ヘッドライン
[CSD]2010年9月19日号《ヘッドライン》
[CSD]2010年9月19日号《ヘッドライン》= 1面 ニュース=
◎JCE5から6への始動——宣教フォーラム名古屋で
★ジャズ&ブルース界の国宝ハーレム・ブルース&ジャズバンド——生きる楽しさスイングに乗せて
= 2 面 ニュース=
★全国キリスト教学校人権教育協議会が横浜市に抗議——「自由社」教科書の一方的採択は不当
★9・1集会:韓国併合の経緯焦点に——なぜ歴史の清算できない
★9・1集会:「人」を恐れた悲劇今でも起こり得る——合同追悼早天礼拝で許伯基牧師
★<逝去>増田誉雄氏(お茶の水聖書学院理事長・学院長、経堂めぐみ教会牧師、80歳)
★<逝去>石原良人氏(ジャパンセルチャーチミッションネットワークコーディネーター、国際クリスチャンバプテスト教会牧師、57歳)
★<落ち穂>和解の言葉の重さ
= 3 面 =
★<竜馬をめぐる人々>[23]勝海舟の章:3——海軍伝習所での高い評価
★第18回信州宣教講座:日韓合併100年 教会の和解目指す
★<オピニオン>偽りではない希望を閉塞の中の人々に 記・碓井 真史
= 4 面 ビジネスパーソン=
★荘 明義さん[上]([株]大龍 特別顧問)——母の涙見て「頑張らねば」と…
★<人生何とかなります>[12]赦すことは今しかできない 記・佐藤 敏
= 5 面 情報 =
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★CD:「Light of The World」Michiru(ライフ・クリエーション、1,260円税込)
★BOOK:『あなたに祝福がありますように』佐藤 彰著(フォレストブック、600円税込)
★BOOK:『祈り 天のとびらを開く』ハ・ヨンジョ著(DURANNO、1,470円税込)
★REVIEW:『雨降りの心理学』藤掛 明著(燃焼社、1,680円税込)評・堀 肇
= 6 面 全面広告 =
☆「クリスチャン情報ブック2011」[CD—ROM版] 9月15日発売(定価5,000円税込)
日本全国のプロテスタント教会・各種団体・医療福祉施設・企業などがさらに見やすく、便利になった!
ホームページ http://jpnews.org/databook/2011/
= 7 面 伝道 =
◎黙示録から勝利と希望語る——クリストファー・サン国際大会にのべ7,000人
★ラブ・ソナタ旭川:地元のラブコールで実現——会場の大ホールが初の満杯に
★教会が仕える姿勢を地域社会は見ている——シンポ「地方伝道を考える」で浮き彫りに
= 8・9 面 全面広告 =
☆大阪城ホールで始まる 答えに出会える3日間
10月22日(金)~24日(日)は希望に出会う日——1万人のゴスペルが会場震わす
ホームページ http://fgraham-kansai.jp/
= 10 面 教会学校 =
★子どもと大人の垣根ない礼拝を——単立・ヒズコールチャーチ
★<CSもうひと味>メッセージの感想も祈りも仲間とシェア
= 11 面 クリスチャンライフ =
◎さりげなく福音の種を植えたい——自然の映像とみことばと癒しの空間「ゴスペル・カフェ」
★猛暑に負けない賛美への熱——ユーオーディア音楽祭 東京で開催
= 12 面 教会 =
★年に一度の書道展 力作が壁一面に——日本基督教団辻堂教会
◎JCE5から6への始動−−宣教フォーラム名古屋で=1009190101
昨年9月に札幌で開催された第5回日本伝道会議(JCE5、同実行委委員会主催)。「危機の時代における宣教協力」をテーマに、「日本文化と宣教」、「地方伝道」、「環境」、「社会・平和」など15のプロジェクトを立ち上げ、宣教の課題と可能性を論議した。これらの課題は、JCE6に向けて継続的に取り組んでいくことが確認されている。9月6、7日、JCE5の評価と継続を目的とし、「宣教フォーラム・名古屋」(日本福音同盟〔JEA〕主催)が在日大韓・名古屋教会(名古屋市中村区)で開催された。テーマは、「危機を好機に—日本宣教の突破口」。東海地域を中心に、各地から約100人の牧師、信徒が参加した。◇
東海地域では、牧師宣教師たちの交わりの場である「東海福音フェローシップ」(TEF)の働きが盛んであることから、同フォーラムは、TEF独自の宣教協力を学ぶ目的も含んだ。開会にあたり、第8回東海宣教会議の実行委員長でもある末松隆太郎牧師(JECA・栄聖書教会)がメッセージ。「JCE5のキーワードは『宣教の危機』だが、課題ではなく、神の恵みから話し合いを始めなければ。150年前、日本宣教が開始され、今なお、祈り続けられていることを覚えなければ、宣教の課題を正しく受け止めることはできない」。使徒2・1~12から、「『危機』という言葉には、神の真理を語りながら、それには力がないと言うも同じことでは。聖霊は、必ず人々の心に届く言葉を与えてくださる」と語った。
