ヘッドライン
[CSD]2001年7月22日号《ヘッドライン》
[CSD]2001年7月22日号《ヘッドライン》
= 1面 =
◎地元だけでなく未伝地に——山梨県明野村での伝道ルポ
★変わらぬ福音を次世代に向けて——B・グラハム氏のルイビル・クルセード 記・渡辺 聡
★ソウルで歴史教科書問題懇談会——JEA日本の取り組みを説明
★<落穂抄>今を生き抜くビジネスマン聖書塾
= 2 面 =
★沖縄で「宣教を考える」共同作業——歴史と向き合う説教など討論 記・菅原正道
◎小泉首相の靖国参拝表明への波紋——署名運動や8月15日抗議行動も
★NCC女性委員会:沖縄米兵による性暴力に抗議
★11月「フェスティバル2001」へ——教会協力土台に体制固め進む
★<教界の動き>八栗シオンキリスト教会
★<論説>科学技術がはらむもの 記・津村 春英
★<あかし文学>神様いのちをありがとう[13] 作・山口かおる
= 3 面 =
★笹井大庸氏への公開書簡 「クリスチャンの天皇論」を問う[2] 記・木村公一
= 4 面 読書特集=
★<新刊書紹介>『ハンセン病とキリスト教』荒井英子著(岩波書店、2000円)
★<新刊書紹介>『足跡は消えても』森 幹郎著(ヨルダン社、3000円)
★<新刊書紹介>『九〇年目の真実』(かもがわ出版、1600円)
★<新刊書紹介>『石館守三伝』蝦名 賢造著(新評社、2600円)
★<新刊書紹介>『約束の陽は昇る』H・J・イーヴァント著(日本基督教団出版局、2200円)
★<新刊書紹介>『子どものための説教入門』加藤 常昭著(キリスト改革派西部中会教育委員会、1429円)
★文学と教会を結ぶ——三浦綾子読書会発足
= 5 面 =
★試練の中の今こそ喜ぼう——第3回三宅島伝道所の集い
◎映画「親分はイエス様」米国で大反響——国内でも有料試写会
★国分友里恵さん新アルバム記念ライブ
★二人はテナーでひとつ——トゥ・テナーーズ来日コンサート
★米国:自転車で死刑制度反対アピール
= 6 面 =
★<聖書66巻>ヨハネの手紙第1・第2 愛と真理のうちに歩む 記・宮村 武夫
★<書評>『水源へ帰れ』友納 徳治著(いのちのことば社、1200円)
★<新刊書紹介>『生まれたのは何のため』松木 信著(教文館、2500円)
★<新刊書紹介>『草津のタルピッ』日本聖公会日韓協働委員会編(聖公会出版、1800円)
★<情報クリップ>催し情報ほか
稲垣博史:<ソウル/韓国福音同盟呼びかけ/歴史教科書問題懇談会><JEA/日本の取り組みを説明/韓国教界に広く報道>
6月5日、韓国・ソウル河岸教会において、「日本の歴史教科書問題懇談会」が、韓国福音同盟(KEF)の主催で開催され、日本福音同盟(JEF)の蔦田公義理事長、稲垣博史総主事が招かれた。
蔦田理事長は、改めて過去の植民地支配に対して謝罪の意を述べた。また、稲垣総主事は、教科書問題の歴史的経緯、「新しい歴史教科書」の持つ問題点、日本の教会、および市民が「新しい歴史教科書」問題をどう受け止めているかを説明し、最後に蔦田理事長が、JEA理事会が5月30日に政府に対して出した声明文を紹介した。
同懇談会では、韓国基督教総連合会(CCK)、韓国キリスト教協議会(KNCC)、キリスト教牧師会協議会(KNACP)、キリスト教倫理実践協議会(CEMK)の代表者が、それぞれの団体の取り組みや意見を述べた。
集会にはそれぞれの団体の関係者合わせて八十人ほどの参加があり、キリスト教関係報道機関の取材を受けた。この集会の模様は、クリスチャンのインターネット放送(tv21.org)によって発言の全部が紹介された。また各キリスト教新聞に取り上げられた。
韓国福音同盟のキム・ミュンヒュク副理事長は、「日本の教会がこの教科書問題を真摯に受け止めていることがよく分かった。日韓の教会の宣教協力、特に来年のワールドカップにおける宣教協力がこの問題によって阻害されることはないと確信する」と述べた。
地元だけでなく未伝地に−−山梨県明野村での伝道ルポ0107220101
地元だけでなく未伝地に山梨県明野村での伝道ルポ ●日照時間は日本一 教会のない地域に福音を届ける。
伝道文書を配り、訪問伝道をする。
だが、単発的にしても、なかなか人は教会にはつながらない。
地域の住民と信頼関係を築いてゆくには時間がかかる。
今夏、山梨県西北巨摩郡明野村では、県内の教会と、宣教団体が協力し、海外からも奉仕の学生を招いて伝道を始めた。
明野村は一年を通して日照時間が全国一長い村として知られ、人口5000人、1700世帯が住む。
