[CSD]2002年6月23日《ヘッドライン》

[CSD]2002年6月23日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★日本のアーバナ2千人動員めざし——「JEA世界宣教青年大会」概要固まる
★大画面でサッカーW杯ミニストリー——日韓ともに応援
◎サッカーW杯:各地で伝道の機会に——「10カ国語聖書」も人気
◎売春防止法施行から45年——「ざる法」見直すシンポ開催
★フィリピン:人質救出失敗で米宣教師ら死亡——イスラム過激派と銃撃戦
★有事法制化に声明文——「剣を取る者は剣で滅ぶ」
★<落穂抄>ドナー登録者はボランティア

 = 2 面 =
◎JEA:聖書的「国家観」掘り下げ——「沖縄宣言」深め 社会問題対応を基礎付け
★明治学院:礼拝とミサ どう違うの?——対話形式で実践試み
★単立参加の可能性検討——第5回拡大日本ペンテコステ協議会
★<教界の動き>B.F.P.Japan移転ほか
★<世界の出来事フラッシュ>米国
★<神のかたち>[7]「神である主は、人に命じて仰せられた」 記・稲垣 緋紗子
★<論説>科学技術——排斥でなく共存を 記・津村 春英
★あかし文学賞:キャンドルの灯火[11] 作・島田 裕子

 = 3 面 =
★<寄稿—話題の本に思う>「ヤベツの祈り」 記・ボーマン・ルリ子
★<寄稿—話題の本に思う>「レフトビハインド」 記・込堂 一博

 = 4 面 結婚特集=
★教会での式きっかけで受洗
★信仰があれば大丈夫?——結婚前カウンセリングの必要性 記・水野 健
★1回の出会いに全身全霊を——キリスト教ブライダル宣教団
★<本の紹介>「満ち足りた結婚生活をおくるために、挙式前に確かめておきたい9つの問題」石井 希尚著(メディアファクトリー刊、1200円)

 = 5 面 =
★海外から日本へ宣教アシスト——全国サッカーミニストリーレポート
★宣教、福祉を両輪に杉岡さん一家タイへ——近畿福音ルーテル30年ぶりの宣教師
★『写教聖書』発売——聖書の新しい味わい方
★「日本にも希望を」グラミー賞受賞ヘゼカイヤーさん——横浜コミュニティ・チャーチ招く
★<召天>薗田 敏男氏(ホーリネス・岬キリスト教会牧師)
★<召天>舟喜 恵子氏(聖書宣教会会長・舟喜 信氏夫人)

 = 6 面 生活のページ=
★<あの日のメッセージ>祖母の救い——生きて働かれる神を体験 記・西田 育生
★<真っ向勝負>質問:親を尊敬できるコツを教えてください 回答者:平林 佐知子
★<今週の本棚>『中国リバイバルの躍進』デイビット・ワング著(アジア・アウトリーチ、1500円)
★<今週の本棚>『海原のかなた』結城 了悟著(女子パウロ会、1300円)
★<今週の本棚>『ふたりのために』ジョナサン・ベネディクト著(ファミリー・フォーカス出版、1500円)
★<情報クリップ>催し情報ほか

サッカーW杯:各地で伝道の機会に−−「10カ国語聖書」も人気0206230103

愛知県蒲郡市の単立・国際クリスチャンバプテスト教会(石原良人牧師)は4日、JR豊橋駅前広場に大型スクリーンを設け、日本対ベルギー戦を放映。約500人が集まり、日の丸を振りながら「がんばれ、ニッポン!」と日本代表を応援した。
 「集まった人はほとんどがノンクリスチャン。用意した『10か国語聖書・よろこびのおとずれ』も奪い合うように持っていき、あっという間になくなった」と同教会スタッフの村田信義さん。ハーフタイムにはビデオ「ジーザス」を流した。
 対ロシア戦の時は、千500人が集まったという。
 埼玉県の浦和福音自由教会(坂野慧吉牧師)には4日、ビックスクリーンでのサッカー観戦(日本戦だけ)に、100人弱が集まった。口コミやちらしを見て来た新来会者も多数いたという。
 そのほか、茨城県鹿島郡の同盟基督・波崎キリスト教会(石原伸光牧師)、静岡県磐田市の同盟基督・磐田キリスト教会(蓮井康人牧師)、名古屋市の同盟福音・名古屋キリスト教会(大橋修一牧師)など、サッカー観戦を切り口にして、新来者にトラクトや聖書を配るなどの働きが各地で展開された。

