[CSD]2010年9月5日号《ヘッドライン》

[CSD]2010年9月5日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
◎全国の教会数8千を割り込む——「クリスチャン情報ブック2011」教会教勢調査
★パキスタン洪水への祈りと緊急支援要請
★賛美でクリスチャンを元気に——MIGIWA「サウンド・オブ・ワーシップ」始動

 = 2 面 ニュース=
◎9・11「グラウンドゼロ」近くにモスク建設計画——イスラム版YMCAに賛否
★金大中氏逝去1周年で飯島 信氏講演——意志継ぎ市民が敵意の扉開く
★グローバル30対応など報告——スペインで欧州キリスト者の集い
★<落ち穂>霊肉共に健全な成長を

 = 3 面 =
★<龍馬をめぐる人々>[21]勝海舟の章:1——龍馬の国家設計の触媒に 記・守部喜雅
★孤立しがちなキリスト者 自分をどうケアするか?——大阪聖書学院オープン・セミナー
★アートで日本人に福音を——国際化するJEMS宣教ティーム
★<オピニオン>閣僚の靖国不参拝を問う 記・根田祥一

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★中村 仁さん[下]([福]愛知三愛福祉会理事)——老いた小さき者も用いられ
★<働く人の境界線>[11]権限の範囲内に努力の焦点合わせる 記・中村佐知

 = 5 面 情報 =
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★EVENT:「ポルトガル映画祭2010」——キリスト受難劇の記録映画も(http://jc3.jp/portugal2010/)
★CD:「WORSHIP JAPAN RECORDS 01」ワーシップジャパン・プロデュース(同、1,000円税込)
★REVIEW:『ロイドジョーンズ ローマ書講解6章』D・M・ロイドジョーンズ著(いのちのことば社、3,990円税込)評・小寺 肇

 = 6・7 面 賛美特集 =
★音を楽しむ肩肘張らない賛美——「歌声ペトラ」東京&大阪
★教会初「曇りないこってりゴルペルを」——KEN MATSUDA
★「神さまってすごい!」を共有したい——Migiwa
★ブラジル仕込みの朗らかピアニスト——赤津ストヤーノフ樹里亜

 = 8 面 カウンセリング特集 =
★シニアの声を聴く——「誰かに聞いてほしい」 高齢世代の心を聴く
★「相談相手」になる——うつ深刻になる前に気づきと予防ケア

 = 9 面 新会堂建築シリーズ =
★宣教と介護福祉の拠点に——聖契・中原キリスト教会

 = 10 面 教会学校 =
◎地域貢献でCSも生きる——保守バプ・北上聖書バプテスト教会
★<CSもうひと味>千葉CSK研修会2010

 = 11 面 クリスチャンライフ =
★<戦争の世紀から平和の世紀へ>[4]爆音問題20年以上の闘い——島田善次に聞く

 = 12 面 教会 =
★日韓信徒が愛し合う教会へ——純福音愛隣キリスト教会



◎全国の教会数8千を割り込む−−「クリスチャン情報ブック2011」教会教勢調査=1009050101

 本紙クリスチャン新聞が毎年3月に実施している全国の教会教勢調査の集計結果がまとまった。それによると、全国のプロテスタント教会は7千997教会で4年ぶりに8千教会台を割り込み、推定信徒数は51万1千500人余の集計結果となった。また、同時に実施した宣教アンケート「教会の隣人とはだれか?」では、43・0%の教会が、隣人とは「教会に関わるすべての人」との回答を寄せていた。 
 教会教勢調査と併合して実施した宣教アンケート「教会の隣人とはだれか?」では、9割以上の教会が「教会が地域社会に働きかけていくことは重要と思う」(「とても重要」69・4%、「どちらかと言えば重要」24・1%)と回答している。教会が礼拝を除いてオープンに提供している活動(複数回答)では、シーズン的な活動では「講演会・コンサートなど」(28・3%)、常設もしくは定期的な活動では「学習塾・カルチャー教室など」(24・7%)が多かった。「その他」が21・5%もあるが、その内容面では、コーラス練習や講習会などの「会場貸出」という回答が多い。地域との関わりが、会堂のオープンな利用と、教会と地域とのコミュニケーションへの進展に繋つながりつつあるようだ。
 また、「教会にとっての隣人とは誰か」の設問には、「まず信徒の家族・知人、地域の住民、国籍を問わず教会と関わるすべての人」という趣旨の意見が多くあった。「地域の住民」「すべての人」と回答に記載している教会は、およそ半数に近い43・0%であった。一方で、もう少し積極的な姿勢から「隣人とは誰かではなく、教会が隣人となっていくことが使命ではないか」との指摘も見受けられた。
 今回の教会教勢調査および宣教アンケートのレポートは、9月15日発売予定の『クリスチャン情報ブック2011』(CD—ROM版、5千円税込)の巻頭特集に掲載される。

