アニマルセラピー小林美和子 小林美和子さん(JECA富士見ヶ丘キリスト教会員=74)は、愛犬と一緒にボランティアとして、JAHA(公益社団法人日本動物病院協会)のアニマルセラピー(CAPP活動)に携わって14年になる。老人ホーム、小児・精神病棟等のほか、リハビリ支援施設、小学校の「いのちの授業」など教育の現場で獣医師らと共に活動するボランティアチームのリーダーとして責任の一端を担う。東日本大震災後には仮設住宅に震災遺児を訪問したこともある。 「クリスチャンには神様が内在してくださっているから、私がそこにいるということは、神様がそこにいて、その方と会ってくださる、その方の存在を喜んでくださるということ」。最近、そう思えるようになった。   東京23区内の特別養護老人ホーム。認知症高齢者フロアの集会所に、チワワから全長1メートル以上の大型犬まで、大小15頭のセラピー犬が飼い主と一緒に姿を現すと、利用者に笑顔が広がった。椅子から身を乗り出し、犬に手を伸ばす人。思わず顔をほころばせて、犬に話し掛ける人。犬は、じっと利用者の顔をのぞき込み、ひざに頭を乗せ、なでられるままになっている。その姿は利用者の話を聴いているようにしか見えない。そばでリードを握った飼い主が腰を低くして、話に相づちをうつ。利用者から見たとき、飼い主が上から目線にならないためだ。