ヘッドライン
[CSD]2014年2月16日号《ヘッドライン》
[CSD]2014年2月16日号《ヘッドライン》= 1面 =
★未伝地日本から世界へ——ローザンヌ運動40年 マイケル・オー新総裁就任記念講演会
★生きる希望届いた——星野富弘詩画展 in 南三陸
= 2 面 ニュース=
◎「いっぱい力もらった」——星野富弘詩画展 南三陸を7か所巡回
◎ノー・ニュークス権(原子力の恐怖から逃れて生きる権利)を提唱——キリスト者も後押し 原発メーカーを提訴
★原発輸出は平和生まない——浜矩子氏 アベノミクスの人間不在を指摘
★「主の油注ぎある年に」——CBMC東京新年集会
★辺野古新基地建設に反対声明——沖縄宗教者9条ネット
★<落ち穂>村上春樹「木野」にみる人間の救済
= 3 面 =
★JEA宣教フォーラムから[3]フクシマと生きる宣教——明日はない、という気持ちで
◎ウクライナ反政府運動が暴徒化——平和的解決の祈り深めて
★逝去:今橋 朗氏(日基教団隠退牧師、81歳)『讃美歌21』編纂に貢献
★逝去:神谷量平氏(劇作家・京浜文学会代表、99歳)「歴程」の劇作家
★<オピニオン>4千500万人の難民と向き合う 記・松浦由佳子
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
= 4 面 全面広告=
☆希望の祭典 in Fukuoka
2014年3月14日(金)~16日(日) メイン会場:福岡国際センター
URL http://kibounosaiten.com/
= 5 面 全面広告=
☆2014 TOKYO Celebration of Love
3月17日(月)午後6時30分~ 会場:新宿文化センター
URL http://www.wlpm.or.jp/col/
☆北海道・希望のフェスティバル
5月9日(金)~11日(日) 会場:北海きたえーる(札幌市豊平区)
URL http://hokkaidohope.info/
= 6 面 仕事と信仰=
★神に呼ばれ 油注がれる——「1日聖書16章を毎日読んで変わった」
★<首都圏大震災に備える>実践編?——防災を切り口に地域と関わる
= 7 面 伝道・牧会を考える=
★被災地での宣教を考える[上]——『トランスフォーメーションの祈り』をテキストに 記・永井信義
★<迫られる宣教と教会の再構築>[14]——未知の領域に踏み込む世界を福音化するというチャレンジ 記・石田 学
= 8 面 ひと =
★磯部裕幸さん(秀明大学准教授・西洋近現代史)——西洋史研究から神と出会う
◎「いっぱい力もらった」――星野富弘詩画展 南三陸を7か所巡回=1402160201
「星野さんの詩画を見ていると、癒されるんだ。大好きなの。ずっと励まされてきたから…」1月30日、志津川中学校グランド応急仮設談話室で詩画展が開かれた時のこと。そこの仮設に住む60代の女性Aさんは、星野さんの作品を一枚一枚、時間をかけて見ては、時折、ハンカチで涙を拭っていた。
震災前から大ファンだった。「20年前、誕生日のプレゼントで星野さんの本をもらった。それを大事にしていたが、津波で家もろとも流されてしまい、ずっと落ち込んでいました」
ところが、自分の住む仮設の談話室で詩画展が開かれると聞き、「とってもうれしかった。私のために来てくれたんだ、生きていればいいこともあるんだ、と思った」。
「不自由な身体で描いているから、気持ちが伝わってくる」とAさん。「詩を読むと、生かされている気がする。いっぱい力をもらった」と喜んだ。
南三陸町志津川中学校校長の佐藤正幸氏は「震災の出来事と重ね合わせながら鑑賞した」と言う。「頸椎損傷で手足の自由を失った星野さんと私たちは、同じ痛みを共有していると思う。星野さんの作品からは、生きる勇気をいっぱいもらいました」と感謝した。
その他、詩画展は南三陸町図書館(コアラ館)、南三陸ポータルセンター、イオン南方店跡地応急仮設第2集会所、歌津平成の森老人福祉センター、農漁家レストラン慶明丸、仮設にっこりサンパーク団地談話室で開催。ゲストとして、ソプラノ、チェロ、ピアノの賛美グループ「トリオ・グラシア」、ゴスペルシンガーの大宮香織が音楽を通して被災者に希望と励ましを与えた。
訪問者は1日平均60人。震災直後から南三陸町の被災者支援にあたり、同巡回詩画展開催のため尽力した中澤竜生氏(聖協団・西仙台教会牧師)は、「南三陸町には現在、約6千人ほどしかいないという情報がある。出向くことができない方が多い中、10人に1人は見に来られたことに驚き、詩画の魅力と必要性を知りました」と言う。
