台風15号の被害が大きかった千葉県富津市マリンーヒルにある長老教会・マリーンヒルキリスト教会(桑原淑行牧師、安宰賢〔アン・ジェヒョン〕宣教師)では、教会と駐車場の屋根の一部が飛んだ。8日間、富津市は停電、断水していたが、9月17日に復旧した。
安宣教師によると、「台風の日の夜は風の音がすごくて全然眠れなかった。翌日、翌々日はとても暑く、日中はクーラーを付けた車の中で、私たちの家族、子どもたちと韓国からのボランティアの子ども4人でテレビを見ながら過ごし、大人3人は屋根にブルーシートを覆う作業をした。家の水は少し出たので助かった」と語る。
「不思議な主の御手があった」とも話す。台風が過ぎ去った9日、韓国・光州から李成完(イ・ソンワン)さん一家が来日。安宣教師の友人で、韓国のお盆を利用して、マリーンヒルキリスト教会の床の張り替えのために来たという。だが、急きょ飛ばされた屋根の修復作業に変更。製鉄所で働き、家の修復ができる李さんは8日間、被害に遭った教会や牧師館、信徒宅、信徒の知り合いの家の屋根を約10軒、作業にあたった。
12日には、「東京からキャンパス・クルセード・フォー・クライスト(JCCC)のスタッフ6人が駆けつけ、日帰りで、倒木をチェーンソーで切って片付けるという大きな作業をしてくれた」。16日には「長老教会のおゆみ野教会土気チャペルから、永田信昭牧師ら6人が駆けつけ、水のタンクやチェーンソーとたくさんの支援物資を持って来て、作業もしてくれた。本部教会の希望キリスト教会(東京・足立区)からも壮年会、婦人会、青年会のメンバーが来て、作業をしてくれた。キリスト教支援団体のオペレーション・ブレッシング・ジャパン(OBJ)、クラッシュジャパンのスタッフらも現地視察に来てくれて、被害が大きい富津市、鋸南町の支援活動をどう勧めるかについて話し合った」。
李さんは17日に帰国したが、その直後に電気と水が復旧。「停電、断水の間、李さんがいてくれたのは、本当に不思議。苦しみの中で神様が李さんを備え、励ましてくださった」と感謝した。
その他、台風被害に遭った県内の日本長老教会の被害は以下の通り。千葉市緑区のおゆみ野教会誉田チャペル(出立哲也牧師)では、教育館の十字架が倒れ、その影響で屋根に一部穴が開き、窓が一つ飛ぶ被害に遭った。佐倉市の長老教会・佐倉王子台チャペル(廣橋信一代理牧師)は、外の看板のアクリル部分が破壊され、屋根の一部が飛ぶ被害に遭った。