[CSD]2001年7月1日号《ヘッドライン》

[CSD]2001年7月1日号
《ヘッドライン》
 = 1面 =
★『新聖歌』を献本——賛美のリニューアルで教会が、日本が変わる
★「21世紀・聖書注解シリーズ」マタイから刊行——若手学究の参加を期待
★日本福音同盟:「使命と展望」を提示——再編後初の長期計画へ指針
★北朝鮮日本人拉致問題で国連人権委が申し立て受理
★<落穂抄>中国における教会の苦悩と本質
 = 2 面 =
★緊急公開シンポ「死者儀礼と宗教」——小泉首相「靖国神社参拝」発言を受け
★JEA女性リトリート:「共に生きる家族・教会」主題に
★JEA:新しい聖書翻訳の課題めぐり懇談
★JEA自身の歴史認識に立ち「歴史教科書」検定合格に講義
★明治学院大学で教書問題シンポ
★WEF:日本の国家主義台頭が世界信教の自由祈りの課題に
★中国:家の教会に「すさまじい迫害」——500人処刑の報道も
★<教界の動き>名古屋グレイスキリスト教会移転ほか
★<論説>「新しい歴史教科書」と国家主義 記・油井 義昭
★<あかし文学>神様いのちをありがとう[3] 作・山口かおる

 = 3 面 =
★JEA女性リトリート:家族、教会が共に生きるとは?
 = 4 面 =
◎「新改訳聖書」改定作業の経緯——80年代から「差別・不快語」調査 記・岸本 紘
☆第20回クリスチャン写真大賞 作品公募(締め切り:11月末日)
 = 5 面 全面広告=
☆「新聖歌」 6月20日発売(日本福音連盟聖歌編集委員会編、教文館発売、3700円)
 = 6 面 全面広告=
☆東京福音リバイバル聖会 2001 主講師:スティーブ&キャシー・グレイ
川口総合文化センター・リリア 8月14日(火)—16日(木)
 = 7 面 ホームページ特集=
◎アクセス数を増やすには?——大切なのはコンセプト
★ホームページを伝道に——勝利教会・インターネットチャペル
★コラム:インターネット個人伝道の可能性
★米国:インターネットの宗教的利用が増加
★気軽な既製服感覚でホームページを公開できる——教会への支援サービスでCSD—NEWSともリンク
 = 8 面 関西だより=
★なにわゴスペルフェスティバル——神様がプロディーサー
★北琵琶湖に初の教会堂——宣教、祈祷、交わりの場「ユウオデヤびわ湖」
★信仰の極意も柔よく剛を制す——キリスト教式で柔道の道場開き
★老健「出石愛の園」:グループホーム建築を計画
◎インターナショナルVIPユース七夕コンサート
★ニュージーランドでホームスティを
 = 9 面 =
★キリストとの出会い:「罪を許してくださる権威が本当にあった!」
★お父さん、トラクトはい——札幌のすすきので神学生が路傍伝道
★アジアミニストリーが発足——日本語教える現地教会奉仕者派遣
★地道に365日福音を——AVACO視聴覚教育賞・教育奨励賞
★国分友里恵さん「Savior」リリース——7月6日ライブ・サイン会
★<召天>井出 定治氏(キリスト教朝顔教会協力牧師、南米宣教会理事長)
★<召天>ジョン・H・マッキントッシュ氏(カナダ長老教会宣教師)
 = 10 面 =
★<聖書66巻>ペテロの手紙第1 苦しみの後完全にされる恵み 記・大竹 海二
★<書評>『ヨハネの黙示録講解説教』小林和夫著(日本ホーリネス教団出版局、3800円)
★<新刊書紹介>『バプテスマに備えて』横山 武著(いのちのことば社、600円)
★<新刊書紹介>『キリスト教とユダヤ教』F・クリュゼマン、U・タイスマン編(教文館、2000円)
★<情報クリップ>催し情報ほか

