臨機応変、柔軟に新しいことへ挑戦

コロナ禍で問われた人間関係の本質

東京都、神奈川県ほか首都圏を中心に展開するキリスト教葬儀会社シー・エス・シー(Christian Service Corporation)が大切にしているのは“Hearnesty”。 心(Heart)をこめ、誠実(Honest)で、正直(Sincerity)という意味を込めた独自の言葉だ。それはコロナ禍で簡素化される傾向の葬儀でも変わらない。

「コロナ禍で、家族との人間関係、教会での人間関係について、表面的なことだけではなく、本質が改めて問われたのではないか」と熊川新悟社長は言う。「葬儀の時は、本人の意思、送る人の意思をしっかり確認するが、ぜひ日ごろから何をしたいか家族でコミュニケーションをとっておいてほしい」と勧める。

「諸外国では亡くなってから葬儀まで1か月、2か月はざら。日本の葬儀は早く、数日で葬儀から片付け、役所への処理を考える。短い間に正常な判断をすることは大変です」

「保険や銀行口座などの存在、暗証番号なども、家族には分かるようにしてほしい。葬儀や相続についてなど、ノートにしっかり書き込んでいても、想定通りにいくかは分からない。略歴も本人がまとめておくといい。家族でも知らないことがあるもの」と具体的なアドバイスもする。

献花から棺、霊きゅう車にいたるまで諸経費をホームページやパンフレットに明示している。「普通に暮らしていると、式典や礼拝は当たり前のように準備されていると感じるが、いざ自分ですべて準備するとなると、諸経費、人件費などがかかる。葬儀でかかる費用は日常の物価感覚と違うものなのです」

会場となる教会、牧師、司祭への謝礼について「相場を伝えている。必ずしもお金だけで感謝を表すのでなく、様々な奉仕、お手伝いで表すこともできます」
こだわりとしては、少人数の葬儀でも、賛美歌などの伴奏に機械を使わずに実際の演奏で送ること。電子ピアノや演奏できるスタッフがサポートする。

(熊川さんは、「できることは何かを考えたい」と語ります。2022年2月13日号掲載記事)