[CSD]2008年5月25日号《ヘッドライン》

[CSD]2008年5月25日号《ヘッドライン》
 = 1面 ニュース=
◎ミャンマーのサイクロン被害甚大——キリスト教団体緊急支援に足止め状態も
★中国・四川省で大地震——ワールド・ビジョンが緊急支援準備

 = 2 面 教界ニュース =
◎10年秋に関西フランクリン・グラハム国際大会開催——関西諸教会が教派超えて協力
★めぐみさんとの思い出を早紀江さんが作詩——岩渕まことさん作曲「コスモスのように」CD発売
★広島でラブ・ソナタ開催——広がる地元教会の協力
★召天:小山恒夫氏(日本イエス・キリスト教団元委員長、放出教会名誉牧師、79歳)
★<教界トッピクス>日本福音教団、アムネスティ・インターナショナル日本
★<落ち穂>四川省の村で

 = 3 面 教界ニュース =
★<教会の実情を知る:教会ルポ>[10]伝道のポイントずれ 実践せず——信仰継承にどれだけ情熱かけているか
★<教会の実情を知る:集計データから>[14]閉塞感を感じるとき——約半数が「新来会者の減少」
★<オピニオン>一切の批判を認めない靖国論争 記・渡部 敬直

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★視聴覚伝道からの転身——芹野 与幸さん[中]([株]一粒社ヴォーリズ建築事務所経営管理室長)
★<つながりのデザイン>[2]「環境破壊は関係破壊」——地球も人も「つながり」を求めている 記・小川 巧記

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★横浜事件「免訴」確定に思う——謝罪もなく、なかったものとされる理不尽 記・崔 善愛
★<精神障害と教会>[27]言葉を育てる(1) 見方を変えるユニークな言葉 記・向谷地 生良

 = 6・7 面 特集/カルト 回復への道筋=
★少女強姦で牧師逮捕から3年——聖神中央教会 元信者たちは今
★被害者の心に理解を——『「信仰」という名の虐待からの回復』パスカル・ズィヴィー著

 = 8 面 ナルニア特集=
★ナルニア豆知識——映画を見る前に
★ナルニア早分かり年代記

 = 9 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★EVENT:「watoto 希望のコンサート」東京・赤坂区民ホール:5月25日ワトトTOKYO主催(Tel.050-8013-3627)
★BOOK:『しりたがりやのこりす』レイチェル・リヴェット作、ドゥブラヴカ・コラノヴィッチ絵(女子パウロ会、1,470円税込)
★REVIEW:『天国と極楽』岡山 英雄著(いのちのことば社、1,365円税込)評・高桑照雄

 = 10 面 関西だより =
◎教育牧会は教会成長のカギ——アガペー教育院「キリスト教カウンセリングと教会牧会セミナー」
★天的次元に立つ信仰姿勢で——第54回JEC春期聖会
★キリシタン史から日本宣教を考える——『野崎観音の謎』出版記念講演会
★教会形成の原則と実践——関西聖書塾セミナー
★ザ・トゥー・テナーズ来日コンサート

 = 11 面 クリスチャンライフ =
★最後のスパイスは神様に——おいしい、たのしい「エクレシア・カフェ」
★<弱い私の自慢ばなし>[4]私の弱さが用いられるとき 記・斎藤 望

 = 12 面 ひと=
★版画と施設の仕事と結びつけた「信仰」——柴田 昌一さん(版画家)

◎ミャンマーのサイクロン被害甚大−−キリスト教団体緊急支援に足止め状態も=0805250101

[img align=right]http://jpnews.org/pc/uploads/img4830cd529116d.gif[/img] 超大型サイクロン「ナルギス」が、5月2日から3日にかけてミャンマー西南部デルタ地帯を直撃。ミャンマー国営テレビは15日、死者4万3千318人、行方不明者2万7千838人と発表したが、国連人道問題調整事務所(OCHA)は「死者、行方不明者合わせて最大10万人、家などを失った被災者数最大200万人に上る」と推計する。甚大な被害を受けたミャンマーに対し、各キリスト教救援団体は緊急支援を開始しているが、軍事政権が外国人の救援要員受け入れを拒否しているため入国できず、足止め状態の団体もある模様だ。

