ヘッドライン
[CSD]2012年11月4日号《ヘッドライン》
[CSD]2012年11月4日号《ヘッドライン》= 1面 ニュース=
◎「迫害下の教会にある教会のための世界祈祷日」——北朝鮮・イスラム圏 伝道すれば死
★苦難の100か国 子らにクリスマス作戦——プレゼント靴箱で届ける「天のお父さんは君を愛してる」
= 2 面 ニュース=
◎セクハラ防止へ連帯——教団・教派が「連絡会」で相互研鑽
◎障がい者の就労に希望を見出した人生をアニメ映画化——「明日の希望—悲しみよありがとう・高江常男物語」
★日本は今、火のバプテスマを——J・ガジマ大会
★<逝去>釘宮義人氏(単立・キリストの福音大分教会牧師、90歳)
★<落ち穂>チャーチスクール修学旅行と中国・家の教会
= 3 面 =
★<いのちへのまなざし>[33]悲しみと人生 記・柏木哲夫
★日本青年伝道会議レポート[5]:青年伝道から教会を問い直す
★<オピニオン>放射能の不安、語り合える場 記・川上 恵
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
= 4・5 面 新会堂建築シリーズ =
★日本バプテスト連盟 恵泉バプテスト教会——地域に開かれた「宣教力最大」の会堂
= 6 面 仕事と信仰 =
★呉 尚浩さん(東北公益文科大学准教授)——飛島で海ゴミクリーンアップ作戦
★<もしドラ>[24]非営利組織の使命:——イエス・キリストによる人生の変革が教会の目的 記・千葉雄志
= 7 面 伝道・牧会を考える =
★教会ルポ<ここも神の御国なれば>[29]JECA・つがる福音キリスト教会?——個性的な複数のチャペルで協働
★<神の宣教>神のことばを神の世界へ[6]—— クリストファー・ライト講演抄録
= 8 面 インサイド・ニュース =
★岩手沿岸に超教派支援組織の拠点立つ——キリスト教の影響少ない地域に神の愛を
= ?-? 別刷 宣教カラー地図 =
★2012 世界宣教データー地図(カラー)
★世界の主要な他宗教を理解する——どうしたら、彼らに福音が伝わるかを知るために
◎「迫害下の教会にある教会のための世界祈祷日」−−北朝鮮・イスラム圏 伝道すれば死=12110401
世界福音同盟(WEA)が毎年11月、世界各国のクリスチャンや教会への迫害の情報を発表して祈りを要請している「迫害下にある教会のための世界祈祷日」が今年は11日。日本福音同盟(JEA)の協力で祈祷課題の日本語訳が公開された(http://www.jeanet.org/)。2012年1月時点での迫害度ランキング上位を占めたのは今年もイスラム圏で10位中の9か国。2010年から11年に次々独裁政権が倒され?アラブの春?と言われた北アフリカでイスラム原理主義の力が増し、クリスチャンへの攻撃がかえって増加していることなども警告されている。
同祈祷日が引用した米国の信教の自由監視団体「オープンドアーズ」がウェブサイトで発表した「2012ワールドウォッチリスト」(http://www.worldwatchlist.us/)の迫害度ランキング1位は北朝鮮。「すべてのキリスト教活動は禁止されている。聖書を持ったまま捕まると処刑される可能性がある。特に強制労働キャンプに収容されている何千ものクリスチャンたちのために」と祈りを求めている。以下、ランキング上位の状況と祈祷課題は次の通り。
?アフガニスタン=タリバンからの攻撃を含めた多くの圧力に直面している小さなキリスト教会のために。国際部隊撤退を前にますます不安定化する情勢の中でクリスチャンが守られるように。
?サウジアラビア=イスラム教以外の宗教は禁じられている。伝道を行った者や、イスラム教徒を改宗させた者は、投獄、国外追放、処刑などの厳罰に処せられる。
?ソマリア=無政府状態が続く中、イスラム原理主義者たちが台頭し、少数のクリスチャンを迫害している。2011年に17歳のクリスチャン青年が惨殺された。
?イラン=イスラム原理主義国家であり、イスラム教徒に伝道することは禁じられている。政府のスパイがクリスチャンの活動を監視している。近年は若者の間でクリスチャンが増加しているが、弾圧は続いている。
?モルディブ=インド洋に浮かぶ観光地だが、世界中で最も福音伝道されていない国の一つ。イスラム教以外の宗教は法律で禁じられている。クリスチャンたちが神からの知恵を受けて信仰生活をすることができるように。
?ウズベキスタン=旧ソビエト領で、イスラム教徒が多数を占める。伝道活動、聖書やキリスト教に関する文書を所持することも禁じられており、捕まって投獄されている教会リーダーたちもいる。
