[CSD]2008年7月6日号《ヘッドライン》

[CSD]2008年7月6日号《ヘッドライン》
 = 1面 ニュース=
◎クリスチャントゥデイ問題:異端疑惑追及の牧師を「名誉毀損」などと提訴
★英国:調査結果で、半数が「キリスト教は1世紀以内に消滅」
★伝統芸能で神を讃える——能囃子と賛美舞踊

 = 2 面 ニュース =
★神学校の戦責問題にも言及——第17回ホーリネス弾圧記念聖会
★NCC:被災地救援金中間報告——引き続き支援募る
★クリスチャントゥデイ問題:「再臨主」疑惑の創始者張氏をクリスチャントゥデイ社長が擁護——本紙への説明と矛盾
◎クリスチャントゥデイ問題:山北宣久日本基督教団議長が声明——疑念を表明し創刊号の祝辞など撤回
★アジアン・アクセス:新総裁にジョセフ・W・ハンドレー氏が就任
★<教界ニュース>チャルド・ファンド・ジャパンが比台風被害に緊急援助開始
★<落ち穂>四川被災者への中国クリスチャンの援助活動

 = 3 面 教界ニュース =
★<教会の実情を知る:集計データから>[16]沖縄県内の地域格差を北部で実感——祖先崇拝、新興宗教に救いない
★<教会の実情を知る:集計データから>[20:最終回]閉塞感を破るために——今こそ、伝道のチャンス
★<オピニオン>自然災害といたましい事件を思いつつ 記・村田 充八

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★ベンチャー起こすも競争激化で倒産——玄 承禎さん[中](レホボト・ジャパン代表)
★<つながりのデザイン>[4]木を植え続けている男 記・小川 巧記

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★牧師の「退職」をめぐるシンポ——日本バプテスト連盟宣教研究所が初開催
★セブンスデー・アドベンチストの評価に関心——JEA神学委員会が総会で経過報告
★<精神障害と教会>[30]「鬱」の時代(2)  記・向谷地 生良

 = 6 面 全面広告=
☆軽井沢 星野富弘花の詩画展  7月25日(金)~8月7日(木)
会場:あさま未来フォーラム
ホームページ http://www.wlpm.or.jp/mck/
 = 7 面 全面広告=
☆ラブ・ソナタ横浜 7月29日(火)午後6時より、会場・パシフィコ横浜
ホームページ http://lovesonata.org/japan/
 = 8 面 全面広告=
★生駒聖書学院「聖書に聴き 聖書に生き 聖書を伝える」 9月生募集
ホームページ http://ibcelim.com/
 = 9 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『ぼっこう ええぞなあ Part?』岡山県宣教の集い証し集編集委員会編(岡山県宣教の集い、200円税込)
★BOOK:『牧師室の窓から』小島誠志著(日本キリスト教団出版局、1,365円税込)
★REVIEW:『モラル教育の再構築を目指して』青山学院大学総合研究所キリスト教文化研究部編(教文館、1,680円税込)評・稲垣 久和

 = 10 面 関西だより =
◎赦しと愛を体験したゴスペル歌手・市岡裕子さん——父・岡八朗との葛藤と救いも生きることへの証に
★「和のゴスペル」能囃子と賛美舞踊——詩篇100篇を謡曲にのせて舞う
★『人生の秋を生きる』工藤信夫出版記念講演会(7月12日)
★「光のふしぎ」の実験付き講演会——VIP神戸(7月17日)
★若者に福音と賛美を——ジェイズブレス in Kobe(7月19日)

 = 11 面 クリスチャンライフ =
★焼きたてパンに満面の笑み——所沢聖書教会「パンを焼く会」
★「かけがえのないもの」を歌に——LYRE 5年ぶりにアルバムをリリース
★<弱い私の自慢ばなし>[6]痛みの経験から生まれたこと? 記・斎藤 望

 = 12 面 ひと=
★情報学の視点から創造論示す——ヴェルナー・ギットさん(元ドイツ連邦物理工学研究所所長)