「新改訳聖書」改定作業の経緯−−80年代から「差別・不快語」調査 記・岸本 紘0107010401

1961年、聖書信仰に立つ福音的諸教会の協力によって翻訳作業をスタートした『新改訳聖書』が、1970年の発刊以来今日まで30余年にわたり諸教会で用いられてきましたことを、心より感謝いたします。
頒布にあたってきた「日本聖書刊行会」の発表によると、2000年末までに約1200万冊が普及しました。
  また、この間『新改訳聖書』にもとづく数多くのすぐれた注解書・神学書・信仰書が出版されました。
教会の成熟は神のことばによることを改めて実感し、主に感謝いたします。
 「新改訳聖書刊行会」はその後も著作権者としての責任を果たすために調査研究を続け、その成果を1978年の『新改訳聖書第2版』に示しました。
また、「今後とも改善に向かって努力を重ね、また続けていきたい」(『みことば』誌6号・1987年3月)との願いを表明し、『みことば』誌8—10号(1987—93年)には、当時の「差別・不快語の調査」資料を公表して、改訂に備えてきました。 ●第3版刊行が遅れた事情 しかし、この事業を支援した「ロックマン財団」が1986年に米国で「TEAM/いのちのことば社」との契約を根拠に巨額の損害賠償を要求する訴訟を起こしました。
その経過の中で「新改訳聖書刊行会委員会」が、1962年の「ロックマン財団」との契約に基づいて『新改訳聖書』の著作権はその翻訳を完成した「新改訳聖書刊行会」にあるという事実を確認する必要が生じたので、1991年に始まった日本での著作権確認訴訟において責任を負わなければなりませんでした。
 また、それにまつわる諸般の事情のために『新改訳聖書』第3版の刊行は大幅に遅れ、諸教会の期待に十分添えずにまいりましたことは、返す返すも残念であります。
  しかし、訴訟の結果として1996年4月、『新改訳聖書』側(その利害関係者としての「TEAM」を含む)と「ロックマン財団」との間の和解という形で、「ロックマン財団」がその主張を全面的に取り下げたことによって、問題の決着を見ることができました。
和解金の支払いという方法が取られたのは、訴訟の長期化を避けるため、また、『新改訳聖書』の販売が差し止められる恐れがあり、そのために諸教会の宣教の働きに支障を来たらせるような事態に至らないためでした。
 そしてこの和解成立を踏まえて、同年7月、「TEAM」と「新改訳聖書刊行会」とは新たな合意書を作成しました。
即ち?『新改訳聖書』著作権(人格権)は当初から「新改訳聖書刊行会」に属していた、?「TEAM」が「ロックマン財団」に払った和解金のうち一定額を「いのちのことば社」が「TEAM」に支払うまでは、著作権(財産権)を「TEAM/いのちのことば社」に帰属させるという経過措置をとる、というものでした。
 以上の取り決めによって「いのちのことば社・日本聖書刊行会」は『新改訳聖書』の出版頒布を継続することができるようになり、また、「新改訳聖書刊行会」は「著作者(著作人格権者)としての研究を行い、かつ改訂等に必要な協力を行う」ことになりました。
 ここ数年来、『新改訳聖書』の改訂を急ぐよう求められ、期待されてきました。
また、両者はそのために協議を進めてきました。
しかし上記合意書の?によって『新改訳聖書』の改訂はたとえ小規模であっても「新改訳聖書刊行会」が独自に企画実行することはできないことが最近、確認されました。
  このような状況のもと、本年6月1日付で「TEAM/いのちのことば社」から「新改訳聖書刊行会」に対して、一定の改訂を急ぐための協力の要請がありました。
それによって「新改訳聖書刊行会」は懸案の改訂作業を進めるための見通しができました。
 ただし将来「新改訳聖書刊行会」が自主的に改訂を行うことは、「新改訳聖書刊行会」が完全な著作権を行使することのできる次の段階を待たなければなりません。 ●差別される人々の痛み さて、その間に1996年「らい予防法」が廃止され、また、教会の立場からも聖書中の「らい」を含む不快語・差別語の見直しについて、強い要望が寄せられてきました。
 同時に社会的関心もいっそう高まり、本年5月には熊本地裁の「ハンセン病国家賠償請求訴訟」で原告勝訴の判決が出されるに至りましたが、ハンセン病の完治が可能となり、また、伝染力も強力でないと判明した後も長期にわたり我が国の隔離政策が続けられた中で、差別的な心や偏見が私たちをも蝕みました。
聖書に使われる用語「らい」も、このような従来の偏見のもとで読んでしまう問題が払拭できずに残り、元患者の皆さんに深い悲しみを味わわせてきました。
すでに暫定的な措置として従来の「らい病」を「重い皮膚病」に置き換えている日本語翻訳聖書もあります。
  他方これらの動きに伴って、報道側での自主規制、言い換えによる差別隠蔽、表現力の衰退、などへの問題提起も行われています。
とりわけ聖書が、神の救いを示すために、罪の世の現実を現すことばを用いているとすれば、教会はただ差別表現を取り除くのではなく、差別される人々の痛みを直視することが大切であるという、翻訳の根幹に関わる見解もありますが、それは重大な意味を持っています。
 今回実現予定の第3版では、他の不快語・差別語とともに「らい」の訳語見直しも行われることになりますが、言い換えによって事柄を回避するのでなく、また、従来陥りやすかった症状への関心を反映することばでもない、「ツァーラアト」・「レプラ」を用いる旧約・新約のそれぞれの個所の使信にふさわしい訳語を探しています。
すでに『新改訳聖書』で生まれた「聖絶」という訳語が一般に受け入れられ定着するようになりましたが、今回の見直しによっても新たな良い貢献ができるならば幸いです。
 もとより翻訳聖書には、改訂を重ねて改善する不断の努力が求められます。
そしてそれは主から全教会に与えられた厳粛な課題でもあります。
また、キリスト者のみならず、私たち日本人の心と信仰と文化が培われ、変革され、形成されるという主のわざのために、日本語翻訳聖書の継続的な営みはとても大切な働きです。
『新改訳聖書』の働きは当初から聖書信仰に立つ福音的諸教会の協力のわざでしたが、今後も諸教会の協力と祈りによって、実り豊かな作業がなされ、次世代に受け継がれていくことを期待いたします。
 (新改訳聖書刊行会改訂編集委員・岸本 紘)

