[CSD]2004年9月26日《ヘッドライン》

[CSD]2004年9月26日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★心病む人の安らぎの場——総ヒノキづくり「祈りの家 きぬがわオリーブの里」開所  = 2 面 ニュース=
◎平和の祭典は収穫の時——アテネ五輪に集結した世界の伝道チーム
★試合後に祈りの姿——男子柔道73キロ級金メダリスト、イ・ウォン選手
★<教界ニュース>日本キリスト者医科連盟ほか
★<召天>高橋秀夫氏(那覇ホーリネス教会牧師、71歳:9月4日)
★<グローバル・クリスチャン・サイト>中国、米国、ほか
★<落ち穂>クリスチャンの特権を再確認  = 3 面 宣教リポート=
★<宣教まっただ中>カンボジア発[3]国の将来握る学生たち 記・菅家 庄一郎
★ベトナム:宗教の自由ある? ない?——キリスト者を強制移住
★<用語解説>ケズィック・プリーチャー  = 4 面 牧会=
★<人を生かす対話>[3]解決にならない原因論 記・東 正明
★<ディアコニアのこころ>[2]「掘る」 記・フロインライン 規子
★<オピニオン>「いのちのモノ化、遺体のゴミ化」神の思いは? 記・水谷 潔
★<恵みのどんでん返し>「私のもの」執着心から解放され 記・河崎 倫子  = 5 面 神学・社会=
★<この国の精神風土と福音宣教>[3]信仰告白が要求する宣教課題 記・池尻 良一
★<今月の神学書評>『説教 6』説教塾紀要編集委員会(教文館、1995円)評・河野勇一  = 6・7 面 地域宣教特集=
★和歌山:教会がない山深い村々へ——セル、家庭集会がカギ
★和歌山に生きる——「白浜いのちの電話」次代に継承し25年
★歴史は物語る:紀伊半島各地を徒歩で伝道旅行——わらじ履きの宣教師・ヘール兄弟
★宣教師たちの涙の種まきで——印南バプテストキリスト教会  = 8・9 面 IT・放送伝道特集=
◎世界中のリスナーから反響、求道者を日本語教会に紹介——BBN聖書放送が3周年
★インターネット時代のラジオ伝道へ——近放伝・鈴木義明代表者会議長に聞く
★クリスチャンのポータルサイト構築を目指すチャン・ヒョンジェさん  = 10 面 ビジネスパーソン=
★「自分に」してもらいたいとおりにが黄金律——金森 一雄さん[2](日本橋興業株式会社代表取締役専務)
★新連載<うつは心の風邪>[1]うつとは何か 記・吉田 博  = 11 面 教会学校=
★<これで安心!「成長」攻略法>イスラエル民族の捕囚と帰還 記・中台 孝雄
★<CS分級アイデア>子どもたちが作る視覚教材 記・永井 真衣  = 12 面 情報=
★SHOP:Gospel Shop オアシス立川——9月1日オープン
★EVENT:Trio One Concert——9月28日19:00から。会場:お茶の水クリスチャンセンター
★<情報クリップ>講演・セミナー・催し情報ほか  = 13 面 今週の動き=
★<今日は何の日?>9月26日~10月2日
★<日めくり元気の素>名著・聖書日課から一言メッセージ  = 14 面 教会=
★土曜日は本を読みに教会へ——埼玉:同盟基督 高麗聖書教会
★夜空に光るオレンジ色の十字架——沖縄:単立 美浜クライストチャーチ  = 15 面 教会生活=
◎家庭を開放し日本人伝道に尽くす——オスロ在住の福田雅子さん急逝
★<林檎の風にのせて>[3]わたしは男性? それとも女性? 記・正村 八重子
★S・オルフォード氏逝く——ケズィック・プリーチャー(8月29日、86歳)  = 16 面 ひと=
★<この人この証し>一戸(いちのへ) 満さん:どん底ホームレス生活から牧師へ——祈りの家きぬがわオリーブの里チャプレン

