救出作戦の現場。右端がBFPスタッフ(写真提供=B.F.P.Japan)

ロシアのウクライナ侵攻により、民間人を含む多くの死傷者が出る大混乱の中、国際キリスト教団体「ブリッジス・フォー・ピース(BFP)」の協力団体のスタッフたちが、命がけでユダヤ人救出に取り組んでいる。空路が絶たれる中、陸路で隣国に移動させ、そこからイスラエルに退避させる計画だ。

BFP国際会長のレベッカ・ブリマー氏は2月25日、全世界に向けて緊急の祈りの課題を配信した。以下は、その内容の要約。

─イスラエルには、ウクライナ出身のユダヤ人が大勢いる。過去数年間、多くのユダヤ人が救出作戦を通じ、イスラエルに帰還した。私たちは帰還支援のために現地の協力団体スタッフたちと救出作戦をしてきた。コロナ禍の2021年には5千485人のユダヤ人を帰還させた。うち千446人がウクライナからで、全体の25%にあたる。ウクライナには15万とも20万とも言われるユダヤ人が残されており、今、この瞬間にも何千人もの救出にあたってる。

ウクライナで起こっている悲劇に、胸が張り裂ける。11の空港が空爆されたために空路は絶たれ、逃れるのは陸路のみ。道路は大渋滞だ。だが現地のスタッフらは、ユダヤ人を救うために現地に留まる決断をした。そんな彼らを誇りに思う。

緊急メッセージを語るレベッカ・ブレマー氏

そこで、緊急の祈りをお願いしたい。ユダヤ人救出のために働く全スタッフのために。神様が一人ひとりのスタッフに明確な指示を与えてくださるように。

イスラエル大使館のスタッフのためにも祈ってほしい。私たちのスタッフは、ユダヤ人が大使館において避難許可の書類を取得できるよう助けている。25日の時点で3千人が代替手段で脱出できるよう必至に働いている。

ユダヤ人を何とかイスラエル大使館に連れていこうとしているウクライナにいるクリスチャンチームのために、神様が革新的な方法でユダヤ人を助けてくれるように。

ウクライナだけでなく、全世界に通じるリスクのためにも祈ってほしい。ロシアは多くの国に天然ガスや石油などの燃料を輸出しているが、今後、物流が中断されることでインフレが起きるであろうと予測されている。西側諸国のロシアへの制裁により、西欧の金融界に負の連鎖も起こりうる。

ウクライナの様子(写真提供=B.F.P.Japan)

またロシアは、ゴラン高原はイスラエルでなくシリアに属すると批判してきた。ロシアはシリアとイランと国際同盟関係にあるが、シリアもイランもイスラエルを敵視している。聖書で預言されているゴグとマゴグの戦いを想像させる動きがある。だから、神様がイスラエルを守られるよう祈ってほしい。

主は、この時代に私たちを置かれた。この時代に主の手足となり、助けを必要としている人々に手を差し伸べ、主の約束通りに選びの民をイスラエルに帰還させることができるように。世界で何が起ころうと、イスラエルの神に信頼できるように。─

ブリマー氏の緊急メッセージ(日本語字幕付き)は、URLhttps://youtu.be/jvueZu6mpm4で視聴できる。