浅尾ダイコンの産地でもある。
2年ほど前に、キリスト教系異端が毎週定期的にした訪問伝道に対し、反対運動を起こし新興宗教が入るのを許さなかったほどに「宗教に敏感な村」だ。
●自分の回りだけでなく そこに取り組んだのは山梨県塩山市にある単立ペンテコステ・ハーベスト・チャーチ山梨(開登翔牧師)、甲府市のアッセンブリー・甲府キリスト教会(丸山綾子牧師)とハレルヤコミュニティーチャーチ甲府教会(友田典男牧師)。
昨年、山梨県の6つの教会と全国家庭文書伝道協会(EHC)、キャンパス・クルセード・フォー・クライスト(CCC)が協力して、台湾から学生を招き教会のある地域に福音を伝えた。
「昨年は自分たちの教会のために大学生を利用しているような気がした。
自分たちのことばかりではなく、山梨全体のことを考えたい」と、今年はEHC、CCCの協力のもと4つの教会の要望で台湾チーム28人を招き、7月2日から19人が1週間、日本人の有志とともに明野村に赴いた。
●難しいから祈る 「難しいと思っていた。
確かに難しいかもしれないけど、だからこそ、そこに焦点をおいて祈ってやってみる必要がある」と開登牧師は言う。
しかし、実際に伝道文書を配ると笑顔で受け取ってくれる。
「反応がいい」 台湾チームと明野村に行く以前に、牧師らは6回村に足を運んだ。
村役場の近くにある郷土資料館に人が集まることに注目した。
館長との話し合いから、資料館での台湾と日本の文化交流として、1週間、毎日、小中学生との交流の時間を設定することができた。
資料館での子供たちとの交流はおもにゲームや、対話が中心。
小中学生は台湾から来た大学生らに親しみをおぼえ、2日目には仲良くなった言葉も違う大学生の「おねえさん」に小学生がぬいぐるみをプレゼントする光景もあった。
伝道するメンバーの間には次第に、交流だけではなく福音を直接伝えたいとの思いが募ってきて、木曜日には聖書の内容に踏み込んだ話をした。
●信頼関係 大人の反応も概してよかったが、保護者の一部から資料館へ「どうして公共の場所で宗教活動をするのか」とのクレームがあった。
「ケースバイケースで、相手とぎりぎりの線でコミュニケーションをとりながら福音を伝えていかなければならない。
よく伝道したと思っても、地元の人たちは『とんでもないことをしてくれた』と思っていることもある。
地元の教会としてはそれではすまない。
今回は、交流があったからクレームの内容まで分かった」と開登牧師は言う。
「これからも明野村の人々を愛し続け、継続的にフォローアップを続けていきたい」。
明野村への伝道は続く。
小泉首相の靖国参拝表明への波紋−−署名運動や8月15日抗議行動も0107220202
小泉首相が8月15日に靖国神社に首相の立場で参拝すると明言したことが波紋を呼んでいる。◆ 日本キリスト教会九州中会に所属する27教会は7月2日、福岡城南教会においてヤスクニ問題緊急集会を開き、参拝を取り止めるよう要望書を首相あてに送った。
要望書には、総理大臣が靖国神社という宗教施設に参拝することは、公人による純然たる宗教行為であると指摘。
小泉首相が「よそから批判されて、なぜ中止しなければならないのか」と発言したことに対して、参拝は「よそ」の問題はなく、私たち国民の問題であると首相の靖国問題への誤った認識を批判。
近隣の諸外国に国家神道を強要し、思想・信教の自由を奪い取った歴史的事実を教訓として、政治と宗教の分離のために、イエス・キリストを主と仰ぐ信仰と聖書による平和主義に基づいて、総理大臣の靖国参拝を取りやめるよう要望した。
◆ 日本基督教団(小島誠志総会議長)は7月6日、小泉首相の靖国神社参拝に反対する声明を発表した。
声明文は、アジア・太平洋戦争において特にアジア諸国の人々と土地を踏みにじった自国の行為を真に反省する姿勢を示すことによってのみ、日本は21世紀の世界に貢献できると指摘。
憲法の政教分離の原則に照らせば、首相の靖国神社参拝は明確な憲法違反だとして、すべての戦没者を記念して建てられた千鳥ヶ淵戦没者墓苑においてこそ切実に平和を祈るべきだと促し、首相に靖国神社参拝を思いとどまるよう要望している。
◆ 8・15小泉首相の靖国参拝抗議行動実行委員会(世話人=大島孝一・日本キリスト教協議会靖国問題委員会委員、弓削達・東京大学、フェリス女学院大学名誉教授ほか)は抗議行動への参加、賛同を訴えている。
呼びかけを求める声明文には、首相の靖国神社参拝が憲法の政教分離・信教の自由の原則に明確に違反し、戦争に繋がる一切を拒絶したいと願う人々の心を踏みにじり、アジア各国の民衆との友好関係を破壊すると非難。
