日本キリスト教協議会、平和を実現するキリスト者ネット、日本カトリック正義と平和協議会が共催する「ウクライナを覚えて平和を祈るキリスト者祈祷会」は、2022年3月からオンラインで毎月続けられ、今年2月24日で第31回を数えた。
祈祷文は随時改定され、現在ではミャンマー、パレスチナなど、世界の平和を求める内容も加わった。ゲストを迎えての、ポーランドや日本でのウクライナ難民の受け入れ状況報告も行われてきた。

平和を実現するキリスト者ネット事務局代表の平良愛香氏は、「『祈るだけでいいのか』と問われることもあるが、では祈らなくていいのか。まずは祈ろう」と話す。
「『戦争に反対しているロシア人とも一緒に祈りたい』との声もあった。しかしウクライナの司祭が『意図はよく理解できるが、ロシア語を聞くだけでも恐怖に震える人がいる』と。それを聞き、人ごとのように考えていた自分に気づいた。『和解できたらいい』という言葉は簡単に言えてしまう。ウクライナの痛みを自分の痛みにできていなかったのではないか、と思わされた」
情勢の複雑化について話した。「『この情報が正しい』と飛び付くのでなく、非難するのでもなく、本気で一緒に悩み苦しむ必要を感じる。『難しいですね』で話が終わってしまうと、答えが出なくても仕方ない、と逃げる口実になってしまう。私は『でも、本気で解決を求めていかないといけないですね』と続けるようにしている」

2025年03月09日号 02面掲載記事)