トルコ国際会議より見える日本の現状

会議で登壇する近藤さん

2024年11月、私はトルコ・イスタンブールで行われた国際会議に出席しました。主催はGCPN(Global Church Planting Network)という、世界18州・地域において活動する文字通りグローバルなネットワーク団体です。教団、教派、また様々な宣教団体の枠を超えて、教会と宣教の情報共有と祈りをもって、大宣教命令に貢献しています。今回の集会は、2年に一度持たれるグローバルリーダーが出席する会議で約40人が4日間共に過ごしました。各国、各地域からの報告のあと、皆が大きな地図や地球儀に手を置いて祈りました。

国際会議の様子

日本国内ではこのような地球規模での大宣教命令のためのネットワークはあまり聞く機会はなく、唯一聞くのはローザンヌ運動だと思います。しかし実はこのような働きは複数存在しています。GCPNとローザンヌ以外では、GACX(アメリカを中心にした世界規模のネットワーク)、Vision5:9(ムスリム伝道に特化したネットワーク)がありますが、去年2024年春に、この四つのネットワークが一緒になって世界集会を開きました。その後、続くようにさらに三つの団体がつながりました。その団体はFTT(Finishing The Task。リ
ック・ウォレン氏の先導、ウイクリフ聖書翻訳協会も加盟)、COTW(Coalition of the Willing。南部バプテストやキャンパスクルセードなどが加盟)、24:14(弟子訓練増殖に特化)です。

現在、この七つの世界規模の団体が、大宣教命令実現のために情報共有をするC2S(Collaborate to Saturate)という提携がなされました。Saturateとは浸透を意味します。これは、世の光、地の塩となる(キリスト者の群れとしての)教会が、世界中のどの市や村にいっても存在するように戦略的に動く働きです。わかりやすく言えば、地理的な教会の浸透状態の位置を共有していくということです。

今まで、プロテスタント教会や宣教団体は様々な国、地域において、個々に宣教をしてきましたが、高速インターネットの普及、コロナ禍における急速なビデオ会議の進歩により、このような宣教協力が世界規模のレベルで可能になってきたのです。

 

宣教〝協力〟ができていたか?

私はこの日本にも同じことが必要だと考えています。戦後50年間の間に、教会の数は10倍に増えましたが、クリスチャン人口は2倍しか増えず、結果的に各教会の平均礼拝人数は5分の1に減りました。聖霊派と福音派の対立の歴史も重なり、、、、、、

世界遺産「イスタンブール歴史地域」内の〝ブルーモスク〟。同地域内にはアヤソフィアなど、東ローマ帝国時代の教会建築が転用されたモスクもある。
地球儀に手を置いて祈る

2025年02月09・16日号 12面掲載記事)