教育現場における「日の丸」「君が代」の押しつけや、日本の侵略戦争を肯定する「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書の採択推進など、日本を再び戦争国家へ変えて行こうとする危険な動きと連動するものだと指摘。
今年参拝を見過ごせば来年度以降、参拝が常態になる可能性も十分考えられると、首相の靖国参拝に反対する広範な抗議の声を組織するため、賛同と抗議運動への参加を呼びかている。
8月15日当日の行動の詳細は未定。
世話人会と相談会で決定していく方向。
7月31日午後6時30分から日本基督教団四階会議室で相談会を開催する。
詳しくは、事務局連絡先、日本基督教団靖国・天皇制問題情報センターまで。
Tel.03・32305・7363、Fax.03・3207・3918。
◆ 小泉首相の靖国神社参拝の中止を求める署名運動が、大阪の市民グループの呼びかけで始まっている。
6月31日までの賛同団体、賛同者はキリスト者遺族の会、藤田英彦・日本バプテスト連盟靖国神社問題特別委員会委員長、西川重則・政教分離の会事務局長ほか。
7月31日まで趣旨に賛同する団体、個人に署名を呼びかけている。
署名文は、A級戦犯までまつり、戦前の日本の戦争遂行の柱として利用された靖国神社に参拝することは、戦争で犠牲になった遺族への冒涜であるだけでなく、侵略を受けたアジア近隣諸国の感情を逆撫でする許すことのできない行為であると批判。
憲法に政教分離が明文化された歴史的経過と、過去の訴訟判決を提示。
歴史の反省のないところに日本の将来はない、肉親を国に奪われ、もう2度と戦争はいやだという遺族の心情、そして21世紀こそ平和な日本・アジアにしたいと願う多くの人々の世論の声を大切にすべきと指摘。
憲法を尊重・擁護すべき首相の靖国神社への参拝は許されるものではないとして、中止することを強く要求している。
連絡先・署名集約郵送先=〒530-0047大阪市北区西天満4—6—3、井上二郎法律事務所。
映画「親分はイエス様」米国で大反響−−国内でも有料試写会0107220502
国内でも有料試写会元ヤクザの伝道集団「ミッション・バラバ」をモデルに製作された映画「親分はイエス様」(松山善三脚本・斎藤耕一監督)が9月全国一斉公開を間近に控え、内外で関心が高まっている。米国では、「親分はイエス様」映画試写会(AD2001ロサンゼルス実行委員会、JCBネットワーク主催)が開催され反響を呼んだ。
試写会は、ロサンゼルス市のリトル東京にある日米劇場で、6月19日から21日の3日間行われた。
当初は2日間の予定が、日系教会の口コミやコマーシャルで関心が高まり、19日の追加上映が急きょ決まった。
入場者は計2500人に上った。
「クリスチャンではないが、チケットを購入できるか」、「英語の字幕、通訳はあるか」などの問い合わせが相次ぎ、「ノンクリスチャンも引き付ける魅力がある」、「とにかく感動した」などの感想が寄せられたという。
日本では、民放テレビで映画が紹介されることになった。
フジテレビ「奇跡体験! アンビリーバボー」で、映画だけでなく、ミッション・バラバのメンバーのインタビュー、東京・上野公園でのホームレス伝道の様子なども紹介される。
放送日時は8月2日午後7時45分から。
7月には、クリスチャン向け有料試写会「プレミアレイトショー」が全国の一般劇場で始まった。
各地での上映日時と場所は次のとおり。
【北海道】▽札幌ディノス=7月14日~。
午後7時~【東北】▽仙台東映=21日~。
午後6時30分~【関東】▽新宿東映=14日~。
午後7時~▽浅草東映=14日~。
午後6時40分~。
▽伊勢佐木町東映=21日~。
午後7時~。
▽大宮東映オスカー=21日~。
午後7時~。
【中部】▽名古屋東映=14日~。
午後6時45分~。
【近畿】▽道頓堀東映パラス2=14日~。
午後7時~▽京都京極弥生座=14日~。
午後7時~▽三宮東映=21日~。
6時50分~【中国】▽メルパ=14日~。
?午後2時20分~?4時45分~?7時10分~【九州】▽福岡中州太洋=28日~。
午後6時30分~【沖縄】▽桜坂シネコン琉映スカラ座=14日~。
土曜日は?午後7時20分~?9時35分~?11時50分~。
日曜・平日は?午後6時15分~?8時30分~。
新宿東映、浅草東映、名古屋東映、道頓堀東映パラス2は3週間、そのほかは2週間上映。
映画に関する問い合わせは、TEL03・5304・0901、映画「親分はイエス様」を成功させる会。