[CSD]2013年6月2日号《ヘッドライン》

[CSD]2013年6月2日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
◎大震災の備え 今から——新座、清瀬、東久留米の教会がNHK防災ネットワーク
★芸術作品で福音伝える——東京・OCCビル5Fに「tギャラリー」オープン

 = 2 面 ニュース=
◎シンプルに若者に届く——聖書を分かりやすく伝えるウェブサイトThe 4Points Japan http://the4points.jp/
◎故郷の思いと祈りさらに積む——クリスチャン都道府県人会 各地方が始動
★災害時、介護事業者の協力を——川口キングス・ガーデンが「地域連帯研修」
★<落ち穂>「こころの友伝道」とは何か?

 = 3 面 =
★新連載<フクシマの声を聴く>[3]母たちからの声?——外遊びのおやくそく 記・中尾祐子
★日本バプテスト連盟性差別問題特別委員会:日本軍「慰安婦」に関する橋下市長発言への抗議文(全文)
★ロシア:ロシア正教キレル総主教が中国訪問——正教の公認狙いか
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか

 = 4・5 面 シリーズ対談/この人 この天職=
★秋元義彦(パン・アキモト代表取締役)vs. 中野雄一郎(伝道者)
被災地の声が生んだパンの缶詰——職人の気概が社会貢献に
★——

 = 6 面 仕事と信仰=
★岡田 聡さん(ジャパンカルバリー〔株〕代表取締役)[上]——落とし物返却で助け合いビジネス
★『もしドラ』教会編[最終回] イノベーション——良い時も悪い時も常に種を蒔き収穫に備える

 = 7 面 伝道・牧会を考える=
★教会ルポ<ここも神の御国なれば>?[51]同盟基督・高麗聖書教会?——地域の子どもたちが育つ場所に
★<憲法が変わるってホント?>[8]教育を「利用」しないで——葬り去りたい「個人の尊重」 記・岡田 明

 = 8 面 レビュー=
★Movie:「嘆きのピエタ」——贖罪の渇きへと昇華させる母性描く http://nagekinopieta.com/
★CD:「Adoro te Devote 」小坂直樹・ジョージ大塚(NaoMusic、全9曲、1,900円税込)
★BOOK:『日韓キリスト教関係史論選』徐 正敏著(かんよう出版、2,520円税込)
★BOOK:『天皇制国家と女性——日本キリスト教史における木下尚江』鄭 玄=王ヘンに玄=汀著(教文館、4,410円税込)
★BOOK:『聖書と村上春樹と魂の世界』上沼昌雄ほか著(地引網出版、1,260円税込)
★BOOK:『心』姜 尚中著(集英社、1,260円税込)
★BOOK:『わたしの主 わたしの神 キリスト教入門』デルミン・ケルスティン著(伝道文書販売センター、1,050円税込)
★BOOK:『恵泉女学園大学公開講座シリーズ 聖書の中の自然と科学技術』古谷圭一著(さんこう社、1,890円税込)



◎大震災の備え 今から−−新座、清瀬、東久留米の教会が“NHK防災ネットワーク”=130602010

 「マグニチュード7クラスの首都直下地震が発生する確率は、4年以内に50%以下」。昨年2月、東京大学地震研究所の研究チームが発表した試算だ。地震に対する危機感が高まりつつある中、キリスト教支援団体「クラッシュジャパン(以下クラッシュ)」次期東京災害担当の栗原一芳さんの呼びかけで、首都圏にある教会が各地域で防災ネットワークを作り、首都圏大震災に備えようという取り組みが始まっている。