平和の祭典は収穫の時−−アテネ五輪に集結した世界の伝道チーム0409260201

 8月19日に現地入りし、アテネ市内にある韓国のヤン・ヨンテ宣教師のミッションハウスを拠点としてスポーツ伝道に参加した。同ハウスには男子柔道73キロ級金メダリストのイ・ウォンヒ選手の家族が滞在していて、期間中、ともに伝道活動をすることになった。同選手は優勝が決まった瞬間、全世界が見ている中で、会場でひざまずき主に感謝の祈りを捧げた。
 金メダル獲得後、私は個人的にインタビューした。あなたはなぜ柔道をしているのですか? 「主イエス・キリストの栄光のためだけです」。世界ナンバー1になった秘訣は? 「必ず朝と昼と夜に、集中的に祈る時間をもちます。それ以外の時間も呼吸するように祈ります」。こんな厳しいトレーニングの毎日で聖書は読めますか? 「聖書も毎日、朝と夜欠かさず読み続けています」。あなたの今後のビジョンは? 「これからも柔道を通してキリストを証しし続けます」。彼は金メダルを取って試合が終わった後は、高ぶることなく、さらに謙遜になり、いろんな人々に自分で持参した十字架のネックレスを配って伝道した。私は同選手の家族と一緒に試合会場内外で伝道した。イエス・キリストのバッジを配り、個人的に話しかけ、福音を伝えた。日本人観戦者には、日本語で書かれたオリンピックスポーツ選手の証し集「ポケットブック」を配布した。また、特別許可を得て選手村に入り、世界のアスリートたちに伝道する時間を与えられた。
 オリンピックは200か国以上の人々が1つの都市に集まる。短期間に世界宣教をする場であり機会でもある。また各国からクリスチャン伝道チームがアテネに来ている。米国からは、ゴスペル音楽チームが教会や野外でコンサートを開き、福音を語っていた。英国伝道チームはアテネの中心繁華街で直接路傍伝道を、多くの人々が耳を傾けていた。エジプトの福音的伝道チームはパントマイムと大胆な説教を主にイスラム圏から来ている人々に対して行い、韓国キャンパスクルセードはテコンドーを路上で披露、罪を打ち破るキリストの十字架を演じていた。またアテネの中心地には、オリンピック期間中24時間祈りのセンターが設けられ、いつでも誰でも、オリンピック宣教のために祈れるようになっていた。
 オリンピックは平和の祭典であり、私たちクリスチャンにとっては、国境のない世界で、共に刈り入れをし、収穫をする時期だ。神の与えて下さったすばらしい祭典であり、収穫の畑なのだ。不思議にこの期間は選手も観戦者も心を開き、福音を聞いてくれる。特にイスラム圏の人々はよく聞いてくれる。神の恵みが注ぎ、心が世界中の人々と1つになれる。オリンピックは、世界中のクリスチャンが集まり、福音宣教という1つの目的で一致する時だ。  4年後は北京オリンピックが開催される。この時こそ、日本のクリスチャンは行って実を結ぶチャンスである。SOJは、06年ドイツW杯サッカー宣教と08年北京オリンピックに備えている。スポーツ伝道に興味のある人はEメールmiyamoto7@aol.com、宮本まで。

世界中のリスナーから反響、求道者を日本語教会に紹介−−BBN聖書放送が3周年0409260801

 24時間いつでも、世界中のどこでも聴くことができる日本語放送のクリスチャン・インターネット・ラジオ、バイブル・ブロードキャスティング・ネットワーク(以下BBN聖書放送)の日本語放送が今年7月で3周年を迎えた。現在、毎日約5千人を超える人々がBBN聖書放送のホームページを訪れ、そのうち千人以上が放送を聴いている。リスナーからは「心が安らぎます」「日曜学校以来、教会から離れていましたが、再び教会に通うようになりました」「洗礼を受けることを決意しました」などたくさんの便りがよせられている。
 BBN聖書放送はアメリカの東海岸、ノースカロライナ州シャーロット市に本部があるクリスチャンラジオ、インターネットネットワーク。1968年に同放送社長ロウエル・デイヴィー氏が、質の高いクリスチャン向けのラジオ放送局の必要性を感じ、バージニア州ノーフォークにあったラジオ局の購入を申し入れたのが始まりだった。
 71年、正式にラジオ放送局として認められ宣教活動を開始。以来、アメリカ全域に福音を伝え続け、現在では全米第2位の広がりをもつクリスチャンラジオ放送ネットワークに成長した。  またその働きは海外にも広がり、14か国に放送局をもっている。海外の100近くある協力局を含めると6億以上の人々に福音を伝えている。英語、日本語、ポルトガル語、スペイン語、中国語、韓国語、ドイツ語の7か国語で同時放送しているのが特色だ。10月1日からは、ロシア語放送が開始される。同放送は非営利団体であり、100%視聴者からの献金で運営されている。  「この数年間に、ネットワーク局を含めると、11日に1局の割合でネットワークが広がっています。神様の呼びかけに戸を開いて応えるというできごとの連続です」と同放送の関係者は語る。
 日本語放送の番組内容は「祈りの泉」「聖書日課」「聖書メッセージ」などの独自制作番組のほか、太平洋放送協会、ハーベストタイム・ミニストリーズ、キリスト改革派メディアミニストリー、日本福音宣教会、茨木キリスト福音教会など、教派を超えた日本の放送伝道団体から番組の提供を受けている。
 流れている音楽は伝統的な賛美曲が主体。ホームページ上に、弟子訓練や招きのコーナーもあり、世界各地の日本語教会との提携を深めて、求道者の伝道と、クリスチャンの霊的な成長を助けることを目指している。問い合わせのあった視聴者には近くの教会を紹介している。
 日本語放送のスタッフは現在、高見憲次さん(アナウンサー)、善子さん(広報)夫妻と、宮本翼さん(アナウンサー)、片山未来さん(広報)の4人。
 日本での20年間の牧会を経て、昨年5月からアナウンサーを務める憲次さんは、「イエス様を救い主と告白する信仰の諸教会と協力提携して世界宣教の輪を広げていきたい」、善子さんは「リスナーからのたくさんのメールは私の宝物です」、今年の3月からアナウンサーになった宮本さんは、「神様に用いられ塩味のきいたアナウンスができて、皆様の心に届いたらうれしいです」、片山さんは「日本では96・6%の子どもが教会に行っていないといわれ、子どものための番組を昨年から始めることができたことは大きな喜びでした。これからも祈りつつ、子どもたちが御言葉を学び、覚え、神様の子どもとして成長できるようなものを放送していきたい」とそれぞれ日本語放送にたいする思いを語る。
 同放送を視聴するにはウィンドウズではウィンドウズ・メディア・プレイヤー、マッキントッシュではリアルプレイヤーのダウンロードとインストールが必要。ホームページはhttp://www.bbnradio.org/japanese/

