ノット・フォー・セール・ジャパン啓発活動10周年 国連「人身取引反対世界デー」に
NFSJ「人身取引反対世界デー」に設立10周年記念カフェ 「知る人が一人でも増えるために」
写真=山岡さん
7月30日は国連が定めた「人身取引反対世界デー」。この日に、人身取引・現代奴隷問題の啓発活動を続け、今年7月2日に設立10周年を迎えたノット・フォー・セール・ジャパン(NFSJ)=山岡万里子代表=は「設立10周年記念 第25回NFSJカフェ」をオンラインで開催。この10年間の歩みを振り返った。
◇ ◆ ◇
NFSJは、山岡さんが現代の人身取引の実態を暴いたデイヴィッド・バットストーンさん(NFS会長)の著書『NOT FOR SALE』(邦訳は『告発・現代の人身売買──奴隷にされる女性と子ども』)を翻訳したのがきっかけでスタート。人身取引問題の啓発活動が主体で、専門家ではない普通の生活者が、「やれるときに、やれることを、やれる人が、やる」をモットーに活動してきた。これまでに関わってきたボランティアスタッフは30人以上で、その中には牧師や信徒もいる。山岡さんもクリスチャンだ。
この10年間で行ってきた講演・プレゼンは125回、イベント・展示など24回、NFSJカフェ25回、映画「ネファリアス~売られる少女たちの叫び~」は上映会39回に上り、出張授業等を行った大学数はのべ36校、動員人数は1万1千215人に上る。
山岡さんは、10年間の歩みを振り返ると共に、人身取引とSDGs(持続可能な開発目標)の課題との関連性を指摘。「人身取引が起きる背景は、貧困・環境破壊・紛争・差別などさまざまで、それらはすべてSDGsの課題に当てはまる。だから、地球規模でSDGsに取組み、他の課題も解決していけば、人身取引・現代奴隷制も一緒に解決できる。消費者、企業人一人一人が、エシカルで持続可能な生産と消費を心掛ければ、奴隷労働は減る」と語った。
写真=栗山さん
同カフェでは、NFSJ副代表の栗山のぞみさんが「〝What can I do?〟と思ったらどうする?~NFSJと共に歩んだ10年と、私自身に起きた変化~」と題してプレゼン。NFSJに関わるきっかけは、、、、、(栗山さんが、自らの関わりと思いを語ります。2021年8月15日号掲載記事)
啓発動画はNFSJのウェブサイト(http://notforsalejapan.org/)で視聴することができる。