[CSD]2013年2月17日号《ヘッドライン》

[CSD]2013年2月17日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
◎ローザンヌ運動新総裁にマイケル・オー氏(キリスト聖書神学校校長)——全福音を全世界へ
★仮設住宅で大工仕事が人気——大船渡 住民の必要に密着

 = 2 面 ニュース=
★タラッパンは異端ではない?——韓国基督教総連合会の異端「解除」決定に議論
◎DRCネット3年目も継続——被災地教会の働き 必要な限り支える
★米国:カトリックとプロテスタント4派が洗礼を相互承認
★北朝鮮:統一協会系米国人に名誉市民証
★<落ち穂>「グチを聞いてくれる」サイトと現代人の孤独

 = 3 面 =
★<いのちへのまなざし>[44]通りよき管 記・柏木哲夫
★花の詩画にあるユーモアの世界——星野富弘ファンの大川従道氏トークイベント
★イラン:家の教会の指導者に禁固8年の判決
★ベトナム:家の教会を規制する「布告92」に教界が布告撤回を要請
★<オピニオン>内部から忍び寄る信教の自由の危機
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか

 = 4・5 面 特集/開拓伝道=
★開拓伝道は礼拝で完結する——同盟基督・上総キリスト教会
★同名基督千葉ブロック:立ち消えた開拓計画を反省——責任主体を明確にする
★国内開拓伝道会:未伝地は多い——生きた人間の関わり必要

 = 6 面 仕事と信仰 =
★加藤 孝子さん([株]ミクシィ常勤監査役公益社団法人日本監査役協会理事)[下]——食事の支度は週末に1週間分
★<首都圏大地震に備える>[6]帰宅マップは機能するだろうか? 記・栗原一芳

 = 7 面 伝道・牧会を考える =
★教会ルポ<ここも神の御国なれば>?寄り添う[38]JBBF・港北ニュータウン聖書バプテスト教会?——虐待・いじめの無い街を教会から
★<神の宣教>神のことばを神の世界へ[17]—— クリストファー・ライト講演抄録

 = 8 面 ひと =
◎中峰 TONE 崇裕さん(クリスチャンメタルバンドIMARi ToNESリーダー)——THE EXTREME TOUR 2013を日本で



◎ローザンヌ運動新総裁にマイケル・オー氏(キリスト聖書神学校校長)−−全福音を全世界へ=130217

 ローザンヌ運動は2月6日、新総裁・CEOにマイケル・オー氏(41)を、理事会が満場一致で選任したことを発表した。
オー氏は韓国系アメリカ人で05年、名古屋市に福音主義に基づき世界宣教のビジョンなどを掲げる「キリスト聖書神学校」を創立し校長を務める。現総裁・CEOのダグ・バーザル氏は元アジアンアクセス総裁で日本への宣教師経験があり、日本宣教に関わる人物が2代続けて、世界宣教に多大な影響を持つローザンヌ運動のトップリーダーに選ばれた。任命は3月1日付。正式な就任式は6月に南インドで開かれる世界指導者フォーラムにおいて行われる。
 ダグ・バーザル氏は3月から米国聖書協会総裁に就任するが、ローザンヌ運動では名誉総裁として指導陣に留まる。
 マイケル・オー氏は、04年からローザンヌ運動に参加し、06年の次世代リーダー会議で基調講演および企画チームの奉仕を担当した。07年から同運動理事。
 バーザル氏は、マイケル・オー氏について、「きわめて豊かな賜物を持つ若いリーダーであり、これからのローザンヌ運動にビジョンと情熱をもって仕えてくれるだろう。思慮深い実践者で、ローザンヌの中核的スピリットである謙遜、友情、学び、祈り、パートナーシップ、そして希望を体現する人物だ」と期待する。さらに、ローザンヌ運動の豊かな歴史の価値を理解しており、「全教会が、全世界に、福音の全体をもたらす」という同運動の決意を共有する世界中の次世代を鼓舞し、協力を集める能力を実証してきたと評価する。
 ラム・ギドゥーマル理事長は「マイケルは異文化間の架け橋となれる人物。東洋から西洋へ、また世代間の橋渡しもできる。ローザンヌ運動の全体に通じており、このリーダーの職務に召されることに伴う困難を理解している」と語る。
 ローザンヌ運動はビリー・グラハム氏らによって1974年スイスのローザンヌで開かれた世界宣教会議に始まり、レイトン・フォード、ゴットフリード・オセイメンサ、
ポール・シダー、ダグ・バーザルの各氏に引き継がれてきた。オー氏は、「任命に恐れ多い思いです。私自身、ローザンヌ運動のリーダーたちの指導によって育てられてきました。ローザンヌはより若く、強く、世界の教会の豊かな多様性と深みを一層反映するものになりつつある。世界宣教のために世界の次世代リーダーを動員しつなげていくことは、私がリーダーシップを取るにあたり大いに楽しみとし優先する事項です」と述べている。
 また、日本でのこれまでの奉仕と親しい協働に感謝し、「ローザンヌ運動の国際本部が日本に存在するというこの日を迎えることができ、心躍る思いです」とコメントした。
 日本ローザンヌ委員会の金本悟委員長は「オー氏が、日本を本拠地としながら世界をリードすることを選択したことに深く感動しています。日本ローザンヌ委員会は日本の教会の間に、この若きリーダーのための祈りと支援の輪を広げるため、できる限りの努力をしていきます」と表明した。

