ヘッドライン
[CSD]2005年11月13日号ヘッドライン
[CSD]2005年11月13日号ヘッドライン= 1面 =
★伝統工芸で信仰表現——12月に東京で初のクリスチャン陶器師合同展 = 2 面 ニュース=
◎バスボイコット運動から50年——M・L・キング牧師の写真集出版
★世界福音同盟が内戦で痛む国のために祈りを呼びかけ——迫害下にある教会のための国際祈祷日(11月第2・第3日曜日)
★インドネシア:スラウェシ島ポソで教会付属の女子高生を惨殺
★ドイツ:空襲で壊滅した聖母教会を60年ぶりに再建
★<落ち穂>北朝鮮拉致被害者へ届け短波放送「しおかぜ」 = 3 面 ニュース・ルポ=
★韓国・台湾ハンセン病療養所訴訟:韓国原告団 控訴へ——「キリスト教信仰支えに」
★ルポ・クリスチャンブックストア物語[3]:大阪府堺市「ジョイフル」3
★<教界ニュース>中国文化の普及に学院開設——桜美林大学
★<教界ニュース>靖国参拝で抗議の声明——キリスト者医科連盟
★<教界ニュース>辺野古基地の白紙求める——日本キリスト教協議会
☆祈りのガイド:北海道 = 4 面 ビジネスパーソン=
★会社全体で社会に伝道する経営者——遠藤 正一さん[上](日本ロングライフ[株]代表取締役社長)
★<ミッションと起業>[3]相馬愛蔵・黒光([株]中村屋創業者) 記・塩入 隆 = 5 面 牧会=
★<スピリチュアリティと心の援助>[1]高まる人間の魂の問題への関心——「生きる意味失った時代」が背景に 講演・窪寺 俊之
★<オピニオン>1パーセントの壁は必ず破れる 記・三谷 康人
★<恵みのどんでん返し>次女が与えてくれた使命 記・鹿毛 独歩 = 6・7 面 特集/クリスマス情報=
☆近畿・中国・四国
☆東京 = 8・9 面 危機管理特集=
◎教会、災害時の貢献は?——地域の防災サポーターとして一時避難所の可能性も
★土を使わない土のう袋「ダッシュバッグ」——吸水ポリマーでみるみる膨らむ ★常時食糧備蓄などマニアルで全教会啓発——日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド
★教会が近隣に被害を与えたときは… 記・小林雷三(小林保険サービス代表) = 10 面 世界=
★<宣教まっただ中>アメリカ発[3]北米で福音を聞く機会——日本在住時の30倍にも 記・高田 正博
★ネパール宣教の歩みと展望[5・最終回]追放ではなく不安 記・ラメシュ・カトリー
☆祈りのガイド:岩手・世界 = 11 面 教会学校=
★<教会学校教師のひろば>オリジナル種目が目白押し——JBBF・仁戸名聖書バプテスト教会:スポーツ交わり会
★<先生集まれ>「仲間がいる場」として整えたい 川田良江さん
★<CS分級>クリススマスの準備に——かんたんアドベント・カレンダー 記・石橋 えり子 = 12 面 神学・社会=
★<講演>米国キリスト教原理主義に見る、日本の福音派の課題[6]律法に基づく国家再建へ 関野 祐二
★米国:オハイオ州に「創造博物館」開設
★<書評>『新約聖書のこころ』高柳俊一ほか共著(キリスト新聞社、4095円)評・津村 春英 = 13 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報、放送伝道ハイライトほか
★MOVIE:「トンケの蒼い空」(11月12日より公開)出演:チョン・ウソンほか
★BOOK:『キリスト実現をめざして——教会の祈りと願い』川端光生著(カレブ・ゴスペルサービス、735円)
★BOOK:『詩編の美術館』(日本キリスト教団出版局、2100円) = 14 面 教会=
★<ちゃちゃチャーチ>祈る教会としてキリストの実現めざす——新生連合・キリストの栄光教会
★<もりべえのへぇ~>歴史に残ったミニコミ誌 記・守部 喜雅 = 15 面 家庭・あかし=
★聖書をもとに創作物語——『イエスに出会った少年の物語』
◎結成20年のデュオ「Olive」——新譜「新しい朝」発売記念ライブ ★クリスマス準備情報:1年中クリスマスグッズのお店——高輪プリンツ ヒェン ガルテン
★<お母さんのための絵本のたび>[9]世界で一番すばらしい宝物 記・澤谷 由美子 = 16 面 ひと=
★東後 勝明さん(早稲田大学教授)——娘の不登校で生き方変えられた
バスボイコット運動から50年−−M・L・キング牧師の写真集出版=0511130201
10月24日、アメリカ・デトロイトで、アメリカ公民権運動(※1)の活動家ローザ・パークスさんが亡くなった。92歳だった。1955年12月1日、パークスさんはアラバマ州モンゴメリで、人種により座る場所を分けられていたバス車内で、白人に席を譲ることを拒否し、逮捕された。このことを発端に、マーティン・ルーサー・キング牧師らが中心になってバスボイコット運動を展開。公民権運動の火付け役となった。翌56年11月13日、合衆国最高裁はバスの人種隔離に違憲判決を下した。運動開始から50年、パークスさんの訃報と奇しくも重なって、キング牧師のフォト・ドキュメント『私には夢がある』(日本キリスト教団出版局)が出版された。 『私には夢がある』は、30万点以上にもおよぶキング牧師の関連写真の中から、選りすぐりのものが掲載され、解説と併せて同牧師の生涯と貫かれた思想、信仰を目の当たりにできる。編集はワシントン大学のチャールズ・ジョンソン教授と、アメリカを代表するフォト・ジャーナリスト、ボブ・エイデルマン氏。翻訳は、キング牧師の生涯に感銘を受けて牧師への道を選んだという、日基教団・熊本草葉町教会の山下慶親牧師だ。キング牧師の青少年期から、牧師になるいきさつ、モンゴメリのバスボイコット、フリーダム・ライド(※2)、「I Have a Dream」の演説で知られるワシントン大行進、ノーベル平和賞の受賞、ベトナム戦争反対の平和運動、凶弾に倒れたメンフィスなどを順に追うことができる。
