ヘッドライン
[CSD]2009年11月1日号《ヘッドライン》
[CSD]2009年11月1日号《ヘッドライン》= 1面 ニュース=
◎クリスチャントゥデイは「異端言論」メディア——韓国主要2教団が総会決議 寄稿など規制、警戒呼びかけ
★ビル・ハイベル氏(ウィロークリーク教会主任牧師)がコーチングに初来日
★自転車で体力勝負の教会訪問——日基教団東京教区「北支区五十三次」
= 2 面 ニュース =
★聖化大会:「きよめの危機」問題提起——若返り模索 疑問も率直に
★新旧両教の記念年を覚え——朝祷会関東ブロック大会が第25回
★米国:F・グラハム氏 訪朝で米政府筋に仲介
★<落ち穂>魂の奇跡が証言されている本
= 3 面 教界ニュース =
◎クリスチャントゥデイ問題:大韓イエス教長老会統合「張在亨に対する研究報告書」——再臨主否定の証言「信用できぬ」
★クリスチャントゥデイ問題:韓国基督教総連合会が張氏を再調査——韓国CBSテレビが報じる
★本紙記事を読んで:露骨な性被害表現は不適切(10月18日号「卞夫妻と教団、関連会社を提訴」に対して)
★<オピニオン>性暴力の不当性を解く言葉——「主にある性的自己決定権」 記・水谷 潔
= 4 面 ビジネスパーソン=
★藤山 紳一さん[上]([株]チュチュアンナ常務取締役)——見かけよりビジョンに惹かれ
★<未来を拓くNPO>[最終回]社会の変革の担い手として期待 記・島田 恒
= 5 面 牧会/神学/社会=
★フィリピン全村に教会開拓——25年で教会数11倍 実現の秘訣は?[前編]
★米国:オバマ大統領ノーベル平和賞に非難と歓迎
★<精神障害と教会>[62]居場所(1)——教会はつながり薄い? 記・向谷地 生良
= 6・7 面 全面広告 =
☆お茶の水クリスチャン・センター——福音宣教の拠点 60年の歩みと展望
ホームページ http://ochanomizu.cc/
= 8 面 全面広告集 =
☆インターネット活用セミナー 主催:太平洋放送協会(PBA)
11月23日(月・祝)午後1時~5時 会場:ルーテル市ヶ谷センター
ホームページ http://pba-net.com/
= 9 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『幸福な死を迎えたい』下稲葉康之著(いのちのことば社、1,050円税込)
★BOOK:『平和と喜びのある国』韓仲源著(文芸社、1,575円税込)
★BOOK:『厄介な上司・同僚に振り回されない仕事術』ヘンリー・クラウド著(NTT出版、1,890円税込)
★REVIEW:『ジャン・カルヴァンの生涯 上』アリスター・E・マグラス著(キリスト新聞社、3,150円税込)評・石田 学
= 10 面 関西だより =
★関西hi-b.a.45周年——高校生による高校生伝道のスピリットもち続けて
★教会に消火器等投げ込み事件多発——近放伝が被害状況確認へ
★生駒で朝祷会始まる
★「答えは創世記にあり」を啓発——11月1日からいのちありがとうの会創造セミナー
★「創造論こそ真実」を説く——日韓ラブ・クリエーションin関西
★B・F・バックストン来日120周年記念の「みことばカレンダー」
★W・M・ヴォーリズ夫人、一柳満喜子の生涯をたどる特別展
= 11 面 クリスチャンライフ =
★薬物依存からの回復[5] 家庭内で増長する「共依存」——荒治療で依存構造断ち切る!
