[CSD]2005年7月 3日《ヘッドライン》

[CSD]2005年7月 3日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★会衆と一体に賛美の地響き——ルーベン・モーガン初来日(ギターリスト)

 = 2 面 ニュース=
◎転換期に自己認識を再構築——「日本宣教学会」発足
★韓国:クリスチャン公務員が賛美祭典——釜山市民に福音伝える
◎<教界ニュース>青山学院名誉教授らが高等部入試問題で改善提案
★<落ち穂>配る文書伝道の恵み

 = 3 面 ニュース=
★<宣教まっただ中>タイ発[2]中高生の寮を拠点に伝道 記・竹田 弘美
★<用語解説>エキュメニカル運動/エキュメニズム

 = 4 面 牧会=
★<聖学院シンポ「悲嘆と信仰」>[3]幻覚、妄想、不眠の中で——学問の死と自分の氏に乖離
★<牧会ジャーナル>究極のボランティア団体—教会 記・大塚寿郎
★<オピニオン>主の「どうしても」に応える者として 記・永井 敏夫
★<恵みのどんでん返し>「嫌な町」から愛する町へ 記・湯澤 英房

 = 5 面 神学・社会=
★<ローザンヌ運動30歳>ホーリスティックミッション[中]エイズ問題をめぐり「隣人愛」とらえ直し議論 記・金本 悟
★米国:動物園で天地創造の展示を承認
★イスラエル:2000年前のナツメヤシの種発芽
★<書評>『教会とは何か?』D・M・ロイドジョンズ著(いのちのことば社、1050円)評・遠藤 嘉信

 = 6 面 視覚障がい者特集=
★盲導犬と生きること——一緒だから自然体で歩ける 静岡県の池ヶ谷さん
★盲導犬候補の子犬飼育——人間と同じように愛情を 長野県の横山さん
★盲導犬飼育には家族の協力が不可欠

 = 7 面 全面広告=
☆The Brooklyn Tabernacles Singers 来日ゴスペルコンサート
7月14日:福岡、16日:大阪、18日:ワークショップ、20-21:東京
前売り:3000円、当日:3500円(全席自由)
問い合わせ:Tel.03-4335-5235(P&O)
http://www.gospeliz.jp/

 = 8 面 関西だより=
★アジアからの世界宣教をビジョンに——アジア福音宣教・林茂宏さん
★普段着賛美を楽しむ——歌声ペトラ関西in吹田
★近放伝提供の「世の光」「福音の光」一時放送休止
★童謡歌って和みませんか——
★主にある幸せな家庭学ぼう
★<保険の付き合い方>火事だけじゃない火災保険の補償 記・小林 雷三

 = 9 面 関西だよりannex=
★希望を持って学び続けられる——近江兄弟社高校単位制課程の新校舎完成
★デボーション冊子「デイリーブレッド」が創刊5周年

 = 10 面 今週の動き=
★<今日は何の日>7月3日—9日
★<日めくり元気の素>名著・聖書日課から一言メッセージ

 = 11 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★MOVIE:「ヒトラー~最期の12日間~」7月9日から公開
★MOVIE:「トゥルーへの手紙」9月公開予定

 = 12 面 ビジネスパーソン=
★伝道一家支えるため事業への道——原田 時近さん[中](ナスハウス工業[株]代表取締役)
★<気持ちが伝わる話し方>漫才は説教の手本 記・中野 雄一郎

 = 13 面 教会学校=
★<教会学校教師のひろば>ページェントに初挑戦——自由ヶ丘めぐみ教会:ほんわか温か教会学校
★<集まれ先生>「いっしょに」という目線大事に——新宅光恵さん(イエス・キリスト・放出教会員)

★<CS分級>夏休みカレンダーを作ろう 記・永井 真衣子

 = 14 面 教会=
★教会あげて大運動会——保守バプテスト同盟古川聖書バプテスト教会
★<奉仕する恵み>賛美する喜びを体験してほしい——藤沼 聡さん(日基教団。十二使徒教会員)

 = 15 面 家庭・あかし=
◎ルワンダでの平和・和解のプロジェクトに参加——バプ連盟国際ミッションボランティ・佐々木和之さん
★エキュメニカルな平和の賛美が響く——東京で教会音楽祭
★牧師がメルマガで「人を活かす99の心得」
★<巨いなる山の動く日来る>[4]大いなる山の動く日 記・あんこや大塚