◎9・11「グラウンドゼロ」近くにモスク建設計画−−“イスラム版YMCA”に賛否=100905020

【CJC=東京】01年9月11日の米中枢同時テロで崩壊したニューヨークの世界貿易センタービル跡地「グラウンドゼロ」近くに、イスラム教のモスク(礼拝所)を含めた文化施設を建てる計画が明らかになったところ、「不適切だ」と反対運動が起こった。秋の中間選挙を控え、政治家らも巻き込んで賛否論争が激化している。
 計画は、「グラウンドゼロ」の北側約200メートルにある元縫製工場ビルを取り壊し、イスラム教普及団体「コルドバ・イニシアチブ」が、モスクやプール、劇場、レストランを備える文化施設を1億ドル(約85億円)で建設、「地域のコミュニティーセンター」として活用するというもの。
 同団体は「西洋とイスラムの懸け橋」をうたい、ニューヨーク在住のイマーム(イスラム教指導者)のフェイサル・アブドゥル・ラウフ氏(62)が04年に設立した。ラウフ氏は、同センターをYMCAのイスラム版として構想しているという。見本となったのはYMCAのユダヤ教版ともいう市内92番街の「Y」。無宗教も含むあらゆる宗教の人が講演を聞き、議論し、講座に参加できる。ハイジャックなどには反対する穏健派イスラム教のシンボルとして、イスラム教以外の人にも開かれたものとする狙いだった。
 ところが計画に対し、テロ事件の遺族や消防士、地元市民らが「無神経」「不適切」と反発の声を上げた。建設を阻止しようと、現在のビルを歴史的建造物として保存するよう求める動きも出た。
 ニューヨーク市の歴史的建造物委員会は8月3日、01年の米中枢同時テロで崩壊した世界貿易センタービル跡地近くにモスクを含むイスラム教関連の文化施設建設を許可する決定をした。オバマ米大統領は8月13日、イスラム教の文化施設建設計画を支持すると発言し共和党などから批判の声が出ている。大統領は同14日、静養先のフロリダ州で、イスラム教徒もほかの人と同じ信仰の権利を持っていると述べた。
 CNNテレビと「オピニオン・リサーチ」の共同世論調査によると、7割近くがこの計画に反対している。

◎地域貢献でCSも生きる−−保守バプ・北上聖書バプテスト教会=1009051001

子どもは、教会だけでなく、地域や家庭にとっても大切な存在。直接的にでなくとも、子どもを通して周囲の人々や保護者に働きかけることは、子ども伝道の大きな可能性といえないだろうか。
 夏休みが終わり、子どもたちの生活は休み前に戻った。大人も子どもも気持ちを入れ替えるこの時期、岩手県北上市にある保守バプ・北上聖書バプテスト教会(佐々木真輝牧師)で、子ども英語教室「キッズブラウン北上」がスタートする。「キッズブラウン」とは、米ブラウン大学で開発された子ども向けの英語教育プログラム(http://www.kidsbrown.jp/ )だ。幼稚園から小学校低学年までを対象に、自宅や貸施設などで比較的手軽に始められることから、取り入れる教会が増えているという。◇
 同教会で英語教室を始めるに至ったきっかけとは。「岩手県は地方都市で、若い人の多くが大都市へと流出していきます。教会でも、高校を卒業した頃に県外へ出ちゃう、という人は少なくない。その中で、地元に残る人に焦点を当てた働きができないかと、以前から考えていたんです」と、佐々木牧師は語る。今春、同教会の高校・専門学校卒業生は4人。うち、3人が町を離れた。「寂しさはもちろんありますが、それよりも、彼らの人生なので、行った先で信仰生活を続けてくれさえす地域貢献でCSも生きる?保守バプテスト同盟 北上聖書バプテスト教会れば喜んで送り出したいと思っています。この状況は、現代の社会では避けられないことですから。むしろ課題は、地元に残る青年たちに、どうしたら福音を届けられるか、だと思っています」
 「そういう中で、CSや地域の子どもたちなどの働きも生きてくるのでは」と、佐々木牧師は言う。「今の時代、子どもたちだけで教会に来るのは難しい面があります。保護者など、若い人たちに働きかけていければ」。「地域の子たちが多かった昔のCSと違い、今はクリスチャンホームの子どもたちがほとんど」というある種の危機感も、英語教室導入へのきっかけとなった。
 数年間、思いと企画を温め、今年に入ってから「キッズブラウン」のプログラムに出合った。開始をこの秋に決め、8月21日には体験教室を開催。十数人の子どもたちが、保護者と共に訪れた。「英語教育に関心のある保護者の方が多いようです。内容は素晴らしいものですが、費用的には安価に抑えてありますので、魅力はあると思います」と、手応えは十分だ。
 「地域に貢献しつつ、継続的な働きとして進めていきたい」と佐々木牧師は願う。「私が、個人的に地域のお父さんたちといっしょにやってる働きがあるのですが、それを通して信頼関係が築けていて、この英語教室をやると言ったときにも子どもに付き添って来てくださったりしたんです。いろんな働きを通して、まず教会に来ること自体に安心感をもってもらうことができれば。個人でできることで、地域の人たちの安心や信頼を得られれば、チャンスは増えてくると思います」
 「とにかく、今はこれを軌道に乗せること。生徒数の目標はありますが、一つは、このプロジェクトを通して、奉仕者の側もさらに成長させていただきたい。英語教室は直接的な伝道ではありませんが、しっかりと宣教の働きとして位置づけていきたいと願っています」と、佐々木牧師は語った。