム原理主義勢力タリバンが、韓国・泉水教会の医療宣教ボランティアチーム23人を拉致した事件で、タリバンはペ・ヒョンギュ副牧師に続き、2人目の男性を殺害した。韓国外交通商省は7月31日、殺害された韓国人男性が、泉水教会の信徒シム・ミンソンさんであることを確認した。タリバンは、人質8人を解放する見返りに収監中のメンバー8人の釈放を求めており、「メンバーが釈放されない場合はさらに人質を殺害する」としている。韓国政府も8月3日現在、タリバンと直接会って交渉の準備を始めたが、事態は長引く模様だ。
日本キャンパス・クルセード・フォー・クライストの趙泳相スタッフによると、「韓国中の教会がこの事件に痛みを覚え、残り21人の解放のために心を合わせて祈り続けている」という。
「ボランティアメンバーのほとんどは若い人たち。人質になったメンバーも体力や精神力の限界にきている。しかし、『味を占めたタリバンが外国人拉致を繰り返す恐れがある』として、アフガニスタンとアメリカは収監中のタリバンのメンバー釈放をしぶっており、交渉も手詰まり状態。ぜひ、残り21人が全員生きて故郷に帰って来られるよう、引き続き祈ってほしい」と呼びかけた。
◎中越沖地震:復興活動スタート−−全壊の教会堂解体にも支援=0708120202
新潟県中越地方に多大な被害を与えた新潟県中越沖地震から3週間あまりがたった。日本国際飢餓対策機構(JIFH=堀内顕理事長)は、7月25日から新潟県柏崎鯨波の聖ヶ丘バイブルキャンプ場(新潟聖書学院内)を活動拠点として、被害が大きかった柏崎市での救援活動を開始している。活動内容は地震で痛んだ建物などの修復、補強工事および家屋内外の片付けの応援など。同機構スタッフ4人と大工を含むボランティア4人、計8人が、ほかのキリスト教救援団体などと連携しながら活動に当たっている。
JIFHより救援活動を受けた、被災者で日本伝道福音教団柏崎キリスト教会員の鈴木カオルさんは、「皆さんがすぐに助けに来てくださり、倒れたブロック塀の片付けをして、市から倒壊の危険があると診断された傾いた倉庫の補強工事をしてくださった。特に建物専門の大工さんから的確なアドバイスをいただき、家族にとって大きな安心感につながりました」と感謝する。
JIFHは、引き続き被災者救援のために募金を募っている。郵便振替0070・9・68590
日本国際飢餓対策機構(記入欄に「新潟中越沖地震」と明記)。
◇
今回の地震で築35年の礼拝堂が全壊した日本ホーリネス教団柏崎聖光キリスト教会(片桐宣嗣牧師)では、同教団の牧師9人とOMSI(東洋宣教会)の関係者、災害支援団体CRASHのスタッフ、来日中のハワイ・アライアンス教会や他教会の牧師や信徒、同教会信徒ら合わせて約60人で必要品の搬出と礼拝堂の解体に当たる。7月27、28日、8月3日に解体廃材を一部搬出した。
2階建ての教育館は隣接のタクシー会社の建物に食い込み、2階建ての十字架棟は傾斜し、隣接の高等学校側へ倒壊の危険があるとし、解体しなければならないという。現在、解体業者に調査を依頼し見積もりを取っている。
同教会では礼拝堂と教育館が全壊のため、7月22日の礼拝から牧師宅で礼拝など諸集会を開始。当面は牧師宅で集会を継続する予定だ。
片桐牧師は、今の心境についてこう語る。「倒壊した教育館を整理中、教会建築に取りかかる直前の両親の手紙を見つけた。それには『なんじ道を行く時、行く手は一足毎になんじの前に開けん』(箴言4・12、『荒野の泉』山崎亭治訳)の聖句が引用されていた。この聖句を22日の礼拝で読み上げた。今、再建・復興・再出発に際し35年前と似た状況で、教会員とこの御言葉によって信仰と祈りを合わせています」
柏崎聖光キリスト教会では、義援金を募っている。
【振り込み先】
▽郵便振替00690・4・4638、柏崎聖光キリスト教会、