家庭を開放し日本人伝道に尽くす−−オスロ在住の福田雅子さん急逝0409261501

 「オスロに来て暮らす日本人たちにとって、信仰による愛に根ざした彼女と、彼女の家庭ほど頼もしい『助け手』は他に類を見なかったと思います。持ち前の明るさとバイタリティーで、そして、神様からいただいた才能という賜物を、彼女は神様のためにフルに用いきったのだと思います」。 8月25日、ノルウェーの首都オスロの教会で葬儀が執り行われたクリスチャンの日本女性、福田雅子アンデルセンさんの素顔を、同国内のもうひとつの日本語集会「ブリーネ祈りの家集会」の責任者で親友の森よしさんは、そう振り返る。
 福田雅子さんは、夫のアンフィン・アンデルセンさんと共に、自宅を開放して長年「オスロ日本語によるクリスチャンの集い」を続けてきた。その生き方は、ヨーロッパのほかの日本語集会関係者にとっても大きな励ましと手本になり、葬儀にはヨーロッパ中から約600人が駆け付けた。会葬者の多くにとって、8月1日まで独・リューネブルクで開かれた毎夏恒例のヨーロッパ・キリスト者の集いで再会を喜び合ったばかりだった。8月6日、夫や3人の子どもたちと自転車で近くの湖まで出かけ、坂道で転倒して昏睡状態に陥り、同16日に息を引き取った。  雅子さんは高校時代、和歌山県有田市の近畿福音ルーテル教会に導かれ、ヤコブセン宣教師を通して信仰をもった。同志社女子大を卒業後、神戸市のノルウェー海員教会でスタッフとして働き、ノルウェー人のアンデルセンさんと結婚しオスロへ。当初から夫婦で日本人伝道のために家庭をささげる信仰に立った。日本のマスコミの通信員を務め、同国に取材に来る多くの関係者が世話になった。クリスチャン新聞にもボランティアで記事を送ってくれた。
 ミラノ日本語プロテスタント集会の内村伸之牧師は、高校教師をしていた2年前、ウィーンでのヨーロッパ・日本人の集いに初めて参加した時、雅子さんから「神様に委ねてイタリアにいらして下さい。神様が教会を建てて下さるのですから何も心配はいらないですよ」と励まされた。昨年フランクフルトでの「集い」では、赴任したばかりのミラノ宣教のために献金してくれたという。
 「福田雅子さんの突然の召天は、ミラノ集会に集うメンバーにも大きな波紋を与え、そして実を結ばせて下さいました」。9月14日、ミラノ日本語プロテスタント集会の内村伸之牧師から本紙に、メールでそんな後日談が届いた。
 この夏、ドイツで開かれたヨーロッパ・キリスト者の集いにミラノから参加した鶴田朋之さんも、その1人だという。鶴田さんは今年5月から、内村牧師と共に「聖書の基礎の学び」をしてきたが、信仰告白と受洗の決心には至らなかった。内村牧師が福田雅子さんの葬儀に参加する直前、、鶴田さんからのメールには「なぜ彼女が死ななければならないのか、神様を責めてしまいます」と書かれていた。
 その問いを胸に刻み、葬儀に出席した内村牧師は、そこで主が示して下さったことを、ミラノに戻ってから鶴田さんと深く話し合った。その夜、鶴田さんは自分自身の罪を告白し、イエス・キリストを信じ共に歩いていく決断をしたという。
 9月12日、鶴田さんはミラノ集会で公に信仰を告白し、洗礼を受けた(写真上)。内村牧師は「ご自身が一粒の麦として地に落ち、豊かな実を結ばせて下さった主」の恵みに思いをはせている。