また、河野勇一牧師(バプ教会連合・緑バプテスト教会)による、TEF宣教協力の実例と分析も。戦前からの教会数の推移、協力の歴史、5回にわたる東海宣教会議のテーマ、・教団・教派へのコミットメントと、地域的教会協力のコミットメントとの差異を明確に、・各教団・教派、各個教会の自主性・自発性の大切さ、・地域にある各個教会強化のために奉仕する教会協力活動、といった今後の課題と可能性が共有された。
◇
「日本宣教の突破口」と題し、「JCE5の総括」と「JCE6への展望」が行われた。「総括」ではシンポジウムを開催。JEA各専門委員経験者5人が発題した。佐々木望氏(バプ教会連合・守谷バプテスト教会牧師)は宣教協力の課題について、「JCE5では、総論的な『協力』から各論的な『協力』へと変わってきたと感じた。今後、具体的に進めて行くには積み重ねが必要で、時間もかかる。宣教協力をしていく次の人材を、意識して育てなければ」。真田雅臣氏(バプ教会連合・練馬バプテスト教会牧師)は、三重県の熊野で10年牧会をした経験から、「地方は、日本宣教の様々な危機を先取りしている状態。だが都市部には都市部の問題もある。都市部と地方が互いに協力し合う必要性を感じる」。永井敏夫氏(ジェイ・クレイハウス)は、ディアスポラ宣教の広がりと、政府が推進する「グローバル30」(国際化拠点整備事業)に関連する今後の課題などを、渡辺敬直氏(福音バプ連合・高岡バプテスト教会牧師)は「歴史に根ざした教会形成の必要」と、韓国教会との協力を語った。竿代照夫氏(IGM・インマヌエル中目黒キリスト教会牧師)は、・地域ごとの宣教戦略を立てて協力を進めていくこと、・教団の指導者間の理解を進めること、を課題として挙げ、献身者不足の現在、引退牧師の「人材バンク」を計画中であると明らかにした。
「JCE6への展望」では、・宣教フォーラムを受けて、日本宣教をどう改革するか。・JCE6への提言、の2点について、ブレインストーミングを行った。JCE6のプログラムや方向性についての様々な意見は、次回のフォーラムへと引き継がれる。
また会期中は、「ディアスポラ」、「信徒活動」、「教会・教団間協力」、「青年」、「信教の自由」、「災害対策」の6つの分科会が開かれ、2日目に、各分科会の内容をシェアした。
◎黙示録から勝利と希望語る−−クリストファー・サン国際大会にのべ7,000人=1009190701
台湾生まれの中国系アメリカ人大衆伝道者クリストファー・サン氏を迎えての伝道大会「日本クリストファー・サン国際大会2010」(峯野龍弘会長)が9月4日、5日、東京・江東区の有明コロシアムで開催され、20の協力教会を中心に、3回の集会で延べ7千人が参加した。サン氏の招きに応じて多くの人々が前に進み出て信仰の決心を表したが、中国語圏ではその活躍がよく知られているとあって、「中文」の表示の前には、「日本語」の一群と同じくらい多くの決心者が並び、中国語のカウンセラーが対応した。ジャズやクラシック、聖歌隊などによる多彩な音楽プログラム、聖書から端的に力強く語るメッセージ、率直に信仰の決心を促す招きに応じて講壇の前に進み出る人々…日本クリストファー・サン国際大会は、オーソドックスな大衆伝道のスタイルで進められた。
一方、大会の広報はインターネットを駆使し、日本語のほか中国語、英語、ハングルでも表示。会場では各言語に同時通訳し、招きの際もこの4言語のプラカードのもとにそれぞれの決心者が並ぶなど、国際化の時代を映し出す文字通りの「国際大会」となった。
明快な英語で語るサン氏のメッセージは、インドなど海外の大伝道集会でメッセージ経験の豊富な伝道者・万代栄嗣氏(松山福音センター牧師)の息の合った通訳で、力強い日本語のメッセージとなって聴衆の心に迫った。
サン氏は3回の集会でヨハネの黙示録から、「7つの勝利」「7つの封印」「7つの前兆」を主題として、・勝利と希望・をもたらす福音を語った。
「黙示録はイエス・キリストの啓示を記したもの。なぜ今がこうなのか、将来どうなるのかが分かる。この言葉を読む人、聞く人、心に留める人には大きな祝福がある。今日を境にあなたは祝福された人になります。イエス・キリストは十字架にかかり、死からよみがえられて天に昇り、この世をさばくために戻ってこられるのです」。最初のメッセージの冒頭、サン氏は黙示録から語るわけをそう明かした。