売春防止法施行から45年−−「ざる法」見直すシンポ開催0206230104

売春防止法(売防法)の施行から45年がたち、見直しの必要があると、「このままでいいですか? 現行法の問題点を考える」のテーマで5月29日、シンポジウムが開催された。東京都千代田区の衆議院第二議員会館で、売買春問題にとりくむ会が主催した。
 売防法は日本キリスト教婦人矯風会、YWCA、救世軍など33団体が「売春禁止法制定促進委員会」(現「売買春問題と取り組む会」)を組織して、政府に働きかけ、立法化し1957年から施行された。売春業は認められないことになったが、実際は、性産業(性風俗特殊営業)は地域を定め認められており「ざる法」との指摘もある。
 発題者は、女性の人権確立に尽力してきた弁護士の金住典子(ふみこ)さんと、売買春問題ととりくむ会事務局長の高橋喜久江さん。
 金住さんは、売防法は女性保護を目的としていないと指摘。むしろ、第1条の「売春が人としての尊厳を害し」のくだりは、売春女性への偏見を作りだしているのではないかと言う。そして「合意」に基づく売買春ならば認めるべきであり、人身売買につながる斡旋業者などを刑事罰として処する必要があると主張した。
 高橋さんは現行法は女性のみが罰せられることを指摘し、「売春女性は支援が必要な存在であり、処罰の対象としない。スウェーデンの法制のように買春男性のみ罰を問う」法改正の必要性を訴えた。
 参加者の中からは「同意」のあるセックスワークをする労働者の声を聞くべき、買春を罰すると秘密裏にもっとひどい労働条件になるとの声が出された。それに対し、一人の婦人相談員は社会のひずみを何重にもうけた女性たちに、真実の「合意」はあるのかとの発言もあった。

JEA:聖書的「国家観」掘り下げ−−「沖縄宣言」深め 社会問題対応を基礎付け0206230201

日本福音同盟(JEA、蔦田公義理事長)は6月3日から5日に静岡県掛川市で開いた第17回総会で「日本福音同盟の使命と展望」を採択したが(6月16日号既報)、02年度事業計画では、これに連動して長期展望の具体化を進めることなどを打ち出した。神学委員会は、教会の一致と協力、および聖書に基づく国家観についての研究結果を公刊する予定で、今総会中にその概要を発表した。00年の第4回日本伝道会議・沖縄宣言の問題意識を深めるとともに、社会的な諸問題に対する福音派としての対応や、今後のJEAの協力関係のあり方を基礎づける神学的枠組みとなる取り組みと言えよう。  聖書的な「国家観」を求め、社会問題に対応することは、「使命と展望」の中でJEAが取り組むことの一つ。また、日本伝道会議の結実の具体化も、課題の一つに挙げられている。
 沖縄宣言では、「『天皇制』に根ざした日本という国の在り方を根本から問い直すことが、21世紀の日本の教会に与えられた課題」との自覚を示し、「日本の政治や経済が抱える諸問題のために祈り、それぞれ信仰者の良心に従って行動します」と表明。日の丸・君が代の強制など、新しい国家主義の台頭を警戒し、平和実現のために積極的な努力を積み重ねていくことなど、「キリスト教世界観があらゆる領域で具現化され、社会全体に影響を与えていくことが、伝道とともに求められていることを信じます」としていた。
 86年に再編以来、JEAは何をするべきかについて論議が重ねられてきた。宣教活動の主体は各教団・教派・教会にあるとの合意の上に、各専門委員会が教会間の災害援助や宣教懇談会、信教の自由セミナーなど、実質的な協力を進めてきた。
 特に社会委員会は、大嘗祭や首相の靖国神社参拝、PKO法案、国旗国家法案など、政府の施策が憲法の政教分離原則や良心の自由にかかわるような諸問題について声明や要望書を出し、大同団結して福音派のボイスになるという再編の目標を具現してきた。だが、そうした実際行動が先行する中で、国の在り方を教会が問う際の聖書的な基盤を明確化する必要があると神学委員会に検討が委嘱されていた。
 理事改選では赤江弘之(同盟基督)、清水昭三(福音交友会)、中島一碩(兄弟団)、金本悟(神の教会)、蔦田公義(イムマヌエル)、峯野龍弘(ウェスレアン連合)の6氏が選出され、理事長選挙で現職の蔦田氏が再選された。