◎クリスチャントゥデイ問題:異端疑惑追及の牧師を提訴−−「名誉毀損」と謝罪など要求=08070601

 インターネット(IT)上のウェブサイトでキリスト教関係の情報を提供している株式会社クリスチャントゥデイ(高柳泉社長、以下CT)と同社員2人が、IT上のブログ (http://majormak.blogspot.com/ )で同社に関連する異端カルト疑惑を追及している救世軍の山谷真少佐(救世軍士官学校教師)を相手取り、ブログの同社に関連する発言の削除と謝罪広告の掲載、損害賠償などを求めて東京地裁に提訴した。

 訴えは、CTの創設者とされる韓国人・張 在亨氏が元統一教会幹部でありCTやその関連団体が類似の異端的な教えの下にあることなどを指摘した山谷真氏のブログでの発言が、CTおよび社長の高柳泉氏、社員の矢田喬大氏に対する名誉毀損に当たるというもの。
 口頭弁論は東京地裁民事17部で5月26日から開始され、山谷少佐側は書面で訴えの内容を否認し、争う意思を表した。7月28日午前10時に予定されている第2回口頭弁論では、山谷氏側が訴状に対する具体的な反論を提出する予定。
 訴状が列挙した「別紙発言目録」で、原告側が「CTの社会的名誉を低下ならしめる」と主張したのは、例えば山谷氏ブログの次のような記述。・クリスチャントゥデイ問題とは? 統一教会核心メンバーであった張在亨氏が、自分自身を「来臨のキリスト」として若者たちに教え込み、張氏が設立した関連団体(ACM、イエス青年会、EAPC等)と関連企業(クリスチャントゥデイ、クリスチャンポスト、ジュビリーミッション等)に献身させて、無償労働をさせている上、そうした実態を糊塗しつつ、世界福音同盟(WEA)への浸透を企て、成功を収めつつある、という疑惑です。・高柳泉牧師について 高柳泉氏は、2003年2月にダビデ張在亨氏に伴われて帰日、間もなく…氏(原文は実名3人)らと渡韓して、5月17日にダビデ張在亨氏から牧師按手を受けていたことが、東京ソフィア教会週報から判明している。・高柳泉牧師について 高柳泉氏は、これまで日本教界に対して、ロサンゼルス・ピルグリム教会幹事であったこと、自分が「日本代表使役者」の立場にあること、日本キリスト教長老教会牧師であること等々を隠し、「自分たちに組織的背景は無い」と、嘘の説明をして来た。自分たちの教団と教会を持ちながら、しかも、牧師であることを隠しながら、日本基督教団聖ヶ丘教会やウェスレアンホーリネス淀橋教会といった「教界重要人士」(重鎮)が牧会する教会に入り込み、対外的には「自分は聖ヶ丘教会の客員です」、「淀橋教会の客員です」と説明して来た高柳氏の行為は、実に不審であり不適切と言うほかない。
 原告側は、張氏がCTの設立者でその常任理事である事実はない、高柳氏の背後にダビデ張在亨氏がおり高柳氏が操られているかのような印象を読者に与えるが係る事実関係はない、高柳氏がうその説明をしてきたり、不審かつ不適切な行動をしてきたかのような印象を読者に与えるもので、高柳氏が代表取締役を務めるCTの社会的名誉を低下ならしめるものである、などと主張している。

◎クリスチャントゥデイ問題:山北宣久日本基督教団議長が声明−−疑念を表明し創刊号の祝辞など撤回=08

 日本基督教団の山北宣久総会議長(聖ヶ丘教会牧師)は6月13日、「クリスチャントゥデイ」に関する声明を発表した。CTに関して「その当初より発行団体について疑念が持たれてきた。ことに韓国における設立者である張在亨牧師の統一協会の前歴問題をはじめ異端問題までも提起されている。日本においても救世軍山谷真少佐、クリスチャン新聞根田祥一氏に対して法的抗争を図るなどしている」と状況を認識。「日本基督教団としては、これらの疑惑が解決されない限りキリスト教として同一の線に立つことは出来ない」との判断を示し、今後一切の関係を持たないと表明すると共に、クリスチャントゥデイ紙創刊号(04年4月11日付)に掲載した祝辞およびメッセージを取り消した。

