[CSD]2009年3月8日号《ヘッドライン》

[CSD]2009年3月8日号《ヘッドライン》  = 1面 ニュース=
◎自殺率トップの秋田発 「価値ある命絶たないで」——聖書から自殺防止「ココロの教育」
★「ちょー楽しい!」1日をいっしょに——教会主催フットサル大会で交流・伝道  = 2 面 ニュース=
◎卞在昌氏 セクハラ疑惑を全面否認——信徒に向け「立ち向かう」と宣言
◎卞在昌氏セクハラ疑惑:辞職、解任の4牧師が謝罪表明——「真実と分かるまで数か月かかった」
★牧師の不倫 傷ついた夫婦関係も回復——20日からセレブレイト・カルバリーで体験証言
★<逝去>ハリー・フリーゼン氏(日本メノナイトブレザレン開拓者)85歳
★<逝去>平岡正幸氏(福音ルーテル・甲府教会牧師、日本脱カルト研究会設立者)58歳
★<落ち穂>戦中の教会学校での皇居遥拝  = 3 面 =
★佐藤綾子さんパフォーマンス学30年——政・財・医・教の各界人らが祝賀会
★「地の上に、平和が」求めて——3月13日に東京で国家晩餐祈祷会
★緊急検証:小牧者不祥事をどう捉えるか[3]訴え受け止める「教会」とは
★米国:国際ハビタット・フォー・ヒューマニティ創始者のミラード・フラー氏死去
★<オピニオン>「またしても」と、福音理解 記・赤坂 泉  = 4 面 ビジネスパーソン=
★奉仕頼まれたら「ハイ」と言う——武井 邦夫さん[下](四国電力[株]常務取締役火力本部長)
★<信仰の中の日本語>[9]互いに人を自分よりまさっていると思いなさい 記・尾崎 善光  = 5 面 情報 =
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『神の愛によって LOVE』羽鳥 明著(いのちのことば社、1,050円税込)
★BOOK:『Classical Pentecosal Perspective』船津信成著(アガパー・ブックス、1,575円税込)
★CD:「Pray Like The Rain」KiKi (ライフ・ミュージック、2,205円税込)
★REVIEW:『牧師の責任 信徒の責任』野田 秀著(いのちのことば社、1,680円税込)評・岡村 又男  = 6・7 面 宿泊特集 =
★旬采料理でおもてなし——栃木・ガストホフ木馬
★緑に包まれ語り合う——京都・関西セミナーハウス
★こころの緑地化運動と連携——宮城・森郷キャンプ場  = 8・9 面 特集/テレホン伝道・テレホンカウンセリング =
★時代はIT それでもテレホンメッセージを続ける理由
★死を願った日、受話器の向こうに聞こえるやさしい声が心に染みた
★最新機種の使える機能——ICレコーダー・フラッシュメモリー
★携帯メール機能 こんな使い方も——毎朝「祈り」を配信
★電話カウンセリング 基本のき——傾聴・共感・受容から  = 10 面 教会学校 =
★氾濫する性の情報——教会、親から 聖書の価値基準を
★BOOK:『新版 クリスチャンの職業選択』山崎龍一著(いのちのことば社、945円税込)
★EVENT:「2009 J+Passion Tokyo」4月25日(土)午前10時~、場所:東京中央教会  = 11 面 クリスチャンライフ =
★祈りから始まる絵の制作——「パリの画家2人展」開いた五百知子、ミッシェル・ジョンさん夫妻
★英国:ガザ義援金運動の放送拒否したBBCに非難
★<痛みに中に生きる>[7]団塊編<1> 友人の死、教会分裂…傷の中で  = 12 面 教会 =
★「聖書の価値観で町づくり」が夢——単立・緑の牧場教会大館チャペル  

◎自殺率トップの秋田発 「価値ある命絶たないで」−−聖書から自殺防止「ココロの教育」=0903080

 08年6月の厚生労働省の発表によると、自殺による死亡率が13年連続で全国最悪を記録した秋田県。緑の牧場教会大館チャペルの村岡昇牧師は、そんな同県の小中学校やPTA、幼稚園などで「ココロの教育」という講演活動を行っている。
 「事実上自殺だが、自殺とされなかったものも含めれば、実際は公式発表以上いると思われます。この背景には、自分の気持ちを表に出さない気質があるのでは。各地を講演していて感じるのは、多くの人が傷ついているということです」と村岡牧師は語る。
 17年前、大館市で開拓伝道を始めると、様々な悩みを抱えた人たちが教会にも来るようになった。そんな中、実際にかかわった人たちが自殺で亡くなっていった経験を通し、「教会の限界を感じたこともあった」。
 自分に何ができるだろうか? そんな葛藤の中で、「自殺の予防教育の大切さを痛感した」と語る。当時から、各地で親子関係の回復、心、人間関係などに関する講演会を行っていた石原良人牧師(単立・国際クリスチャンバプテスト教会)を招き、地域で講演会を企画した。集会のお膳立てなどをするうち、村岡牧師自身も知り合った人たちから相談を受けるようになった。そんな中、「先生も講演会をしてはどうですか」と提案があり、自身も公民館などで「教育講演会」を開くようになった。05年には、地域の専門機関とネットワークを組みながら講演やカウンセリングなどを行い、地域に仕える働き「ファミリーネットワーク」をスタートさせた。
 最初は幼稚園のPTAに招かれた。それが好評で、以後ほかの所からも講演の依頼が来るようになった。「当時、長女の担任で私たちの教会の教会員だった方に、聖書的価値観を伝える『ココロの授業』のビジョンを話したところ、まず、その方のクラスの道徳の時間に話をさせてもらえることになりました」。以後、更に2回の授業をし、計3回、講話の時をもった。すると「ほかのクラスでも」と依頼が来た。教師用の道徳研究授業に講師として呼ばれることもあり、働きは草の根的に広がっていった。
 授業では「(1)大切なあなた」、「(2)ココロの話」、「(3)夢」の3回シリーズで、聖書的価値観で命の価値や尊さについて話す。「もっと回数を増やして講演してほしい」と要請を受けることもあるという。
 08年には、能代市や東京、香港と「ココロの授業」は広がった。約700人の教師たちの講演会に招かれ、聖書の価値観をベースに講話する機会もあった。「地域の人とのつながりや、企業との連携関係もできてきました。こうした働きの背後には、私たちの教会の愛する兄姉のお祈りと助けがあります。この働きを通し、教会ではなかなか届かない人たちとつながり、地域に仕えていきたい」と、村岡牧師は語った。