★ペダルこいで いざ教会へ——日基教団東京教区北支区青年部の「北支区五十三次」
★Movie:「THE WAVE」——「独裁」に陥る人々の心理とは(11月14日よりシネマート新宿ほかで公開)
= 12 面 ひと=
◎「声なき者」の「声」となって——スージ・チルダーズさん(写真家・YWAM宣教師)
◎クリスチャントゥデイは「異端言論」メディア−−韓国主要2教団が総会決議 寄稿など規制、警戒呼びかけ
韓国の主要教団である大韓イエス教長老会統合が9月21~24日、ソウル市内で開いた第94回総会で、「クリスチャントゥデイ」など6言論機関を「異端または異端擁護言論」とする異端似非(カルト)対策委員会の報告書を採択・決議した。同委員会が提出した「異端(擁護)言論に対する調査報告書」は、「韓国教会の異端問題の深刻性は異端を擁護する言論機関によって影響が拡散する傾向にある」として、関心喚起と警戒を呼びかけた。(関連記事3面)報告書は「クリスチャントゥデイ」を設立した張在亨・前大韓イエス教長老会合同福音総会長について、「統一協会の核心メンバーであった」として、「世界各地で張を再臨主と教えている疑惑」を指摘。「張在亨の影響下にあると見られる団体とは、いかなる関係も結ぶべきではなく、特に関連媒体に文章を寄稿したり広告を掲載したりして助けることはやめなければならない」「張の話は信用することができない」として、鋭意注視し警戒するよう呼びかけた。
一方、大韓イエス教長老会合神も、9月22~24日に開いた第94回総会で異端似非対策委員会の報告を受け、「張在亨に異端要素がある」として、「極めて警戒し、交流を禁止する」と決議した。
統合の「張在亨(ダビデ張)に対する研究報告書」は、「張在亨(ダビデ張)は、その影響下に、韓国および海外の随所で多数の報道機関、宣教団体、事業団体を設立し運営しており、それらを区別するのは困難」と認定。張氏に関連する言論媒体として、「クリスチャントゥデイ」(韓国、日本、豪州)「基督日報」(北米、香港)を挙げ、関連する宣教団体として、イエス青年会、学園福音化宣教会(CEF)、ACMなどが韓国および海外で活動していると報告した。
日本のクリスチャントゥデイは2004年、紙の新聞を創刊し3号まで発行し停止していたが、今夏に4号から月2回刊の定期発行をうたい再開、全国各地の教会に無料で送られている。電子版(ウェブサイト)では発行を続けてきた。表向きは「日本クリスチャントゥデイと韓国は別」「張在亨氏とは関係ない」と主張しているが、その一方で「張氏の統一協会関連疑惑は韓国基督教総連合会(韓基総=CCK)の調査で解消した。誤解を解いてほしい」と日本福音同盟などに執拗に働きかけていた。張氏の異端関連疑惑をブログ上で追及してきた救世軍の山谷真少佐(牧師)に対し、日本のクリスチャントゥデイは名誉毀損で損害賠償請求訴訟を提訴し、現在東京地裁で係争中。
統合の「研究報告書」が張在亨氏の関連団体と認定したのはほかに、ベリタス、アポロジア、バイン・コーボレーション、べレコム、セシ・オーストラリア、セヒャンシルアップ、グローバリスト旅行会社、オリベット大学(米サンフランシスコ)など。
◎クリスチャントゥデイ問題:大韓イエス教長老会統合「張在亨に対する研究報告書」−−再臨主否定の証言「
大韓イエス教長老会統合の異端似非対策委員会による「張在亨(ダビデ張)に対する研究報告書」概要は次の通り。▽張在亨自身によれば「自分は統一協会で仕事をしたが、統一協会の思想を信じなかった。むしろ。統一協会に陥った者を救出しようとした」と主張しているが、次のような事実を見る時、張の話を真に受けることはできない。
・張在亨は統一協会の中で77~79年まで大学生路傍文書伝道団に属し、指導者養成機関「大学巡回伝道団」団長として1~3期活動した。統一協会の月刊誌「統一世界」77年10月号に「統一協会青年の座標」と題し寄稿している。新村学舎長、国際基督学生連合会事務局長、統一協会財団の鮮文大学学生部長、同大学助教授を歴任、82年には国際基督学生連合会(ICSA)の創立メンバーとなった。
・張在亨は75年2月、統一協会教祖で「再臨主」である文鮮明が司式する1800双(組)合同結婚式で現在の妻と結婚した。この事実に照らせば、統一協会の熱烈な信者であったことは明らか。正統信仰を持つ者は、統一協会の合同結婚式が文鮮明の血統転換の教理でできた儀式である点を考えれば、合同結婚式で結婚することは不可能であったはずだからである。
・張在亨はこれまで、自分の名において統一協会を異端と公表したことは一度もない。張が04~05年韓国基督教総連合会から統一協会関連疑惑の調査を受けた際、統一協会が異端である事実を明らかにする自分の立場を新聞に広告するよう要求されたが、これを履行できなかった。
・張在亨は、統一協会財団の鮮文大学設立功労者として顕彰されている。聖化神学校(メソジスト系=本紙編集部注)を取得する作業にあたり、自分の家を売って基金に加えるなど、「張氏は真に鮮文大学が今日あるための大きな功労を立てた人である」(『鮮文大学30周年史』02年4月刊、134ページ)。
▽張在亨再臨疑惑問題