 = 16 面 ひと=
★多和田 悟さん(クイールを育てた盲導犬訓練士)——盲導犬も 使う人も 訓練士もハッピーに

 = 別刷り 1~4 面 祈りと証し応援ガイド=
★奉仕者ガイド
★キリスト教書店ガイド

転換期に自己認識を再構築−−「日本宣教学会」発足0507030201

キリスト教界の宣教に関する神学的、歴史的、社会的、実践的な学問的研究をすることなどを目的とする「日本宣教学会」の発足総会が6月17日、東京・新宿区の早稲田奉仕園であり、規約および理事・役職を承認した。会長・理事長は東條隆進・早稲田大学教授。設立時までにカトリック、プロテスタント主流派・福音派・ペンテコステ派から約70人が参加を表明し、これまでになく幅広い立場の学会が誕生した。
伝統的な神学諸分野に加え社会学、宗教学、歴史学、文化人類学など広い領域とかかわる宣教学は20世紀に研究が進み、国際宣教学会が活動している。近年、韓国や中国などアジアでも宣教学会の設立が相次ぎ、日本でも長年その必要が叫ばれていた。宣教の歴史を根底から問い直したことで世界に衝撃を与えたデイヴィッド・ボッシュの著書『宣教のパラダイム転換Transforming Mission』(新教出版社)の日本語訳を東京ミッション研究所が主導し90年代後半から01年に刊行したことで、翻訳に協力したカトリック・プロテスタント両関係者の間で宣教学会設立の機運が高まった。
 発起人には同書の翻訳出版にかかわった研究者、大学・神学校関係者のほか、宣教研究所や宣教団体関係者、宣教師、牧師、神父、ジャーナリストらが名前を連ね、同学会のユニークさを特徴づけている。昨秋タイのパッタヤで15年ぶりに開催されたローザンヌ宣教会議を機に形成された「ローザンヌ・ネットワーク・ジャパン」関係者も多くが参加を表明している。
 活動としては、そうした宣教学の研究者間、および研究機関、宣教にかかわる関係者すべてに向けて情報の交換を促進し、学問的・実際的な研究を進めるとともに、宣教学を他の学問分野と関係づけ、宣教学と関係性のある活動や研究に従事している個人・団体とも共同活動や交流を深める。さらに、世界の宣教学会との交流を深め、国際的に共有する宣教の課題を紹介し、日本から世界への発信をも促進する。このため研究会や講演会を開催するほか、学会ニュースや学会誌などによって研究内容を出版する。
 発足総会では東京ミッション研究所の金本悟所長が「21世紀に入って起きた多くの出来事は、私たちの時代認識、世界認識、さらに自己認識をその根底から問い直すことを要求する。それは、今までの枠組みで生きることを許さず、安易な解決策に飛びつくことに警鐘を鳴らし、歴史の大きな転換点に置かれているという現実を私たちに突きつけている」と宣教学会が必要とされる時代背景を述べ、趣旨を概要次のように説明した。「こうした中で、日本のキリスト教会はどこに向かおうとしているのか。この課題を真剣に問うほど、今や私たちが大きな危機の中にあることを認めざるを得ない。現在のあり方が将来を決めていく転換点である今、キリスト者が神の民として日本に生かされ、その存在をかけてイエス・キリストを証しし、福音を伝えるとはどういうことなのかをその根本から多角的に問う必要がある」
 総会に先立ち発足記念講演として、東京ミッション研究所国際所長のロバート・リー博士が「続・日本と西洋キリスト教―現代の日本に相応しい神学の可能性―」と題して講演した。その背景には「受け継いできた西洋キリスト教文明を再評価しつつ乗り越え、アジアの諸国・諸力とのかかわりの中で、もう一度歴史における自己認識を再構築することが求められている」とする発起人らの問題意識がうかがえる。
 役職は
【副会長・副理事長】小田武彦・英知大学学長、鈴木脩平・日本聖書神学校教授
【顧問】今橋朗・日本聖書神学校特任教授、泉田昭・元日本福音同盟理事長、ロバート・リー・東京ミッション研究所国際所長
【理事】石田学・ナザレン神学校校長、山岡三治・上智大学副学長、倉沢正則・東京基督教大学教授、西岡義行・東京聖書学院教授、正木牧人・神戸ルーテル神学校教授、藤井創・金城学院大学助教授、スティーブン・デュプリー・OMS宣教師、金本悟・東京ミッション研究所所長(事務局長)。
 事務局は協賛する研究機関の持ち回りで、当初は東京都東村山市廻田町1ノ30ノ1の東京ミッション研究所内に置く。
TEL&FAX:042・396・5597、Eメール=tmri@zar.att.ne.jp     【根田祥一】