*おことわり=本紙は通常、キリスト教ではない世界基督教統一神霊協会の略称を「統一協会」と表記していますが、本記事では訴状、声明文のそれぞれの表記に準拠しました。

◎赦しと愛を体験したゴスペル歌手・市岡裕子さん−−園田チャペルでコンサート=0807061001

 本場仕込みのゴスペルシンガー市岡裕子さん(神戸バイブル・フェロシップ)のトーク&ゴスペルコンサートが6月22日、兵庫県尼崎市のJEC ・園田チャペル(和田哲牧師)で開かれた。市岡さんは吉本新喜劇座長として人気を博した故・岡八朗の長女。次々と家族を襲った悲劇の中で信仰をもち、父を支えてきた道程を語り、「アメージング・グレイス」、「きみは愛されるため生まれた」などをパワフルに歌い上げた。

 市岡さんのキリスト教との出合いは、教会付属の幼稚園時代までさかのぼる。このときに祈ることを教わったことは、後の人生に大きな支えとなったという。16歳のとき、うつ病だった母が自殺。発見者は13歳の弟だった。母の遺体を前に泣き叫ぶ父を見ながら市岡さんは、好き勝手のし放題だった父こそ加害者だと思ったと振り返る。傷ついた心を隠し、父を赦せないまま、酒に溺れる父と弟の世話をし、得意の英語の仕事に没頭した。
 32歳のときに渡米。ニューヨーク・ハーレムのメモリアル・バプテスト教会で聞いたゴスペルに魂を奪われる。
 「黒人のすごいおばちゃんたちが体中で歌っていました。『神よ、私はもうぼろぼろです。私は自分の力では生きていけません。私の手をとって家路に連れていって』と。魂の叫びでした。私は泣きました。この歌は自分のことだと思いました」
 教会に通ってゴスペルを習い始めた。教会の人たちは賛美だけでなく信仰の練達者だった。
 「父が自分の人生の加害者だと思ってきました。しかし、聖書はどんな父母も敬えと言っている。たとえ自分が望むような親じゃなくても、恨んできた父を赦し、そして愛しなさいと教えてくれました」
 黒人教会のおばさんの強靭な信仰とゴスペルを通して、市岡さんは神にとらえられた。「私はあの黒人教会のおばさんのように強くなりました」  ブルックリン・クィーンズ音楽院でジャズ音楽を勉強していた途中、アルコール依存症が高じた父の看病のために帰国した。父は胃ガンで胃を全摘出。58歳のときには酔って階段から転落して脳挫傷となり、再起不能を宣告された。弟も酒に溺れ、若くして亡くなった。赦しと愛を体験した市岡さんは、身に合った学業を断念して父を支えられるほど強くなっていた。
 父はやがて断酒に成功し、03年には父娘共著の自叙伝『泣いた分だけ笑わしたる』(マガジンハウス)を出版。急性肺炎で容体の悪くなった父の最期には、ヨハネ14・1~3のみことばを読んで天国に送り出せた。
 「父はゴスペルをゴスペロと言い、イエス様をいえっさんと言っていました。えべっさんみたいに。わしはゴスペロ好き! おまえの魂がわかる! と言っていました」
 市岡さんは歌の合間に力強いメッセージを送る。年々増える自殺者を憂いて、命ある限り互いに励まし合い、愛し合うことの大切さを真摯に説く。会場では涙を流す人もいた。市岡さんは伝道集会、ゴスペルコンサートのほか、人権、福祉、教育などの諸問題についての講演会講師としても活躍している。クワイアの指導でも定評がある。今年の11月22日、タイ・バンコクのインターナショナル・チャーチでのAIDS孤児チャリティー・ゴスペル・コンサートの開催が決定し、今月「市岡裕子インターナショナル・ミニストリー」を立ち上げた。ホームページはhttp://www.ichiokayuko.com