1月7日から11日にかけて、秋田県、山形県、北陸三県など日本海側を中心に記録的な大雪が降った。新潟県上越市高田では、10日午前2時までの48時間降雪量が、観測史上最大を記録。除雪は追いつかず、ゴミ収集も1週間休止、市内の小中高も16日まで休校するなど、市民生活に大きな影響が出ている。

雪ですっぽり埋まった伝道福音・高田聖書教会
雪下ろし作業をしているところ。雪は「止まれ」の標識近くまで積もっている

日本伝道福音教団高田聖書教会の塚田献牧師は「小中高と上越市で育っているが、これだけ短時間で一気に雪が降るという体験は初めて」と驚く。「13日現在では積雪が2メートルぐらい。駐車場は雪で埋まっている状態。除雪は主要道路優先で、教会のある住宅街ではいつ行われるか分からない。食料は、大雪が降ると聞いた時点で買い込み、備えていた。降雪は峠を越えたが、日常の生活はすぐには戻らないと思う」
10日の礼拝は、車で来ること自体難しいため、「牧師関係者と歩いて来られる方だけで教会堂で礼拝し、その他の信徒の方々は自宅で礼拝をさささげてもらった。コロナで集まれない時、ウェブサイトからメッセージを聴けるようにしていたので、無理しないで自宅でオンライン礼拝するように伝えた。17日も同じ形になる」
「雪の事故から守られるように。高齢の信徒の方々の生活が守られるように。それぞれの主日礼拝が守られ、強められ、生活が支えられるように」と、祈りを要請した。

雪に覆われた日基教団・高田教会
教会に接する道路。除雪が進んでいる

日本基督教団高田教会の成田顕靖牧師は「どこもすっぽり埋まっている。2メートルは越えている」と話す。「教会には井戸の地下水を撒いて雪を消す消雪パイプがあるが、途中から追いつかなくなり、水が出なくなった。雪を溶かせず、車6台分の駐車場に雪を積み上げている」
成田牧師は高田教会と新井教会(妙高市)を兼牧しているが、「10日は、雪が積もって物理的に車を出せる状況ではなかったため、新井教会での礼拝は、礼拝堂での礼拝を取り止め、各家庭での分散礼拝で行った」と語る。「高田教会でもほとんどの信徒が来られず、歩いて来られる信徒と4人で礼拝を守った。10日はコロナで礼拝できない時を想定し、予め式文と1か月分の聖書個所を教団の聖書日課に合わせて印刷してあるので、それを送り、各家庭で分散して礼拝してほしいと急きょ要請させていただいた。17日の礼拝は予定通り行います」
「上越市だけでなく、日本海側の各県で被害が出ている。困難を覚える人たちの生活が支えられるように、ぜひお祈りしてほしい」と要請した。

教会堂の玄関入口の様子
除雪作業に追われる八幡牧師

日本イエス・キリスト教団直江津愛信教会の八幡直人牧師は「教会は大通りから2、3本目のところにあるが、除雪が間に合わない。9日土曜日頃から車が出せない状態だ」と話す。「普段は20人ちょっと集まる礼拝も10日は4、5人で、近くに住む信徒が礼拝を守った。17日の礼拝は通常通り行う」

「礼拝堂の2階にある引き戸が開けられない状態。今は大丈夫だが、雨が降り続いて水分が加わると、屋根の重みで会堂がどうなるか。雪止めが取れ、屋根の雪がお隣さんになだれ込んでもいる。屋根の鉄板の繋ぎ止めに亀裂が8か所入っており、雨漏りがしそうな感じだ。灯油の備蓄も減ってきている」と心配する。

「水道管が凍ったり、徒歩で歩くのが困難な一人暮らしの信徒の方がいるが、助けに行けない。孤立した一人暮らしの信徒のために、会堂の引き戸が開かないので会堂が重みで潰れないように、除雪が一刻も早くできるように、車で出られるように、祈ってほしい」と要請した。