黙示録に登場する「7つの教会」とは、世界の歴史の中の7つの教会のあり方を示しているとして、「どの時代においても神様は、勝利者となる人々を起こして下さった。世の誘惑に勝利するために立ち上がるべきです」と励ます。その語り口は、クリスチャンの眠った信仰をかき立て、「イエス・キリストはあなたのために、すべての代価を払うために十字架について下さいました」といったフレーズを随所にはさみ、求道者の決心を促す。
黙示録の7つの教会をそれぞれ、歴史の中の・信じる力を失いつつある教会、・迫害の中にある教会、・富を得て力を失った教会、・不道徳な教会、・死んでいる教会、・神に用いられる教会、・生ぬるい教会と紹介。それを通して、「キリスト教信仰は人が作った教えではなく、神が作って下さった愛の交わり。神はあなたを愛して下さったからこそ、御子イエスを地上に遣わして十字架につけて下さったのです」「あなたはイエス・キリストに立ち帰らなければならない」「あなたは本当に生まれ変わっていますか」「生活の中にきよめが必要。悔い改めが必要です」などと、勝利を勝ち取る道を示した。
◎さりげなく福音の種を植えたい−−自然の映像とみことばと癒しの空間「ゴスペル・カフェ」=100919
小田急線・玉川学園前駅北口を左に出て、最初の信号を右に曲がると通りから3軒目にその小さなお店ゴスペル・カフェがある。コーヒーチェーン店が席巻する状況の中で、「音楽や自然の美しい映像を通して、さりげなく主を宣べ伝えたい」というビジョンを抱いて昨年7月に開店。福音の種を植えたいという思いに共感するクリスチャンたちの輪が出来つつあり、手探りながら1年目を折り返した。緑色の木枠の格子にガラスをはめたドアを開けて店内に入ると、左手に大型TV画面にアメリカの大自然、小川のせせらぎなどの美しい映像に英語の聖句がテロップで流れている。そのDVDのプレイズか、ジャズやフュージョン系の音楽が流れている。向かいの壁側にロングチェアとテーブル、イスが並び、備え付けの本などをくつろいで読める。
2階は、3部屋を吹き抜けにした広さのイベントスペースに、テーブルとイスが並んでいる。3方からの採光が明るくて健康的。喫茶店というより、自然の映像とみことばと癒しの空間のお店だ。
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この癒しの空間のコンセプトは、大学留学からジャズピアニストとして20年ほどアメリカで暮らしていた白鳥Shane(シェーン)さんが、「深夜放送で流れていた美しい自然とみことばと賛美の音楽にとても癒された」経験が基になっている。「そのようなお店を作って、ソフトな宣教で主を伝えたい」と願っていた。
2002年に帰国したシェーンさんは、ホライズンチャペル町田の英語部礼拝でアカリさんと出会い結婚へと導かれた。外資系企業で購買マネージメントの仕事に就いているが、カフェでソフトに宣教したいというビジョンは消えない。
◇
そんな折にリーマンズショックが起こり、かなり前に投資していた口座が煽りを受けて損失するかもしれない状態になった。結果的に損失せずに守られたが、「その時、いつ無くなるかもしれないものに投資するより、主の福音の種を植えることに使おう」と、開店を決心したという。実家が飲食業を営んでいるので、その苦労と大変さを肌身で知っているアカリさんだが、この決心には同意したという。
◇
見つかった物件は、以前も喫茶店。俗に居抜き物件と言われるもので厨房設備やテーブルなど最小限必要なものは備わっていた。だが、自分たちなりのお店のイメージをどう生かせるだろうか、お客に受け入れられるだろうか。「飲食店の経営は2人とも初めて。手探りでやってきてあっという間に1年たちました」とシェーンさん。だがこの間に、VIP玉川学園前の会場、英語や聖書の学びなどにも使われた。Mixiにゴスペル・カフェのコミュニティを立ち上げてくれる人やライブや歌の会をリードしてくれる他教会のクリスチャンたちが協力してくれるようにもなった。
◇
「私が所属している教会の伝道所ではないので、誤解されずに、いろいろな教会の方々が、ここでリラックスして交わり、さりげなく伝道する場に使ってくださっていることが感謝です」とシェーンさん。取材した土曜日は、月1回の「ジョイフル歌声」(有料)でピアノと声楽の須佐玲子さん(町田クリスチャンセンター会員)が指導し、「知床旅情」など懐かしい歌や賛美歌を歌っていた。会の後は、引き続きシェーンさんがジャズピアノライブでプレイズを演奏して歌声の会参加者らの歓談を和やかなムードに包んでいた。