ヘッドライン
[CSD]2008年3月30日号《ヘッドライン》
[CSD]2008年3月30日号《ヘッドライン》= 1面 ニュース=
◎ストレス解消の秘訣とは——「神の主権認め服従すること」
★「生き方の誇りをもち歩む」——みどり野キリスト教会チャーチスクール13人が卒業
= 2 面 ニュース=
◎第3回ローザンヌ世界宣教会議2010年開催へ——いかに福音を提示するかをテーマに
★米国:主流派25教派も停滞か減少傾向に——20代・30代は礼拝出席しても会員にはならず
★存在を受け止める社会が必要——21世紀キリスト教社会福祉実践会議
★<落ち穂>チベット族にも浸透しつつある福音
= 3 面 =
★新連載<教会の実情を知る:教会ルポ>[3]転入者のリスクと効用——出身教会との比較が生み出す教会・牧師批判
★<教会の実情を知る:集計データから>[7]教勢の変化と受洗者の有無——5年連続「受洗者あり」は4分の1
★<オピニオン>プロテスタント宣教150年に 記・米内宏明
= 4 面 ビジネスパーソン=
★ビジネスの現場で「キリストに従っていこう」——播 博さん[上](三好内外国特許事務所所長代理・弁理士)
★<コミュニケーションのヒント>[5]繋がる先にあるものは… 記・森宗秀敏
= 5 面 情報 =
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『アラビアの白い薔薇——小説シェバの女王』難波田節子著(鳥影社、1,890円税込)
★BOOK:『信仰の豊かな水源』鄭永澤著(日本キリスト教団出版局、2,940円税込)
★CD:「The Age of Gracious Words」恵言紀(恵言紀音楽事務所、1,890円税込)
★REVIEW:『旧約聖書から福音を語る』D・M・ロイドジョーンズ著(いのちのことば社、2,310円税込)評・関野祐二
= 6・7 面 高齢者特集 =
★教派を超えて信仰生活全うできるホーム——日基教団・愛知老人コミュニティーセンター「まきば」
★クリスチャンヘルパーが届ける介護と福音——勝利教会附属ミルトスデイサービス
★「食楽」で支えたい高齢者の健康・信仰 記・斉藤久子(ベタニヤハウス栄養士)
= 8・9 面 教団教派宣教シリーズ =
★基督聖協団 創立50周年——「歴史認識の確立」で転換・飛躍
★これまでの歩み・略年表
★「愛と宣教による建て上げ」を理念に——現在に座標軸置き過去を検証
★創立50周年を迎えて 記・田中時雄
= 10 面 教会学校 =
★みことばに感動しているか?——CSK中学科教師研修会
★<CS分級アイデア>ドンドン開く扉の中は?——私の家を紹介します 記・石橋えり子
= 11 面 クリスチャンライフ =
◎日本発のゴスペルでキリストの愛届けたい——GOSPEL LEGEND 5日連続ライブに確かな手応え
★「恵みの川があふれる時」——第2回東北ケズィック・コンベンション開催
★米国:プロテスタントが過半数割れ目前に
★新連載<僕の子育てライフスタイル>[2]年頃になったから 記・堀井洋二
= 12 面 教会 =
★創立61年目迎え伝道への意欲新たに——愛知県日進市・日本基督教団南山教会
◎ストレス解消の秘訣とは−−「神の主権認め服従すること」
日常生活の中で起こってくる様々なストレスにどう対処すればいいのか? この問題について聖書をベースに、牧師、宣教師、信徒らを対象に長年セミナーを行ってきたリー・ホチキス氏(バルナバ・インターナショナル常任理事)による「ストレス対処法セミナー」(OMF JAPAN主催)が3月3、4日、千葉県市川市新田のOMF JAPANで開かれた。ホチキス氏は、米オレゴン州、イリノイ州、カリフォルニア州の福音自由教会の主任牧師として奉仕。日本同盟基督教団(TEAM)で牧会ケア、カウンセリングの責任者を務めてきた。また、ボリビアでの宣教の経験ももつ。