以下?イエメン、?イラク、?パキスタン。
◎セクハラ防止へ連帯−−教団・教派が「連絡会」で相互研鑽=1211040201
?教会のカルト化?や牧師による性加害事件が表面化するなか、そうした不祥事を防ぐために協力し合っていこうと、複数の教団・教派が「セクシュアル・ハラスメント防止連絡会」を結成し、10月23日、情報交換と研修を東京・東村山市の日本ホーリネス教団本部で開いた。昨年3月、ホーリネス教団は総会で「K元牧師性加害事件検証報告」を決議。再発防止の一環として11月に開催した研修会に他教団からの参加も呼びかけ、この問題について交流・懇談した。これに応じて出席したイムマヌエル綜合伝道団、日本同盟基督教団、日本バプテスト連盟、日本イエス・キリスト教団の担当者らと話し合う中で、互いのセミナーや取り組みなどの情報を共有し、協力していこうと、「連絡会」として継続的に連携していくことを申し合わせた。今年は、これに基督兄弟団も加わった。
今回の情報交換では、各教団・教派でセクシュアル・ハラスメントに関する相談窓口の設置や電話相談業務の準備、開始などの動きが進んでいることが報告された。中には、セクシュアル・ハラスメントに限らず、パワー・ハラスメントやDV(ドメスティック・バイオレンス)、モラル・ハラスメントなども含め、広くハラスメント全般の問題として扱おうとする教団もある。
総会での発言が女性へのハラスメントに当たると気づかずに問題になった例、過去の相談の処理に後で不満が出たケース、この問題に取り組む教団の問題意識が各個教会や教職養成を担う神学校に共有される必要と課題、戒規を執行しても真の悔い改めに至ることが難しく自己弁護や開き直りになってしまう問題、地域牧師会はこの問題にどこまで対応できるか、などを分かち合った。
特に、性的罪を犯した牧師の教職籍を剥奪した場合、その教団を退団した後に別の教団や単立で牧師を継続することができる問題を取り上げ、同様の問題を起こすことをどのように防ぐかについて実際の事例を基に発題と意見交換をした。国教会制度から離脱した自由教会の中では単立で?牧師?を続けられてしまう構造的な問題も指摘され、処分を受けた不適格者が牧師を自称し活動を継続しないように教団内にとどめて指導監督した方がよいのではないか、監視のための第三者機関は可能か、などの提言もあった。
◎障がい者の就労に希望を見出した人生をアニメ映画化−−「明日の希望−悲しみよありがとう・高江常男物語
近年、福祉をテーマに映画作品を製作し、昨年「大地の詩|留岡幸助物語」を発表した(株)現代ぷろだくしょん(山田火砂子代表)では、障がい者の理想郷を作る夢に人生のすべてをかけた福祉事業家・高江常男の生涯「明日の希望|悲しみよありがとう・高江常男物語」(山田火砂子監督)をアニメ映画化し、11月11日より有料試写会および公開上映を全国に展開する。モデルとなった高江常男(1927~2007年)は、幼少期に事故で左目の視力を失い、17歳の時に工事中感電事故に遭い両腕切断の手術で命拾いした。その後、障がいを持つ身でありながら新聞記者の職を得た喜びから、仕事がない現実に苦悩する障がい者を救済したいという使命感へ変わり、76年にクリーニング業を興した。会社は年商100億円に達する企業にまで発展し、社会福祉法人北海道光生舎となって現在に至っている。
高江はクリスチャンではないが、「生きていく苦しみを耐えきることが人生」など、人々の心に沁みる言葉を講演などで多く残している。山田監督は、映画化にあたって、「いま、いじめられて自殺してしまう子どものニュースが多い。たとい、いじめられていたって、苦しいことがあったって、生きていることは楽しいことなんだと、子どもさんにも親御さんにも分かったいただけるとうれしい」と語っていた。
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11月11日(日)四谷区民ホールの有料試写会を皮切りに全国公開へ。公開日程は公式ホームページを参照。本紙では5組10人に鑑賞招待券を贈呈します。申し込みは11月7日必着で、ハガキに「明日の希望・招待券希望」および住所・氏名を明記し左記へ。招待券の発送をもって発表といたします。
【招待券申し込み先】〒164- 0001東京都中野区中野2ノ1ノ5 クリスチャン新聞情報企画課
監督:山田火砂子 2012年/日本/82分/製作・配給:現代ぷろだくしょん公式サイト http://www.gendaipro.com/kibou/