[CSD]2008年12月21日号《ヘッドライン》

[CSD]2008年12月21日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
◎シルクロードを西へ イスラム圏への玄関——ウィグルは日本人に開かれた宣教地
★人形で伝える降誕物語

 = 2 面 ニュース=
★現代日本における伝道の神学——福音主義神学会全国研究会議で私信と内実掘り下げ
★<教会の実情を知る:ルポ>[37]身近なところから若者がなじみやすい環境づくりを
★英国:「ザ・プリースツ(聖職者)」がアルバムチャート5位に
★<落ち穂>日中の心の架け橋に

 = 3 面 ニュース=
★ブラジル移民100周年 20万人集まった「日本祭」——教会協力でトラクト配布 記・佐藤浩之
★クリスマスは希望・志・感謝を祝う——国会クリスマス晩餐会
★<オピニオン>キリシタンの信仰に学ぶ 記・岡山 英雄

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★倒産のつらさ、悲しさを体験——鬼無 律友さん[上](元コトデンそごう総務経理)
★<サーバントリーダーシップ>[7]人に感動を与えるリーダーたち 記・真田 茂人

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★美濃ミッション事件と現代の危機[4]——「危機は今も学校から」根田祥一・本誌顧問講演から
★<精神障害と教会>[42]誉めること・叱ること——「優しさ」が生む疎外感  記・向谷地 生良

 = 6・7 面 回顧と展望=
★行く年2008:<迫害と和解>インドでキリスト者襲撃——民族主義対立を真に越えさせるのは「和解の福音」
★行く年2008:<憲法9条>9条世界会議 平和憲法の重要性確認——自衛隊派遣違憲訴訟に「画期的判断」も
★行く年2008:<青年伝道>聖書生き生き伝え現状の打開策模索——
★行く年2008:<相次ぐ災害>サイクロン、震災被害に教界団体が物心両面で救援活動
★来る年2009:<閉塞感>確かさのない時代に閉塞感が——時代に流されない教会形成を

 = 8・9 面 写真で見る2008=
★喜・怒
★哀・楽

 = 10・11 面 特集/いのちありがとうの会=
★日本宣教に発想の転換を提言——「いのち」を接点とした伝道推進
★社会と教会の閉塞感を打破!——「永遠の命」広める使命を確認

 = 11 面 クリスチャンライフ=
★社会と教会の閉塞感を打破——新理事加入で全国網羅への体制整う
★「永遠のいのち」広める使命を確認——第2回理事会を終えて
★聖書の創造の真実を伝える——バイブル・クリエーションの働き

 = 12 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★GOODS:「イクソス 魚のシール」——プロテスタント宣教150周年を宣証
★GOODS:三浦綾子カレンダー 2009——三浦文学を言葉と風景で
★REVIEW:『道』玉漢欽著(国際弟子訓練院、1,300円税込) 評・岡野 俊之

 = 13 面 教会学校=
★<教会学校の実情を探る>子ども減少 背景は多様化——多角的な打開策の必要性

 = 14 面 関西だより=
★「難聴なんか関係ない 音楽が好きだから」——フルートで神を賛美
★ヴォーリズの精神伝える『伝道と建築』——創業100周年記念誌発刊

 = 15 面 クリスチャンライフ=
★主を賛美し伝えたい——子育てママが始めた音楽グループ「空の鳥」
★障碍者も主役に——「共に歩む」ネットワーク クリスマスコンサート
★「聖書人形展」聖降誕シリーズ——ルーテル東京教会で開催

 = 16 面 ひと=
★「死にたい気持ち」に差し込んだ言葉——筋ジストロフィーと37年間闘病

==クリスマス特別増大号 第2部==
 = 17面 クリスマス・メッセージ=
★「あなたらしく」生きるために 記・崎原 盛親

 = 18 面 クリスマス・スペシャル=
◎思いを「ギフト」にこめて——グレーテスト・ギフト・ミニストリー
★教会のクリスマス・イルミネーション——淀橋教会、エヴァグリーン・チャペル

