神学校特集「この時代の伝道と教育」 東海聖書神学塾
人口減少、災害、コロナ禍、戦争、カルト問題…中長期的な課題を含め、2022年も、クリスチャンにとって教会や伝道の在り方を考えさせる時となった。この時代、変わらぬ御言葉を携え、様々な領域の人と関係を築き、教会を形成し、いかに人々にイエス・キリストを証ししていくか。各神学校に教育の力点とともに聞く。
地域の福音伝道と教会形成 東海聖書神学塾塾長 後藤喜良
東海聖書神学塾(以下「神学塾」)は、「東海地域(愛知、岐阜、三重、静岡西部)における宣教=福音伝道と主の使命を果たす教会形成」の進展のために、1985年に創立されました。
「牧師が、ペンギン同様、絶滅危惧種になっている」時代に、神学校がなかった東海地域に設立された神学校として、今までに約40人の「教職志願者コース」で学んだ牧師とほぼ同数の「牧師夫人講座」を受講した牧師夫人を地域の教会に送り出して来ました。
しかし、神学塾は、「牧師と牧師夫人を育成する」奉仕と同じように、「地域教会の信徒の教会奉仕者を育成する」奉仕に励み、創塾以来今日までの約35年間に、150人程の信徒奉仕者を50程の教会へ送り出して来ました。
筆者は、42年間牧師として奉仕した者として、「マタイ28・16~20」と「エペソ4・11~16」のみ言葉に従って、各地域教会が、教会の主イエスから与えられた「三一神礼拝」、「福音伝道」、「聖書教育」、「交わり(=教会内外での神の恵みの分かち合い)」という4大使命を果たす教会として建て上げられ、成長していくためには、「信徒を、牧師と協力して教会の使命を果たせる奉仕者に整え育成する十分な聖書・神学教育と実際的な訓練」が必要不可欠であることを確信しています。
一人の牧師が奉仕教会の全ての信徒を、主の使命を果たせる奉仕者として整え育成することは不可能です。神学塾の「信徒奉仕者コース」には、教会の役員や各奉仕部(委員会等)の責任者のために、「旧約・新約聖書」、聖書の「教理」と「倫理」、「教会史」等の基本的な学びのほかに、「教会役員論」、「地域教会形成論」、「教会奉仕論(書記・会計事務含む教会の全ての奉仕の学び)」、「説教学」等々の課目があります、、、、、
(2023年01月01・08日号掲載記事)