 〒017-0841秋田県大館市字大町57。NPO法人秋田県北NPO支援センター内 ファミリーネットワーク、Tel0186・59・7444。

◎卞在昌氏 セクハラ疑惑を全面否認−−信徒に向け「立ち向かう」と宣言=0903080201

 国際福音キリスト教会の複数の元献身者女性からセクシュアル・ハラスメントの訴えを受けている問題について、同教会の前主任牧師・卞在昌氏は2月22日付の声明文を出し、同24日付で代理人弁護士を通じて本紙に届いた。送り状では、当声明文は同教会及びその信徒に向けられたものと説明。「被害者と称する人々の一方的な主張を軽信することなく、慎重に対処」するよう求めた。
 同声明文で卞氏は、セクハラの事実に対し「いっさいありません」と否認。なぜ今まで黙っていたのかについて、黙っていたわけではなく「自分のなすべきことをしながら、主の命令に従って、ひたすらこの問題の解決に努めてきました」として、一連の騒動に対して指導者として道義的な責任をとり、法人代表職、シナッド(長老会)のオーバーシア職を辞任し、その後のことは国際グループの真相解明委員会に委ねたと説明。キリストの弟子として、ののしられてもののしり返さず、すべてを主に委ねることを表明していた、として「非難しない」ということ自体が一つの行動でもあると指摘。しかし「一方的な証言しか聞けない集会」が開かれ、ブログに「事実ではない証言」が載せられ、世界にその情報が発信された、と不満を示した。
 マインドコントロールに対しても、事実ではないと否認。「セクハラの疑惑は一切認めません」とし、キスなどはインターナショナルなあいさつの文化、マッサージはカイロプラクティックの練習などと釈明した。
 12月から2月上旬、断食と祈りの中で主とともに自らの人生の聖めと軌道修正をしたとして、聖書のヨブになぞらえ「苦難の私」と表現。問題をマタイ18・15縲・1の主の命令に従って解決するべきだとして、被害を受けたという人々に終始それを求めてきたが、彼らは応じず、訴えている内容について具体的に教えることを拒み、うわさを不信者の世界にまで広め恥じ入るものにしたと非難。「この声明文を通して、自分の潔白をもう一度明確に宣言する」とともに、「私たちを反社会的カルト集団に仕立てて、丸ごとつぶし、今まで主がなさったすべての恵みを否定しようとするどんな集団に対しても立ち向かう」と宣言した。

◎卞在昌氏セクハラ疑惑:辞職、解任の4牧師が謝罪表明−−「真実と分かるまで数か月かかった」=0903

 国際福音キリスト教会の上海の牧師だった新納真司、玉皇夫妻は2月18日、同労者と教会兄姉に宛てた文書で同教会を辞職したことを明かし、「私自身の未熟さの故に、痛みを与えてしまった方々」にお詫びを述べた。
 「特に元主任牧師による性的被害を受けた方々、そのご家族の方々の心中の痛みを計り知ることが出来ません。これらの方々が勇気と痛みを持ってこれらのことを告白しなければ、このことは明らかにされることはなかったでしょう」として、被害が真実であると信じるに至るまで数か月かかったことを告白。信仰の師に対して聖人的な過信や期待を持っていたとして、「このような思いが、聖書の基本的な原則を乗り越え、逸脱させていたのだと思います」と反省。「信仰の友として被害を受けた方々の痛みを聞き、分かち合うことの出来なかったことについてはお赦しいただきたいのです。そして、これからは真実な耳をもって話を聞けると思います。また回復のために私に出来ることはさせていただきたい」と表明した。また、このような痛ましい出来事を未然に防ぐことができなかったことについても謝罪した。
    ◇
 同アガペー八王子チャペル牧師を2月17日に解任された鄭斗永、梅淑夫妻は同19日、謝罪文を発表した。鄭斗永氏は元小牧者訓練会総主事で、20年近くにわたり卞氏と共に奉仕してきた。
 「長い期間ビュン氏が身内の姉妹たちに性的不祥事を行っていたにも関わらず、教職者として近くにおりながら彼を牽制出来なかったことを同じ韓国人宣教師として深く反省し、悔い改めます」として、被害者姉妹たちご家族の皆様、国際福音キリスト教会の信徒の皆様、日本の諸教会の皆様、サラン教会とサミル教会の皆様、韓国人の宣教師の皆様へ向けて、それぞれ謝罪した。
 その中で「私は、被害者たちのお一人お一人と面会し証言を直接聞きました。被害者たちの証言は、真実であると思います」と明言。卞氏と教団の側近の教職者に事実認定と悔い改め、心からの謝罪を促してきたが、一切受け入れてくれなかったことを明かし、「今回の国際福音キリスト教団の『超教派の牧師会の声明文』に対する反論を見て、本当に失望しました」と述べた。
 鄭氏によると、国際福音キリスト教会をすでに辞職した牧師・伝道師は昨年からこれまでに25人、残っているのは17人ほどという。