気候変動の国際的な動きに、創造的な祈りの連携が進められている。
国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)が10月31日から11月12日に英国グラスゴーで開かれる。これに向けてキリスト教貧困対策団体や祈りのネットワークが8週間の祈りのガイド「COP26気候サミット2021の祈りのポイント」(https://wea-sc.org/en/activities/prayer)を作成した。世界福音同盟サステナビリティーセンターが紹介している

COP26では、2020年以降の温室効果ガス排出削減などのための国際枠組み「パリ協定」を進めるためのルール合意が目標となる。

「祈りのガイド」では、9月初週からCOP26までの8週間各週にテーマを設ける。さらに各週に聖書朗読を選ぶほか、「創造的な祈り」として、アートや音楽の活用など様々な作業を交えた祈りを紹介する。

すでに第一週「COP26開催地のグラスゴーのため」、第二週「国連総会のため」、第三週「意志決定者や指導者のため」、第四週「不平等のため」、第五週「気候変動と貧困者への影響」などが祈られた。

第6週(10月11~17日)では、「地球の資源のため」として、森林伐採、汚染、気候危機、過剰な自然資源の利用、動植物の絶滅に思いを寄せる。神が造られた生態系は相互に依存し、神が良い物とした生き物が住むことを確認し、人間には自然の資源を賢く、持続的に管理する使命があると勧めた。「祈りのポイント」として森林保護のため、地域で森林保護に努める人々の声が聞かれるように、グローバル企業や諸国が良い影響をもたらせるように、などを挙げた。聖書個所はイザヤ65章17節、Ⅱコリント5章17節。「創造的な祈り」のテーマは「世界を新しくする」。賛美曲「Renew Our World Worship Song」を聞いて歌詞を書きとるなどの作業を勧めた。

第7週(10月18~24日)は「世界的なキャンペーンのため」。世界で被造物のための運動をしている人たちの声を聞き、権利擁護のため、言論表現の自由のために思いを寄せる。キリスト教団体の取り組みを紹介し、クリスチャンの10代の9割が気候変動に関心があり、「教会の取り組みが十分でない」と思っているというアンケート結果を伝えた。「祈りのポイント」として、気候変動に取り組む人々の声が聞かれるように、若者が声を上げ、危機の時に変化を起こせるように、活動をする人たちの自由が守られ、変化を継続するために、政府と良い関係を築けるように、などを挙げた。聖書個所は詩篇142篇1節、24篇7~9節。「創造的な祈り」のテーマは「声を出す」。輪ゴムやタッパーウェアなど、とにかく身近な物で”楽器”を作り音を出す作業を勧めた。

第8週(10月25~31日)は「大志」。気候危機に対しては政治的な行動や広範囲な協力が必要であること、コロナ禍で人々が「新常態」(新しい日常)を考えるようになったことを確認し、COP26が危機に対処し、社会と経済の在り方を変革し、まったく新しい世界が生まれる機会になると勧めた。「祈りのポイント」としてCOP26が希望と展望を中心にできるように、COP26で未来のための変革や革新が達成できるように、世界の指導者が「1.5度努力目標」(産業革命以前の気温上昇から1.5度以内をめざす)に参与するように、などを挙げた。聖書個所は黙示録22章2節、Ⅰコリント14章1節。「創造的な祈り」のテーマは「夢見る時間」。世界への希望が心にわき上がることを想像し、祈りの言葉、絵画、歌、ダンスで表現することを勧めた。

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