 ミャンマー政府から公式な要請を受け支援活動を行う国際NGO 「ワールド・ビジョン(WV)」は、被災直後の3日から8日までに、国内最大都市ヤンゴンの7地域で、7万8千人に対し35トンの米と1万8千リットルの水、水を汲み出すポンプを稼働するのに必要なディーゼル油を届けた。
 被災直後、被害が最も大きいとされるエーヤワディー管区調査のため派遣されたスタッフの報告によると、ラプタ郡区だけで5万人の行方不明者が出ており、「飲料水の水源が海水で汚染されてしまったため、抵抗力の弱い子どもらに下痢などの病気が広がりそうだ」という。WVは12日現在、エーヤワディー管区内の1万人が死亡したとされるボガレーを含む5地域で被災状況を調査したほか、安全な水の提供と避難所の消毒作業などの支援を開始している。
 ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)は02年よりミャンマーへ日本人スタッフを派遣。今年3月からは山野真季葉スタッフが駐在しており、現在、現地スタッフと共に緊急援助を行っている。WVは今後、精神的ダメージを受けた、被災した子どもたちのための施設「チャイルド・フレンドリー・スペース」を設置する計画で、山野スタッフはその担当者となる予定。また、WVJの緊急支援スタッフとして坂賢二郎スタッフもミャンマー入りしている。
 「ミャンマー・サイクロン緊急援助募金」窓口は、郵便振替00140・4・900664、特定非営利活動法人 ワールド・ビジョン・ジャパン(記入欄に「ミャンマー・サイクロン」と明記)。ホームページhttp://www.worldvision.jp/ からクレジットカードによる募金も受け付けている。
    ◇
 アジア・アウトリーチ・ジャパン(小山大三代表)は、アジア・アウトリーチ・インターナショナルと協力し、できるだけの救援を教会を中心に被災地域の人々に行っていくという。「軍事政権下のミャンマーでは、各国からの救援に大きな制限が課せられているが、アジア・アウトリーチのチャンネルを通じて、確実に救援募金を届け、必要な人的・物質的支援をできる限り行いたい」と語る。郵便振替00850・0・95046、アジア・アウトリーチ(記入欄に「ミャンマーサイクロン被災救援」と明記)。
 日本国際飢餓対策機構(JIFH=堀内顕理事長)は緊急支援を行うことを決定し、救援募金の受付を開始。緊急支援は、ミャンマーの隣国タイに拠点があるパートナー団体を通じて緊急援助キットの配布を行う。緊急援助キットの内容は、被災地の20村落の1万2千200世帯に対し1か月分の食糧、毛布、マット数枚、衣服、医薬品で、ほかに家屋の修理または簡易住宅の建設費用として、1軒あたり約3万円を提供。6月から各村落に対し、臨時の医療サービスなども行う計画。郵便振替00170・9・68590、日本国際飢餓対策機構(記入欄に「ミャンマーサイクロン」と明記)。

(写真:WVJから配付される支援物資を求めて並ぶ現地の被災者。写真提供=ワールド・ビジョン・ジャパン)

