[CSD]2011年3月20日号《ヘッドライン》

[CSD]2011年3月20日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
★異端「新天地」だましの手口——元最高幹部が証言「信徒に情報与え警戒を」
★新改訳全面改定による新たな翻訳聖書——いのちのことば社に出版頒布委託で合意
★日本ケズィック50年

 = 2 面 ニュース =
◎変わらぬキリスト焦点に半世紀——第50回 日本ケズィック・コンベンション
★準強姦容疑で逮捕の卞在昌被告——犯行否認のまま懲役7年の求刑
★「君が代」強要の見解質す——信教の自由を求めるキリスト者の会
★子どもに嘘はつけない——「君が代」被処分者の思いをDVDに
★<落ち穂>母が贈ってくれた「キリストにはかえられません」の詩に作曲

 = 3 面 教界ニュース =
★<竜馬をめぐる人々>[44]坂本直寛の章:2——地方新聞紙上で言論活動 記・守部喜雅
★ケープタウン2010報告[13]——「大人が子どもたちに伝道」ではなく宣教のパートナーに 記・杉本玲子
★<オピニオン>知恵を尽くして互いに 記・有北いくこ

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★元呑 昭夫さん[中]([有]カラーランド研究所代表取締役)——「人体色の研究続けたい」と 記・清水 茂則
★<会計基準の黒船来る>[8]業種により異なる影響 記・篠松次郎

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★空海が見たキリスト教——804年に渡唐 国際都市・長安は景教が流行 記・川口一彦
◎「健全な教会を建て上げるために」3年の訓練プログラム開始——6月にセッション2開講
★<精神障害と教会>[92]自分の助け方(2)——病状も回復の助けに  記・向谷地 生良

 = 6—7 面 関西フランクリン・グラハムフェスティバル特集=
★「神はすばらしいことをしてくださった」——教派を越えた絆で宣教躍進
★ここに築かれた教会の絆 大会実行委員長・高田義三
★委員会から新たな始動——子どもによる子ども伝道も推進
★1万人のゴスペルからミッション発足——ゴスペルで全国に福音広げる
★障害者席から学んだ反省

 = 8 面 チャーチスクース特集=
★ここが知りたい!チャーチスクール 丸見えQ&A
★保護者の声

 = 9 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★Movie:「神々と男たち」——キリストの贖罪にきよめられた良心(レビュー記事 http://jpnews.org/pc/modules/smartsection/item.php?itemid=106
★BOOK:『改訂版 老いること、死ぬこと』鍋谷尭爾・森優著(いのちのことば社、1,470円税込)
★REVIEW:『私は耕す人になりたい』榎本 恵著(マナブックス、1,050円税込)評・

 = 10 面 関西だより =
★「一緒に行ってあげるよ」に踏み出せた一歩——関西F・G・フェスティバルで決心 記・もりなが やすよ
★関西F・G・フェスティバルのスピリット継ぐ——3月27日に南大阪ゴスペル・フェスティバル開催
★「過ぎ越しの祭り」体験しよう——OCCで開講
★人事:近畿福音放送伝道協力会実行委員長に吉木 裕氏

 = 11 面 クリスチャンライフ =
★聖書考古学最先端シリーズ[2]——発見! ダビデの時代の文書の一部
◎ガンから回復6年ぶりのオペラ曲解禁——ベー・チェチョルさん「女優が贈るおしゃべりコンサート」で
★米国:『ニュー・アメリカン・バイブル』改訂版でおとめは若い女性に
★<また行きたい! 教会の魅力>[9]キーワード「リーダー」?——リーダーになることで自分も成長

 = 12 面 ひと=
★中谷洋明さん(国土交通省河川局 課長補佐)——仕事は、神に評価を預けて




◎変わらぬキリスト焦点に半世紀−−第50回 日本ケズィック・コンベンション=1103200201

 1962年、箱根三昧荘で講師にボブ・ピアス氏、ポール・リース氏らを迎え開かれた「第1回日本クリスチャン修養会」を皮切りに、翌年第2回から英国ケズィック委員会の正式の了解を得て「日本ケズィック・コンベンション」として開催され、今年で50回。「みなキリスト・イエスにあって一つ」を一貫して標語に掲げ、日本で最も幅広い諸教派から参加者を集める聖会は、北海道から沖縄まで全国10か所に広がり、今年も2月4日から1か月間、各地で開催された。