◎DRCネット3年目も継続−−被災地教会の働き 必要な限り支える=1302170202

 東京・千代田区のお茶の水クリスチャン・センター(OCC)を拠点に、被災地で復興支援活動をする教会ネットワークを支え、そのニーズと支援を志す諸団体との間をつなぐハブ的な役割を果たそうと約50の団体・ネットワークを糾合して活動してきた「東日本大震災救援キリスト者連絡会」(DRCネット、中台孝雄会長)が、震災から3年目を迎える2013年3月以降も活動を継続する方針を固めた。1月25日、OCCで開いた全体会で、今後のDRCネットについて概要、次のように報告した(写真)。
 ?従来のハブ的役割を果たすことを4月以降も継続して取り組む。現地の教会ネットワークの支援活動が続くかぎり、その後方支援を行う。
 ?今後、万一の災害への備えのために、広く日本のキリスト教会を結びつけるハブ的な役割を果たしていく。諸団体との提携のもとで、主体的に進めていきたい。(1.「災害対応チャプレン・プログラム」の取り組み、2.「首都圏災害対応プログラム」、3.「国際神学シンポジウム」…フラー神学校からの申し出による支援に基づいて2012~2014年の3年をかけて実施)
 ?支援活動を次期災害への備え、シンポジウム等が一段落したら、種火のような最少のかたちで継続させていきたい。日本語の名称は「東日本大震災」を取り、「災害救援キリスト者連絡会」などとする方向で考える。
 ?組織的にはOCC理事会のもとで、OCCの活動の一環として位置づける。なお、日本福音同盟(JEA)は、核になるメンバーとして、互いに人材の派遣や交流、経済的支援等、密接なつながりを維持する。
 ?事務所機能は、従来のようにOCCの中に置く。事務局長制度は3月末までとし、4月以降は当面置かない。実務は、実務委員並びにOCCスタッフによって行う。
 ?さらに加盟する団体を期待し、定期的にその意志を確認し、できる限り協力を仰いでいく。それぞれの団体の独自性、主体性を重んじつつ、力を合わせた活動に取り組んでいく。
 ?活動経費については、今後もできる限り協力をお願いしていく。
 ?4月以降の会合は、実務委員会は月に一度、全体会は2~3か月に一度の割合で開催。被災地ネットワークの会合には必要に応じて参加する。
 ▽事務局=東京都千代田区神田駿河台2ノ1、OCCビル内、Tel:03・5577・4824、Fax:03・5577・4865、Email:info@drcnet.jp URL:http://drcnet.jp/

