5月28日に召天した堀肇氏を記念する集会が、「牧会者『堀肇先生』記念感謝の集い」と題して、7月31日、東京都千代田区のお茶の水クリスチャン・センターで行われた。関係諸団体からスピーカーが登壇し、思い出を分かち合った。著書の朗読や、「ライフ・ライン」の映像上映もあった。エプロン姿の堀氏が紅茶をいれる姿に、会場からは笑いも起こるなど、和やかな交わりの時となった。

堀氏の妻の寛子氏が、息女二人とともに挨拶(写真上)。「福音とは何か一生懸命追い求めた。神を愛し黙想に励み、忙しい中でも喜びをもって歩んだ。キリストに似た者になることを願っていた。絵画や紅茶を楽しみ、ユーモアもあった」「苦しみの時には静かに祈り、神様の時を待つ人だった。神様の時に、天に召されたと思う。家族と教会のためにお祈りください」と語った。

集会発起人の坂野慧吉氏(浦和福音自由教会協力牧師)は、堀氏の「家族の中に弱い存在がいて初めて家族は健康でいられる」との言葉を紹介し、「教会もそうなのかなと最近考えている」、「堀さんは、そう呼ばれたいと願っていた通り〝ゼールゾルガー(魂の配慮者)〟だった。私も魂を配慮していただいた一人」と語った。

氏が講師を務めたお茶の水聖書学院の藤原導夫氏は「先生は、牧会される人のことを考える、まことの牧会者だった」と語った。

会長を務め、メッセンジャーとして出演した「ライフ・ライン」を制作する太平洋放送協会(PBA)から、ティモシー・E・セランダー氏は、「先生の残した素晴らしいスピリットを受け継ぐ」と語った。

氏が導いた牧会ステーションから、齋藤恵美氏が、「神様と出会える世界へ導いてくれた。出会いを大切にする牧会ステーションでありたい」と語った。

著書や『百万人の福音』誌で関わった、いのちのことば社の宮田真実子氏は、「メール一通にも支えられた。神様から与えられた五感と、先生から与えられた気付きを、大切にしたい」と語った。

氏が講師を務めたキリスト教カウンセリングセンター(CCC)から、吉岡光人氏が、「受講生の私を同労者として扱ってくれた。牧会カウンセリングはマイナーな働きだが、先生の研究と実践を継承したい」と語った。

氏が牧会した鶴瀬恵みキリスト教会の石原由美子氏は、「先生は神様をわかりやすくしてくださった。今の悲しみの向こうに神様の恵みがあることを信じたい」と語った。

所属した研究所、日本ルーテル神学校デール・パストラル・センターの齋藤衛氏は「一緒に歩くということをどれほど大切にした方か、心にしみる」、ルーテル学院大学学長の石居基夫氏も「人の痛みをご自身の内に受け止めてくださった」とコメントを寄せた。

氏が講師を務めた聖学院大学の藤掛明氏からは、「熱意とアイデアがあった。牧会支援を常に考えていた」とのメッセージが届いた。

所属教団である日本伝道福音教団の佐々木顕氏は、「全てにおいてプロフェッショナルに取り組まれた。練られた品性そのものだが、誠実さの中にジョークと笑い、そこにはまさに希望があった」と語った。
【間島献一】


故人愛歌「この世のなみかぜさわぎ」(讃美歌第二編157番)を会衆賛美

2023年08月13日号 02面掲載記事)