 = 19 面 クリスマス・スペシャル=
★「WVJと支援者に希望もらった」——13年間支援を受けたカナさんカンボジアから感謝の来日
★CINEMA:「ラースと、その彼女」——大きな赤子への母性(12月20日よりシネ・リーブル池袋で公開)
★CINEMA:「PARIS」——気軽には生きられない(12月20日よりBUNKAMURAル・シネマほかで公開)

 = 20・21 面 読書特集=
★<書籍>『赦しをもたらす5つの方法』ゲーリー・チャップマンほか共著(いのちのことば社、2,100円税込) 評・横田俊樹
★<書籍>『松居 直のすすめる50の絵本』松居 直著(教文館、1,365円税込)
★<書籍>『現代教会建築の息吹』児島昭雄著(日本キリスト教団出版局、18,365円税込)
★聖書の世界が広がる豪華な大人の絵本『地図と絵画で読む 聖書大百科』——大型本で定評の創元社から刊行
★クリスマス絵本ガイド

 = 22・23 面 特集/日本プロテスタント宣教150周年=
★人間の失望は神の希望の時——キリスト教浸透したが増えなかった

 = 24 面 全面広告=
☆日本プロテスタント宣教150周年記念大会
2009年7月8日(水)・9日(木) パシフィコ横浜国立大ホール
ホームページ http://www.protestant150.org TEL.03-3562-8725

 = 25 面 全面広告=


 = 26・27 面 環境特集=
◎電気自動車普及のため奔走——(株)エジソンパワー
★全学生にオリジナルのエコバック配布——ルーテル学院大学
★チームですることも大切——楽しみながらできるエコライフ 記・小川巧記

 = 28 面 教会=
★「ビジョンもって羽ばたけ」と教育館「ビジョンハウス」完成——単立・沖縄世界宣教教会

◎シルクロードを西へ イスラム圏への玄関−−ウイグルは日本人に開かれた宣教地=0812210101

 中国西端に位置する新疆ウイグル自治区は、中国と中東を結ぶシルクロードの中継地点。キルギス、カザフスタン、タジキスタンなどの中央アジア諸国やインド、アフガニスタン、パキスタンなどの諸国と隣接し、中国国内にありながら多民族が混在する人口185万人の住民の大半はイスラム教徒だ。日本・中国からシルクロード沿いの国々に宣教し、福音をもう一度エルサレムに戻そうという「バック・トゥ・エルサレム」運動を展開している宣教団体ラブ・アジア・ミッション(事務局・大阪府東大阪市)の竹内宣雄宣教師は、9月に同地を視察。ウイグル人が日本人には心を開くことを経験し、長期短期を問わず日本からウイグルに宣教師を派遣することを通して、日本の教会が世界宣教の達成に用いられると報告している。 「バック・トゥ・エルサレム」運動は本来、中国のクリスチャンを弟子訓練し、日本と中国の教会が協力してシルクロード沿いを宣教しようという構想。しかし今回の視察で竹内氏は、日本人クリスチャンにこそウイグル宣教の門が開かれていると確信した。背景には、漢族の中国人はウイグル人にとって支配者であり複雑な感情があること、欧米人や韓国人にはクリスチャンや宣教師が多いことを知って警戒心が強いことがある。それに対し、ウイグル族は日本に関心が高く、若者の多くが日本語を勉強し日本に留学したいと願っている。日本人は黙っていると中国人に見えるので誰も近寄らないが、日本語を話すと表情が変わり、友だちになろうとするという。 視察した9月は、ちょうどイスラム教徒の断食月ラマダンに当たった。しかし中国政府は業務や学業に差し支えるとして公務員や学生に断食を認めていない。ウイグル人にしてみれば、中国は自分たちの宗教と言語と土地を奪った相手で、どうしても上下関係の図式がぬぐえない。戦時中に中国を侵略した日本軍も西域までは届いておらず、日本に悪いイメージがないことも好条件だ。相手の文化を尊重し認めていこうとする日本人の特性も、ウイグル宣教には適していると見る。 そのような日本に対する親近感とともに、ウイグル自治区が中国国内における最大の未伝地であり、地理的にイスラム圏伝道の入り口でもあることから、「ウイグルは神様が日本の教会に与えて下さっている最大、最高の宣教地」と竹内氏は言う。そして、ウイグル人が福音を知りキリストの弟子とされれば、さらに西のイスラム圏に対して宣教の足がかりにもなると期待している。 迫害の中を通り今も抑圧の中で信仰が養われている中国のクリスチャンはイスラム伝道に用いられるともいい、「中国と日本が組み合わさるとすごい世界宣教ができる。宣教の互恵関係にある」と話している。 竹内氏は現在、中国での働きやウイグル宣教について、日本各地で宣教報告をしている。Tel&Fax06・6746・8566。Email:ntakeuchi@able.ocn.ne.jp  

