「共謀罪」(テロ等準備罪)の参議院での審議が今週山場を迎える中、共謀罪法案に反対するキリスト者、仏教者、イスラム信者ら100人が衆議院第2議員会館前に集まり、国会前緊急集会を開いた。呼びかけ団体は平和を実現するキリスト者ネット、日本カトリック正義と平和協議会、平和をつくり出す宗教者ネット、宗教者九条の和、念仏者九条の回、真宗大谷羽九条の会。11人がスピーチに立つ中、キリスト者からは、安海和宣氏(ビサイドチャーチ東京牧師)が「インドネシアでの経験から、独裁国家に生きるのはまっぴら。監視され、人権が奪われ、怯える生活を、今、この日本で始めるわけにはいかない」とアピール。「キリスト者有志が共謀罪に反対する声明を出し、3日間で890人が署名した。何としてでも、この悪法、共謀罪を廃案にしていかなければならない」と訴えた。また、平良愛香氏(平和を実現するキリスト者ネット事務局代表)は、「戦時中、治安維持法によってキリスト教も弾圧を受けた。たくさんの牧師も捕まったが、その時に捕まらなかった牧師たちの中で『あの人たちはキリスト教の中では変わっているから、捕まってくれてよかった』と言った人がいた。その牧師たちは治安維持法によって加害者になった。何も言わない人も、反対を言い続けたが止められなかった人も加害者。治安維持法のよって多くの人が被害者にもなったが、加害者にもなった。今、同じようなことが起こっている。だから、この法律を通してはいけない。それが宗教者としての責任だ」と訴えた。また、日本共産党副委員長の田村智子氏、社民党副党首の福島みずほ氏、総がかり実行委員会共同代表の高田健氏もアピールした。最後に「共謀罪は絶対廃案」「密告社会を許さないぞ」「思想の自由を抑圧するな」と全員でコールした。