ヘッドライン
[CSD]2006年10月1日《ヘッドライン》
[CSD]2006年10月1日《ヘッドライン》= 1面 ニュース=
★子どもにフォーカス——「星野富弘—花の詩画展」横浜で開催
◎「日本宣教の明日」展望——日本伝道会議へ向け宣教フォーラム
= 2 面 ニュース=
★社会の必要に愛届くかがカギ——JEA宣教フォーラム
★ラテンアメリカ:「カトリック大陸」に「宗教多元化」の波が
★米国:イラン、中国、北朝鮮などの宗教侵害を批判
★<教界ニュース>カンバーランド長老——小泉首相靖国神社参拝に対し抗議声明
★<落ち穂>韓国で開催された「こころの友伝道」国際大会
= 3 面 クリスチャンライフ=
◎交わりに生かす文書伝道——同盟基督・新潟福音教会
★「降誕」の絵が明らかに——ベルギー王立美術館展
★<私の子育て失敗談>がんばることができない時 記・斎藤 望
= 4 面 ビジネスパーソン=
★家族そろって教会へ まもなく「4代目」は「2代目」——三輪 喜一さん[下](東和工業[株]代表取締役社長)
★<池田守男に聞くサーバントリーダーシップ>[2]「生涯一秘書」の精神を貫きたい
= 5 面 牧会/神学/社会=
★韓・日宣教協力国際学術セミナー:両国関係の歴史認識と理解共有の試みを教会で
★<オピニオン>戦争を起こさない「美しい国」を求めて 記・趙 南洙
= 6 面 関西だより=
★賛美で天国をプチ体験——女声コーラス「4given」がCD発売
★結婚式は楽しく経済的に——手づくり結婚式をプロデュースする片桐摩香さん
★賛美歌奏楽技術1日研修会(KAVACO主催)
= 7 面 特集/日本バプテスト病院・新病院完成=
★キリストにならう医療の実践めざし——新しい器で全人医療推進へ
= 8 面 全面広告=
☆第21回 東京 聖化大会 10月15日—17日 会場:淀橋教会
☆第19回 東海聖化大会 10月19日 会場:福音センター
☆第51回 大阪 ジョン・ウェスレーに学ぶ会 10月20日 会場:大阪桃谷教会
☆第17日 九州聖化大会 11月8日 会場:熊本ナザレン教会
= 9 面 特集/視覚障害者=
◎点字訳最前線から——福音点字情報センター
★常にチャレンジ、漢字点字にも——中途失明者の鈴木恵子さん
= 10 面 情報=
★リポート:第40回香登修養会——地方色豊かに「なごみの修養会」 記・工藤弘雄
★リポート:オフラインミーティング宣教——ネットフレンドらと路上ライブ 記・菅野直基
★寄稿:地球という一つのいのちを守る
= 11 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK&EVENT:「聖書と精神医療」誌20号——10月9日に同研究会地方シンポジウム(名古屋市・東海聖書神学塾で)
★BOOK:『現代牧師烈伝』新井登美子著(教文館、1,575円税込)
★REVIEW:『チョット聞けない男女のお・は・な・し』水谷 潔著(いのちのことば社、1,050円税込) 評・安藤理恵子
= 12 面 教会=
★ゴスペルフラダンスや童謡も 広がるミニストリー——単立・キングスチャペル岩国
◎「日本宣教の明日」展望−−日本伝道会議へ向け宣教フォーラム=0610010102
教会数は増加しているが教会員・礼拝者数は横ばい(クリスチャン情報ブック調査)という状況が日本のプロテスタント教会の傾向となっていることを受け、教団・教派・教会・伝道団体が課題を分かち合い展望を語り合うことによって切り開いていこうと、日本福音同盟=JEA=宣教委員会(竿代照夫委員長)の主催により9月11、12日、都内の国立代々木オリンピック記念総合センターで宣教フォーラム「日本宣教の明日」を開催。加盟各教団・教派の伝道・宣教部局の責任者、伝道団体関係者ら約40人が活発な議論を交わした。同フォーラムは、JEAが09年9月に開催を計画している第5回日本伝道会議に向けて日本宣教の現状・課題などが浮き彫りにされ将来どのような方向に向かうべきか展望が語られそのために各教会がそれぞれの立場で、また協力的に何をすべきかが明らかになることを目指したもの。
開会礼拝で竿代氏は、宣教委員会が力を入れていることとして国外在住者(ディアスポラ)への伝道と帰国者のフォローアップで国内外を結ぶこと加盟諸教団・教会がどのように協力するか情報交換の場を提供することを挙げ、「今回のフォーラムでは報告や講演を聞くだけでなく、実際の課題や困難を腹を割って語り合う必要がある。さらに将来に向け提言を受けてブレーンストーミングし、第5回日本伝道会議への第1のステップになれば」と趣旨を述べた。
◎交わりに生かす文書伝道−−同盟基督・新潟福音教会=0610010301