◎思いを「ギフト」にこめて−−グレーテスト・ギフト・ミニストリー=0812211801

[img align=right]http://jpnews.org/pc/uploads/img494ee186439f8.jpg[/img] 「神様からの贈り物を世界の人々と分かち合う」。04年10月、このビジョンを日本に伝えようと、ダーレン&ミナコ・ポリスチャック宣教師夫妻が設立した団体が、グレーテスト・ギフト・ミニストリー(GGM)だ。日本各地から寄せられた「ギフトボックス」(靴箱サイズの箱におもちゃや歯ブラシ、石けんなどの日用品、文房具を詰めたもの)を東南アジアの国々へ送ったり、現地との交流を深める「ミッション・トリップ」の実施、また近年では「ドリーム・ネットワーク」(地元で作られる手工芸品を正当な値段で購入して日本で販売し、収益の一部を現地の活性化のために貯蓄する)も行っている。
 聖書キリスト・東京教会(東京都練馬区)内にあるGGMのボランティアセンターには、ギフトボックスやおもちゃ、子ども服が所狭しと並ぶ。日本のサポーター(支援者)から送られたギフトボックスは、これまでの4年間で5千個を数えた。ギフトバッグに詰めることができない大型のものは、チャリティーバザーを開催して販売し、地域にも好評だという。「東南アジアへの支援というだけでなく、今年は特に、日本人向けの伝道としても展開したいと考えています」と語るのは、プロジェクト・マネージャーの中嶋瑠津子さん。「日本では、宗教では人々にアプローチしにくいですが、国際貢献という形だと受け入れられやすいんです。バザーを通して地域のお母さんたちとかかわったり、小学校などで広く話す機会が与えられています」
 「人と人とのつながりを大切にしたい」という中嶋さん。「ギフトボックスを作る時、みなさん『何を入れたら喜んでくれるかな』と考えながら詰めます。物だけでなく、思いも込められた贈り物。今年はギフトバッグを作っていますが、受け取る子へのメッセージカードを添えています」と語る。また、協力してくれるボランティアとの「つながり」も不可欠だ。ボランティアの一人、安田慶宏さんは「ITなどの発達で海外は遠い世界のことではなくなり、子どもたちの現状など『ひとごとではない』と意識するようになりました。自分のせいではないのに、貧困で苦しんでいる子たちがいる。こうした働きを広げていきたい」と語った。
 「以前フィリピンの貧しい地域へ行った時、『日本人は、昔から眺めているだけ』と現地の方に言われたことがあります。ショックでした。日本人が支援活動に取り組むことで、現地の方の日本に対するイメージも変わるのでは。支援するのは、何もプロでなくていいんです。目指しているのは、誰にでもできる活動。できないことはできる人と協力すればいい。背伸びせずに、できることから始めていきたいですね」と中嶋さんは語った。
 GGM=〒176- 0012東京都練馬区豊田真北1ノ12ノ3、聖書キリスト教会内 Tel.080・3707・1023 Email:ggm.info@gmail.com  http://www.ggmjp.com/index.html