 第50回日本ケズィック・コンベンションは2月22~24日、箱根ホテル小涌園で開かれ33以上の教派から468人が参加した。最初の集会で司会した峯野龍弘氏(日本ケズィック・コンベンション中央委員長)は、「50年前の日本の教会はまだまだ小さな、ひ弱な諸教団であった。そうした中に神様は、将来を見据えて英国に端を発した霊的な集会ケズィック・コンベンションをご誘致下さった。今日、全国10か所に広がり、少ない年でも3千500人の教職・信徒が集っている」と感謝を述べた。
 特定の教派神学に偏らない聖書的・実践的聖潔(ホーリネス)の追求がケズィックの身上。今回主講師は、第42回大会以来度々来日しているロバート・エイメス氏(英国)、父スティーブン氏の志を継いで第41回から来日奉仕してきたデビッド・オルフォード氏(米国)。日本人講師も峯野(ウェスレアン・ホーリネス)、村上宣道(ホーリネス)、三ツ橋信昌(バプテスト教会連合)、原田憲夫(JECA)と幅広い背景の諸氏が務めた。
 2日目午後、50年記念式典ではオルフォード氏が次のように式辞を述べた。「最初日本に来た時は両親と一緒だった。長いこと両親がどれほど日本を愛しているか感じてきた。その父の足跡を踏むことができることを感謝しています。ヘブル13・7に、神のみことばを伝えてくれた人々を覚え彼らの信仰に倣うように勧めているが、その信仰はしっかりとキリストに焦点が合っていた。それは、まさにケズィックのメッセージ。昨日も今日もいつまでも変わることがないキリストを50年間、語り続けてきたのです」
 峯野氏は記念式典の説教で、エペソ3・14~21から「黄金の祈り」と題してパウロの祈りの姿勢に倣って祈る者となろうと励ました。
 エイメス氏は伝統のバイブル・リーティングを担当。ピリピ1・21などから「キリストと苦しみ」「ホーリネスと苦しみ」に焦点を合わせた。2日目午前には特に50年を祝い、ヨシュア4・5~7から「これらの石は何を意味するのか」と題してメッセージした。
 50回を記念して各地区委員長らが招かれ、それぞれの地区でケズィック開催に導かれた経緯を証しした。今大会に合わせ50年記念誌『荒野から聖なる大路へ』(ヨベル、1,890円税込)を出版した。
 

◎「健全な教会を建て上げるために」3年の訓練プログラム開始−−6月にセッション2開講=1103200

 米国サドルバック教会から講師を迎え、同教会のリック・ウォレン牧師が唱導する「目的主導型」の教会形成を学ぶ、牧師・教会リーダーのための3年間の訓練プログラム「パーパス・ドリブン・フェローシップ 健康な教会を建て上げるために」が、1月に最初のセッションのスタートを切った。
 ある主題について講義を聴く普通のセミナーと異なり、サドルバック教会が経験から学んできた「目的主導」の理念と実践を3年間にわたって定期的・継続的に学び、実際に自分の教会に適用しながら指導を受ける。同教会のグローバル・トレーニング・ディレクター、デイブ・ホールデン牧師が年2回のペースで来日し、2~3日の訓練プログラムを指導する。このため牧師や信徒が個人で参加するのではなく、教会として参加することが奨励されている。セッション1には、東京・名古屋・岡山・福岡・沖縄の各会場に、合わせて135教会の222人が参加し、高い注目を集めた。中には、「このプログラムに取り組むなら、牧師が学ぶだけでなく、教会全体が変わらなければ」と、牧師が数人の信徒リーダーたちと一緒に参加した教会もある。
 サドルバック教会は開拓時から「目的主導(パーパス・ドリブン)の教会」であることを目指して著しい成長を遂げた。ホールデン氏が牧会した北カリフォルニアのクレストラインという田舎町にあるレイク・グレゴリー教会では、目的主導型への移行によって会員数が80人から800人へと成長したという。多くの教会は、伝統や特定の人、財政、プログラム、建物、行事などによって主導されてきたが、目的主導は、教会がこの世に置かれている存在目的・使命を明確にし、教会がそれによって主導されるとき健康になると捉える。
 セッション1では、教会に対する神の目的を明確にしつつ、イエスのように伝道すること、人々を礼拝に引きつける具体的な仕方、人生を変えるコミュニケーション、会衆を建て上げるプロセスなどに展開した。いずれも、聖書に記された原則に基づき、単なる方策論ではなく、教会の体質を根底から見直す変革を迫るものであることを感じさせた。
 

◎ガンから回復6年ぶりのオペラ曲解禁−−ベー・チェチョルさん「女優が贈るおしゃべりコンサート」で=1

 「ベーさん、お帰りなさい…」。2月6日、東京オペラシティコンサートホール(東京・新宿区西新宿)で開かれた「女優が贈るおしゃべりコンサートVol.8 歌に生き、恋に生き」(ヴォイスファクトリイ株式会社主催)で、テノール歌手のベー・チェチョルさんが、6年ぶりにオペラのアリアを歌う舞台に立った。

 「アジアで最高のテノール歌手」と称され、オペラの舞台で活躍していたベーさんは05年、突然甲状腺ガンに襲われ、その摘出手術の際、声帯と横隔膜の神経を切断、歌声と右肺の機能を失った。だが、多くのファンの支援のもと日本で声帯機能回復手術を受け、08年から教会などで演奏を再開していた。
 コンサートは、長年、ベーさんを支援してきた女優の冨士眞奈美さん、吉行和子さん、司会進行の輪嶋東太郎さん(主催者代表)とのトークを交えながら進行。ベーさんは「本当に胸がいっぱい。同時に、この舞台に再び立たせていただくことを誇りに思う。神様を信じる心を持ち続けたことと、家族、一緒に歩いてくれた友達がいたから、この日を迎えることができた」と感謝の気持ちを述べた。

 当日は、ガンにかかって以来歌ってこなかったというオペラを解禁。しかも、あらゆるテノール歌手にとって最高難易度のアリアとして知られるグノー作曲「ファウストより この清らかな住まいよ」を歌い上げ、その回復ぶりをアピールした。
 冨士さんは「本当に涙が出てしまう」と感激し、「私たちもハラハラドキドキ。でも歌を聴き、お話ししていくうちにベーさんはどんどんハンサムになっていく。不思議な魅力のある方」と語った。