新潟市にある同盟基督・新潟福音教会(笹川雅弘牧師)では、月に2回、4人の図書係が中心となり、礼拝終了直後にキリスト教書籍を紹介する時間を取っている。紹介された本を教会員が購入して自分自身の信仰を深めたり、またさらに別の人に贈ったりと、文書伝道の一助となっている。 月2回のうち1回は新刊を紹介し、もう1回は1人の信徒が本を読んだ感想や受けた恵みなどを証する。礼拝後、礼拝堂前のホール「ホワイエ」に本を並べ、教会員が気に入った本を帰りがけにすぐ購入できるようにしている。こうした働きの始まりは5年ほど前。同教会の敷地内にあったキリスト教書店、ライフセンター新潟書店(永井美智代店長)の経営不振対策が真剣に話し合われた。この時、新潟唯一のキリスト教書店を守ろうと、同教会が書籍の委託販売を引き受けたのが始まりだ。図書係の一人は、「新潟書店を支えるために開かれた集まりで、ある男性が、30年前同じように書店の経営が厳しかった頃の証をしてくださいました。その時は、信徒たちが『文書伝道の拠点である書店を新潟からなくしてはいけない、自分たちで守ろう』と声をあげ、これまで守り通してきたのだと。私はその証に打たれました。店が教会の目の前にあり、教会員でもあるスタッフの方がもくもくと誠実に仕事をされている姿も見て、私にも何かできることはないだろうかと思うようになり、図書係を希望しました。係になってもう5年目になります」と語る。
その後、04年には地域の教会が書店の支援体制を整えようとライフセンター支援委員会を結成し、現在多くの教会で書籍などの委託販売を行っている。また年に2回の定例会議を開き、支援対策を協議している。図書の証に関しては、教会の図書係の間からアイデアが出された。同教会では、礼拝後の時間ということもあり「証は3分」という条件で役員会の了承を得、5月からスタートした。「1冊の本の感想を、3分程度という限られた時間内で、しかも大勢の教会員の前で語るのは証者にとってチャレンジングでもあると思いますが、『本を読んでこういう恵みを受けました』という証は、主の恵みを分かち合うことでもあります」と笹川牧師は語る。同教会には、転勤などで移転してくる人も多い。書籍紹介や証は、ほかの地域の教会ではめずらしい取り組みともいえ、「あれはいいですね」という声も聞かれるという。
また礼拝後の食事前のわずかな時間だが、食べないで帰る人や、教会員との交流が少ない人にとっても、ホワイエでの書籍販売のコーナーで足を止めて本を手に取り、その場にいる人と何気ない会話や本の感想を交わしたり、気に入った本を勧めたりできる「ミニ交流の場」となっている。
この働きのために図書係は月に1度、祈りの時間を取っている。「月に1人の証者を立てるのは難しい面もありますが、証があることで本の内容もよくわかるし、教会員の方にも、伝道や書店の支援に対する意識をもっていただくことができます。この働きがますます教会生活の中に浸透していってほしい」と図書係のスタッフは願う。
◎点字訳最前線から−−福音点字情報センター=0610010901
「視覚障がいをもつ人々に福音が伝えられていると思うとうれしい」。点字図書を発行する福音点字情報センターで製作を担当する箱田明さんは語る。現在、同センターでは年間20点ほどの点訳が進み、221点のキリスト教図書、雑誌、トラクトなどの点字商品を扱っている。1973年に設立された同センター(名称はいのちのことば社盲人伝道部、視力障害者伝道協会と変遷)。当初、点字図書の発行は年に1、2冊程度だったが、2000年以降飛躍的に伸びた。その最大の理由は「winBes99」というパソコンの点訳ソフト、パソコン点字プリンターの導入だ。6点の配列で一文字を表す点字だが、当初は1点1点手で打っていた。1ページに要する時間はベテランでもおよそ5分。数日かけても墨字で150ページほどの書籍1冊分(点字図書では3巻ほど)しか作ることができない。亜鉛の原版を作り大量印刷する本もあったが、聖書(新改訳聖書第1版)は膨大な文字量のため、原版作りだけで17年の歳月がかかった。
ところが今はテキストデータをパソコンソフトを用いてワンクリックで点字データに変換し、原版データを作ることができる。後はプリンタで何冊でも作成。1冊(3巻)に要する印刷時間は150分ほど。03年に出版された「新改訳聖書第3版」は2年半で点字版原版データが完成。点字聖書全35巻(新旧約)は注文があればすぐ製作できる。プリンタは日中ずっと動き続けている。
設備は整っているが、点字図書発行には点字変換、編集、誤変換文字の校正、製本、発送など多くの人材と材料費、維持費がかかる。そのほとんどは献金で賄われている。点字図書の製作には、一般の書籍よりも5倍の製作費がかかるが、一般の書籍と同じ値段で提供されている。同センターは11人のスタッフとボランティアで点字図書を製作し続けている。
「視覚障がい者に届く情報量が少なく、しかも遅れている。特にキリスト教界の情報は一般ニュースより遅い。求めている方々に早く福音を伝えたい」と箱田さん。ボランティアの中には子育てが落ちつき、働きに加わった人も。川嶋比佐子さんもそんな1人。「せっかくなら福音を伝える働きをと思って」。視覚障がい者のボランティアもいて音声と点字で校正をしている。
現在、日本に視覚障がい者は約30万人。点字が読めるのは5万人ほど。同センターでは音声用図書も発行しており、図書本文のテキストデータあるいは点字版Besデータを提供することで、購入者は変換ソフトを用いて音声できくことができる。
【福音点字情報センター】〒160- 0016東京都新宿区信濃町6いのちのことば社内 TEL: 03・3353・2160、Eメールmb@wlpm.or.jp郵便振替00100・9・61224