掲載写真の中で目につくのは、キング牧師が運動を展開するにあたって、協力者とともにひざまずき祈る姿だ。それはときに徹夜祈祷会でもあった。逮捕され、刑務所に向かうキング牧師の写真、小わきには聖書が挟まれている。牧師なのだから当然かもしれない。しかし、そこには改めて信仰者としての原点、土台を見る思いがする。
出版にあたり東京大学大学院情報学環教授の姜尚中氏は、「いまこそ、キング牧師の魂の叫びを思い起こそう。わたしには、わたしたちには夢があると。…力と驕慢と絶望的なテロが世界を席巻する21世紀に再び『聖者』の魂は蘇るのだ」とつづる。また、元国連難民高等弁務官の緒方貞子氏は、「人種差別撤廃と反戦に命をかけたキング牧師の姿勢に学ぶものは多い。この本は日本と日本人に歩むべき道を示してくれる」とことばを寄せる。
どの写真にも同じ人物しか写っていないのにもかかわらず、どれをとっても見る者に訴えるものがある。傷つけられ苦渋の表情、束の間の安らぎの笑顔、演説で大声を張り上げる横顔、どれもキング牧師であり、その魂と信仰の表情なのだ。
【藤川 義】
教会、災害時の貢献は?−−地域の防災サポーターとして一時避難所の可能性も=0511130801
自然災害に対して、教会としてどのような対応をしたらよいか。また災害が起こった際、教会は地域などに対して何ができるのか。総務省消防庁防災課長の金谷裕弘さん(聖書キリスト教会東京教会員)に、おもに地震被害を想定して話を聞いた。 「地震は日本中どこででも起こりうる。大規模災害のときは、自らの備えと地域としての備えがないといけない。自助・共助の意識をしっかりもってほしい」と金谷さんは語る。阪神淡路大震災の際、生き埋めや閉じこめられた人の98%が、自力か家族、地域住民に救助されている。「『地域の防災力』をいかに高めるかが課題だ」と話す。そのような中、教会はどのような役割を果たせるだろうか。「企業など、地域で一定の施設と人員をもって活動している主体は、地域の住民として防災についての一定の役割を果たすことが期待される」と話す。
一方で日曜日以外は、人が集まることの少ない教会では、人的な貢献は困難とみられる。「いざ地震が起こったときに、夜間など常時人がいない地域企業などのように、(教会は)例えば帰宅困難者の一時避難所や救援物資の備蓄場所として、スペースを使って地域に貢献できることなどが考えられる」と金谷さん。
普段の心構えとしては、「防災に関する知識があり、その意識をもち、実際に行動に移すことができるよう、日ごろからの実践的な訓練が必要だ。避けられる被害、『減災』をキーワードに対応することが必要」と語る。
教会としても、地域住民の一員だという意識をもって、防災の担い手の1人として行動することが必要ではないか。さらに、地域住民を対象にした防災講座などを開催する際に、教会を会場として提供したりという貢献も考えられる。また役所などと連携して、避難所として貢献することも一つだろう。地域と足並みをそろえ、協調していけるなら、地域に開かれた教会として防災に関して、大切な役割を担っていけることが考えられるのではないだろうか。
【藤川 義】
結成20年のデュオ「Olive」−−新譜「新しい朝」発売記念ライブ=0511131502
1985年の結成当時、「女子大生デュオ」として関東を中心に活動した「オリーブ」(東亜以子さん、小柳永子さん)。その後、結婚、出産を経て「お母さんデュオ」に。気負わずマイペースに活動を続け、今年で結成20周年を迎える。10月22日、ニューアルバム「新しい朝」の発売記念コンサートを東京都新宿区のいのちのことば社チャペルで開催し、20年の歩みを振り返った。就職、結婚、出産。節目ごとに活動をあきらめかけたが、「神様は私たちが思いもよらなかった不思議な方法で活動を続けさせて下さった」という。現在、小柳さんは11歳の男の子、東さんは5歳と9歳、2人の男の子の母親で、育児などで多忙な毎日。「無理をせず、できるときに生活の中から生まれてくる歌を作っていきたい」と語る。
育児に関してはこんなエピソードも。小柳さんの息子拓真くんが10か月の時、コンサート中にぐずりだしたため膝の上であやし、さらにその上からギターを抱えて歌ったという。その横で、息子信くんを妊娠中の東さんが、大きなお腹を抱えてギターを弾いていた。その子どもたちも成長し、01年に発表したアルバム「ANYTIME ANYWHERE」ではコーラスで参加している。そんな思い出を振り返りつつ、「いつか、子育てが終わったら日本縦断コンサートをしてみたいよね」と微笑み合った。
オリーブに関する情報はhttp://ns.mbird.ne.jp/isco/olive/