聖書事業功労者賞にロゴス・デザイン長尾優氏 聖書協会クリスマス礼拝
日本聖書協会(以下、JBS)が主催する「聖書協会クリスマス礼拝」と、第35回聖書事業功労者賞の表彰が12月6日、東京・中央区の日本基督教団銀座教会で行われた。
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礼拝では、JBS理事の風間義信氏が、「あなたがたへのしるし」の題で、ルカ2章8~20節からメッセージした。
―クリスマスカードや絵画で飼葉桶は美しく描かれ、いろいろな動物が賑やかにお祝いしているが、本来そこにいるべきは、牛とろば。「牛は飼い主を知っており ろばは主人の飼い葉桶を知っている。しかし、イスラエルは知らない。私の民は理解していない」(イザヤ1・3、聖書協会共同訳)。家畜でさえ飼葉桶を知っているのに、人は知るべき方を知らない。飼葉桶の乳飲み子こそ、人となられたまことの神。これを伝えたいと願って、飼葉桶は美しく描かれるのではないだろうか。
神は、救いのために人となられ、飼葉桶に飛び込んで、ご自身を示し、今もそのしるしをもって私たちに臨んでくださる。このしるしを前にして、私たちはともに喜びたい。アドベントの日々に、伝え広められている聖書がともにあり、聖書を通して与えられたしるしを頂いて、アドベントを過ごしたい。―
礼拝後の表彰式では、装丁、グラフィックデザインを手掛ける「ロゴス・デザイン」代表、長尾優氏が受賞した。日本聖書協会発行物の装丁やレイアウトデザインを通じ、同協会の聖書関連書籍の普及に大いに貢献したことによる。
JBSが出版した書籍では『聖書を読んだ30人 夏目漱石から山本五十六まで』、「黙想シリーズ」などを、いのちのことば社では年間約20の書籍や、『聖書新改訳2017』、『教会福音讃美歌』の装丁を手掛ける。そのほか、新教出版社の『福音と世界』誌での連載や自著など。
長尾氏は受賞挨拶で、「私自身は危機的な時代意識の中で生きている。この現代に聖書を読む、ということの意義はどこにあるだろう、と模索を続けております」と話した。
(2024年12月22・29日号 02面掲載記事)