2015年08月23日号 2面

宗教法人小牧者訓練会(国際福音キリスト教会、本部・茨城県つくば市)の主任牧師、卞在昌氏から性的な行為を強要されたとして、同教会の献身者だった4人の女性が卞氏と教団らを相手取り起こした損害賠償請求の控訴審判決言い渡しが7月29日、東京高裁であった。判決は、卞氏らに千540万円の支払いを命じた1審・東京地裁の判決を支持、控訴を棄却した。  判決は、 卞氏による行為を1審同様認定した上で、さらに「( 卞氏は)教団の主任牧師であり、最高位の霊的指導者としての立場を利用して、自らの要求に応じることが神の奥義であるかのように指導し」、「(原告らの)性的自由及び人格権を侵害した違法な行為」と、踏み込んだ判断をした。  卞氏らがさらに、女性献身者らの虚偽の主張により名誉を毀損されたとして求めた損害賠償請求、および元男性信者が 卞氏らから受けたと主張したパワハラ被害の損害賠償請求に関しても、東京高裁は控訴を棄却した。元男性信者、卞氏らはそれぞれ最高裁に上告した。