◎中峰 TONE 崇裕さん(クリスチャンメタルバンド“IMARi ToNES”リーダー)−−“THE

 クリスチャンのミュージク・アーティストらの層が厚いアメリカだが、毎年クリスチャンミュージックの伝道ツアーを全米で展開している働きThe Extreme Tourがある。2011年からThe Extreme Tour(エクストリームツアー)に参加している日本のクリスチャン・ヘヴィメタルバンドIMARi ToNES(イマリトーンズ)のリーダー中峰 Tone 崇裕さんは、米国からアーティストを招き日本でもThe Extreme Tourを展開しようと呼びかけている。 E-mail takahironakamine@gmail.com
HP http://www.facebook.com/theextremetourjapan

 待ち合わせの駅前には、スケートボードを蹴ってやって来た。エクストリームツアーは、「クリスチャン・ミュージックとスポーツで各地の若者たちにアプローチしていく伝道ツアーなんです」という。なるほど、雰囲気はピッタシ似合ってる。
 ギターとヴォーカルを担当しリーダーを務めるイマリトーンズは、ベースとドラムスを加えた3人編成。日本のクリスチャン音楽では希少なヘヴィメタルのバンド。アメリカ遠征も4回ほど行ない、昨年夏は1か月半ほどエクストリームツアーに参加した(写真下)。オリジナル曲が多く、歌詞はほとんど英語。「僕たちの音楽は欧米の人たちのセンスにも受け入れられているみたいで、ガッチシ乗ってくれるので演奏していても楽しいですし、ストレートに反応が返ってくるので、ミュージシャンとして幸せを感じます」

この活動の価値観は
ミュージショナリー
 エクストリームツアーは、1994年にテッド・ブラウンが、教会の手の届かない若者たちへの伝道として始めたエクストリーム・ユース・ミッショナリーが発展したものだという。「ですから、音楽とスポーツのイベントチームを組んで、地方の町の広場や学校の校庭、体育館など出来るだけ教会の外へ出ていって伝道しようという方向性は明確です」
 エクストリームツアーからKJ-52やKutlessはじめメジャーに成長したバンドも輩出し、規模も大きくなっていった。「一般のアーティストなら、こうしたツアーでステージを上げていき、成功を目指すことで満足するかもしれません。でもエクストリームツアーは、アーティストを教え、育てて備えていくことと、成功よりも神様に従うことに重点を置いているところが大きな違いです」
 そのツアー活動の価値観を彼らは、ミュージショナリー(ミュージックとミッショナリーを結合した造語)という言葉に集約して表現している。ポピュラーやロックなど音楽の本質は、そのメッセージ性であってその本質と向き合うことが使命という。音楽は成功するための道具ではなく、クリスチャンミュージックの中にポピュラーやロック音楽の本質と未来があるという。
 昨年参加したツアーチームは5つほどのバンドで1か月半同行した。「朝はミーティングと祈りから始まりますよ。この町のために演奏することを分かち合い、とりなしのお祈りをする」。バンドの出演の順番で役割があるそうだ。「最初のバンドは、フレンドリーな感じで、二番目のバンドで惹きつけ、しだいに証しっぽくなりジーザスを指し示して、最後はワーシップ。そんな構成で出演順も持ち回りでした」。
 インディーズのアーティストの参加が多く、経済的にはボランティアに近い状況で巡業するが、「どの町の人たちもすごく喜んでくださる。宿泊も食事も教会やホームステイの協力があって、かなり助かります」。ミュージショナリーの目標を共有できないと、厳しいツアーかもしれない。

伝道ツアーの主旨に
賛同と協力得られれば
 昨年は、アメリカだけでなくカナダでもエクストリームツアーを展開した。そして今年は、日本やアジアでもという機運が熟しつつある。インターネットのフェイスブックにサイトを作り(前文下参照)、THE EXTREME TOUR JAPANの日本語パンフレットを公開したばかり。「このツアー活動に賛同していただき、それぞれの町でのイベント開催や宿泊・食事のブッキングなどに協力していただけるとうれしいです」
 アメリカからのアーティストだけでなく、日本のクリスチャン・アーティストたちやスケートボードなどスポーツ伝道できる人たちとも連携していきたいという。