「30年間、ストレスについて学んできた」ホチキス氏だが、「50か国以上回ってきたが、ストレスを感じない国は一つもなかった」と語る。特に80年に来日した際は、「日本はストレスにあふれている。ストレスというテーマを教会で用いるべきだと思った」と言う。
ストレスを「自分にはどうすることもできない状況的出来事に対する反応」と定義し、4つの価値観(文化的、宗教的、個人的、家庭や両親の価値観)がストレスとして影響を与えると語る。「強く抱かれた価値観は確信と期待感を生む半面、生活が期待に合わないと激しい感情的反応も生む」。そして・コントロールを失う、・否定的感情を生む、・自尊心が下がる、・人間関係の悪化、・一層の頑張り、というストレス・サイクルを踏むとし、「ストレスは簡単ではなく複雑なもの。すべての要素が互いに影響を与えている」と語った。
セッションの後には、「日本人にとってストレスを起こしやすいもの」について参加者がテーブルごとにディスカッション。「日本人の一般的なストレス」として・忙しすぎる、・人と違ったことをするのが難しい、・失敗が許されない、・本音と建て前、が挙げられ、「日本の牧師にとってのストレス」として・日本の中でクリスチャンは少数派であり教会の教勢が伸びていない、・牧師家庭にプライバシーがなく休みも制限されている、・牧師、牧師夫人に対する過度の期待と理想像がある、などが挙げられた。
その解決方法として「神様を人生の中心に置くこと」を強調。「多くの人は無意識に自分がすべてをコントロールできると思っている。だから、思い通りに行かない時、ストレスを感じる。半面、自分でコントロールできないことに直面する時、自分が主権者でないことを知る。ストレスからの解放には、神様がすべての出来事を支配しておられる事実を認め、それに服従するということが重要だ」
聖書からヤコブを例に挙げた。「ヤコブの人生はコントロールを巡る苦闘そのもの。旧約聖書における真の信仰者だったが、彼の支配の問題によってストレス、混乱、欲求不満が繰り返された。人生の最後には『私の齢の年月はわずかで、ふしあわせで、私の先祖のたどった齢の年月には及びません』(創世記47・9)と告白している」
その上でホチキス氏は「あなたの道を主にゆだねよ。主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる」(詩篇37・5)などの御言葉を挙げ、「神様を信じ信頼することが、ストレスから解放される大前提」と述べた。そのほか、「ストレスを感じる時の感情の管理の仕方」についても解説した。
もう一人の講師ウィルソン・ファン氏(バルナバ・インターナショナル副理事)は、日本にある独特の価値観とそれに伴うストレスについて述べた。
同セミナーに合わせ、ホチキス氏の自著『聖書流ストレス対処法』(松本朋子訳、いのちのことば社、千470円税込、四六判)が邦訳出版。問い合わせはTel03・3353・9346。
◎第3回ローザンヌ世界宣教会議2010年開催へ−−いかに福音を提示するかをテーマに
1974年、スイスのローザンヌで開催され、宣教のあり方になどにおいて全世界の教会に多大な影響を与えてきた「ローザンヌ世界宣教会議」。その第3回、南アフリカ・ケープタウンでの開催を2010年10月に控え、ローザンヌ世界宣教委員会(ダグラス・バーゼル委員長)が準備を進めている。3月5日、お茶の水クリスチャン・センター(東京都千代田区)で来日中のバーゼル氏を迎え、懇談会を開催。会議の意義、次回の課題などについて説明した。第1回会議は、「世界の教会に大きな影響を与え、宣教の考え方に変化をもたらした」とバーゼル氏は語る。「救いのみを強調するのではなく、キリスト者として社会的責任を果たしていくこと、さらに、全教会で、全世界に福音のすべてを宣べ伝えていこうという意識が高まり、『ローザンヌ誓約』には2千300人もの教会指導者らが署名をしました」
