献身者支えるコンサルタント 眞鍋献一牧師 牧師の孤独にアプローチ

日本メノナイトブレザレン教団泉北キリスト教会牧師の眞鍋献一さんは、牧会の傍ら個人コンサルタントも務めている。学生時代に教師を目指していた頃、教育コーチングに出会った。コーチングとは、クライアントとの会話を通して、相手の持っている力を引き出す助けをする指導法。

「人は元々素晴らしい存在として創られている。だから、問題の原因を探すのではなく、受容していく中で、相手の可能性を引き出すというやり方です。問題を抱えた人を前にすると、人はついつい教えたくなるもの。でも、私に依存するのではなく、クライアントが神に聴きながら選択していけるよう支援するのです。その中で自らが答えや方法を見出すことが根本的解決になります」

定期的に4人の献身者仲間と各自のミニストリーを分かち合う集まりをしている。その中の一人で、KGK(キリスト者学生会)からの友人である大阪聖書学院講師の老松望さんが最初のクライアントだ。効果を実感した老松さんの口コミで、徐々に働きが拡がりつつある。現在、継続して2人の献身者のコンサルタントを務めている。継続してコンサルタントを行う場合、費用はコンサルによってもたらされた収入の5パーセントだ。

「献身者の一番の敵は孤独です。多くの場合、牧師は自分の失敗は人に話せないものです。献身者は有能でなければという思い込みもある。私自身も忙しさの中で、夫婦関係が危機に瀕(ひん)したことがあります。助けられたのは友人たちの助言でした。しかし、こういうことはなかなか人に話せません」

牧師の仕事はなかなか成果が見えない。渾身(こんしん)のメッセージも、どう用いられたかすぐにはわからない。
「悪くすると牧師は自らを壊す仕事になってしまいます。ブラック企業の一つと言ってもいいほどです」

(開拓教会では教会籍を持たない礼拝も行っている。2021年8月8日号掲載記事

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