▽北越銀行柏崎東支店普通口座492318、日本ホーリネス教団柏崎聖光キリスト教会 代表片桐宣嗣。
◎<いまどき子ども事情>「恋愛至上主義」に警鐘−−実践レポート:新松戸リバイバルチャーチ=07081
中高生にとって大きな関心事である「恋愛」。教会に通う中高生の間でも例外ではないが、新松戸リバイバルチャーチ(清沢さちえ牧師)には「恋愛」で傷ついた若者が多く集まる。「好きなら付き合う、付き合ったら肉体関係が当たり前」という価値観が社会に広がる中、安易に肉体関係をもつなどして心や身体に傷を負った若者たちだ。◇
今年、同教会で洗礼を受けたばかりの高校生B君は、友人が性病が原因でガンになり、既に末期の状態だという。「自分がもっと早くクリスチャンになって、友人に伝えていれば」。B君は泣きながら悔やんだ。
C子さんは17歳で子どもを生んだ。子どもの父親は同じく17歳の少年。妊娠を疑い始めた頃に教会に来たC子さんは、少年と結婚して子どもを育てていくことを決心した。しかし、少年には夫・父親という自覚が乏しく、妊娠中のC子さんに暴力をふるったり、「本当は結婚したくない」などC子さんを傷つける言葉をはいた。
同教会では「神様が結婚相手として備えてくださる相手のために、自分を清く保つ」、いわゆる「コートシップ」の重要性を若者らに訴えている。「恋愛講座」や、スタッフが中高生らと個人的に話すなど、ことあるごとに機会を設ける。「中高生は、学校で友人から『好きなら肉体関係は当然』、『結婚まで待つなんて、古い』など『プレッシャー』を常に受けています。こちらも常に語っていかなければ彼らの心がつぶれてしまう」と、教会員で中高生らとかかわる山口佳澄さんは言う。自信をもって「コートシップ」を語ると、反発よりも安心する子が多いという。
若者には「現実」を見せる。中絶の実態やエイズなど、安易な性交渉の危険性を隠さずに語る。また露出度が高い服装の女の子に対しては「歩くポルノ」など、あえて露骨な言葉を使って注意する。「女の子にはファッションでも、男の子にとってはセックスアピール。『自分の価値を引き下げる服装なんだ』ということをわかってもらうため」と山口さん。泣かせてしまったり、反発されたりもするが「本気で心配して叱ってくれる」と、山口さんに対する中高生の信頼は厚い。「傷ついた子どもたちや、中絶された命をたくさん見てきました。だからこそ私も真剣です」
「コートシップ」を通して歩みを進めてきた2人もいる。まもなく結婚を迎えるDさんとE子さんは、1対1の交際どころか、お互いの気持ちすら知らなかったという。清沢牧師は、Dさんが初めてE子さんのことで相談に来た時「あなたにはリーダーシップがないからE子さんには合わない」、Dさんのことで相談に来たE子さんには「あなたはDさんを支配してしまう危険性があるからDさんには合わない」と、それぞれに対して否定的な言葉を伝えた。その後、Dさんは徐々にリーダーシップを発揮するようになり、E子さんも変わった。そこで初めて清沢牧師はそれぞれに相手の気持ちを伝え、「2人は御心だと思うから」と、結婚に向けて2人で話し合っていくように勧めた。2人は1対1の関係ではなく教会のメンバーとしての関係でいることでお互いのいい面も悪い面も知り、また「誘惑からも守られた」という。
「『感情がすべて』の『デーティング』と比べ、コートシップには聖書という揺るがない土台がある。私たちはコートシップを通して神様の深い愛を体験し、『この人を愛していける』と決断してお付き合いを始めました。世の中の価値観ではなく、お互いを神様の愛で愛すことができる。お互いの存在を通して、神様の愛を知ることができる。それはデーティングなどでは決して味わえない、コートシップの一番の魅力です。その体験をみんなにもしてもらいたい。一時の感情で自分を粗末にしないよう伝えたい」とE子さんは強く語った。