「では、21世紀においてどのように世界に福音を提示することができるか」。それが次回の焦点だとバーゼル氏は言う。「多くの課題があります。今日、教会は内部的、外部的両面からチャレンジを受けている。今対処をしておかなければ、次世代に混乱を残すことになります。イエスのみが神への接点であるとの真理を証明していかねばならない。また、今やキリスト教は白人の宗教ではなく、南の地域の方が活発になっていますが、教育機関、財政面など未だに世界に均等ではない。『キリストの体』として、その点をもう一度考え直す必要がある。また何より、まだ終わっていない課題があります。特に難民、移民など、国をもたない民が多くいる時代。困難の中にある、福音に接したことのない人にどのように宣教していくか、それこそが第3回会議に期待することです」
2010年は、1910年のエジンバラ国際会議から数えて100年目に当たる。「100年前は世界宣教の中心は英国でしたが、現在はアジアやアフリカが世界宣教の中心になっていると言えます。2010年に、ケープタウンで開催することは大きな意義がある」とバーゼル氏はいう。
第3回ローザンヌ世界宣教会議は200か国・地域から4千人の参加者を見込んでいる。▽多元化したポストモダンの世界にキリストの独自性をどう伝えるか▽世界の痛みと苦しみにどう対応するか▽今日の教会における霊的欠乏の中でキリストの弟子をどう成熟させるか、などが焦点になる。
「第3回会議は10月16~25日の開催ですが、10日間に限定していません。『ローザンヌ』は運動です。会議を終えても、目前にある宣教的な挑戦に対し、力を合わせて応答し続けていきたいと願っています」と語った。
◎日本発のゴスペルでキリストの愛届けたい−−GOSPEL LEGEND 5日連続ライブに確かな手応え
シンガー、ダンサー、DJ、VJ(ビデオジョッキー)など日本人のゴスペルアーティストが結集して送るイベント、「Gospel Legend」(株式会社CCT主催)が2月27日から3月2日まで東京・新宿区のシアターサンモールで開催された。同一の場所で5日連続のゴスペルコンサートは今までにない試み。5日間でおよそ700人近くの人が訪れた。今回のイベントについて、CCTプロデューサーで伝道者の五十嵐義隆氏は「日本で既に知られているゴスペルは、黒人シンガーの歌うブラックゴスペル。しかし、近年は日本人アーティストによるオリジナルのゴスペルも多く誕生しています。彼らの歌はヒップホップやR&B、ポップスなどの様々なジャンルの音楽の要素を取り入れた新しいゴスペルです。教会には足が向かない人たちも、彼らの音楽を通してキリストと出会ってくれたらという思いで企画しました」。約2か月の準備期間だったが、舞台監督、照明、音響などすべてプロが行うことで最高のクオリティーを目指した今回のイベント。KiKiや塩谷達也など今回の出演アーティストは総勢15人以上で皆、単独でライブを重ねており、経験も実力も折り紙付きの人ばかり。それでも、「普段はメッセージや証でキリストを伝えているので、音楽でどこまで伝えられるのか、チャレンジでもありました」と五十嵐さん。
そんな不安をよそに、コンサートでは次々と繰り広げられるダンス、ラップや歌に、観客はゴスペルの世界に自然と引き込まれ、手拍子をしたりリズムに乗りながら思い思いに楽しんだ。曲の合間には、出演者が「私たちはダンスや歌やラップなど表現は様々だけれど、神様が大好きでキリストの愛を伝えたいという共通点があります。皆さんも歌から何かを感じてくれたらうれしいです」と観客に語りかけた。
最後は出演者全員で「Amazing Grace」、「Joyful Joyful」を歌い、観客と出演者が一体となって大いに盛り上がり、幕を閉じた。教会には行ったことがないという観客も、「とてもかっこよくて楽しいコンサートだった。またあったら行きたい」など感想を語った。
五十嵐さんは「5日連続で、様々なアーティストに出演してもらうなど初めてのことが多かったけれど、たくさんの人の祈りに支えられ、協力いただいたおかげでできたイベントです。メッセージなしでも主イエスを十分に伝えることができることを確認できました」と語る。また、次回を楽しみにする声も多くあり、確かな手応えを感じているという。次回は7月と12月に行う予定だ。