<教界ニュース>青山学院名誉教授らが高等部入試問題で改善提案0507030203

●青山学院高等部が2月に実施した05年度一般入試の英語の問題中、沖縄戦元ひめゆり学徒の証言に関し「退屈」と記載し出題したことに対して、関田寛雄氏はじめ、青山学院大学名誉教授22人が「沖縄県民に謝罪し、青山学院当局の責任を問い、今後の改善策を提案する」声明を、6月15日発表した。
 声明では謝罪の言葉と共に「太平洋戦争における唯一の地上戦の悲惨さを経験された沖縄県民に対して、これほど非礼な態度はありません。戦後60年という節目において学院の犯した過ちに接し、私どもは痛恨の思いに満たされております。この度のこの不祥な『負』の出来事を、『正』の意味をもつものへと転ずるために、私たちは次の事を強く学院当局に要望いたします」と、学院への3つの要望を挙げている。
1.元ひめゆり学徒をはじめ、沖縄の全住民に対して責任ある謝罪を表明すること。
2.学院の今後の姿勢を表明するために、「悔改めと平和の祈り」を内容とする全学礼拝を実施すること。
3.この機会に、大学からセカンダリー(=高等学校から幼稚園)に至るまで、建学の精神を踏まえた平和を学ぶ総合講義・科目を設置し、具体的にカリキュラムに編成すること。
 これらの要望は6月20日、学院長との面談において学院側に伝えられた。

ルワンダでの平和・和解のプロジェクトに参加−−バプ連盟国際ミッションボランティ・佐々木和之さん050

アフリカ大陸の中央に位置するルワンダ共和国。1994年に起きた80万人にもおよぶフツ族によるツチ族への虐殺は、世界中に衝撃を与えた。その後、虐殺とかつてのドイツ、ベルギーの植民地政策による民族分断に端を発する内戦は、99年まで続いた。今も相互不信が渦巻き、紛争再発の火種が残る。同国では、根強い憎しみの感情をどのように緩和し、和解のための働きを展開するかが課題となっている。
 日本バプテスト連盟の国際ミッション・ボランティアとして、今年9月から同国に派遣される佐々木和之さん(バプ連盟・洋光台キリスト教会員)は今年6月、各地の教会で講演し、ルワンダの状況を知り、祈りと支援に加わってほしいと呼びかけた。
 かつて日本国際飢餓対策機構スタッフとしてエチオピアに滞在し、農村自立開発プログラムに従事した。任期中、国境を接する隣国エリトリアとの紛争を体験。平和が保たれてこそ支援活動は可能であることを感じた。任期終了間近の00年、ルワンダを初めて訪れ、今もなお残る紛争と虐殺の傷に衝撃を受け、1人のキリスト者としてルワンダでの和解の問題に関心をもつようになった。
 19世紀末から20世紀初頭の宣教で多くの人がキリスト教を受け入れた同国は、宣教史上「福音化がもっとも成功した国」と言われる。しかし「女性や乳幼児を含む数千人の虐殺現場となったあるカトリック教会の聖堂を訪れた時、衝撃を受けました。人口の約9割がクリスチャンであるルワンダで、牧師や神父を含む多くのクリスチャンが虐殺に関与したということを知らされ、さらに大きな衝撃を受けました」。ある生存者から「俺たちが1人残らず抹殺され尽くそうとしていたあの3か月、おまえはどこで何をしていたのか」と問われた。佐々木さんは「虐殺のことは報道を通して知ってはいました。しかし、心で受けとめたのはずっと後になってからのこと。それまで私にとって他人事だったのです」と語る。「世界の片隅で無抵抗の人が無残に殺されていようと、それが他人であれば黙認するという無関心、そこに私たち人間の罪が現れているのではないでしょうか」。
 唯一の外国人ボランティア職員として佐々木さんが加わるキリスト教NGO団体のREACH(Reconciliation, Evangelism And Christian Healing For RWANDA)は、聖公会牧師である1人のルワンダ人によって創設、虐殺と内戦によって分断された人々のいやしと和解のための働きを続けている。活動理念は「神は、キリストによって、私たちをご自分と和解させ、また和解の務めを私たちに与えてくださいました」(?コリント5・18)という聖書の言葉だ。これまでに3千人以上が受講した平和と和解セミナー、暴力の被害者と加害者に対するカウンセリング、生活支援プロジェクトなどを主催してきた。現地の人々による活動を主体とし、経済、技術面で支援している。複数の牧師が理事を務め、地域の教会やイスラム教のリーダーとも協力している。
 日本バプテスト連盟では、02年の第49回定期総会で「平和宣言」を採択しているが、今回の派遣は「この宣言に立って生きることであり、イエス・キリストが私たちに語っておられる和解のための働きを実践していくことにほかなりません」と同宣教部主事の酒巻宏明さんは言う。  問い合わせは、佐々木さんを支援する会事務局TEL:045・774・9861、FAX:045・774・9859。 【正村献三】