 東京・東久留米市新川町の松川プレイスで5月10日開かれた、埼玉県新座市(N)、東京都の東久留米市(H)、清瀬市(K)にある教会の防災ネットワーク「NHK防災ネット」の第2回目の会議に同席した。出席者は清瀬福音自由教会信徒の花園征夫、聖協団・清瀬グレースチャペル牧師の菅谷勝浩、単立・久留米キリスト教会牧師の森本泰三の各氏と、クラッシュ代表のジョナサン・ウィルソン氏、日本福音同盟(JEA)総主事の品川謙一氏、栗原氏。
 最初にウィルソン氏は、国連が作ったビデオを見せながら「災害援助にはとてもお金がかかるが、その1%しか防災に使っていない。防災にかける1ドルは災害が起った時の対処の7ドルに相当する。防災に力を入れることは経済的にもメリットがある」と強調。震災発生時、災害状況を把握するのに役立つ多機能携帯電話「スマートフォン」の使い方も説明した。
 次に各教会の防災の取り組みを分かち合った。花園氏は新座、清瀬、東久留米市の各市役所で地図を必要な数だけもらってくることにしたと言う。「これを皆に配り、いざ地震が起きた時、どこが逃げる場所に適しているかを知ってもらい、安否確認のため教会員、礼拝出席者に『ここに逃げます』という避難場所を紙に書いてもらいます」
 菅谷氏は、基督聖協団の取り組みを紹介。「地域を7つのブロックに分け、リーダーがそのグループの安否確認やフォローする体制をとっている。また、3日間もつ非常食セット500人分を用意し、それを関東近郊の4教会に分けて備蓄している。清瀬グレースチャペルがその役割の一端を担っている」と話した。
 森本氏は「日曜日に震災が起こったことを想定し、教会の防災マップを貼ってある」と語る。毎年恒例の夏祭りで使う炊飯器、グリルなどは、「災害時には炊き出し用に使えたらいいと考えている」。ペットボトル入り飲料水は4ケースほど備蓄しているといい、「何かあった時は配れる程度は置いてある」。
 栗原氏は、顔の見える防災コミュニティーの創出を提言。「震災が起こる前に、歩いて行ける範囲の牧師、信徒がお互いに顔を合わせネットワークをつくっておくことが、震災時、外部からの支援の窓口となる。町ぐるみの防災の一端を担うために行政、地域コミュニティーとの連携も重要だ」
 高齢者、身体障害者など災害弱者の防災準備を助ける防災ボランティアの必要性も強調。そのために現在、防災士の資格を取るための準備をしていることを栗原氏は明かした。
 新座、清瀬、東久留米の3市には現在、教会が30ほどあり、防災ネットに参加の意思を表明した教会は約10教会だ。
 そのほか、東日本大震災救援キリスト者連絡会(DRCnet)傘下の首都圏災害対応プロジェクトのメンバーである松本順牧師(ホーリネス・上野教会)の呼びかけで、東京の上野近辺にある5教会が防災ネットに参加の意思を表明。5月15日、上野教会で第1回の防災ネットの会合をもった。
 防災ネットの問い合わせはTel050・1213・1388、クラッシュジャパンまで。