◎10年秋に関西フランクリン・グラハム国際大会開催−−関西諸教会が教派超えて協力=080525020

 フランクリン・グラハム氏を招いての伝道集会開催を検討してきた「関西フランクリン・グラハム国際フェスティバル準備委員会」は、2010年10月に国際大会を開催することを決定、5月30日正午から大阪市中央区のリーガ・ロイヤルホテルでの実行委員会・設立会によって正式決定する。本大会の期間は3日間、会場は大阪城ホールに決定した。
 開催理念として確認されたのは、「関西の諸教会が教団教派を超えて一つであることを確認、主体となって、諸団体の協力を得て、聖霊のお働きの中でイエス・キリストの福音を宣べ伝え、人々が救いに導かれ、日本及び全世界に神の国が広げられること」。
 大会名称ならびに大会会長などの選定は、5月30日の実行委員会・設立会で正式発表する。当日は、ビリー・グラハム伝道協会からヘンリー・ホーリー氏、チャド・ハモンド氏、アドリアン・アルセ氏が来日の予定。
 準備委員会では、「関西の諸教会から100人程度の出席を希望している。昼食を共にしながら、きたんのない意見交換の場としたい」と協力を呼びかけている。実行委員会の問い合わせは準備委員会連絡先までTel06・6387・8178(ニュージーランド大阪教会内)。

◎教育牧会は教会成長のカギ−−アガペー教育院「キリスト教カウンセリングと教会牧会セミナー」=0805

 アガペー教育院が、伝道牧会に役立たせるためのカウンセリングと教育牧会セミナーを企画した。

 アガペー教育院は、アッセンブリー・西宮アガペー教会(兵庫県西宮市)の教育伝道師、趙 善江氏が「各種セミナーを通して、牧会者をサポートし日本宣教に貢献するため」に3年前に設立した。趙伝道師は在日韓国人3世で、夫は同教会の姜一成牧師。妻として、2人の子どもの母として牧師家庭を支えるだけでなく、教育伝道師として牧会の重要な働きを担っている。
 日本の大学を卒業後、韓国の總神大学大学院でキリスト教教育を専攻。キリスト教教育の権威である鄭正淑教授のもとで、教育牧会と牧会カウンセリングを徹底的に学んだ。「教育牧会という考え方も、教育伝道師という役職も日本の教会にはあまりなじみがありません。クリスチャンの成長は一生涯かけて続けられるもの。そのような基本的な概念と方法論を日本の教会に紹介したい」というのが、同教育院を開設した動機だった。 
 2004年に、鄭教授の著書『キリスト教カウンセリング―理論と実際』をいのちのことば社から翻訳出版した。「開拓伝道と子育てという大変な時期、2年半かけての作業でしたが、私の使命だと確信して完成させることができました」
 同教会は開拓して10年。西宮市内3LDKのアパートの一室で、夫婦と、自分たちの子ども2人を含めた子ども5人の計7人で礼拝を始めた。「最初に子どもたちが捧げた会堂献金は200円。『大人2人と子ども5人だから、2匹の魚と5つのパンみたいだね』と子どもが話してくれて、とても励まされたのが忘れられません」と姜牧師は振り返る。02年に鉄筋建てのビルが与えられ、礼拝出席人数も07年には平均42人まで成長。子どもを通して語られた幻が、現実になりつつあるのを実感している。
 「教会員はほとんどが日本人。私たちの召命は日本人伝道です」と、ほとんど違和感のない流暢な日本語で姜牧師は証する。「日本語の発音だけでなく、考え方まで、みっちり家内に仕込まれましたから」と笑う。
 教会学校に出ていた子どもの親やその友人たちということで、次々に人が加えられてきた。「人間関係を大切にすることを心がけました。時間をかけて着実に、そして誠実にケアするというのが、日本人に伝道するときの要点です」と2人は話す。
 趙伝道師は、「牧会はもちろん牧師を中心として行われますが、牧師だけで牧会のすべてを担うことはできません。牧師や牧師夫人、教会学校教師、信徒リーダーの方々に、ぜひそのことを学んでほしい。キリスト教カウンセリングによる教育牧会は健全な教会成長の鍵です」と話す。日本の教会に仕えることが、神に召された2人のもう一つのビジョンだ。
 セミナーは6月3日から7月8日まで、毎週火曜日午後6時30分から。計6回で受講料9千円(宣教師、神学生は6千円)。西宮アガペー教会で。問い合わせTel0798・26・5226、Eメール=kang0798@yahoo.co.jp