アクセス数を増やすには?−−大切なのはコンセプト0107010701

大切なのはコンセプト/ヒット数多いキーワードは「ゴスペル」 キリスト教界にもITが普及し、ホームページを立ち上げる教会が増えている。
しかし、ただ作りっぱなしでは、身近な人たちしかアクセスしてもらえない。
クリスチャンだけでなく、一人でも多くの人にホームページを見てもらうため、ヒット数を上げるにはどういう工夫をすれば良いか、ITに詳しい関係者に聞いてみた。
  第一に、なるべく多くの検索サイトにキーワードを登録すること。
ビジネスコンサルタントとして活躍する(株)オフィス・サンシャイン代表取締役の杉山育央さん(インターナショナルVIPクラブ顧問)の話では、「YaHoo! JAPANやGOOだけでなく、無料で登録できる検索サイトがある。
キーワードもいくつでも登録できる」という。
  第二に、検索しやすいキーワードを登録すること。
いのちのことば社のホームページを制作した同e企画開発室の植杉献さん(単立・府中キリスト集会)も、「これだけITが普及し、目立たせるのは難しい」としつつ、「キーワードは、一般が関心を持つものを切り口に、人目をひくキャッチフレーズを」と語る。
  映画「親分はイエス様」のホームページを制作した(有)アーク・ビレッジの堀井卓さん(単立・イエス・キリスト緑の牧場教会員)も、「今、話題になっているトピカルなキーワード」を選択することがカギだと言う。
キーワードを病名にしている友人を例に挙げ、「その人は病名をキーワードに、現在同じ悩みを共有できるメール仲間の交流が始まっている。
キーワードは、なるべく実際的、具体的な方が良い。
素直な気持ちが反響を呼んでいるので、あまり戦略的でない方がよいのでは」と付け加えた。
  杉山さんは「ひっかかりそうなもの」として?趣味性の強いもの、?問題提起型のもの、?悩み相談、などを挙げる。
「悩み相談」も「たとえばアトピー、子育てなど、何の相談なのかはっきり具体的な方がいい」。
  ヒット数の多いキーワードの一つに「ゴスペル」を挙げるのは、アーティストの紹介やコンサート情報を定期的に提供する「ゴスペル・ジャパン」代表の田中寛真さん(ニューホープ・インターナショナル・フェローシップ東京に出席)。
「ゴスペル」をキーワードに、「ゴスペル・ジャパン」のホームページには、見知らぬ人も含め一日200ヒット、多い時で1500ヒットものアクセスがあるという。
田中さんは、「ゴスペルブームを反映してアクセスしてくる人が多い。
『ゴスペル』というキーワードに広がりがあるのでは」と語った。
  一方で、「アクセス数を増やすより、リピーターを増やす工夫の方が重要なのでは」という意見も出た。
  杉山さんは「ホームページに大切なのはコンセプト。
コンセプトが明瞭で内容が明確でなければ、アクセスしても最初のイメージで2、3秒でほかに飛んでいってしまう。
リピーターをいかに定着させるかが重要だ」と語る。
  植杉さんは継続的にアクセスするリピーターを増やすには「作りっぱなしではだめ。
更新は頻繁にすること。
週に2回はしたほうがいい」と語った。
杉山さんは「自由に意見が言える会議室などを設けることもリピーターを獲得する工夫の一つ」と述べた。
  先週号までの見出し

インターナショナルVIPユース七夕コンサート0107010805

70歳の青年がいる。
17歳の老人がいる。
あなたの気持ちはすでに老いさらばえていませんか? 「ああ、しんどい」が口癖になっているのでは?   気持ちがユースな人なら何歳でも大歓迎、落ち込んでいる人ならさらに大歓迎という、インターナショナルVIPユース主催のゴスペルコンサートが、7月7日大阪・OAPタワー1階アイルモレ・デサで開かれる。
「七夕ゴスペルコンサート・2001」の名の通り、共に歌って心に輝く星空を迎えようという趣向。
  1部は吹田聖書福音教会ゴスペル・チーム、西宮福音教会賛美チームらによるゴスペルコンサート。
2部は70年代の懐かしのフォークソングで青春をよみがえらせようという、フォーク世代にはたまらない内容だ。
全員参加の曲目は、かつて坂本 九が歌った名曲『見上げてごらん夜の星を』。
 VIPユースでは、クワイヤーに参加できる人、飛び入りで演奏してくれる人を募集している。
音楽を通して郷愁を分かち、新たな希望を見いだそうという。
 「2001年夏、今年の七夕はひょっとして忘れ得ぬ出会いと遭遇できるかもしれない」   ☆7月7日(土)午後5時~7時半/会場=アイルモレ・デサ/会費=3000円 (軽食、喫茶込み)。
問い合わせ=VIPユース事務局 幸内智明、Tel.06—6898—5218、e-mail:fwnh59@mb.in foweb.ne.jp