また、アンケートには「たくさんの詩画に巡り合え、生きていく希望がわいた」、「言葉の一つ一つが身にしみた」「苦しい中から生まれた作品に感動した」「心の傷がふさがるような気がする」「救われた。来てよかった」などのコメントが寄せられている。
巡回詩画展開催のきっかけは12年の暮れ、キリスト教出版社「いのちのことば社」が、星野さんの新刊『いのちよりも大切なもの』を東日本大震災で被災した人々にクリスマスプレゼントとして贈ったこと。その反響が大きく、被災地でぜひ星野富弘巡回詩画展をしようと、南三陸町図書館、宮城県の教会ネットワーク、キリスト教災害支援団体などといのちのことば社が協力し、1年間の準備を経て、今回の開催に至った。同巡回詩画展は、岩手、福島、石巻市でも、開催を希望している。
◎ノー・ニュークス権(原子力の恐怖から逃れて生きる権利)を提唱――キリスト者も後押し 原発メーカーを
福島第一原発事故における責任は原子力事業者だけでなく原発メーカーにもあるとして、1~4号機の製造業者である米ゼネラル・エレクトリック(GE)の日本人法人・GEジャパン、東芝、日立3社を相手に、原告一人あたり100円の損害賠償を請求する「原発メーカー訴訟」が1月30日、東京地裁に提訴された。原告資格は「フクシマ事故の映像を見て精神的ショックを受けた」世界中の人々にあるとし、国内だけでなく国外からも原告を募集。原告は1,415人(国内1,058人、海外32か国357人)に上る。目的は、原発体制保護の仕組みが極めて不合理であることを問い、その違憲性を明らかにすること。島昭宏弁護団長は訴訟を起こす意義についてこう語る。「原子力損害賠償法(原賠法)には原子力事故の責任をその原子力事業者(電力会社)のみに負わせ、原発メーカーは賠償責任を負わない(4条1項)という責任集中制度が規定されている。この制度が世界中を覆う大原則となっている。すなわち、自分たちの製造物によって事故が起きても、何も責任を問われない仕組みだ。損害賠償請求の裁判でも原発メーカーは蚊帳の外で、非難の対象とさえされない状況の中、原発輸出による利益拡大を図っている。この原発・原子力体制を揺るがすには、その中核に切り込んでいかなければならない」
「この裁判を通じて、新しい人権としてのノー・ニュークス権を提唱していきたい」とも強調。「憲法13条の幸福追求権及び25条の社会的生存権を根拠とする『原子力の恐怖から免れて生きる権利』(ノー・ニュークス権)を打ち立てるため、このような原子力体制そのものを強力に保護する仕組み自体が僕らのノー・ニュークス権を侵害している、という主張を詳細にやっていく」と語った。
「『原発メーカー訴訟』の会」(渡辺信夫会長)の崔勝久事務局長は「最終的には全世界から1万人の原告を集めたい」と強調。「独ハイデルベルグの有名な神学者は『虎のしっぽをつかみましたね』と言われた。世界教会協議会(WCC)もこの訴訟に全面的に協力してくださる。今後も原告を集めつつ全世界の市民と国際連帯し、一緒に原発メーカーの責任を追及していきたい」と語った。詳細は URL:http://ermite.just-size.net/makersosho/ で。
◎ウクライナ反政府運動が暴徒化――平和的解決の祈り深めて=1402160302
【ANS】昨年11月にウクライナ政府は、EU加入を断念し、ロシアとの経済協力に方針転換し、デモが発生。12月に政府がデモを規制する「反デモ法」を成立させると、反政府団体は暴動を起こした。「信教の自由の祈り報告」(英文Religious Liberty Prayer Bulletin URL:http://rlprayerbulletin.blogspot.jp/)によると、反ユダヤ人組織が反政府運動を扇動し、ロシアにおいて、あらゆる分野でユダヤ人による支配があると訴え、1月にユダヤ人への暴行が相次いだ。ウクライナの正教会は反ユダヤ勢力と結託していて、ロシアに関するあらゆる憎しみとも結び付けられているという。ウクライナの福音的なクリスチャンのネットワーク、Ukrainian Union of Evangelical Christians-Baptistsは、紛争を避けるように呼びかけている。「暴力的、国家主義的になる危険な状態の中で、教会が中立的な位置を見つけられるように。あらゆる平和的な解決があるように。罪と不法によって紛争が起きないように、祈りを深めてほしい」