和解の希望/聖書翻訳急務 ローザンヌ世界宣教会議からの共同の旅⑧
第四回ローザンヌ世界宣教会議(昨年9月)の参加者2人のレポートから。
前回
福音の力改めて知った ローザンヌ世界宣教会議からの共同の旅⑦
〇佐味湖幸(OMF日本ホームサイドセンター総主事)
世界200か国以上から国籍、民族、言語の違う5千人以上の人々が心一つにして主を賛美する姿はまさに黙示録7章を彷彿(ほうふつ)とさせるもので、その場にいることが許されたことは私にとって最も大きな祝福だった。
韓国教会の仕える姿に感心し、その力強さに圧倒された。比べることではないかもしれないが「主よ、日本の教会も憐(あわ)れんでください」と祈らされた。世界の教会のリーダーたちの前で、韓国と日本の賛美チームがともに賛美リードし、それぞれの国のローザンヌ代表がともに聖餐式の司式をしたことは、この分裂する世界に主にある和解の希望を示す素晴らしい証しであったと感謝した。
「People on the Move(移動する人々)」という分科会に参加した。世界中で多くの人々が様々な理由で自分の生まれた国から他の国に動いている現状と宣教の関係、そこにあるギャップを考えて、各テーブルグループで互いから聞き、どのような状況になることを夢見るか、神はどのように今働いておられるか、どのように共に労することができるかなどを話し合った。
このグループの一人の韓国人女性(ドイツ在住)とともに食事をする機会があり、会話の中で導かれて過去に日本が韓国に対して犯した罪を詫(わ)びた。後日、彼女が私の謝罪が今回の会議の中で、彼女にとって最も心に残ることの一つであったと話してくれ、記念に(?)ハンドクリームをくれた。小さなギャップがこのように埋められたことを主に感謝した。
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〇松丸嘉也(日本ウィクリフ聖書翻訳協会総主事)
会議最終日の午前、今回の会議を総括するセッションで「イエスの宣教大命令に応え、成し遂げるために為さねばならない10の事柄」というチャレンジに富んだ呼び掛けが、私の心に強く残っています。
第一になすべき事(最重要課題)は、祈ること。会議に参加した者だけなく、私たち全て(個々のクリスチャンと教会)が大宣教命令のミッションに招かれているのだという迫りを受けました。それへの応答の第一歩は祈り、すなわち宣教の主に拠り頼むことがスタートであり、祈り求めることがなければ使命を果たすことができないのだ、と受け止めました。神は様々な人を、それぞれに用いてみわざを進められます。
そして、この必要不可欠な10の事柄の第二にリストされていることが「聖書翻訳」であることは、特に注目すべきことです、、、、、
(2025年02月02日号 07面掲載記事)