・「張在亨を再臨主と感じるように教育を受けた」と暴露した証言者が、韓国および海外に多くいる。08年9月11日にイ・ドンジュン氏が、張在亨を再臨主と信じていたことを暴露する記者会見を行った。イ氏はこの団体の中心的な教会であるアンテオケ教会(ソウル舎堂洞所在)で副牧師として使役していた。「張在亨を再臨主として信じていたので、たとえイエス様の御名で祈りをささげても、頭では張在亨を考えて祈った」などと証言した。このため張在亨側から12項目の内容で告訴されたが、検察はすべて嫌疑なしと処理した。
・張在亨は、自分の司式により、統一協会の合同結婚式に類似した「成婚式」を韓国、中国、香港などで挙行してきた。この儀式は両親を招かず秘密裏に行い、「使徒の指輪」をはめる儀式であり、正統教会では想像できないものである。司式をただ張在亨だけが行うのは文鮮明が行う合同結婚式と類似している。
研究報告は結論において「現在はイエス青年会とクリスチャントゥデイの法的代表は張在亨ではないが、すべて張在亨の影響下にある関連団体と見なければならない」との見方を明示。張在亨自身が「自分は再臨主ではない」と公表したことがあるとしても、異端カルトの二重性として、対外用主張と内部用主張を違えることが可能であり、「世界各地で張を再臨主とする教えを受けた人々の証言が多いゆえに、張の話は信用できない」と張氏側の主張を退けた。
◎「声なき者」の「声」となって−−スージ・チルダーズさん(写真家・YWAM宣教師)=09110112
写真家、スージ・チルダーズさんは、貧困や人身売買、性暴力の被害者である女性や子どもたちを、世界中を回って撮影し続けている。「彼らは人生を選択できない。誰かが『声』にならなければ」。この思いから、「A VOICE FOR THE VOICELESS」キャンペーンを開始。ポートレートなどを通して、世界中に祈りとアクションを呼びかけている。チルダーズさんのこの大きな働きは、彼女自身の小さな祈りから始まった。ドイツ生まれ。「みんなが、『自分はクリスチャンだ』と信じている伝統的な教会」で育った。幼児洗礼を受け、「プレゼント目当てに」信仰告白もしたが、14歳の時、ユースキャンプのスタッフに「あなたは、死んだら天国へ行くの? それとも地獄へ行くの?」と問われ、「自分の置かれているところが定かではないことに気づいた」。
15歳の時、写真と出合う。夢中になったが、教会の反応はよくなかった。「変わりゆくものを写しても意味がない。もっと社会に貢献できる仕事を、というのです。写真をやめようかとも思いましたが、結局、写真家であることと、『良いクリスチャン』であること、人生をこの2つに分けようと思いました。神様は私の仕事を喜んでいないと思っていたのです。実は、多くの人がこのように生きています。ですが、神様には一つの世界しかない。何をするにしても、どのような方法でも神を礼拝することはできます。働くなら、仕事を通して神を礼拝するのです」
30歳になる頃、チルダーズさんは神に問いかけた。「私は結婚もしてないし、家もない。あるのはキャリアだけ。神様、あなたが私の人生でさせようと思っていることがありますか? もしあるなら、そのすべてを見せてください」。そう祈り始めたある日、「ユース・ウィズ・ア・ミッション」(YWAM)の宣教師を通して、福音が伝わっていない地域の人々と出会った。「私は、そのことにチャレンジを受けました。1年間、彼らのために働きたいと思ったのです」
35歳の時、夫のポールさんと出会い、結婚。「結婚前、夫は私に、『残りの人生を宣教師として生きないか』と言いました。それはプロポーズだったのだけれど、彼にはそういうビジョンがありました。私は、夫が宣教をして、それについていけばいいと思いました」。ところが夫は、自分ではなく妻の働きに重きを置くよう、召しを受けていたのだという。
「そして、神様は私のためにドアを開けてくださいました。私はマレーシアで開かれた女性のためのカンファレンスに参加し、女性と子どもたちが苦難にさらされている現実を知ったのです。私には、泣くことしかできませんでした」。誰か、彼女たちのために動き出す人はいないの!?— その怒りに満ちた問いは、そのまま自分自身に返ってきたと言う。「『あなたは何をするのか』と聞かれた気がしたのです。私は問いかけました。『神様、私に何ができますか?』。答えは見つかりませんでしたが、カンファレンスの最後に歌った箴言31・8、9の歌で、『声なき者の声』になるようにと示されたのです」
その後、北アフリカへ行き、そこで「声なき」女性たちと出会った。チルダーズさんは、こう語る。「声なき者とは、苦しみを口に出して言えない人々のこと。人身売買、家庭内暴力、売春婦、中絶された子ども…。彼らは人生を選択できない。外側からの力でしか、状況を変えることはできないのです。神様は私にカメラを与えてくださり、彼女たちと出会わせてくださった。だから、私は彼女たちの声になることができました。今日、本当にたくさんの人が苦しんでいます。私たちは、その声を聞く耳をもっているでしょうか。ほかの地に出て行くばかりが宣教ではなく、祈ることだってできる。小さな祈りが、私の意識を変えてくれました。『声』になりたいと願うなら、祈りがその手段を与えてくれます」