◎電気自動車普及のため奔走−−(株)エジソンパワー=0812212601

[img align=right]http://jpnews.org/pc/uploads/img494859a43ac97.jpg[/img] 「石油の時代はあと40年。これからは太陽エネルギーと電気自動車の時代」。そう語るのは、前衆議院議員で株式会社エジソンパワー代表取締役社長の山田敏雅さん(大和カルバリーチャペル会員)だ。山田さんは通産省勤務、衆議院議員時代の頃から一貫して環境問題に取り組んできた。「地球環境をよくしたい」との願いをもっていた山田さんは91年、電気自動車を開発、普及を目的とした同会社を設立。06年、リチウムイオン電池を動力源にした電気自動車の実用化にこぎつけた。

 電気自動車は、ガソリンとのハイブリッドや燃料電池に頼らず、モーターとバッテリーだけで走るもの。その最大の魅力は、排ガスを全く出さないことだ。ヨーロッパ諸国では炭素税を導入するなど、地球温暖化防止のためのCO2削減に力を入れている。一方、排ガスを全く出さない電気自動車は環境に優しい車として注目を集める。
 同会社の電気自動車の特徴はバッテリーにある。バッテリーにはアメリカと韓国との合弁企業「コカム社」が開発した「リチウムイオンポリマーバッテリー」を使用。鉛電池に比べ軽量でエネルギー密度が高く、同じ重さでより大きなエネルギーを出せる。例えば、スズキ「アルト」をベースとした改造車「スーパー電気自動車 エコロンE」は高性能リチウムイオンバッテリーを搭載し、家庭用AC100ボルト電源でどこでも充電可能。1充電で100・走行でき、最高速度90・を出せる。また昼間の電気料金は1・1・8円、深夜料金契約だと1円以下で、ガソリンよりも安い。
 また、電動バイクもすでに実用化しており、07年には電気トラックの開発にも成功している。山田さんは「価格面でも、ガソリン車に比べてひけをとらない。馬力もあり、音も静かでしかも環境に優しい。次はコンビニでも充電できるようにするなどインフラ整備をし、量産体制に入れるかが課題」と語る。
 山田さんは広島県福山市出身。京都大学工学部で学び、東京大学大学院で環境工学を専攻。卒業後75年に通産省に入省し、エネルギー問題を担当。00年には福山市から立候補、衆議院議員に当選した。「電気自動車の開発、普及事業は、神様が・やれ・と言うから始めた」と山田さん。「やろうというメーカーはどこにもなかったので、たった1人で会社をつくりました」と語る。
 05年、木本茂夫日本文理大学工学部教授と共に電気自動車の開発に取り組み始めた。山田さんはスポンサー探しのため企業を訪問に回った。だが、「いろいろな企業を訪問し話をしたが、すべて断られた」。
 06年、教会の祈祷会に出席した時のこと。山田さんの頭の中をある思いがよぎった。「神様の命令で始めた事業でしたがことごとく断られていたので、『神様は、ひょっとしたら私を見捨てたのではないか』と思ったのです」
 しかしその瞬間、「私はあなたを見捨てた覚えはない。あなたが勝手にそう思っているだけだ」という答えが返ってきた。神の声と確信した山田さんは、洗礼を決意。「次の日曜日に洗礼を受けたい」と教会に申し出た。「準備があるのでもう少し先に」と言われたが決意は変わらず、翌日曜日に大川従道牧師より洗礼を受けた。
 山田さんは言う。「安価で高性能な大容量のバッテリーの登場は、化石燃料に代わるもの。21世紀の地球温暖化を抑制し、原油の高騰にも対処できる賢明な方法であると考えています」