◎シンプルに若者に届く−−聖書を分かりやすく伝えるウェブサイトThe 4Points Japan =

 若者が若者に伝道するための新しいウェブサイト「The 4 Points Japan」( http://the4points.jp/ )が開設された。制作はインターネットを通じた新しいメディア伝道を展開する株式会社7Media(アンディ・ゲーム代表)だ。
 ウェブサイトにアクセスすると、ハート、バツ印、十字架、クエスチョンマークという4つのシンボルが目に入る。それぞれ神の愛、罪、イエス・キリスト、神とともに生きる選択を意味する。
 サイトの説明によると、 The 4 Points Japan は「『聖書がどんなメッセージを発信しているか』という事を出来るだけシンプルに分かりやすくお伝えしようとするムーブメント」だ。英国発祥の伝道ムーブメント「The 4 Points」( http://www.the4points.com/ )を知ったアンディ氏が、協力関係を結び、ウェブサイトを開設した。hi-b.a.(高校生聖書伝道協会)やone hope Japan、日本キャンパスクルセードフォークライスト(CCC)など若者に関わる伝道団体とも協力してアイデアを出し合った。
 「FILMS」のページでは、ジャンルごとに若者のストーリーを映す動画があり、学生、スポーツ選手、アーティストらが登場し、若者に興味を持たせる。編集ディレクターの川口竹志さんは「悩みがないような若者でも、スポーツに関心があれば、アスリートを通じてアクセスするかもしれない。様々な教会から、証しする若者を募っています」。注意していることは、「福音を教えるのでなく、ストーリーを通して若者が表現する。傷ついた若者に、神は愛していると伝えること」だ。
 さらにサイトには聖書全体のメッセージをまとめた4つのポイントを動画で伝える「4Points」、hi-b.a.(高校生聖書伝道協会)の小冊子から選んだ人間関係、性、聖書などについての「Q&A」、祈りの仕方を説明する「祈り」、若者向け伝道団体や聖書講座への「リンク」のページがある。「NEWS」では、海外のクリスチャンの情報が出ているが、今後国内のニュースや催しの紹介を予定している。
 サイトと連動してトラクト、リストバンド、Tシャツなどのグッズ制作や、街頭イベントなども企画して呼びかけている。「インターネットの中だけでなく地域コミュニティーと協力して、より多くの人に愛と愛されている事の実感をお届けしたいと願っています」
 7MediaはCCC、災害支援組織クラッシュジャパン、サマリタンズパース、地域教会と協力関係にあり、2011年8月に設立された。被災地の伝道のためにウェブサイトHope For Living Japan( http://www.hopeforliving.net/ )を開設している。

◎故郷の思いと祈りさらに積む−−クリスチャン都道府県人会 各地方が始動=1306020202

 同郷の人々との絆を深め、故郷の人々や教会とつながる働き「クリスチャン都道府県人会」が昨年発足し、各地域の集まりが始まった。参加者は多いときで20人以上。家族や友人を誘える場になっている。
 1月から北海道、東北、関東の集会に続き、「『中部』を愛する集会」が5月18日に東京・千代田区のお茶の水クリスチャン・センターで開かれた。
 第1部「中部を覚える集会」の講師は永井敏夫氏(J.Clay Mission Network、長野県出身)。参加者どうし自己紹介と自由な交わりをした後、中部地方の特徴や宣教の課題を共有し、地域や家族のために祈り合った。第2部「中部を食する集会」では、郷土料理信州そばを堪能した。
 中部地方は人口約2千400万人。北陸道、東海道、東山道(中山道)という江戸時代からの主要な幹線道ごとに地域が分かれ、上方と江戸の文化をつないできた。教会数は約千。富山県は特に少ない。
 永井氏の出身地、長野県のプロテスタント宣教は上田藩士の稲垣信が横浜で救われ、1876年に設立した上田基督教会(現日本キリスト教会上田教会)が始まりだ。また避暑地軽井沢を切り開いたA・C・ショー宣教師が有名。長野県は明治以来「教育県」と言われてきたが、クリスチャン教師たちが教育界で果たしてきた役割は特筆に価する。永井氏は「祈りは消えてなくならない。みなさんが救われる前にクリスチャンがいて、地域のための祈りが積み重なっていた。地域に生む人たちのために祈りたい」と励ました。
 クリスチャン都道府県人会は岩手県出身の長谷川与志充牧師(東京JCF、三浦綾子読書会顧問)が発案し、同県出身の米内宏明牧師(バプ教会連合・国分寺バプテスト教会)の協力を得て立ち上がった。今後は6月1日(土)に近畿(講師:北秀樹氏[堺福音教会東京チャペル牧師、大阪出身])のほか、海外邦人(8月)、中国地方(9月)、四国(10月)、九州(11月)、沖縄(12月)が企画されている。7月6日には1周年記念集会(講師:東後勝明氏(早稲田大学名誉教授、元NHKラジオ「英語会話」講師)を開く。
 
 ▽連絡先Tel&Fax:04・2939・8470、Email: toyoshi@io.ocn.ne.jp